第４回 Google Cloud INSIDE Digital にて、「ショッピングサイトにおける商品画像への Could Vision API の活用」というテーマで発表した資料です。

1. 木村慎太郎
ショッピングサイトにおける商品画像への Could
Vision API の活用
株式会社エニグモ リードエンジニア

2. BUYMA
世界中の個人と法人をつなぎ
特別な購入体験と無限大のファッションアイテムとの出会いを提供する
スペシャルティマーケットプレイス

3. BUYMA

4. BUYMAのインフラ
● オンプレミス、AWS、GCPのマルチクラウド構成
● GCPでの利用中プロダクト
Cloud
Storage
Cloud SQL
Cloud
Vision API
Cloud
Datastore
App
Engine
Kubernetes
Engine
StackdriverBigQuery
Cloud
Pub/Sub
Data
Studio
Cloud
Composer
LoggingAI Hub
AI Platform

5. 課題：他サイトでのコンテンツ制限
BUYMAとのコンテンツポリシーの違いにより公開先・掲載先での
公開・掲載停止が発生
● 主に水着や下着の着用画像が性的なコンテンツとして制限対象に
○ Google Play での Android アプリ公開停止
○ 商品広告の掲載面での掲載停止
● 指摘はワンピースやトップスカテゴリの商品に及ぶことも
● 該当カテゴリを一括で公開・掲載停止するのは事業インパクト大

6. Why Cloud Vision API ?
● 運営スタッフが全画像を目視でチェックするのは非現実的
● 不適切コンテンツの検出（セーフサーチ）機能あり
● Google Play の審査でも内部的に同じ検出エンジンを
使っているのでは（推測）
● 水着シーズンになる前に緊急に対処が必要
○ 教師データを自前で用意するのはすぐには困難
○ 学習済みモデルもあるが運用システムは自前で必要
Cloud Vision
API

7. セーフサーチ
● Google Playや広告の掲載サイトから性
的と指摘された画像へAPIを試行してみ
ると「Adult」 と 「Racy」 のカテゴリが反
応
● PoCとしてBUYMAの出品中商品の画像
をサンプリングして判定させてみること
に

8. 既存の仕組み
PoC環境
開発端末
分析者
On-premise
基幹DB
Airflow
DWH
BigQuery
Vision
API
①データ同期
②画像URL抽出
④結果を保存
③リクエスト
⑤集計・可視化
⑥分析

9. PoC
● 画像を目視チェックしながら不適切とする
Racy・Adult の閾値を決定
● Google Playでは１枚でも指摘されるとリ
ジェクトなので保守的に“POSSIBLE” 以上
で不適切
● 画像枚数と不適切検出商品の量を見て利
益・コストを見積り

10. BUYMAへの組み込み
● 画像のアップロード完了を契機にAPIを呼び出し、セーフサーチ検出結果を
DBへ保存。
● 同時にラベル検出の結果も帰ってくるので生のレスポンスはテキストでスト
レージに保存。
● コスト削減策
○ 全商品を対象にせず、検出可能性のあるカテゴリ商品のみを判定
○ １商品に対して複数画像ある場合、１枚づつ判定させ NG と判定された
時点で残りは判定しない。
○

11. 運用してみて
● Vision API 自体はタイムアウトなどもなく安定
● 判定が “POSSIBLE” だと誤検知が目立つ
▶ 目視チェックを挟むなど対策が必要
● 画像が１枚でも NG で商品を公開停止すると停止商品が多す
ぎる
▶ NG の画像だけ取り下げて商品は残す対応が必要

12. 現状と今後のML関連の取り組み
● サービスが生成するデータは BQへ集約された
● PoCやトライアルは回せるようになってきた
● 課題はカスタムMLモデルのサービス組み込みと安定運用
● AI Platform や Kubeflow、AutoML などに期待
AI Platform
Kubeflow
(GKE)
Cloud
AutoML

13. Thank you