©Internet Initiative Japan Inc. 1
2018/10/13, 20
株式会社インターネットイニシアティブ
木野 純武
IIJmioミーティング #21
SIMカードの調達プロセスと管理 ~ そしてeSIMへ
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■目次
1. はじめに
2. ライトMVNO SIMカードの調達と管理
3. フルMVNO SIMカードの調達と管理
4. eSIM時代のSIMプロファイル調達と管理
5. おわりに
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■はじめに
• フルMVNOとなったことで、自分たちでSIMカードを作れる
ようになりました。
「SIMの調達・管理面でやるべきことが増えました」
• ライトMVNO時代のSIM調達・管理業務をおさらいしつつ、
フルMVNOにおけるSIM調達・管理業務をざっくりとご説明
します。
• また、今後eSIMを扱うにあたり、物理的な実体を持たない
eUICCプロファイル(以後”プロファイル”と記載)の調達と
管理についても少し触れたいと思います。
と同時に...
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ライトMVNO SIMカードの調達と管理
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■ライトMVNO SIMカードは...
• ライトMVNOのSIMカードは「MVNOが設備を借りている
キャリア(MNO)によって発行」されている。
• SIMの設計者はMNO自身。
→ SIMベンダに発注する主体も、もちろんMNOである。
MVNO側は、SIMカード自体やこれに関連する技術を
必ずしも把握していなくともよい。
• SIMに割り当てられた番号リソース(ICCIDやIMSI)は
MNOのもの。
→ MVNOが指定することは原則として不可能。
逆に言えば、MVNOは番号リソースを意識せず発注し
在庫を管理できる。
• SIMカード自体はMNOからの貸与品である。
→ 勝手にデザインを変更したり輸出したりできない。
逆に言えば、品質管理や製造物責任はMNOにある。
ライトMVNOが管理する事項は、MNO側に比べて大変少ない。
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■ライトMVNO SIMカードの調達から入庫までの流れ
【調達から入庫まで】
1. ホストMNO(キャリア)にSIMカードを発注する。
 SIM種別とその枚数をキャリアに連絡。
 IMSIやMSISDNなどの番号は指定できない。
2. MVNO作業拠点にSIMカードが納入される。
 この時点ではいずれも白SIMの状態。
MVNO ホストMNO
作業拠点 物流拠点
担当部署
担当部署
メール等で発注
納品されたことを
通知
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■ライトMVNO SIMカードの引き当てから発送までの流れ
【引き当てから発送まで】
1. お客様との契約後、MVNO作業拠点でSIMカードをピックアップ。
2. ピックアップしたSIMカードをキャリアのプロビジョニング装置に
セットし、プロビジョニングを実施。
3. 2でセットしたSIMカードの情報を自社設備(BSS/OSS)に登録。
4. 契約内容に合わせて、SIMカードをパッケージング。
5. お客様へ発送。
MVNO作業拠点
お客様
検品&
パッケージング
出荷・発送
キャリア設備
(HLR/HSSや
BSSなど)MVNO設備
(BSSやその他)
キャリア用
プロビジョニング装置MVNO側
管理コンソール
SIM焼き職人
プロビジョニングで
白SIMから
黒SIMへ
SIMカードを
ピックアップ
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フルMVNO SIMカードの調達と管理
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■ライトMVNO SIMカード時との違い
• 自前のSIMカードを提供するということは......
• SIMカードの発注先は(MNOではなく)SIMベンダ
• SIMカードの仕様の大半をMVNO自身が決めなければならない。
• SIMカードの納入形態も取り決める必要がある。
• SIMカードは自分たちで設計
• 大半のパラメータは自分たちで設計し、動作検証も必要。
• SIMカードの設計には、生産依頼に用いる「インプットファイル」や
プロビジョニングに必要な「アウトプットファイル」の仕様も含まれる。
• カードデザインにはバーコードや注意事項テキストも含まれる。
• 番号リソースの管理
• PLMNやIINを割り当てられた以上、その番号空間をどのように使うか、
きちんと管理していかなければならない。
• SIMカードにはIMSI/ICCID/MSISDNを書き込むため、調達プランと
並行して、これらの識別子を「リソース」として取り扱う必要がある。
• プロビジョニングする先は自社設備
• 調達したSIMカードを使えるようにするための「プロビジョニング」は
HLR/HSSに対して行うが、フルMVNOではこれらは自前の設備。
→ 設備仕様やBSS連携を踏まえ、プロビジョニング用のシステムや
作業そのものを設計しなければならない。
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■フルMVNO SIMカード生産から発送までの大まかな流れ
1. 需要整理 & SIMベンダへの発注
2. SIM生産用データの作成 & 提出
3. システム登録用データの受領 & 設備への投入
4. SIMカードの納入・検品・入庫処理
5. SIM引き当てと発送 & プロビジョニング実施
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■1.需要整理 & SIMベンダへの発注
• サービス展開予定や新端末発表など動向を見つつ、概ね6ヶ月先を
想定して発注数を決める。
• とはいえ、フルMVNOサービスを開始してやっと7ヶ月経過したところ...
• ちなみに、サービス開始当初に想定していた年間生産予定枚数は、2018年
10月時点で既に上回っている。
• 次スライドの「SIM生産用データの提出」と並行して発注を実施
• 検品期間や番号リソース管理の関係上、発注サイクルは月次。
• 発注後には、後述する様々な作業・処理が入る。
~~ この辺はライトMVNO時とほとんど同じ ~~
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■2.SIM生産用データの作成 & 提出
• SIM生産用データとは
• SIMカードに書き込むパラメータを指定するためのデータ/ファイル。
→ 「リクエストデータ」や「インプットファイル」など、正式な名称は
SIMベンダで異なる模様。
(この資料内では「インプットファイル」と呼称)
→ これに対応するデータとして、SIMベンダから返送される「システム
登録用データ」がある。上と同様に「レスポンスデータ」や「アウト
プットファイル」といったSIMベンダごとの名称がある模様。
(この資料内では「アウトプットファイル」と呼称。後ほど説明)
• 大半のパラメータはSIMカード設計時に固定値としているが、カードごとに
変える必要のある識別子(IMSI・MSISDN・ICCID)は、どの範囲を使うか
こちらで指定する必要がある。
→ なので、SIMカードの発注数や将来の需要を見据え、割り当てる番号
レンジを適切に管理していかなければならない。
→ ただ、ICCIDは基本的にインクリメントで払い出していくので、SIM
ベンダに一定のレンジを渡して生産時に自動採番してもらっている。
• SIMカード設計はインプット/アウトプットファイルの仕様策定も
含む(SIMベンダと調整)
• SIMベンダによっては、一部のSIMパラメータをインプットファイルで指定
できる(IIJでは、生産時にアンテナピクト変更等が可能なように策定済み)
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■3.システム登録用データの受領 & 設備への投入
• システム登録用データとは
• 生産されたSIMカードに書き込まれている、認証関連パラメータを含んだ
データ/ファイル。この資料では「アウトプットファイル」と呼称。
• 基本的には、インプットファイルに記載したIMSI & MSISDNのセットに、
ICCIDや認証関連パラメータ、PUK(PINロック解除コード)が付与されて
返ってくる。
• プロビジョニングの前段として、設備に各種パラメータを投入。
• 設備側がプロビジョニング処理を受ける前に、そもそもプロビジョニング
対象となる識別子や各種パラメータを設備側に登録しておかねばならない。
• アウトプットファイルで受領したデータを適切に分離して、各設備に投入。
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■インプットファイルとアウトプットファイルの流れ
• 2.と3.を合わせた概要図は以下の通り。
• インプットファイルはフルMVNO側で作成。
• ファイル自体はセキュアな経路を取り決めてやり取りを行う。
• この後、システム登録用データ(アウトプットファイル)が返送される。
MVNO
作業拠点
SIMベンダ
生産拠点
アウトプット
ファイル生成
SIM生産用
データベース
MVNO
設備
フルMVNO インプット
ファイル作成
SIMカード
生産
データ取り込み
&データ転送
SIMカードを
梱包し出荷
SIMカード
納入
各種
データ
投入
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■4.SIMカードの納入・検品・入庫処理
• SIMベンダの生産拠点(工場)でパッケージングされ、パレットに
載せられてがっちり梱包された箱で、MVNO物流拠点に納入。
• 外箱/内箱といった複層の箱パッケージで構成されている。
• 納入されたSIMカードは、IIJ側でも改めて検品する。
• なお、SIMベンダ側でも出荷前に検品を行っているので2段階の検品となる。
• IIJ側では、外見チェックやカード読み取りチェックを実施。
• OK品リストとアウトプットファイルのデータを照合。
• 一致したSIMカードを「有効な在庫」としてBSS/OSSに登録。
• NG品が出たら、そのNGの見本としてピックアップ。SIMベンダと連携して
品質向上に努めている。
(とはいえ現時点でのNG品数は、数十万枚のうち片手で数える程度)
P!
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■5.SIM引き当てと発送 & プロビジョニング実施
• SIM引き当てと発送
• お客様のオーダーや商品種別に応じて入庫済みSIMカードをピックアップし、
パッケージングして発送。この辺はライトMVNO時と同じ。
• プロビジョニングの実施
• 回線開通のためプロビジョニング処理が行われるが、そのトリガーはIIJ側で
プロビジョニング処理を起動する「開通日指定」か、お客様自身が利用開始
手続きを行うパターンの2つ。
• ここに、フルMVNOにおける機能の1つとしてアタッチ開通トリガーを実装。
詳しくは、IIJmioミーティング#19 「IIJ フルMVNO徹底解説」を参照。
• プロビジョニングを行う設備は、概ね以下の通り。
• HSS/HLR(AuCも含む)
• P-GW & PCRF & AAAサーバ
• BSS/OSS
• OTAサーバ
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eSIM時代のSIMプロファイル調達と管理
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■概要
• IIJが現時点で検証を進めているのは、GSMA準拠のRemote SIM
Provisioning Phase 2 であり、ユーザ側からプロファイルダウン
ロードを実施するもの。
• RSP Phase 2についてはIIJmioミーティング#18「eSIMとMVNO」を参照。
より詳しい説明は、別の機会に。
• ユースケースのタイプは、概ね以下の3つ。
• Activation Code
• デフォルトSM-DP+
• SM-DS
• ここでは、回線を契約した後にQRコードが発行され、手元の端末で
プロファイルをダウンロードする、という「Activation Code」の
ユースケースを説明する。
• このQRコードはそもそも、Activation CodeをQRコード化したもの。
• 端末側に適切なインターフェースがあれば、Activation Codeを直接入力して
ダウンロードすることも可能。
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■GSMA RSP Phase 2 コンシューマ向けアーキテクチャ
• 詳しくは SGP.22 § 2.1 General Architecture Diagramを参照。
• 本資料に必要な部分だけ抜粋。
デバイス
SM-DP+
Operator
(MNO/MVNO)
ES2+
ES8+/ES9+
LDS LPD LUI
eUICC
【ノード・機能】
■SM-DP+: Subscription Manager Data Preparation+
プロファイルを生成したり準備したりするノード。
■Operator(MNO/MVNO)
プロファイルを提供する事業者(ここではIIJ)。
■eUICC: embedded Universal IC Card
端末に組み込まれているSIMカード相当のICチップ。
■LPA: Local Profile Assistant
端末上でプロファイル管理を行うための機能群。
LDS/LPD/LUIの3つに分けられる。
■LDS: Local Discovery Service
SM-DSに登録されているイベントを取得する機能
(なお、本資料では登場機会なし)
■LPD: Local Profile Download
SM-DP+からセキュアにSIMプロファイルをDLする
ための機能。
■LUI: Local User Interface
エンドユーザが端末上でSIMプロファイル管理を行う
ためのインターフェース機能。
【インターフェース】
■ES2+
SM-DP+上でのSIMプロファイル準備やDL許可のやり取りに
などに使われる。
■ES8+/ES9+
SM-DP+で準備できたSIMプロファイルをDLするための経路。
■ESop
オペレータとエンドユーザ間。
回線契約や利用開始通知といった事務処理用といってもよい。
■ESeu
エンドユーザと端末間。
LPA経由でプロファイル管理を行うときのインターフェース。
LPA
エンドユーザ
ESop
ESeu
Activation
Code
【その他】
■EID: Embedded UICC Identifier
組み込まれたeUICCチップ固有のID番号。
eUICCチップを一意に識別するためのもの。
■Activation Code
SM-DP+からSIMプロファイルをダウンロード
するための文字列。SM-DP+のホスト名や
Matching IDなどが含まれている。
■Matching ID
MNO・SM-DP+・LPDの3者でプロファイル
ダウンロード処理を一意に紐付けるためのID
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■SM-DP+の管理について
• SM-DP+を正式に運用するには、運用する設備とサイトがGSMAの
監査に合格し、公認を受ける必要がある。
• GSMA SAS(security-accreditation-scheme)という認証制度がある。
https://www.gsma.com/aboutus/leadership/committees-and-groups/working-groups/fraud-
security-group/security-accreditation-scheme
• 各種識別子や認証関連パラメータなど機微なデータを扱うため、本来はMNO/
MVNO自身が設備とサイトを厳しくチェックする必要があるが、この監査を
GSMAが代行するスキーム。
• eUICCを製造する設備・サイト向けの「SAS-UP」と、SM-DP+などのプロ
ファイル管理を行う設備・サイト向けの「SAS-SM」があり、このSAS-SMを
通らないとSM-DP+は正式運用できない。
• SAS-SMを通すのはハードルが高い(し、一定期間で更新が必要で費用も...)
• そこで既にSAS-SM取得済みのSIMベンダから、SaaSで検証環境の
提供を受けることとした。
• SAS-SMを取得しているSIMベンダはいくつかある。
https://www.gsma.com/aboutus/leadership/committees-and-groups/working-groups/fraud-
security-group/security-accreditation-scheme/sas-accredited-sites-list
• eUICC製造のSAS-UPも取得しているところが多く、動作検証などサポート面
でもメリットが大きい。
• 国内大手3キャリアの商用サービスもSaaSでの運用と思われる。
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■eUICCとSIMプロファイルの関係について
• SIMプロファイルの区別はICCIDで行う。
• ICカード自体をデータ化して管理するようなもの。
• eUICCそのものにICCIDはない(これに相当するのはEID)
▼以下は、Surface Pro LTE AdvancedでSIMプロファイルを3つインストールした時の
サンプル画面。(一番上の「SIM 901」は、プリインのTransatelのSIMプロファイル)
ここに表示されているのはICCIDではなく、Profile Metadataに
含まれるプロファイル名。商用時は「IIJmio データ通信プラン」
といったような名称になる...はず。
プロファイルに含まれるICCIDはこれ
eUICC
SIM 901
ICCID :
8981030390000000192
ICCID :
8981030390000000184
ICCID :
8981030390000000176
EID :
89xxxxxxxxxx0000
0000000232707089
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■eUICCプロファイルの調達から提供まで(その1)
1. 需要予測 & 整理
2. プロファイル生成用データの作成 & 提出
3. システム登録用データの受領 & 設備への投入
4. エンドユーザとの契約成立 & プロファイル準備
5. プロビジョニング実施 & Activation Code生成
6. エンドユーザによるプロファイルダウンロード & 利用開始
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■eUICCプロファイルの調達から提供まで(その2)
• 1.需要予測 & 整理
• プロファイル生成のリードタイムはSIMカード納品に比べると段違いに早い。
• 物理的な実体がないので、物流拠点への納品がなく、検品も不要。
• 2.プロファイル生成用データの作成 & 提出
• SaaSでSIMベンダのSM-DP+を利用する以上、SIMカード生産時と同じように
「どのIMSI/MSISDNレンジを割り当てるか」を提示してプロファイルを生成
してもらう必要がある。
• ということで、SIMカード生産と同じスキームを流用する。
インプットファイルを受領したSIMベンダは、彼らの生産拠点でSIMカードを
生産する代わりに、彼らの管理・運用するSM-DP+にインプットファイルを
投入してプロファイルを生成する。
• 続けて、SIMベンダはアウトプットファイルを出力してMNO/MVNOに返送。
• 3.システム登録用データの受領 & 設備への投入
• アウトプットファイルを受領したMNO/MVNOは、SIMカード時と同じように
各種パラメータを自社設備へ投入し、プロビジョニングに備える。
既存の業務フローをほぼ流用
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■eUICCプロファイルの調達から提供まで(その3)
★ここから既存の業務フローとの違いが出てくる。
• 4.エンドユーザとの契約成立 & プロファイル準備
• お客様と利用契約が成立したら、MNO/MVNOは、SM-DP+にプロファイルの
ダウンロード準備を指示する。
• その後、SM-DP+は生成済みのプロファイルをICCIDベースでひとつピック
アップし、MNO/MVNOに通知する。
• ここで初めて、MNO/MVNOは「プロビジョニングすべきプロファイル」を
ICCIDから引き当てられるようになる。
(IMSI/MSISDNに紐付くICCIDが載っているアウトプットファイルを設備に
既に投入しているので)
SM-DP+
MNO/
MVNO
エンドユーザeUICC 利用契約成立
ダウンロードするプロファイルの
準備を指示
プロファイル倉庫
からICCIDを1つ
ピックアップ
準備完了したプロファイルの
ICCIDを通知
ICCIDをキーに、プロビジョニング
対象のIMSIなどを引き当てる
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■eUICCプロファイルの調達から提供まで(その4)
• 5.プロビジョニング実施 & Activation Code生成
• ICCIDから引き当てたIMSIで、自社の各設備にプロビジョニングを実施。
• これでモバイル網側の利用準備が整ったので、SM-DP+に「プロファイルの
ダウンロード許可」を指示する。
• ピックアップしたICCIDはダウンロード可能と指示されたので、Activation
Codeに載せる情報をSM-DP+が生成し、MNO/MVNOに通知。
• MNO/MVNOは、受領した情報からActivation Codeを生成し、QRコードに
変換してエンドユーザに提示。
SM-DP+
MNO/
MVNO
エンドユーザeUICC
対象IMSIのプロビジョニングを実施&完了
準備済みプロファイルに
ダウンロードを許可
Matching IDなど生成
Activation Codeに
載せる情報を通知
Activation Codeを生成
& QRコードに変換
QRコードを受領
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■eUICCプロファイルの調達から提供まで(その5)
• 6.エンドユーザによるプロファイルダウンロード & 利用開始
• エンドユーザは受領したQRコードを端末のLPAに読み取らせる。
• QRコードからプロファイルダウンロード先のSM-DP+名称が判明するので、
接続先のSM-DP+と相互認証を実施したのち、ダウンロード要求を開始。
• SM-DP+は要求を受けてダウンロード処理を開始。
• eUICCにプロファイルがダウンロードされ、インストール完了。
SM-DP+にもインストール完了が通知される。
• エンドユーザはDL済みプロファイルをActivateし、利用開始。
SM-DP+
MNO/
MVNO
エンドユーザeUICC
QRコードをLPAで読み取る
SM-DP+
名称と
Matching
IDを取得 SM-DP+とeUICCで相互に認証
ダウンロード処理開始
対象プロファイルをダウンロード
ダウンロード&インストール完了通知
インストールされたプロファイルを
Activateし、利用開始
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■「利用契約成立」から「プロファイル利用開始まで」のまとめ
SM-DP+
MNO/
MVNO
エンドユーザeUICC 利用契約成立
プロファイルの準備指示
プロファイル倉庫から
ICCIDを1つピックアップ
準備完了したプロファイルの
ICCIDを通知
ICCIDをキーに、プロビジョニング
対象のIMSIなどを引き当てる
対象IMSIのプロビジョニングを実施
準備済みプロファイルに
ダウンロードを許可
Matching IDなど生成
Activation Codeに
載せる情報を通知
Activation Codeを生成し、
QRコードに変換
QRコードを受領
QRコードをLPAで読み取る
SM-DP+
名称と
Matching
IDを取得 SM-DP+とeUICCで相互に認証
ダウンロード処理開始
対象プロファイルをダウンロード
ダウンロード&インストール完了通知
インストールされたプロファイルを
Activateし、利用開始
プロビジョニング
完了
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ライト/フル/eSIMのフロー比較
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■比較マトリクス
----- ライトMVNO SIM フルMVNO SIM eSIM
SIMカード仕様設計 なし
カード本体とプロファイルの
仕様設計が必要
プロファイルの仕様設計が必要
SIM発注 ホストMNOに発注 SIMベンダに発注 SIMベンダに発注
インプット/アウトプット
ファイル(番号リソース管理)
なし 必要 必要
納品 物流拠点にSIMカード納入 物流拠点にSIMカード納入 SM-DP+にプロファイル生成
検品作業 MNO貸与品に対する検品 自社製品に対する検品 なし
入庫処理 BSS/OSSのみに実施 BSS/OSSと自社設備に実施 BSS/OSSと自社設備に実施
プロビジョニング
キャリア用プロビジョニング
設備が必要
自社内で完結 自社内で完結
プロビジョニング対象設備
BSS/OSS
P-GW関連設備
ホストMNO設備
BSS/OSS
HSS/HLR
P-GW関連設備
OTA設備
BSS/OSS
HSS/HLR
P-GW関連設備
パッケージング ライトMVNO用パッケージ フルMVNO用パッケージ なし
発送
MVNO物流拠点から
SIMカードを発送
MVNO物流拠点から
SIMカードを発送
エンドユーザが自分で
ダウンロード
エンドユーザ利用開始 端末にSIMカードを挿入 端末にSIMカードを挿入
端末上でプロファイルを
アクティベート
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おわりに
©Internet Initiative Japan Inc. 31
■おわりに
• ライトMVNOの時より「やれることが増えた」と同時に「やるべき
ことも増えた」といえる。
• 業務フローの新規設計や番号リソースの管理、BSS/OSSの肥大化は外から
見えづらいハードル。
• とはいえ、eSIM導入が可能になったのはフルMVNO化のメリットの1つ。
• ここ最近、色々とeSIM関連のニュースも増えてきている。
• Windows 10におけるAlways Connected PCのラインナップ充実。
• エンタープライズ方面でのMicrosoftとIDEMIAとの協業。
• iPhone XSのGSMA準拠eSIM搭載。
• Google Pixel 3シリーズのeSIM対応(残念ながら国内版は...)
......などなど。
• eSIM関連の技術検証は順調。
• しかし、サービスの提供形態やシステム連携など様々な課題も見えてきた。
独自SIMカードのみならず、eUICCプロファイルの提供など、
より良い通信サービスの実現に向けて、これからも頑張ります。
©Internet Initiative Japan Inc. 32
ご清聴ありがとうございました
©Internet Initiative Japan Inc. 33
■参照資料・参考記事
• ITmedia mobile 連載記事 “MVNOの深イイ話”
• MVNOのSIMが手元に届くまでに行われていること
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1707/04/news044.html
• 「eSIM」とMVNOの関係
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1708/29/news074.html
• 「フルMVNO」と「ライトMVNO」の違い
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1712/07/news039.html
• 弊社ブログ「てくろぐ」
• IIJmioミーティング #18 発表資料 「eSIMとMVNO」
http://techlog.iij.ad.jp/archives/2373
• IIJmioミーティング #19 発表資料 「IIJ フルMVNO徹底解説」
http://techlog.iij.ad.jp/archives/2399
• GSMA Official Document
• SGP.21 v2.2
https://www.gsma.com/newsroom/wp-content/uploads/SGP.21_v2.2.pdf
• SGP.22 v2.2
https://www.gsma.com/newsroom/wp-content/uploads/SGP.22_v2.2.pdf
• SGP.24 v1.1
https://www.gsma.com/newsroom/wp-content/uploads/SGP.24-v1.1.pdf
©Internet Initiative Japan Inc. 34
■補記
テレコムサービス協会MVNO委員会作『しむし』は、 クリエイティブ・
コモンズ 表示 – 継承 2.1 日本 (CC BY-SA 2.1 JP) ライセンスの下に
提供されています。
https://www.telesa.or.jp/committee/mvno_new/mvno_char-html
本資料において、一部のスライドに「いらすとや」さんのフリー素材を
利用させていただいております。
https://www.irasutoya.com/

IIJmio meeting 21 SIMカードの調達プロセスと管理~そしてeSIMへ

  • 1.
    ©Internet Initiative JapanInc. 1 2018/10/13, 20 株式会社インターネットイニシアティブ 木野 純武 IIJmioミーティング #21 SIMカードの調達プロセスと管理 ~ そしてeSIMへ
  • 2.
    ©Internet Initiative JapanInc. 2 ■目次 1. はじめに 2. ライトMVNO SIMカードの調達と管理 3. フルMVNO SIMカードの調達と管理 4. eSIM時代のSIMプロファイル調達と管理 5. おわりに
  • 3.
    ©Internet Initiative JapanInc. 3 ■はじめに • フルMVNOとなったことで、自分たちでSIMカードを作れる ようになりました。 「SIMの調達・管理面でやるべきことが増えました」 • ライトMVNO時代のSIM調達・管理業務をおさらいしつつ、 フルMVNOにおけるSIM調達・管理業務をざっくりとご説明 します。 • また、今後eSIMを扱うにあたり、物理的な実体を持たない eUICCプロファイル(以後”プロファイル”と記載)の調達と 管理についても少し触れたいと思います。 と同時に...
  • 4.
    ©Internet Initiative JapanInc. 4 ライトMVNO SIMカードの調達と管理
  • 5.
    ©Internet Initiative JapanInc. 5 ■ライトMVNO SIMカードは... • ライトMVNOのSIMカードは「MVNOが設備を借りている キャリア(MNO)によって発行」されている。 • SIMの設計者はMNO自身。 → SIMベンダに発注する主体も、もちろんMNOである。 MVNO側は、SIMカード自体やこれに関連する技術を 必ずしも把握していなくともよい。 • SIMに割り当てられた番号リソース(ICCIDやIMSI)は MNOのもの。 → MVNOが指定することは原則として不可能。 逆に言えば、MVNOは番号リソースを意識せず発注し 在庫を管理できる。 • SIMカード自体はMNOからの貸与品である。 → 勝手にデザインを変更したり輸出したりできない。 逆に言えば、品質管理や製造物責任はMNOにある。 ライトMVNOが管理する事項は、MNO側に比べて大変少ない。
  • 6.
    ©Internet Initiative JapanInc. 6 ■ライトMVNO SIMカードの調達から入庫までの流れ 【調達から入庫まで】 1. ホストMNO(キャリア)にSIMカードを発注する。  SIM種別とその枚数をキャリアに連絡。  IMSIやMSISDNなどの番号は指定できない。 2. MVNO作業拠点にSIMカードが納入される。  この時点ではいずれも白SIMの状態。 MVNO ホストMNO 作業拠点 物流拠点 担当部署 担当部署 メール等で発注 納品されたことを 通知
  • 7.
    ©Internet Initiative JapanInc. 7 ■ライトMVNO SIMカードの引き当てから発送までの流れ 【引き当てから発送まで】 1. お客様との契約後、MVNO作業拠点でSIMカードをピックアップ。 2. ピックアップしたSIMカードをキャリアのプロビジョニング装置に セットし、プロビジョニングを実施。 3. 2でセットしたSIMカードの情報を自社設備(BSS/OSS)に登録。 4. 契約内容に合わせて、SIMカードをパッケージング。 5. お客様へ発送。 MVNO作業拠点 お客様 検品& パッケージング 出荷・発送 キャリア設備 (HLR/HSSや BSSなど)MVNO設備 (BSSやその他) キャリア用 プロビジョニング装置MVNO側 管理コンソール SIM焼き職人 プロビジョニングで 白SIMから 黒SIMへ SIMカードを ピックアップ
  • 8.
    ©Internet Initiative JapanInc. 8 フルMVNO SIMカードの調達と管理
  • 9.
    ©Internet Initiative JapanInc. 9 ■ライトMVNO SIMカード時との違い • 自前のSIMカードを提供するということは...... • SIMカードの発注先は(MNOではなく)SIMベンダ • SIMカードの仕様の大半をMVNO自身が決めなければならない。 • SIMカードの納入形態も取り決める必要がある。 • SIMカードは自分たちで設計 • 大半のパラメータは自分たちで設計し、動作検証も必要。 • SIMカードの設計には、生産依頼に用いる「インプットファイル」や プロビジョニングに必要な「アウトプットファイル」の仕様も含まれる。 • カードデザインにはバーコードや注意事項テキストも含まれる。 • 番号リソースの管理 • PLMNやIINを割り当てられた以上、その番号空間をどのように使うか、 きちんと管理していかなければならない。 • SIMカードにはIMSI/ICCID/MSISDNを書き込むため、調達プランと 並行して、これらの識別子を「リソース」として取り扱う必要がある。 • プロビジョニングする先は自社設備 • 調達したSIMカードを使えるようにするための「プロビジョニング」は HLR/HSSに対して行うが、フルMVNOではこれらは自前の設備。 → 設備仕様やBSS連携を踏まえ、プロビジョニング用のシステムや 作業そのものを設計しなければならない。
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    ©Internet Initiative JapanInc. 10 ■フルMVNO SIMカード生産から発送までの大まかな流れ 1. 需要整理 & SIMベンダへの発注 2. SIM生産用データの作成 & 提出 3. システム登録用データの受領 & 設備への投入 4. SIMカードの納入・検品・入庫処理 5. SIM引き当てと発送 & プロビジョニング実施
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    ©Internet Initiative JapanInc. 11 ■1.需要整理 & SIMベンダへの発注 • サービス展開予定や新端末発表など動向を見つつ、概ね6ヶ月先を 想定して発注数を決める。 • とはいえ、フルMVNOサービスを開始してやっと7ヶ月経過したところ... • ちなみに、サービス開始当初に想定していた年間生産予定枚数は、2018年 10月時点で既に上回っている。 • 次スライドの「SIM生産用データの提出」と並行して発注を実施 • 検品期間や番号リソース管理の関係上、発注サイクルは月次。 • 発注後には、後述する様々な作業・処理が入る。 ~~ この辺はライトMVNO時とほとんど同じ ~~
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    ©Internet Initiative JapanInc. 12 ■2.SIM生産用データの作成 & 提出 • SIM生産用データとは • SIMカードに書き込むパラメータを指定するためのデータ/ファイル。 → 「リクエストデータ」や「インプットファイル」など、正式な名称は SIMベンダで異なる模様。 (この資料内では「インプットファイル」と呼称) → これに対応するデータとして、SIMベンダから返送される「システム 登録用データ」がある。上と同様に「レスポンスデータ」や「アウト プットファイル」といったSIMベンダごとの名称がある模様。 (この資料内では「アウトプットファイル」と呼称。後ほど説明) • 大半のパラメータはSIMカード設計時に固定値としているが、カードごとに 変える必要のある識別子(IMSI・MSISDN・ICCID)は、どの範囲を使うか こちらで指定する必要がある。 → なので、SIMカードの発注数や将来の需要を見据え、割り当てる番号 レンジを適切に管理していかなければならない。 → ただ、ICCIDは基本的にインクリメントで払い出していくので、SIM ベンダに一定のレンジを渡して生産時に自動採番してもらっている。 • SIMカード設計はインプット/アウトプットファイルの仕様策定も 含む(SIMベンダと調整) • SIMベンダによっては、一部のSIMパラメータをインプットファイルで指定 できる(IIJでは、生産時にアンテナピクト変更等が可能なように策定済み)
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    ©Internet Initiative JapanInc. 13 ■3.システム登録用データの受領 & 設備への投入 • システム登録用データとは • 生産されたSIMカードに書き込まれている、認証関連パラメータを含んだ データ/ファイル。この資料では「アウトプットファイル」と呼称。 • 基本的には、インプットファイルに記載したIMSI & MSISDNのセットに、 ICCIDや認証関連パラメータ、PUK(PINロック解除コード)が付与されて 返ってくる。 • プロビジョニングの前段として、設備に各種パラメータを投入。 • 設備側がプロビジョニング処理を受ける前に、そもそもプロビジョニング 対象となる識別子や各種パラメータを設備側に登録しておかねばならない。 • アウトプットファイルで受領したデータを適切に分離して、各設備に投入。
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    ©Internet Initiative JapanInc. 14 ■インプットファイルとアウトプットファイルの流れ • 2.と3.を合わせた概要図は以下の通り。 • インプットファイルはフルMVNO側で作成。 • ファイル自体はセキュアな経路を取り決めてやり取りを行う。 • この後、システム登録用データ(アウトプットファイル)が返送される。 MVNO 作業拠点 SIMベンダ 生産拠点 アウトプット ファイル生成 SIM生産用 データベース MVNO 設備 フルMVNO インプット ファイル作成 SIMカード 生産 データ取り込み &データ転送 SIMカードを 梱包し出荷 SIMカード 納入 各種 データ 投入
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    ©Internet Initiative JapanInc. 15 ■4.SIMカードの納入・検品・入庫処理 • SIMベンダの生産拠点(工場)でパッケージングされ、パレットに 載せられてがっちり梱包された箱で、MVNO物流拠点に納入。 • 外箱/内箱といった複層の箱パッケージで構成されている。 • 納入されたSIMカードは、IIJ側でも改めて検品する。 • なお、SIMベンダ側でも出荷前に検品を行っているので2段階の検品となる。 • IIJ側では、外見チェックやカード読み取りチェックを実施。 • OK品リストとアウトプットファイルのデータを照合。 • 一致したSIMカードを「有効な在庫」としてBSS/OSSに登録。 • NG品が出たら、そのNGの見本としてピックアップ。SIMベンダと連携して 品質向上に努めている。 (とはいえ現時点でのNG品数は、数十万枚のうち片手で数える程度) P!
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    ©Internet Initiative JapanInc. 16 ■5.SIM引き当てと発送 & プロビジョニング実施 • SIM引き当てと発送 • お客様のオーダーや商品種別に応じて入庫済みSIMカードをピックアップし、 パッケージングして発送。この辺はライトMVNO時と同じ。 • プロビジョニングの実施 • 回線開通のためプロビジョニング処理が行われるが、そのトリガーはIIJ側で プロビジョニング処理を起動する「開通日指定」か、お客様自身が利用開始 手続きを行うパターンの2つ。 • ここに、フルMVNOにおける機能の1つとしてアタッチ開通トリガーを実装。 詳しくは、IIJmioミーティング#19 「IIJ フルMVNO徹底解説」を参照。 • プロビジョニングを行う設備は、概ね以下の通り。 • HSS/HLR(AuCも含む) • P-GW & PCRF & AAAサーバ • BSS/OSS • OTAサーバ
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    ©Internet Initiative JapanInc. 17 eSIM時代のSIMプロファイル調達と管理
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    ©Internet Initiative JapanInc. 18 ■概要 • IIJが現時点で検証を進めているのは、GSMA準拠のRemote SIM Provisioning Phase 2 であり、ユーザ側からプロファイルダウン ロードを実施するもの。 • RSP Phase 2についてはIIJmioミーティング#18「eSIMとMVNO」を参照。 より詳しい説明は、別の機会に。 • ユースケースのタイプは、概ね以下の3つ。 • Activation Code • デフォルトSM-DP+ • SM-DS • ここでは、回線を契約した後にQRコードが発行され、手元の端末で プロファイルをダウンロードする、という「Activation Code」の ユースケースを説明する。 • このQRコードはそもそも、Activation CodeをQRコード化したもの。 • 端末側に適切なインターフェースがあれば、Activation Codeを直接入力して ダウンロードすることも可能。
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    ©Internet Initiative JapanInc. 19 ■GSMA RSP Phase 2 コンシューマ向けアーキテクチャ • 詳しくは SGP.22 § 2.1 General Architecture Diagramを参照。 • 本資料に必要な部分だけ抜粋。 デバイス SM-DP+ Operator (MNO/MVNO) ES2+ ES8+/ES9+ LDS LPD LUI eUICC 【ノード・機能】 ■SM-DP+: Subscription Manager Data Preparation+ プロファイルを生成したり準備したりするノード。 ■Operator(MNO/MVNO) プロファイルを提供する事業者(ここではIIJ)。 ■eUICC: embedded Universal IC Card 端末に組み込まれているSIMカード相当のICチップ。 ■LPA: Local Profile Assistant 端末上でプロファイル管理を行うための機能群。 LDS/LPD/LUIの3つに分けられる。 ■LDS: Local Discovery Service SM-DSに登録されているイベントを取得する機能 (なお、本資料では登場機会なし) ■LPD: Local Profile Download SM-DP+からセキュアにSIMプロファイルをDLする ための機能。 ■LUI: Local User Interface エンドユーザが端末上でSIMプロファイル管理を行う ためのインターフェース機能。 【インターフェース】 ■ES2+ SM-DP+上でのSIMプロファイル準備やDL許可のやり取りに などに使われる。 ■ES8+/ES9+ SM-DP+で準備できたSIMプロファイルをDLするための経路。 ■ESop オペレータとエンドユーザ間。 回線契約や利用開始通知といった事務処理用といってもよい。 ■ESeu エンドユーザと端末間。 LPA経由でプロファイル管理を行うときのインターフェース。 LPA エンドユーザ ESop ESeu Activation Code 【その他】 ■EID: Embedded UICC Identifier 組み込まれたeUICCチップ固有のID番号。 eUICCチップを一意に識別するためのもの。 ■Activation Code SM-DP+からSIMプロファイルをダウンロード するための文字列。SM-DP+のホスト名や Matching IDなどが含まれている。 ■Matching ID MNO・SM-DP+・LPDの3者でプロファイル ダウンロード処理を一意に紐付けるためのID
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    ©Internet Initiative JapanInc. 20 ■SM-DP+の管理について • SM-DP+を正式に運用するには、運用する設備とサイトがGSMAの 監査に合格し、公認を受ける必要がある。 • GSMA SAS(security-accreditation-scheme)という認証制度がある。 https://www.gsma.com/aboutus/leadership/committees-and-groups/working-groups/fraud- security-group/security-accreditation-scheme • 各種識別子や認証関連パラメータなど機微なデータを扱うため、本来はMNO/ MVNO自身が設備とサイトを厳しくチェックする必要があるが、この監査を GSMAが代行するスキーム。 • eUICCを製造する設備・サイト向けの「SAS-UP」と、SM-DP+などのプロ ファイル管理を行う設備・サイト向けの「SAS-SM」があり、このSAS-SMを 通らないとSM-DP+は正式運用できない。 • SAS-SMを通すのはハードルが高い(し、一定期間で更新が必要で費用も...) • そこで既にSAS-SM取得済みのSIMベンダから、SaaSで検証環境の 提供を受けることとした。 • SAS-SMを取得しているSIMベンダはいくつかある。 https://www.gsma.com/aboutus/leadership/committees-and-groups/working-groups/fraud- security-group/security-accreditation-scheme/sas-accredited-sites-list • eUICC製造のSAS-UPも取得しているところが多く、動作検証などサポート面 でもメリットが大きい。 • 国内大手3キャリアの商用サービスもSaaSでの運用と思われる。
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    ©Internet Initiative JapanInc. 21 ■eUICCとSIMプロファイルの関係について • SIMプロファイルの区別はICCIDで行う。 • ICカード自体をデータ化して管理するようなもの。 • eUICCそのものにICCIDはない(これに相当するのはEID) ▼以下は、Surface Pro LTE AdvancedでSIMプロファイルを3つインストールした時の サンプル画面。(一番上の「SIM 901」は、プリインのTransatelのSIMプロファイル) ここに表示されているのはICCIDではなく、Profile Metadataに 含まれるプロファイル名。商用時は「IIJmio データ通信プラン」 といったような名称になる...はず。 プロファイルに含まれるICCIDはこれ eUICC SIM 901 ICCID : 8981030390000000192 ICCID : 8981030390000000184 ICCID : 8981030390000000176 EID : 89xxxxxxxxxx0000 0000000232707089
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    ©Internet Initiative JapanInc. 22 ■eUICCプロファイルの調達から提供まで(その1) 1. 需要予測 & 整理 2. プロファイル生成用データの作成 & 提出 3. システム登録用データの受領 & 設備への投入 4. エンドユーザとの契約成立 & プロファイル準備 5. プロビジョニング実施 & Activation Code生成 6. エンドユーザによるプロファイルダウンロード & 利用開始
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    ©Internet Initiative JapanInc. 23 ■eUICCプロファイルの調達から提供まで(その2) • 1.需要予測 & 整理 • プロファイル生成のリードタイムはSIMカード納品に比べると段違いに早い。 • 物理的な実体がないので、物流拠点への納品がなく、検品も不要。 • 2.プロファイル生成用データの作成 & 提出 • SaaSでSIMベンダのSM-DP+を利用する以上、SIMカード生産時と同じように 「どのIMSI/MSISDNレンジを割り当てるか」を提示してプロファイルを生成 してもらう必要がある。 • ということで、SIMカード生産と同じスキームを流用する。 インプットファイルを受領したSIMベンダは、彼らの生産拠点でSIMカードを 生産する代わりに、彼らの管理・運用するSM-DP+にインプットファイルを 投入してプロファイルを生成する。 • 続けて、SIMベンダはアウトプットファイルを出力してMNO/MVNOに返送。 • 3.システム登録用データの受領 & 設備への投入 • アウトプットファイルを受領したMNO/MVNOは、SIMカード時と同じように 各種パラメータを自社設備へ投入し、プロビジョニングに備える。 既存の業務フローをほぼ流用
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    ©Internet Initiative JapanInc. 24 ■eUICCプロファイルの調達から提供まで(その3) ★ここから既存の業務フローとの違いが出てくる。 • 4.エンドユーザとの契約成立 & プロファイル準備 • お客様と利用契約が成立したら、MNO/MVNOは、SM-DP+にプロファイルの ダウンロード準備を指示する。 • その後、SM-DP+は生成済みのプロファイルをICCIDベースでひとつピック アップし、MNO/MVNOに通知する。 • ここで初めて、MNO/MVNOは「プロビジョニングすべきプロファイル」を ICCIDから引き当てられるようになる。 (IMSI/MSISDNに紐付くICCIDが載っているアウトプットファイルを設備に 既に投入しているので) SM-DP+ MNO/ MVNO エンドユーザeUICC 利用契約成立 ダウンロードするプロファイルの 準備を指示 プロファイル倉庫 からICCIDを1つ ピックアップ 準備完了したプロファイルの ICCIDを通知 ICCIDをキーに、プロビジョニング 対象のIMSIなどを引き当てる
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    ©Internet Initiative JapanInc. 25 ■eUICCプロファイルの調達から提供まで(その4) • 5.プロビジョニング実施 & Activation Code生成 • ICCIDから引き当てたIMSIで、自社の各設備にプロビジョニングを実施。 • これでモバイル網側の利用準備が整ったので、SM-DP+に「プロファイルの ダウンロード許可」を指示する。 • ピックアップしたICCIDはダウンロード可能と指示されたので、Activation Codeに載せる情報をSM-DP+が生成し、MNO/MVNOに通知。 • MNO/MVNOは、受領した情報からActivation Codeを生成し、QRコードに 変換してエンドユーザに提示。 SM-DP+ MNO/ MVNO エンドユーザeUICC 対象IMSIのプロビジョニングを実施&完了 準備済みプロファイルに ダウンロードを許可 Matching IDなど生成 Activation Codeに 載せる情報を通知 Activation Codeを生成 & QRコードに変換 QRコードを受領
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    ©Internet Initiative JapanInc. 26 ■eUICCプロファイルの調達から提供まで(その5) • 6.エンドユーザによるプロファイルダウンロード & 利用開始 • エンドユーザは受領したQRコードを端末のLPAに読み取らせる。 • QRコードからプロファイルダウンロード先のSM-DP+名称が判明するので、 接続先のSM-DP+と相互認証を実施したのち、ダウンロード要求を開始。 • SM-DP+は要求を受けてダウンロード処理を開始。 • eUICCにプロファイルがダウンロードされ、インストール完了。 SM-DP+にもインストール完了が通知される。 • エンドユーザはDL済みプロファイルをActivateし、利用開始。 SM-DP+ MNO/ MVNO エンドユーザeUICC QRコードをLPAで読み取る SM-DP+ 名称と Matching IDを取得 SM-DP+とeUICCで相互に認証 ダウンロード処理開始 対象プロファイルをダウンロード ダウンロード&インストール完了通知 インストールされたプロファイルを Activateし、利用開始
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    ©Internet Initiative JapanInc. 27 ■「利用契約成立」から「プロファイル利用開始まで」のまとめ SM-DP+ MNO/ MVNO エンドユーザeUICC 利用契約成立 プロファイルの準備指示 プロファイル倉庫から ICCIDを1つピックアップ 準備完了したプロファイルの ICCIDを通知 ICCIDをキーに、プロビジョニング 対象のIMSIなどを引き当てる 対象IMSIのプロビジョニングを実施 準備済みプロファイルに ダウンロードを許可 Matching IDなど生成 Activation Codeに 載せる情報を通知 Activation Codeを生成し、 QRコードに変換 QRコードを受領 QRコードをLPAで読み取る SM-DP+ 名称と Matching IDを取得 SM-DP+とeUICCで相互に認証 ダウンロード処理開始 対象プロファイルをダウンロード ダウンロード&インストール完了通知 インストールされたプロファイルを Activateし、利用開始 プロビジョニング 完了
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    ©Internet Initiative JapanInc. 28 ライト/フル/eSIMのフロー比較
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    ©Internet Initiative JapanInc. 29 ■比較マトリクス ----- ライトMVNO SIM フルMVNO SIM eSIM SIMカード仕様設計 なし カード本体とプロファイルの 仕様設計が必要 プロファイルの仕様設計が必要 SIM発注 ホストMNOに発注 SIMベンダに発注 SIMベンダに発注 インプット/アウトプット ファイル(番号リソース管理) なし 必要 必要 納品 物流拠点にSIMカード納入 物流拠点にSIMカード納入 SM-DP+にプロファイル生成 検品作業 MNO貸与品に対する検品 自社製品に対する検品 なし 入庫処理 BSS/OSSのみに実施 BSS/OSSと自社設備に実施 BSS/OSSと自社設備に実施 プロビジョニング キャリア用プロビジョニング 設備が必要 自社内で完結 自社内で完結 プロビジョニング対象設備 BSS/OSS P-GW関連設備 ホストMNO設備 BSS/OSS HSS/HLR P-GW関連設備 OTA設備 BSS/OSS HSS/HLR P-GW関連設備 パッケージング ライトMVNO用パッケージ フルMVNO用パッケージ なし 発送 MVNO物流拠点から SIMカードを発送 MVNO物流拠点から SIMカードを発送 エンドユーザが自分で ダウンロード エンドユーザ利用開始 端末にSIMカードを挿入 端末にSIMカードを挿入 端末上でプロファイルを アクティベート
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    ©Internet Initiative JapanInc. 30 おわりに
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    ©Internet Initiative JapanInc. 31 ■おわりに • ライトMVNOの時より「やれることが増えた」と同時に「やるべき ことも増えた」といえる。 • 業務フローの新規設計や番号リソースの管理、BSS/OSSの肥大化は外から 見えづらいハードル。 • とはいえ、eSIM導入が可能になったのはフルMVNO化のメリットの1つ。 • ここ最近、色々とeSIM関連のニュースも増えてきている。 • Windows 10におけるAlways Connected PCのラインナップ充実。 • エンタープライズ方面でのMicrosoftとIDEMIAとの協業。 • iPhone XSのGSMA準拠eSIM搭載。 • Google Pixel 3シリーズのeSIM対応(残念ながら国内版は...) ......などなど。 • eSIM関連の技術検証は順調。 • しかし、サービスの提供形態やシステム連携など様々な課題も見えてきた。 独自SIMカードのみならず、eUICCプロファイルの提供など、 より良い通信サービスの実現に向けて、これからも頑張ります。
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    ©Internet Initiative JapanInc. 32 ご清聴ありがとうございました
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    ©Internet Initiative JapanInc. 33 ■参照資料・参考記事 • ITmedia mobile 連載記事 “MVNOの深イイ話” • MVNOのSIMが手元に届くまでに行われていること http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1707/04/news044.html • 「eSIM」とMVNOの関係 http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1708/29/news074.html • 「フルMVNO」と「ライトMVNO」の違い http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1712/07/news039.html • 弊社ブログ「てくろぐ」 • IIJmioミーティング #18 発表資料 「eSIMとMVNO」 http://techlog.iij.ad.jp/archives/2373 • IIJmioミーティング #19 発表資料 「IIJ フルMVNO徹底解説」 http://techlog.iij.ad.jp/archives/2399 • GSMA Official Document • SGP.21 v2.2 https://www.gsma.com/newsroom/wp-content/uploads/SGP.21_v2.2.pdf • SGP.22 v2.2 https://www.gsma.com/newsroom/wp-content/uploads/SGP.22_v2.2.pdf • SGP.24 v1.1 https://www.gsma.com/newsroom/wp-content/uploads/SGP.24-v1.1.pdf
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    ©Internet Initiative JapanInc. 34 ■補記 テレコムサービス協会MVNO委員会作『しむし』は、 クリエイティブ・ コモンズ 表示 – 継承 2.1 日本 (CC BY-SA 2.1 JP) ライセンスの下に 提供されています。 https://www.telesa.or.jp/committee/mvno_new/mvno_char-html 本資料において、一部のスライドに「いらすとや」さんのフリー素材を 利用させていただいております。 https://www.irasutoya.com/