2018年11月14日の国交省の勉強会での報告資料

1. クルーズ旅行の魅力と経済効果
1. クルーズ体験
2. クルーズの魅力
3. クルーズ市場の概要
4. クルーズの経済効果
5. 我が国でのクルーズ寄港地の候補
6. 中国クルーズの現況
7. 結語
関東学院大学・経済学部・教授 中泉拓也 平成30年11月20日

2. 0.自己紹介
l 関東学院大学・経済学部・教授
l 専門：理論経済学（契約の経済理論）
l 分野：ICT, 自動車産業
l 海事産業
内航海運の規制緩和・船員問題委員会・
水先案内人の訓練
l 政策評価
規制の事前評価（日本・パキスタン）
交通安全政策の政策評価
l クルーズの魅力（乗客としての視点）

3. 1. クルーズ体験(1)
Celebrity Alaska Cruise
バンクーバー→アラスカ
→バンクーバー
2010年6月6日〜13日
1日目 VANCOUVER 06-06-2010 05:00 PM 出港（集合は13時）
3日目 ICY STRAIT POINT, ALASKA(03:00 PM-10:00 PM)
４日目 HUBBARD GLACIER (CRUISING) (10:30 AM-2:30 PM)
5日目 JUNEAU, ALASKA (07:30 AM-08:30 PM)
6日目KETCHIKAN, ALASKA (2:30 PM -8:30 PM)
8日目VANCOUVER, 06-13-2010 07:00 AM着
最下層の外側（丸窓）大人２人、子供２人
Total: $4216 USD (https://www.cruises-n-more.com/ )

4. 1. クルーズ体験(2)
Disney Mexican Riviera Cruises
ロサンゼルス→メキシコ（ロスカボス・プエルトバ
レルタ)→ロサンゼルス
2011年1月23日〜30日
ベランダ付きの外側
大人２人、子供２人
Total: $2,864 USD
（メキシコ航路第１回目のため、子供料金0の特別料金）
(https://disneycruise.disney.go.com/ )

5. 2.クルーズの魅力（目的地まで直通）
HUBBARD GLACIER
前日の白夜から朝 シチューが振舞われる。

6. 2.クルーズの魅力（アトラクション感覚）
Celebrity Disney Cruise

7. 2.クルーズの魅力（船内が一つの有名
人に会えるコミュニティ）
Celebrity Disney Cruise

8. 2.クルーズの魅力(まとめ)
l 目的地まで直通で移動が苦痛でない。
l 類似例：箱根観光：登山鉄道→ケーブル
カー→ロープーウェイ→遊覧船（移動自
体がアトラクション）
l クルーズ船更なるメリット；乗り降りがない
l 航海から寄港地まですべてがアトラクショ
ン感覚。
アルコール以外、食事、ショー、船内遊興は
全て当初価格に込み
l 船内が一つの有名人に会えるコミュニティ
l ピカソの絵の入札、ショーの演技者のとな
りでお茶、乗客が映ったビデオ配布。

9. 9
3.クルーズ市場の概要(Cruise Market watch)
https://cruisemarketwatch.com/market-share/
2018年の市場規模(予想) $45.6 billion(5兆円）
３大グループと少数企業(競争圧力は強い）

10. 10
3.クルーズ市場の概要
(Cruise Market
watch)
https://
cruisemarketwatch.com/
market-share/
総乗客数：26百万人
総収入：456億ドル(５兆円)
一人当たり１回支出
約17万円

11. 11
3.クルーズ市場の概要(地域毎)
https://www.travelagentcentral.com/cruises/stats-cruise-passengers-to-hit-28-million-year

12. 12
3.クルーズ市場の概要(地域毎)
https://transportemaritimoglobal.files.wordpress.com/2017/01/2016cin_infographic.pdf
2016年の市場規模 船舶315隻
乗客2360万人$35.5 billion(4兆円）

13. 13
3.クルーズ市場の概要(市場の拡大)
2018Cruise Industry Outlook

14. 4.クルーズの経済効果
l １回あたりの寄港による乗客数
https://www.cruisemapper.com/wiki/761-cruise-ship-passenger-capacity-ratings
1隻あたり乗客数 2000〜4000人/隻 （カッコは客当たり面積）
Coral Princess(９万GT)2000-2400人crew895人 (38㎡)
Celebrity Millennium(９万GT) 2158-2590人crew997人(35㎡)
Carnival Inspiration(7万GT) 2052- 2462人crew 980人(29㎡)
l １回の寄港でのオプショナルツアー・購買行動（試算）
l 2000人がオプショナルツアー @3000円
l 1000人が4千円のショッピング
計：1000万円 するとこれを5箇所増やせば、５千
万円、2隻で１億円

15. 4.クルーズの経済効果:オプショナルツアー
メンデンホール氷河見学 プエルトバレルタ；Dorfin Swim
（自動車で20分） https://www.youtube.com/watch?v=9gq6X9ppmcc
氷河上に降り立つヘリコプターツアー $530
http://www.royalcaribbean.com/findacruise/destinations/shoreExcursions/subGateWayByTypeAndDest/search.do?ActivityTypeId=43

16. 5.我が国でのクルーズ寄港地の候補
ポイント
水先案内人
安定して停泊で
きれば、岸壁は
不要
例：南紀
沖縄・酒田・知床
井根町（丹後半
島）

17. 5.我が国でのクルーズ寄港地の候補
富山湾 倉敷・高梁

18. 5.我が国でのクルーズ寄港地の候補
l 日本列島は南北に長いため世界の各地
域の地域で以下のクルーズを参考に誘
致を検討したい。
北（知床・釧路）：アラスカクルーズ
本州（南紀・四国・九州）：地中海・米国
瀬戸内海：地中海
沖縄：カリブ海クルーズ
l 日本の文化・世界遺産の紹介

19. 6.中国クルーズの現況
人気を失い始めた中国のショートクルーズ
（THAAD配備で韓国(済州島)への寄港自粛中）
http://cruisejapan.net/2018/05/12/thaad/
→寄港地の減少と需要の一巡（ショッピング中心?）
→１週間程度の中期クルーズで日本の寄港地の増加
により、むしろ需要は増加するのでは？
（以上、中国のクルーズ船業界に陰り、豪華客船の撤
退相次ぐ 莫 邦富：作家・ジャーナリスト (2018.11.9)
より：https://diamond.jp/articles/-/184848

20. 7.結語
l 市場規模の拡大は今後も見込める（1０兆
円が視野に。）
l 産業は寡占化が進むが、競争圧力が強い。
l 寄港地として魅力のある地域は豊富（1日、１
船1000万円）
l 寄港場所の確保（岸壁は不要・水先案内人
は必要）
l 中国のショートクルーズの頭打ちを中期ク
ルーズ化で集客強化
クルーズ・フェリー学会 http://cruise-ferry.main.jp/about/

21. 参考URL
市場規模と産業構造
https://cruisemarketwatch.com/market-share/
Asia Cruise Trends
https://www.cruising.org/docs/default-source/market-research/asia-cruise-trends-2018.pdf?
sfvrsn=0
2018 CRUISE INDUSTRY OUTLOOK
https://cruising.org/docs/default-source/research/clia_sotci_preso_2018_061218.pdf?sfvrsn=2
2018 CRUISE INDUSTRY OVERVIEW(Florida Caribbean Cruise Association)
https://www.f-cca.com/downloads/2018-Cruise-Industry-Overview-and-Statistics.pdf
2017 CRUISE INDUSTRY OVERVIEW(Florida Caribbean Cruise Association)
https://www.f-cca.com/downloads/2017-Cruise-Industry-Overview-Cruise-Line-Statistics.pdf
Cruise Lines International Association (CLIA) research center
https://www.cruising.org/about-the-industry/research