1. 東京湾の海洋汚染
～ 都市におけるタバコのポイ捨て～
環境パート ６月 政策提言

2. 目次
・これまでの復習
・ポイ捨てに関する政策提言
・水質汚染に関して政策提言
・財源＆費用
・最後に
１

3. 復習

4. 振り返り
＜問題意識＞
●たばこによる海洋汚染
（海洋ゴミ全体でも14.9%品目別最大）
●ニコチンによる有害汚水の垂れ流し
（水溶性、浄化の阻害）
＜改善＞
（１）ポイ捨てから下水への流入防止
（２）ニコチン汚水の浄化
２

5. （１）ポイ捨てに関する問題
１、東京都による統一された条例がない
２、自治体によって取り組みがバラバラ
→港区・渋谷区・江東区などではマナー向上運動として扱っている
総務省(2004)
「区によっては条例はあるが徹底されてないため
そこまで効果があがっていないのが現状。」
３、市の方では条例自体がない市が大半
都、区、市、３方面での
ポイ捨て条例を徹底化の必要 ３

6. （２）ニコチン汚水に関する問題
＜ニコチンの性質＞
●水溶性
気体より水溶化したニコチンの方が有害性が高い
●汚水性
雨天時での水質汚染（出典：前回の発表）
●殺菌性
下水処理での微生物の浄水阻害
現状
ニコチンを含んだ汚水は東京湾へ流失 ４

7. 政策提言１

8. 問題提起１に関する政策提言
＜問題提起１＞
ポイ捨ての規制が都内で一貫していない
→都、区、市全体で実際的な規制を作り、
東京都全域で行うべきではないか？
全国で初めてポイ捨て禁止条例が制定され
実際に、様々な自治体に応用された
千代田区モデルを採用して、もっと広めよう！ ５

9. 千代田区モデル
〜千代田区生活環境条例〜

10. なぜこのように
具体的な効果が
あったのか？
6
出典：http://www.city.chiyoda.lg.jp/service/00068/d0006885.html

11. 千代田区生活環境条例
平成14年成立・施行
・全国ではじめてのタバコポイ捨て禁止条例
１、重点地区の設置
２、過料の適用
３、地域全体での取り組み
7

12. 8

13. ２、過料の適用
過料が適用される様になったキッカケ
”人の道徳心「マナー」や「モラル」に期待す
るのは限界である”
やむを得ず一定の「ルール」（＝過料）を設けた
休日、夜間を含む毎日巡回パトロールを行い、
違反者には2000円の過料を課している。
9

14. ３、地域全体での取り組み
〜推進団体と合同パトロール〜
a,推進団体の設置
商店会、地元企業、大学などの教育機関により、
「環境美化・浄化推進団体（推進団体）」を条例の施
行時に新たに立ち上げた。
「地区協会」を定めローカルルールによりさら
に地域に根付いた対策を行う
b,合同パトロール
千代田区にある推進団体368団体による
ポイ捨ての注意パトロールの実施
参加者総数：10,294人 注意・指導件数：31,634人

15. ３、地域全体での取り組み
千代田区屋内喫煙スペース設置補助金
補助内容 補助金 助成期 対象となる設備
間
(1)初期費用補助 給排気設備等設置 １回限り 給排気設備（ガラリ、換気扇、ダ
経費の1/2（上限500 クト工事など）、空気清浄機、灰
万円） 皿・椅子等設備など
(2)維持管理補助 電気代、設備保持等 ３年間 電気代、空気清浄機の保守、火
経費の1/3 災保険料、清掃・ゴミ処理委託
（上限月額5万円） 経費など
(3)オーナー運営補助 賃料相当額の1/2 ３年間 オーナー対象
（上限月額10万円）
(4)資料補助 賃料の1/2 ３年間 テナント対象
（上限月額10万円）
筆者作成：参照： http://www.city.chiyoda.tokyo.jp/service/00120/d0012046.html 11

16. 千代田区に続いた区域
千代田区生活環境条例を制定して以降、
全国で40の自治体が千代田区モデルの条例を制定
札幌市 川崎市
福岡市
広島市
杉並区 中野区
品川区
足立区 府中市
小金井市
12 etc...

17. 千代田区予算費用
千代田区モデルを他区に導入するにはどうすればいいのか？
千代田区
予算費用：年間7,800万円
→他の区ではどこからこの費用を捻出すればいいか？
一般会計のひとつであるたばこ税に注目！！
（後ほどの”財源”にて説明） 13

18. 政策提言２

19. 問題提起２に関する政策提言
＜問題提起２＞
ニコチン汚水の東京湾流失の阻止
着眼
東京湾に流れる前に下水道処理施設を通過
→下水道処理施設でニコチンを取り除けばいい
のではないか？ 14

20. 政策提言
汚水浄化剤「ポイクリアー」の使用
ポイクリアーとは
●有限会社アメニックスが開発
●ニコチンを無害化できる粉末パウダー
●価格は2kgで1万4000円
下水道処理施設での導入
●東京湾流入への処理施設
砂町、三河島など23ヶ所（水再生センター）
出典：株式会社アメニックス http://www.amenixjpn.com/poiclearpage.html
15

21. ニコチンの無害化
アニメックスが行った無害化実験
出典：株式会社アメニックス http://www.
amenixjpn.com/poiclearpage.html
２ｇでタバコ５０本分のニコチンの無害化を実現
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22. 浄化センターでの利用
投入！
ポイクリアー自体は無害
→河川流しても問題ない
17 http://www.city.hachioji.tokyo.jp/seikatsu/528/547/001826.html

23. 財源・費用

24. 財源たばこ税
・東京区部は
都が道府県たばこ税
区が市町村たばこ税
1226億円
＊一般財源として扱
われるため喫煙者に
還元されない
出典：東京都たばこ商業協同組合連合 18

25. 費用：規制・取り締まり
・東京都区部・市部における市町村たばこ税収
923億円
最も成功している千代田区を例にとって考える
税収（たばこ消費量）：費用
千代田区 30億：7800万
東京都全体 923億：2億4000万
20

26. 東京都のたばこ消費量
東京都全体のたばこ税収は：1226億円
１箱あたりの課税額は１２２円、１箱２０本
よって、
１２２６億÷１２２×２０＝２００.８９３６
年間約2００億本が消費されている
19

27. 費用:ポイクリアー
(ポイクリアーの価格は２㎏１４０００円)
＊100本を分解するのに４ｇを使用
つまり、２㎏で５０万本分解
２００億本(東京都消費量)÷50万×14000
よって、東京都で消費される全たばこのニコチンを
分解するためには 約５６億円が必要 21

28. 必要経費合計
＊規制・取り締まり
東京都全域で千代田区同様の規制を行うとすると
2億4000万円
十分に実現可能
＊ポイクリアーによる処理場での浄化
56億円
合計：58億4000万円 22

29. まとめ

30. まとめ
政策１ 政策２
千代田区モデル ポイクリアー
解決
たばこの河川流入を防ぎ
東京湾の水質汚染及び漂流ゴミの改善
23

31. 参考文献
・ポイクリアー
http://www.amenixjpn.com/poiclearpage.html
・千代田区
http://www.city.chiyoda.tokyo.jp/service/pdf/d0013413_6.
pdf
・たばこ税
http://www.tobacco-zei.com/tobaccozei/graph_shikumi.html
http://convenistyle.com/convenistyle/2010/11/知っておきた
い使い道タバコ税って何に使われているの.html
http://www2.toyo.ac.jp/~yamaya/hokokitsuen0411.pdf
http://www.tokyo-tabakoya.com/information/index.html
http://www.city.chiyoda.tokyo.jp/service/pdf/d0013413_6.
pdf

32. 終わり

33. 財源メモ
使い道が”一般財源”と不透明な道府県と地方タバコ税を ”見える化”し、明確にたばこの清算事業に使えば
いいのではないか？
http://convenistyle.com/convenistyle/2010/11/知っておきたい使い道タバコ税って何に使われているの .
html
http://www2.toyo.ac.jp/~yamaya/hokokitsuen0411.pdf
http://www.tokyo-tabakoya.com/information/index.html
http://www.city.chiyoda.tokyo.
jp/service/pdf/d0013413_6.pdf

34. 質問用テンプレ
Q、灰皿の設置はだめなの？
A,街角に数多くの灰皿を設置したり、駅前などでの携帯灰皿の配布（１０万
個以上）、徹底した清掃や各種ＰＲ活動など、区と住民がいっしょになり、懸
命に取り組んできました。
区は、罰則を伴わない条例のもとで人々の「モラル」に訴えかけてきたわけ
ですが、残念ながら、ほとんど目立った効果はありませんでした。 （千代田
区ホームページより）