大人の科学哲学絵本 情報と生物
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基礎生物学研究所の渡辺です。動物心理を研究しています。本サイトでは授業のために用意した資料を一般向け（だいたい高校生以上）にアレンジして公開しています。僕たちの研究テーマの根底にある“生命現象をソフトに観る”というコンセプトの紹介になっています。何気に学問を志す方々への応援文にも。 ご意見・ご感想・ご批判頂ければ幸いです。
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大人の科学哲学絵本 情報と生物
- 1. 大人の科学哲学絵本 情報と生物 渡辺英治 基礎生物学研究所 Softism ～生命現象をソフトに観よう～ Ver. 1.03
- 3. それが今やこんな感じ。
- 7. それが今やこんな感じ。
- 10. 進化も学習も、 いずれも興味深い 生命現象ですが、 とても奥深くて 複雑です。
- 11. そこで今日は“情報” という視点から できるだけシンプルに 考えてみます。
- 12. シンプルと言っても 情報という単語には とても沢山のヒントが 隠されていますS。
- 13. さて、情報とは何でしょうか？
- 16. 並べ替えてみましょう。
- 21. 生きものはみんな 文字を使っています。 でも、文字を使うのは 人だけではありません。
- 23. アミノ酸です。
- 26. 並びかたでタンパク質は、 透明なレンズにもなるし、 力強い筋肉にもなるし、 光も感じるし、
- 27. 毒を分解することも 病原菌を撃退することも、 もっと、もっと、できます。 すごい！
- 30. 情報は文字によって 伝わるようです。 でもまだ、情報って何か 曖昧でよく分かりません。
- 31. もやもや
- 32. では、さきほどのＢＬＵＥ、 他の生きもの、例えば、 虫たちにとっても 情報になるでしょうか？
- 35. 夜になると、、、
- 36. おや？ 虫たちが 信号の青い光に 集まってきました。
- 39. 情報の意味は受け手に 委ねられているようです。 でも、でも、まだ情報って何か 曖昧でよく分かりません。
- 40. もやもや
- 41. では、 一つの情報の意味は 一つの文字の並びかたに 最初から 振り分けられて いたのでしょうか？
- 42. そうではありません。 文字の並びかたは 文字が誕生してから 徐々に増えてきたのです。
- 44. で、 『けいたいでんわ』という 文字の並びかたが 新しい情報になりました。
- 45. 生きものは、 文字を使って 環境にある 知らなかったことを 次々と情報として 記憶していきます。
- 47. 情報は環境の 模型なのです。
- 48. タンパク質による青の模型。
- 49. 脳による青の模型。
- 50. そして、文字による青の模型。
- 51. タンパク質による青の模型で 青を検出し、 脳による青の模型で 青を認知し、 文字による青の模型で 青を伝えます。
- 56. 生きものは原型と模型を 比べながら 情報をよりよいものに していきます。
- 57. そして、 生きものは原型と模型の 差分を エネルギー源にして 日々悪戦苦闘しているのです。
- 59. さて、なんとなくですが、 ようやく情報の輪郭が 浮かび上がってきました。 情報についての情報はまだまだありそうですが、 この先はみなさんのご想像にお任せして、 そろそろ結論をひとつ提示いたしましょう。
- 60. 僕たちは 知の冒険者です。
- 62. 生きものは 文字を発明し、 無限の順列の中に 秩序を生み出すことに 成功しました。
- 63. そして、 自発的に 積極果敢に 知の冒険を 始めたのです。
- 64. でも、
- 67. それでも外は広い！
- 70. 以下の４つの図を除く作品中の挿絵はMicrosoft officeの クリップアートの使用条件に基づいて使用しております。 アミノ酸テーブルの図は、Dan Cojocari氏の作品を使用しました。 （Creative Commons Attribution-Share Alike 3.0 Unportedlicense） Protein triose phosphate isomeraseの図は、Opabiniaregalis氏の作品を使用しました。 （Creative Commons Attribution-Share Alike 3.0 Unportedlicense） Chaperonincomplexの図は、Thomas Splettstoesser氏の作品を使用しました。 （Creative Commons Attribution-Share Alike 3.0 Unportedlicense） M31銀河の写真は、TorbenHansen氏の作品を使用しました。 （Creative CommonsAttribution 2.0 Generic） 作品中の挿絵の著作権に関する表記 この場を借りてお礼を申し上げます。