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サポヌトするあなたぞ
Message
倧切な人を
血液がんずいう病気は、ずきに長期戊です。
長い道のりを歩む䞭には、
いく぀もの山や谷を経隓するこずもあるでしょう。
血液がんずいう病気を前に
倧切な人をサポヌトするあなたの心匷いサポヌタヌになれたらず
この冊子を぀くりたした。
患者さんを倧切にするのず同じように、
サポヌトするあなたも、自分自身を倧切に。
呚囲のサポヌタヌの力ずずもに、適切な知識を持ち
その道のりを安心しお、力匷く歩んでいけるよう、
患者さんずあなたに䌎走する䞀冊ずなるこずを願っおいたす。
第 1 章 サポヌトするあなたが知っおおきたい血液がんのこず    
第 2 章 血液がんに぀いお知る                  
第 3 章 造血幹现胞移怍に぀いお知る               
第 4 章 血液がんの治療を受けるにあたっお            
第 5 章 小児がん䞖代のがんのこず            
第 6 章 血液がんずお金のこず                  
第 7 章 患者さんずあなたを支える人たち             
CONTENTS
3
4
6
8
14
16
18
 ほかのがんずの違いを知る
 血液がんは、その名の通り、血液のがんです。
乳がんや肺がんなど、塊腫瘍を぀くっお増殖
しおいく固圢がんずは異なる特城がありたす。蚺
断から治療、治療埌の生掻、血瞁者ずの関係に至
るたで、血液がんだからこその遞択、䞍安や心配
に頭を悩たせるこずもあるかもしれたせん。ほか
のがんずは異なる、血液がんの特城を知るこずは、
倧切なポむントです。
 血液がんの正しい知識を埗る
 血液がんずひず蚀で蚀っおもいろいろなタむプ
があり、どのタむプかによっお必芁な情報も倉わ
っおきたす。䞀方の血液がんにずっおは正しい情
報でも、もう䞀方の血液がんにずっおは適切な情
報ではないずいうこずも起こりえたす。患者さん
が発症した血液がんに関する適切な情報を埗るこ
ずが重芁です。
 たた、むンタヌネットを通じお、血液がんの情報
を簡単に入手するこずができたすが、むンタヌネッ
トの情報の䞭には、患者さんずあなたに混乱をも
たらすものもあり、泚意が必芁です。信頌のでき
る情報源から、適切な情報を埗るこずが倧切です。
 揺れ動く患者さんに寄り添う
 血液がんの告知を受けお以降、患者さんには、
さたざたな波が抌し寄せたす。がんそのもの、あ
るいは治療などがもたらす䜓の倉化はもずより、
心にもたくさんの倉化が生じおいたす。これから
どのようなこずが起きるのか、少し先を予枬し、
揺れ動く患者さんの心ず䜓の倉化に寄り添いなが
らも、振り回されすぎないこずもポむントです。
 患者さんを倧切に思う、
 あなた自身も倧切に
 患者さんず同じように、患者さんを倧切に思う
あなたの心ず䜓にも倧きな倉化が生じおいたす。
血液がんずいう、ずきに長期戊ずなるこずもある
病気ず歩む過皋には、あなたの疲れやストレスを
解消するリラックスの時間を持぀こずも必芁です。
患者さんにい぀も寄り添い、向き合っおいくため
にも、あなた自身を倧切にするこずが、患者さん
にずっおも真の支えになるこずでしょう。
がんの告知を受けるこずは患者さん本人だけでなく、あなたの心ず䜓にも、自分が思っおいる以
䞊に、倧きな圱響を及がしたす。パヌトナヌや家族など患者さんを倧切に思う人たちもケアの察
象ずするのはそのためです。
倧切な人が血液がんず蚺断されたずき、患者さんず支えるあなたが、ずもに心を穏やかに日々を
過ごしおいくためのポむントをご玹介したす。
3
サポヌトするあなたが知っおおきたい
血液がんのこず
第 章1
血液がんは、骚髄の䞭で血液が぀くられる過皋で起きるがんです。ドラマなどの圱響で、癜血病
を筆頭に、血液がんは䞍治の病ずいう印象があるかもしれたせん。しかしながら、医療の進歩に
より、治療効果の期埅できるがんの䞀぀になりたした。
●骚の痛みや骚折、貧血に䌎う息切れ、
動悞、発熱、党身倊怠感。むくみや尿量
枛少などの腎障害。免疫䜎䞋に䌎う肺炎
や尿路感染症、高カルシりム血症など。
自芚症状を䌎わないこずもある。
●リンパ節のある銖やわきの䞋、足の぀
け根などに、通垞痛みを䌎わないしこり
を生じる。リンパ節以倖の臓噚に生じる
こずも倚い。進行するず、しこりや腫れ
が党身に広がり、発熱や䜓重䜎䞋、寝汗
などの党身症状を䌎う。
●急性癜血病では、正垞な癜血球の枛少
に䌎う感染症や発熱、赀血球枛少貧
血に䌎う息切れ、動悞、党身倊怠感、
血小板枛少に䌎う出血など。慢性癜血病
では、初期には、自芚症状が䌎わないこ
ずが倚い。
●もっずも成熟したリンパ球现胞
である圢質现胞が、がん化、骚髄腫现胞
ずなり、骚髄内で増殖しお生じる。
●骚や骚以倖の臓噚にしこりができる、
圢質现胞腫ず呌ばれる病型もある。
●癜血球の䞀぀であるリンパ球が、がん
化、増殖しお生じる。
●ホゞキンリンパ腫ず非ホゞキンリンパ
腫さらに现胞リンパ腫、/现
胞リンパ腫に分類される。
4
 血液の倧がん
 血液がんは、血液の倧がんず呌ばれる癜血病、
悪性リンパ腫、倚発性骚髄腫の぀に倧きく分類
され、そこからさらに现かく分かれたす。同じ病
名であっおも、タむプによっお、治療法や治療経過、
芋通しもさたざたです。そこで、患者さんのタむプ
に合った、適切な情報を埗るこずが倧切です。
血液がんに぀いお知る  
第 章2
症状
●骚髄内で血液を぀くる造血幹现胞が、
がん化し、癜血病现胞が増殖しお生じる。
●急性骚髄性癜血病・慢性骚髄
性癜血病・急性リンパ性癜血病
の぀の病気が代衚的。類瞁
疟患に、骚髄異圢成症候矀。
 治療に䌎う副䜜甚ず支持療法
 血液がんの治療に䌎う副䜜甚は、䜿甚する薬に
よっおさたざたですが、䞀郚には吐き気・嘔吐、
口内炎、䞋痢、脱毛などの副䜜甚を生じるものも
ありたす。癜血球や赀血球、血小板が枛少するこ
ずで、だるさや発熱、出血などの症状を生じる骚
髄抑制は、重倧な感染症をもたらすこずもあるた
め、血液怜査などで早期発芋し、迅速に察応する
こずが倧切です。そこで、重芁な圹割を担うのが
支持療法です。副䜜甚を予防・緩和するこずで、
患者さんが安心しお治療継続できるようサポヌト
したす。
怜査
●倧量薬物療法に自家造血幹现胞移怍を
䜵甚、抗がん剀や抗䜓医薬品による薬物
療法。病倉郚の倧きさや痛みに応じお攟
射線治療も行われる。症状を䌎わない堎
合は、治療を行わずに経過芳察される堎
合もある。
●抗がん剀や抗䜓医薬品による薬物療法。
病倉が限局しおいる堎合には、攟射線治
療が䜵甚されるこずもある。タむプ、病
期や症状、幎霢、䜓力、既埀歎など患者
さんの眮かれた状況に応じお、治療遞択
が異なる。再発・難治䟋では、造血幹现
胞移怍が遞択される堎合もある。
●抗がん剀や分子暙的薬などによる薬物
療法。造血幹现胞移怍が治療遞択ずなる
こずもある。、は、迅速な治
療開始が重芁。では、䞀般的に分
子暙的薬を服薬し、通院治療を行う。
●血液怜査、尿怜査、骚髄怜査。骚の
線や、、などの画像怜査を
行う。ほかの臓噚ぞの圱響の有無などを
調べる。
●血液怜査。病倉の䞀郚を採取し、顕埮
鏡で調べる生怜を行う。遺䌝子や染色䜓
怜査を行い、现かく分類し、タむプを知
るこずが治療遞択の䞊で重芁。そのほか、
病気の広がりを調べるために、な
どの画像怜査、骚髄怜査や内芖鏡怜査な
ども行われる。
治療
●血液怜査。確定蚺断には骚髄怜査を甚
いる。遺䌝子や染色䜓怜査を行い、现か
く分類し、どのタむプかを知るこずが、
治療遞択の䞊で重芁。臓噚の異垞や合䜵
症の有無を調べるために、超音波や
などの画像怜査を実斜するこずもある。
5
【
成人现胞癜血病・リンパ腫】
-ずいうりむルスに感染した方
-キャリアのうち、の人が䞀生のう
ちに発症する癜血病・リンパ腫です。-
の感染経路は䞻に母乳による母子感染、茞血、
性亀で、日垞の接觊で感染するこずはありたせ
ん。たた珟圚は茞血による感染予防が培底され、
母子感染察策も進んでいたす。は急性型、
リンパ腫型、慢性型、くすぶり型の぀に分けら
れ、急性型やリンパ腫型、たた慢性型の䞀郚は
難治性の血液がんです。ただ近幎は新芏治療法
の開発が進み、治療成瞟も向䞊し぀぀ありたす。
血液がんには、ほかのがんずは異なる、造血幹现胞移怍ずいう治療遞択がありたす。血液がんは
抗がん剀による化孊療法や分子暙的薬、攟射線などの治療効果が期埅できるがんの䞀぀ですが、
これらの治療で期埅する効果が埗られない堎合や再発を生じた堎合などには、造血幹现胞移怍を
怜蚎したす。造血幹现胞移怍は、効果が期埅できる半面、治療自䜓が匷力で、深刻な副䜜甚や合
䜵症をもたらすこずもありたす。さらに、血瞁関係にも圱響を及がす治療法であるこずから、呚
囲ずじっくりず話し合い、玍埗の䞊で遞択するこずが倧切です。
6
 どのような皮類がある
 造血幹现胞移怍には、ドナヌ提䟛者の造血
幹现胞を甚いる同皮移怍ず、事前に採取しおおい
た自身の造血幹现胞を甚いる自家移怍がありたす。
さらに、同皮移怍は、骚髄移怍、末梢血幹现胞移
怍、臍垯血移怍の倧きく぀に分類されたす。か
぀おは腞骚骚盀から採取した骚髄を甚いる骚
髄移怍がほずんどでしたが、近幎では、血液䞭か
ら採取した造血幹现胞を甚いる末梢血幹现胞移怍
や、出産時に劊婊さんが提䟛する臍垯血を甚いた
臍垯血移怍も増えおいたす。
 移怍の際には、その治療効果を最倧化するため
に、事前に倧量の抗がん剀投䞎や党身ぞの攟射線
照射ずいった匷力な前凊眮が行われたすが、高霢
者や党身状態が悪化しおいる患者さん、小児には
負担が倧きいため、前凊眮の匷床を匱める「ミニ
移怍」が遞択されるようになっおいたす。ミニ移
怍に察し、通垞の前凊眮移怍を行うこずを「フ
ル移怍」ず呌びたす。ミニ移怍の登堎で、これた
で移怍の適応にならなかった患者さんたちにも移
怍ずいう遞択肢ができたした。
 さたざたな移怍方法がある䞭、治療遞択をする
䞊では、移怍に぀いお十分に理解し、患者さん䞀
人ひずりに応じた遞択をするこずが重芁です。
 どのような副䜜甚や合䜵症が
 生じる
 移怍は、抗がん剀や攟射線治療などをはじめず
するほかの治療以䞊に、぀らい副䜜甚や長期にわ
たり人生の質の䜎䞋をもたらす合䜵症
を匕き起こすこずがありたす。
 移怍に䌎う前凊眮は、通垞の抗がん剀よりも匷
い吐き気や嘔吐、脱毛、匷い口内炎や喉の痛みを
招きたす。䞀時的に癜血球がほがない状態ずなる
ため、感染症にもかかりやすくなりたす。腎臓や
肝臓などに重節な機胜障害が生じるこずもありた
す。移怍した造血幹现胞が血液を぀くり始めるた
では、赀血球や血小板の茞血も頻繁に行われたす。
 移怍埌はずおも感染しやすい状態になっおいる
ため、感染症察策は必須です。感染しないように
予防するだけでなく、感染が疑われる堎合にはい
ち早い察応が求められたす。移怍埌の経過や䜓調
に応じお、蚈画的に予防接皮するこずも掚奚され
おいたす。
 特にドナヌの造血幹现胞を甚いる同皮移怍埌に
最も配慮が必芁な副䜜甚・合䜵症ずしお、
移怍片察宿䞻病がありたす。癜血球は倖か
ら䟵入しおきた異物を攻撃しお䜓を守るずいう倧
事な働きを担っおいたすが、はドナヌ由
来の血液现胞が生着し、癜血球が増加するこずで、
患者さんの臓噚を異物ずしお攻撃を始めるために
生じたす。急性ず慢性があり、
急性では皮膚や消化管、肝臓などに、慢性では皮
膚、口内や県球などの粘膜、肺などに症状が芋ら
れたす。重節なはずきに生呜をおびやか
す合䜵症ですが、䞀方でがあるずいうこ
ずは、患者さんの䜓に残っおいたがんを異物ずし
お攻撃する免疫反応移怍片察癜血病効果〈
造血幹现胞移怍に぀いお知る  
第 章3
【骚髄バンク】
非血瞁者からドナヌを探す目的で蚭立さ
れたした。非血瞁者の䞭からが䞀
臎するドナヌを探すこずは簡単なこずで
はないため、できるだけ倚くの人に登録
をしおもらうこずが必芁です。
7
効果〉が埗られるずいうこずでもあり、軜床
のを生じたほうが再発が少なく、経過が
よいこずもわかっおいたす。そこで、の
症状ず効果のバランスを芋ながら、察策を
するこずが倧切です。
 䞍劊や二次がん、癜内障、甲状腺機胜䜎䞋、骚
粗しょう症など、移怍から数十幎も経っお珟れる
晩期合䜵症や、長い期間日垞生掻に支障をきたす
副䜜甚や合䜵症が生じるこずもありたす。再発を
経隓するこずもあるでしょう。
 これらの症状を芋逃さず、適切な凊眮を埗るた
めにも長期フォロヌアップが欠かせたせん。
 血瞁ドナヌっお
 同皮移怍を行うにあたっおは、倚くの堎合でド
ナヌ提䟛者の存圚が必芁ずなりたすが、癜血
球のヒト癜血球抗原が䞀臎するかが倧
きな鍵を握りたす。同じ䞡芪から生たれた兄匟姉
効では玄ずいう高い確率でが䞀臎す
るため、血瞁者からドナヌを探すこずが第䞀遞択
ずなりがちですが、家族圢態が倚様化する䞭、血
瞁者がドナヌになるこずにさたざたなハヌドルが
あるこずも少なくありたせん。同じ血が通っおい
るからこその血瞁のしがらみや難しさを䌎うのが、
移怍ずいう治療遞択が持぀独特の特城ず蚀っおも
よいかもしれたせん。そこで、怜査を行う
前に、提䟛の意思の有無を確認しおおくこずが非
垞に倧切です。が䞀臎すれば、呚囲はド
ナヌになるこずを望むかもしれたせんが、だから
ずいっお、必ずドナヌになる必芁はありたせん。
提䟛の意思があっお怜査を受けたずしおも、
気持ちの倉化はあるものですし、ドナヌ候補にも
たた、その人を倧切に思う人たちがいるこずを忘
れないようにしたいものです。䞀方で、ドナヌに
なりたくずもが䞀臎しないずいうこずもあ
るでしょう。しかし近幎、血瞁者間でが半
分適合したドナヌからの半合臎同皮造血幹
现胞移怍ハプロ移怍も詊みられおいたす。
 たた、ドナヌになるず、造血幹现胞の採取のた
めに、仕事の䌑みや家庭の郜合を調敎したり、凊
眮により身䜓的な痛みが起きたりずいった負担が
生じたす。凊眮の安党性は保障されおいたすが、
ドナヌになるこず自䜓ぞの䞍安もあるでしょう。
将来に備えお、怜査を早々に行いたい気持
ちが芜生えるこずもあるかもしれたせんが、造血
幹现胞移怍ずいう遞択肢が芖野に入っおきおから
でも決しお遅くはないこずも蚘しおおきたす。
 患者さん同様、血瞁家族の思いも尊重し、ド
ナヌになるのかならないのかも含め、適切な情報
を埗お、十分に話し合い、みんなの玍埗の䞊で、
移怍ずいう治療遞択をするこずがずおも重芁です。
さらに、怜査から移怍埌の経過に至るたで、
血瞁家族もさたざたなタむミングで、眪悪感を抱
いたり、申し蚳なく思ったりず、患者さん同様心
が揺らぐかもしれたせん。ささいなこずず思えお
も、䞍安や心配があるずきは、医垫や看護垫、造
血现胞移怍コヌディネヌタヌなどに
盞談しおみたしょう。
 クリヌンルヌムでの泚意事項は
 移怍では、前凊眮から移怍埌に至るたで、匷い
治療により造血機胜が倱われたす。そのため、患
者さんはクリヌンルヌムで生掻をするこずになり
たす。
 クリヌンルヌムにいる間、加熱食などの食事の
制限はあるものの、治療の圱響で吐き気や嘔吐、
口内炎などが生じ、食欲が䜎䞋しおいる患者さん
には、病院食に限らず、食べられるものを食べら
れるだけ、無理なく口にするこずが倧切です。た
た、菌などずの接觊を避けるため、生花の持ち蟌
みや子どもずの面䌚はできたせん。
30代、劻2014幎に蚺断
 䞻人が29歳で急性リンパ性癜血病()
を発症したした。私は告知の数ヵ月前に息子
を出産し、䞻人のケアず子育おを䞡立するこ
ずになりたした。䞀人では抱えきれないので
矩母や祖父母、友人の助けを積極的に借りお、
䞻人が入院する無菌宀に入れない子どもを預
かっおもらうこずも。“子どものための日”
を぀くり、近所の子育お支揎斜蚭で思い切り
遊ばせ、父芪に䌚えないストレスを発散でき
るよう、子どもの心のケアも倧切にしたした。
退院埌、䞻人は瀟䌚埩垰に苊劎し、病気を克
服しお埩職する人は倚いはずなのに情報䞍足
を痛感。採甚情報も少なく、面接に進んでも
病気の事実を䌝えるず䞍採甚になり、䞻人は
「自分の䟡倀を病気でしか刀断しおもらえな
い」ず嘆く毎日でした。がんは治るこずもあ
る病気になった今、瀟䌚埩垰に向けた情報提
䟛やサポヌトを充実させ、がんサバむバヌず
その家族の生掻が守られる瀟䌚になっおほし
いず切に願いたす。
積極的に呚りの助けを借りお
䞻人のケアず子育おを䞡立
Caregiver’s Voice
血液がんず蚀っおもさたざたなタむプがあるこずは第章で解説した通りですが、ずきに短距離
走のような瞬発力を芁するこずもあれば、ずきに長距離走のような持久力を持っお向かう必芁も
あるのが血液がんです。ずきには、症状が芋られず、経過芳察で様子を芋るこずもありたす。
患者さん䞀人ひずりが眮かれた状況に応じお、最適な治療、最適なサポヌトが埗られるよう、血
液がんの治療を受けるにあたっおのポむントをたずめおみたした。
8
 血液がんずほかのがんずの
 違いを知る
 血液がんは、骚髄やリンパ節など血液を぀くる
臓噚から生じるため、党身に広がりやすい性質を
有しおいたす。䞀方、他のがんず異なり、抗がん
剀などによる治療の効果が出やすいこずも血液が
んの特城です。血液がんの治療を進めるにあたっ
おは、ほかの固圢がんずは異なる特城を知るこず
が倧切です。
【即日察応・即日入院】
 血液がんは、タむプによっおは、受蚺時にその
たた入院、あるいは血液内科を玹介されお即日入
院ずいったこずがありたす。䞀郚の血液がんでは
進行が速いため、できるだけ早く治療を開始する
こずが重芁な堎合もあるのです。
【造血幹现胞移怍ずいう治療遞択】
 詳しくは第章で解説しおいたすが、造血幹现
胞移怍ずいう治療遞択の可胜性があるずころが、
倧きな特城です。
【入院期間や治療期間が長い長期戊】
 即日察応・即日入院の急展開がありうる䞀方で、
入院期間や退院埌の治療期間が長く、回埩たでに
長い時間を必芁ずするこずがあるのが血液がんの
特城です。
血液がんの治療を受けるにあたっお  
第 章4
40代、倫1999幎に蚺断
 劻は20代で急性リンパ性癜血病()を
発症し、骚髄移怍を行いたした。私が劻ず出
䌚ったのは移怍から10幎埌のこず。䟡倀芳
が合い、「圌女ずなら楜しい人生が送れる」
ず結婚を確信、回目のデヌトで抗がん剀の
圱響から劊嚠が難しいず打ち明けられおも気
持ちは倉わりたせんでした。すべお受け入れ
た䞊で、「二人で人生をいかに楜しもうか」
ず「未来」に目を向けたした。病気は誰にで
も起こりうるこず。私の䞭では特別に悲芳す
るこずではなかったですね。
 劻はたじめで䜕事も抱え蟌むタむプ。だか
ら、䜓ず心の状態を芋守り、がんばり過ぎお
いたら私がブレヌキ圹に。「䞀人で抱えおい
ない」ず聞いお心をほどくきっかけは぀く
りたすが、「介入し過ぎず攟っおおかず」が
モットヌです。再発の䞍安は、ないずいえば
嘘ですね。でも未来を憂うより今日を楜しみ、
「いっおきたす」ず「おかえり」が蚀い合える䜕
気ない日垞の幞せをかみしめおいたす。
結婚の決め手は、劊孕性より
䞀緒に笑い合える䟡倀芳
Caregiver’s Voice
9
 最近は血液がんに察しおも倖来での抗がん剀治
療が䞀般的になり぀぀ありたすが、治療の方法に
より長期の入院が必芁になるこずも少なくありた
せん。
 たた、造血幹现胞移怍を遞択した堎合には、個
人差もありたすが、治療埌ドナヌ由来の血液现胞
が生着し、日垞生掻が送れるレベルに癜血球が増
加するたでに、通垞ヶ月を芁したす。これ
になどの合䜵症が加わり、入院がより長
くなるこずもありたす。さらに、退院埌に垯状疱
疹や肺炎などの感染症、などの症状が生
じ、再入院が必芁になるケヌスも少なくありたせ
ん。
 このように長期戊の可胜性があるずいうこずを
念頭に、これからどのようなこずが起きるのか、
少し先を予枬しながら、ずきに深呌吞しお肩の力
も抜き぀぀、患者さんをサポヌトしおいきたしょ
う。
【血液がんにおける「完党寛解」】
 血液がんの治療では、がん现胞が通垞の怜査で
は芋぀けられなくなった状態を「完党寛解」ず呌
び、完党寛解を目指したす。目に芋えないがん现
胞が残っおいるこずも考えられるため、血液がん
では「完治」ずいう衚珟をしたせんが、完党寛解
の状態が長く続けば続くほど、「完治」に近づい
おいるず蚀っおいいでしょう。
 完党寛解埌も目に芋えないがん现胞をできるだ
け叩き、再発を防止するために、内服などによる
維持療法を行うこずもありたすが、この段階では
治療を継続しながら通垞の生掻を送るこずが可胜
です。
【完党寛解に至らない堎合の治療遞択】
 完党寛解に至らない堎合や完党寛解ずなった埌
に再発した堎合、どのような治療を行うかは、患
者さんの状況によっお異なりたす。患者さんの病
状、䜓力、人生芳などを考慮し、䞻治医やサポヌ
トをしおくれる呚囲の人たちずもよく盞談しお、
最適な治療遞択を行っおいきたしょう。
【定期怜蚺でフォロヌアップ】
 通垞、完党寛解の状態でも、ほかのがんで目安
ずなる幎以䞊が経過しおも、定期怜蚺を受け、
長期フォロヌアップを行っおいくこずが倧切です。
い぀もずはちょっず違うなずいう異倉を芋逃さず、
再発や晩期合䜵症の予防や早期発芋に぀なげた
しょう。普段から、䜓調や気が付いたこず、気に
なったこずなどをメモしおおくのもおすすめです。
よう
Caregiver’s Voice
50代、劻2011幎に蚺断
 䞻人の病名は骚髄異圢成症候矀
です。は骚髄移怍以倖に完治法がなく、
倫婊間で移怍時期に぀いお悩みたした。医垫
である䞻人は根っからの仕事人、茞血䟝存に
ならず䜓力があるうちに移怍をしお職堎埩垰
するこずを垌望しおいたのです。私は移怍の
リスクや前凊眮の抗がん剀による匷い副䜜甚
を考えるず前向きになれず。でも䞻人にずっ
おは、病気の䞍安を抱えお仕事に打ち蟌めな
いこずがストレスになるんだず考え、最終的
に意思を尊重しお移怍ぞ。家族が患者の䟡倀
芳に理解を瀺すのは葛藀もありたすが、本人
の優先事項に耳を傟けた䞊で䞻治医ず話し合
い、治療方針を決めるべきだず思いたす。
 心がけたこずは、䞻人は極床の心配性なの
で、私たで䞀緒に悩たずなるべく楜芳䞻矩で
いるこず。そしお、がんばりすぎないこずも倧
事。䞻人の入院䞭、私は毎日病院に通う生掻
に疲れお䜓調を厩し、途䞭で“がんばらない宣
蚀”をしお自分のペヌスでサポヌトしたした。
人生に埌悔がないよう
治療方針は䞻人の䟡倀芳を優先
10
 むンフォヌムド・コンセントずいう堎
 を掻甚する
 治療を始める前に医療者から受けるむンフォヌ
ムド・コンセントは、患者さんや患者さんをサポ
ヌトするあなたが、病気を理解し、最適な治療遞
択をするために欠かせない倧事なものです。むン
フォヌムド・コンセントで、正しい情報を埗お、
玍埗のいく意思決定に぀なげおいきたしょう。
【「わからないこずは聞く」が基本】
 むンフォヌムド・コンセントは、医療者が患者
さんにこれから行う治療に぀いお䞋蚘のような説
明をし、患者さんが合意の䞊で意思決定した治療
を進めるために行われたす。患者サむドが病気や
治療に぀いおしっかりず理解するための貎重な機
䌚ですので、わからないこずは玍埗がいくたで聞
きたしょう。
・どのような病気か、怜査や治療法に぀いお
・怜査・治療のメリット・デメリットに぀いお
・ほかの治療法はあるか、それらにどのような違
 い、メリット・デメリットがあるか
・今埌考えられる経過に぀いお
・短期的な芋通しず長期的な芋通しに぀いお
・治療による副䜜甚・合䜵症に぀いお
 患者さん自身がなかなか聞けないでいるずきは、
䞀緒に説明を受けおいるサポヌタヌのあなたが
そっず助け舟を出すのも、質問を促すよいきっか
けになるかもしれたせん。
 たた、䞀床のむンフォヌムド・コンセントでは
すべおを理解するこずは難しい堎合もあるでしょ
う。わからないずころや気になったずころはメモ
をしおおくず、埌で情報を敎理する際のよい助け
になりたす。メモをもずに、䞻治医に次の機䌚に
聞いたり、䞻治医以倖でも看護垫などの身近な医
療者に聞いたりするこずで、理解を深めるこずが
できたす。
【むンフォヌムド・コンセント以倖の堎でも】
 むンフォヌムド・コンセントの堎を病気や治療
に぀いお知るための機䌚ずしお利甚するこずも倧
切ですが、むンフォヌムド・コンセントの堎に限ら
ず、わからないこずや䞍安、心配が生じたら、遠慮
せずに医療者に聞きたしょう。䞀人で悩むよりも、
盞談するこずで、専門家の立堎からの適切なア
ドバむスやサポヌトが埗られるかもしれたせん。
11
 セカンド・オピニオンを掻甚する
 血液がんでは迅速な治療が必芁ずなり、セカン
ド・オピニオンを埗る時間もなく治療がスタヌト
するこずもありたすが、ずきに蚺断が難しく、医
垫によっお治療方針が異なるこずもありえたす。
そこで、治療方針を決定する䞊で圹立぀ツヌルの
䞀぀がセカンド・オピニオンです。
【セカンド・オピニオンの目的】
 䞻治医の提案する治療法が最適なのか、ほかに
治療法はないのか、今埌どのような芋通しがある
のかなどをより理解し、玍埗のいく治療遞択をす
るために、セカンド・オピニオンがありたす。蚺
断が正しいのかずいう病理蚺断のために、セカン
ド・オピニオンを利甚するこずもできたす。たた、
血液がんでは、造血幹现胞移怍ずいう治療遞択が
あり、移怍をするための医療機関を遞定する際に
もセカンド・オピニオンが圹立ちたす。移怍の治
療実瞟、どのタむプの移怍に実瞟があるのかずい
う、患者さんの遞択する移怍に合った実瞟がある
のかを芋極めるずずもに、自宅に近いかずいうこ
ずも倧事なポむントです。
【セカンド・オピニオンのタむミング】
 蚺断された盎埌だけでなく、初回に受けた治療
の効果が埗られなかったずきや、造血幹现胞移怍
が治療遞択肢に入っおきたずきなど、必芁なタむ
ミングでセカンド・オピニオンを利甚したす。
【セカンド・オピニオンを受ける際のポむント】
 ①䞻治医の話を理解しおおく
 セカンド・オピニオンを受ける前に、病気の珟
状、治療の遞択肢、治療のメリット・デメリット、
今埌の芋通しに぀いお、患者さんず䞀緒にサポヌ
トするあなたが同垭し、䞻治医の話をよく聞き、
理解しおおきたしょう。
 ②セカンド・オピニオンを受ける病院を探す
 病理蚺断が埗意な病院、造血幹现胞移怍の実瞟
が豊富な病院など、患者さんの眮かれた状況に応
じお適切な病院を探したしょう。
 ③代理人だけでのセカンド・オピニオンも可
 患者さん本人が同垭するこずが望たしいですが、
次の治療を急ぐ堎合や病状によっおは、患者さん
の代理人がセカンド・オピニオンを受けるこずも
できたす。
 ④セカンド・オピニオンで聞きたいこずを事前
 に敎理しおおく
 なにに぀いお知りたいのか、セカンド・オピニ
オンで聞きたいこずを、事前に敎理し、明確にし
おおきたしょう。
 セカンド・オピニオンの目的を理解し、しっか
りず掻甚するこずで、最適か぀玍埗のいく治療遞
択ぞず぀なげたしょう。
Caregiver’s Voice
30代、嚘2000幎に蚺断
 高校䞀幎のずき、骚髄異圢成症候矀
で闘病しおいた父に末梢血幹现胞を提䟛
したした。私は兄匟の末っ子。怜査の結果、
人の䞭で私だけが郚分的に䞀臎しミ
スマッチ移怍が可胜に。「父の呜が助かるな
ら」ずいう思いが匷く、恐怖感はなかったで
す。でも、移怍埌䞀時的に父の䜓調が悪化し
たずきは、自分に原因があるのではず自責し
たした。疲れおいた母には盞談せず、孊校で
は明るい性栌で通っおいたので友人にも打ち
明けるこずはなく、䞀人郚屋で泣くこずしか
術がなかったのを芚えおいたす。
 闘病䞭の父は、「なるようにしかならない」ず
匱音を吐かず、その姿に䞀家の倧黒柱ずしおの
匷さを感じたものです。䞀方で、母は毎日のよう
に涙を流し、患者を支える家族もサポヌトが必
芁だず子どもながらに実感。この䜓隓を機に家
族看護に興味を持ち、その埌私は看護垫の道ぞ。
看護の珟堎ではご家族ぞの寄り添いを忘れず、
圓時の䜓隓がプラスになっおいたす。
高校生で父のドナヌに。
私を看護垫に導いた貎重な䜓隓
12
 䞀時退院時・退院埌の生掻で   
 気を付けるこず
 血液がんの治療は長期にわたり、䞀時退院や入
院・退院を経ながら、ゆっくりず日垞生掻ぞず戻
っおいく傟向にありたす。退院埌、䞀芋患者さん
が元気なように芋えおも、すぐに回埩できるわけ
ではありたせん。回埩には時間がかかるずいうこ
ずを念頭に眮いおおきたしょう。
【心のケア】
 患者さん本人にしかわからない䜓調䞍良やだる
さなどを、呚囲は理解するこずができず、患者さ
んが「だれにもこの぀らさはわからない」ず心理
的にも萜ち蟌んでしたうこずがあるかもしれたせ
ん。そんなずき、呚囲にいる家族などの患者さん
を支える人たちも同じように心理的負担を抱える
こずになりがちです。支える人たちにも粟神的サ
ポヌトが必芁です。患者さんを支える人も粟神面
での぀らさをそのたたにせず、病院の盞談窓口を
のぞいおみるのもよいですし、䞻治医や看護垫な
どの身近な医療者に盞談するのもよいでしょう。
臚床心理士など心のケアを専門ずするサポヌタヌ
が存圚する病院もあり、患者のパヌトナヌ同士で
支え合う䌚やピアサポヌトも生たれおいたす。
【䜓調・感染管理】
 感染症や合䜵症などを生じやすい血液がんでは、
退院埌も患者さんが無理なく過ごせるよう、䜓調
管理するこずが倧切です。ずりわけ感染管理は重
芁で、予防ずずもに、発熱などを芋逃さず、早期
察応するこずが重症化を防ぎたす。
【食事のこず】
 患者さんを思うゆえのこずですが、䜓重が増え
ないこずを心配し、呚囲が患者さんに食べるプ
レッシャヌを䞎える結果になっおいるこずも少な
くありたせん。患者さんのペヌスで、䜓調に合わ
せお、食べたいものを食べられるだけ無理なく食
べるこず、なによりも患者さんがおいしく食べら
れるこずが倧切です。䞀方、ステロむドを甚いる
治療の圱響で、䜓重増加ムヌンフェむスを経
隓する患者さんもいたす。
 ゜ヌシャルサポヌト
 血液がんず歩む過皋には、医療者サむドだけで
なく、患者さんサむドでも、患者さんをサポヌト
する人たちの存圚が倧切です。それは、家族であ
ったり、パヌトナヌであったり、友人であったり、
13
そのほかの第者であったりずさたざたです。キ
ヌパヌ゜ンずいうず単数圢の印象を䞎えるため、
近幎では゜ヌシャルサポヌトずいう衚珟が䜿われ
るこずもありたす。゜ヌシャルサポヌトは、共感
や安心など心理面を支える「情緒的サポヌト」、正
しい情報の提䟛ずいった「情報的サポヌト」、車の
運転を手䌝うずいった「道具的サポヌト」、肯定
的・奜意的に評䟡する「評䟡的サポヌト」の぀に
分類されおいたす。患者サむドには患者サむドな
らではの゜ヌシャルサポヌトが、医療者サむドに
は医療者サむドならではの専門性を掻かした゜ヌ
シャルサポヌトがありたす。䞀人ひずりができる
こずや埗意なこずでサポヌトし、患者さんを取り
巻くみんなで゜ヌシャルサポヌトを行っおいくこ
ずが、患者さんの心匷い支えずなるでしょう。
【キヌパヌ゜ン みんなを぀なぐ人】
 支える人もたった䞀人のキヌパヌ゜ンでは負担
が倧きいもの。キヌパヌ゜ンが䞀人で背負い蟌む
のではなく、みんなで少しず぀分担しお支えおい
くこずが倧切です。しかし、患者さんず医療者、
ほかのサポヌタヌたちを぀なぐ圹割は、できるだ
け受蚺に同行し、医垫からの説明が聞ける立堎の
人がよいでしょう。患者さんが理解できなかった
こずや聞き逃したこずも、䞀緒に説明を聞くこず
で互いに理解を深めるこずができたすし、患者さ
んの同意を埗お、患者サむドのほかのサポヌタヌ
たちぞ情報共有する圹割を担うこずが可胜になり
たす。たた、いざずいうずき窓口になる人物が誰
かを医療者サむドに䌝えおおくこずも治療をス
ムヌズに進める䞊では倧事なこずです。
 患者さんも支える人もみんなが安心しお日垞生
掻を継続できる゜ヌシャルサポヌト䜓制をみんな
で構築したいものです。
【患者さんの意思決定を支える】
 ゜ヌシャルサポヌトで倧事なのは、患者さんが
十分に玍埗した䞊で意思決定するこずを支える点
にありたす。支える人たちの思いが食い違っお患
者さんの意思決定を劚げるこずや、患者さんが支
える人に気を䜿っお思うように意思決定できない
事態を招くこずは避けたいものです。患者さんが
呚囲の意芋に惑わされずに意思決定できるよう、
医療者ずずもに患者さんを党力でサポヌトした
しょう。患者さんの䜓調や状況次第では、自分で
の意思決定が困難なこずもあるかもしれたせんが、
患者さんの思いがどこにあるのかを察知し、患者
さんの意思決定を倧事にするサポヌトを行いたい
ものです。
近幎、成人のがんずは異なるケアが必芁であるものずしお、小児がん、AYA䞖代のがんに぀いお語
られるこずが増えおいたす。䞀緒に語られるこずも倚い小児がんずAYA䞖代のがんは、それぞれ
の課題を抱えおおり、別々に語るべきテヌマであるずいう指摘もありたすが、共通点もありたす。
14
 小児がん
 小児がんは、䞀般的に14歳以䞋の子ども
のがんを蚀いたす。小児がんのうち玄40が癜
血病で、血液がんが倚いのが小児がんの特城です。
小児がんの倚くは、成人のように生掻習慣を芁因
ずするものは少なく、原因はよくわかっおいたせ
ん。成人がんには芋られないがんがある䞀方、胃
がんや肺がんずいった成人に倚いがんは芋られな
いずいう違いもありたす。か぀おは難治性のがん
ずしお知られおいた小児がんですが、治療成瞟の
向䞊で、珟圚では小児がん党䜓の7080で治
癒が期埅できるようになりたした。
 䞖代のがん
 ずは、Adolescents and Young Adults
の略で、思春期の子どもず若幎成人を意味したす。
30前埌たでを䞖代ず考えるこずもあれば、
39歳たでを察象ずするこずもあり、倚少の幅が
芋られたすが、通垞10代埌半30代のがんを指
したす。䞖代のがんは小児がんず成人がん
の䞡方の性質を䜵せ持っおおり、小児科から成人
の蚺療科ぞの移行期でもあるため、䞡方の連携が
倧切です。
 治療の違い
 小児がんず成人のがんでは、治療方法や治療成
瞟が異なりたす。成人ず比べお、抗がん剀の効果
が埗られやすいのも特城で、小児の血液がんでは
抗がん剀治療だけで枈むこずも少なくありたせん。
 䞖代のがんずりわけ思春期のがんで
は、小児ず成人の境界線にあり、小児がんの方針
を遞ぶのか、成人のがんの方針を遞ぶのか、ずき
に治療遞択が困難なこずもありたす。そこで、最
近では、䞖代のがんに特化しお蚺療を行う
病院や病棟も開蚭されおいたす。
 長期フォロヌアップ
 小児がんや䞖代のがんでは、がんやがん
の治療が䜓や心の成長や発達にも圱響を及がした
す。身長や骚の成長などの身䜓的発達をはじめ、
知力や認知力、粟神的・瀟䌚的発達など、成長過
皋にある䞖代ならではの合䜵症を生じ、生殖胜
力・劊孕性劊嚠を成立させるための性腺機胜
ぞの圱響も考えられたす。二次がんや再発の心配
もありたす。これらの合䜵症は、䜕幎、䜕十幎も
経っお珟れるこずもあり、晩期合䜵症ず呌ばれた
す。晩期合䜵症を予防する、あるいはいち早く倉
化に気が付き、適切な察応をするためには、長期
フォロヌアップが重芁です。ずりわけ小児がんや
思春期のがんでは、成人になったずき、どこで長
期フォロヌアップを受ければよいのか、これたで
の小児科でよいのかなど、疑問が生じるこずもあ
るかもしれたせん。その堎合は、䞻治医や治療を
受けた病院などに盞談したしょう。長期フォロヌ
アップ倖来のある病院もありたす。
 小児がん䞖代の悩み
 小児がんや䞖代では、晩期合䜵症ずいう
課題がありたすが、それに䌎い、小児がんや
䞖代のがんならではの悩みや䞍安を抱えがちで
す。勉匷の遅れや進孊のこず、友人関係がうたく
小児がん䞖代のがんのこず  
第 章5
Caregiver’s Voice
60代、父1993幎に蚺断
 次男が歳半で急性リンパ性癜血病
を発症し、再発を回経隓したした。初
発時は小さな䜓で壮絶な治療に立ち向かう姿
を芋お、我が子が病気になったのは芪に責任
があるず思い、眠れない日が続いたものです。
最初の再発は17歳。幎霢的に治療方針は小
児たたは成人のどちらが適切か、提案された
骚髄移怍を行うべきか玍埗できるたで医垫に
質問。血液がん患者の支揎を行う専門家にも
アドバむスをいただき、セカンド・オピニオ
ンや転院を経お経隓豊富な医垫のもずで治療
を開始したした。21歳で床目の再発ずな
り骚髄移怍を行う際は、兄匟が怜査に
快く協力し長男が完党䞀臎、家族が䞀䞞ずな
り絆が深たりたした。
 自ら行動しお情報を集め、医垫ず話し合え
たこずはよかったず思いたす。子どものため
に芪があがくのは圓然のこず、党力を尜くし
たした。
芪にできるのは諊めないこず。
息子の病ず党力で向き合いたした
15
築けない、孊校で呚囲にうたく溶け蟌めない、治
療による芋た目の倉化や身長の䌞び悩み、思春期
以降であれば恋愛に積極的になれない、恋人ずの
関係がうたくいかないずいった成長過皋に応じた
問題が生じたす。ずりわけ思春期ではその幎霢特
有の難しさもあり、呚囲に盞談ができず、䞀人で
抱え蟌んでしたうこずも考えられたす。
 䞖代では、就職の際にがん経隓者である
こずを䌚瀟に告げるのかずいう悩みを抱えたり、
就職が難しくなったりずいうような就職の問題や、
あるいは、既に仕事に就いおいる堎合には仕事を
続けられなくなったり、再就職がなかなか決たら
なくなったりずいった就劎の問題もありたす。
 たた、小児がんや䞖代のがんにおいおは、
芪ずの関係もより䞀局耇雑なものになるこずがあ
りたす。子を思うあたりに芪が過干枉になり過ぎ
たり、子どももうたく芪から自立できなかったり
ず、芪ず子、双方が自立するこずが倧事になる堎
面も経隓するかもしれたせん。
 さらに、忘れおはならない点ずしお、生殖胜
力・劊孕性の枩存は、将来の結婚や出産ずいうラ
むフむベントに深く関係するため、治療前から考
えおおく必芁がありたす。
 このようにラむフステヌゞごずのさたざたな問
題を経隓する小児がん䞖代のがんでは、
家族やパヌトナヌ、友人や恋人など身近な人たち
をはじめ、医療者や゜ヌシャルワヌカヌ、臚床心
理士、孊校関係者や仕事の関係者など、患者さん
を取り巻くあらゆる人たちがサポヌタヌずなっお、
みんなで支えるこずが倧切です。䞀方で、人生の
早い時期に血液がんずいうラむフむベントを経隓
するこずになったこずは、患児・患者さんの生涯
においおは、匷みずも成りえ、私たちが患者さん
から孊び、支えられるこずもたくさんありたす。
 兄匟姉効ぞのケア
 小児がん・思春期のがんは、兄匟姉効にも倧き
な圱響をもたらしたす。芪の関心が患児ばかりに
向かうこずで寂しさを感じたり、自分が健康であ
るこずを申し蚳なく思ったりず、兄匟姉効の心に
も目たぐるしい倉化が蚪れおいるものです。患児
だけでなく、兄匟姉効も孊校生掻や友人関係に困
難を抱えおしたうこずもありたす。幌い兄匟姉効
では、お䞖話する人の問題が生じるこずもあるで
しょう。兄匟姉効の心のケアや環境調敎も欠かせ
たせん。そのためには、たずえ幌くずも兄匟姉効
にもがんに぀いお理解できるように説明し、安心
に぀なげるずずもに、臚床心理士や保育・孊校関
係者など、呚囲の力を借りるこずも倧切です。
血液がんず蚺断されたずき、患者さんや支えるあなたにずっお、お金のこずは関心の高いこずの
䞀぀でしょう。造血幹现胞移怍ずいうほかのがんにはない治療遞択もあり、いくらかかるのかは
気になるずころです。たた、治療にかかる費甚だけでなく、䞀時的な䌑職や離職を経隓したり、
仕事に制限が出おきたりする䞭で、生掻費や将来の芋通しに䞍安が出るなど、経枈的負担が重く
感じられるこずも考えられたす。
そこで、長期にわたっお病気ず付き合っおいく際に、利甚できる制床がありたす。自分から申請
しなくおはならないものが倚いため、どのような制床があるのか、自分に圓おはたる制床はなに
かを知っお、䞊手に利甚したしょう。
怜査
 血瞁ドナヌを探す際に欠かせない
怜査は、通垞、人圓たり数䞇円を
芁したすが、医療機関によっおも金額
に幅がありたす。事前にかかる費甚を
確認しおおくのもよいでしょう。移怍を
準備する段階における怜査の費甚
は、基本的に公的医療保険の察象倖で
自己負担です。ただし、移怍が実斜さ
れた堎合には、公的医療保険の察象ず
なり、還付を受けるこずが可胜です。
16
 造血幹现胞移怍にた぀わる医療費のこず
 血液がんに特城的な治療遞択である造血幹现胞移怍に関する医療費には、次のようなものがありたす。
血液がんずお金のこず
第 章6
造血幹现胞移怍
 骚髄バンクを利甚する堎合には、移
怍にた぀わるドナヌの通院や宿泊にか
かる費甚なども通垞患者さんが負担し
たす。おおよその目安ずしお、15䞇円
ほどの患者負担金がかかりたす確定申
告時の医療費控陀の察象ずなりたす。
 移怍にかかる医療費自䜓は、公的医
療保険の察象です。そのため、実質的
に高額療逊費制床の自己負担額以䞊の
医療費はかかりたせん。
䞖の䞭は血液がんにた぀わるたくさんの情報であふれおいたす。情報は玉石混亀で、個々の
患者さんにずっお最適な情報であるかの芋極めはずきに困難です。䞻治医や専門職、孊䌚の
ガむドラむンからの情報は信頌できるでしょう。患者団䜓や患者䌚のコミュニティやりェブ
サむト、䌚報誌から有益な情報が埗られるこずもありたす。
キャンサヌネットゞャパンのホヌムペヌゞでも血液がんの患者さん・ケアギバヌぞ向けたさ
たざたな情報を提䟛しおいたす。
【情報ずの付き合い方】
小児慢性疟患医療費助成
 医療費負担が高額な、18歳未満の小
児慢性疟患に察しお、自己負担額を助
成する制床です。各郜道府県の指定郜
垂、䞭栞垂に、指定の医療機関の指定
医の医療意芋曞を添えお申請したす。
原則は18歳未満ですが、助成の察象ず
なる疟患で、18歳以降も治療を継続す
る堎合には、20歳未満たで助成を継続
できたす。小児がんも察象疟患に含た
れたす。
障害幎金
 通垞2065歳たでを察象ずした制
床です。日垞生掻に支障があったり、
仕事の継続が難しかったりする際に支
絊されたす。「障害」ずいう蚀葉のむ
メヌゞから、がんずいう病気ず結び付
かず、芋萜ずされがちな制床ですが、
障害者手垳を持っおいるかどうかに関
わらず、病気や障害などによっお日垞
生掻や働くこずに支障があるずきには、
支絊の察象ずなる可胜性がありたす。
治療や合䜵症などの圱響で困難を抱え
るがん患者さんも、障害幎金が䜿える
こずがありたすので、病院の゜ヌシャ
ルワヌカヌやがん盞談支揎センタヌの
盞談員などに聞いおみたしょう。
高額療逊費制床
 患者さんが暙準治療を受ける際には、
通垞、公的医療保険が適甚されたす。
公的医療保険には、幎霢や収入に応じ
た䞊限が蚭けられおおり、自己負担額
が軜枛されたす。健康保険組合、協䌚
けんぜ、垂町村囜保、埌期高霢者医療
制床、共枈組合など、加入する公的医
療保険で、「限床額適甚認定蚌」をも
らい、医療機関に提出するこずで手続
きが可胜です。自己負担額を超えた支
払い枈みの医療費も過去幎間さかの
がっお支絊申請するこずができる点や、
同じ医療保険に加入する家族の分も䞖
垯合算できる点も抌さえおおきたいポ
むントです。
17
 どのような制床が利甚できる
介護保険
 芁介護床に合わせお、自己負担
割で介護保険サヌビスが受けられた
す。40歳以䞊になるず介護認定が受け
られるこずもありたすので、地域包括
支揎センタヌに盞談しおみたしょう。
犏祉甚具のレンタルなど、がん患者さ
んにずっお必芁なサヌビスを知るきっ
かけになるこずも少なくありたせん。
傷病手圓
 病気やけがなどで䌑職を䜙儀なくさ
れた、勀務先の健康保険健康保険組
合や協䌚けんぜの被保険者に察しお、
療逊䞭の生掻を保障するために、絊䞎
のが支払われたす。最長で支絊
開始日から幎ヶ月間、利甚できた
す。絊䞎の支払いがある堎合には通垞
支絊されたせんが、傷病手圓より金額
が少ない堎合には、差額が支絊された
す。扶逊家族や囜民健康保険の加入者
は察象にはなりたせん。
倧切な人が血液がんず蚺断されお以降、患者さんを取り巻く人たち䞀人ひずりが、できるこずや
埗意なこずを無理なく行う゜ヌシャルサポヌトが重芁であるこずは、第章でも玹介したしたが、
実際に患者さんずあなたを支えおくれる専門職をご玹介したす。
18
 血液専門医
 血液がんの蚺断・治療は、小児科や内科の、
血液専門医が担圓したす。蚺断からフォロヌア
ップたで、その時々でわからないこずや心配、
䞍安が出おきたら、たずは、䞻治医であり、
血液がんずいう病気に぀いおよく知る血液
専門医に盞談しおみたしょう。
 看護垫
 蚺断・治療を進める過皋には、䞻治医に
うたく蚀いたいこずが䌝えられなかったり、
聞きたいこずが聞けなかったりするこずも
あるかもしれたせん。そんなずきには、身
近な看護垫さんに盞談するず、医垫ずの懞
け橋になっおくれるでしょう。がん化孊療
法看護、がん性疌痛看護、がん攟射線療法
看護など、それぞれの分野に詳しい認定看
護垫もいたす。治療ぞの䞍安や぀らい症状
が生じたら、認定看護垫の力も借りお、適
切なサポヌトに぀なげたしょう。
 造血现胞移怍コヌディネヌタヌ

 その名の通り、造血幹现胞移怍のコヌディ
ネヌトをしおくれたす。適切な情報提䟛に始
たり、移怍埌のサポヌトに至るたで、総合
的な支揎を行いたす。たた、移怍治療を必芁
ずされる患者さんずご家族の盞談窓口です。
血瞁ドナヌに察しおは患者さんずの間を䞭立
的な立堎で仲介・支揎し、同じ病院の䞭でも
ドナヌの安党ず暩利が十分に守られるよう、
䜓勢を敎えたす。心匷いサポヌタヌです。
 公認心理垫・臚床心理士
 血液がんずいう倧きなラむフむベントず付
き合う道のりには、段階ごずに䞍安や心配の
波が匕いおは寄せおくるこずでしょう。ずき
には心理面で深刻な萜ち蟌みを抱えるこずも
あるかもしれたせん。患者さんにも、患者さ
んを支える人たちの心にもケアが必芁です。
状況に応じお、心のケアの専門家である公認
心理垫・臚床心理士のサポヌトを受けたしょ
う。
 医療゜ヌシャルワヌカヌ
血液がんず蚺断されおも、患者さんは治療の
こずだけに専念できるわけではなく、治療費
のこず、生掻費のこず、仕事のこず、家族の
こず、孊校生掻・進孊のこずなど、生掻に䌎
ういろいろな課題に盎面したす。瀟䌚犏祉の
立堎からサポヌトしおくれるのが医療゜ヌシ
ャルワヌカヌです。䞀般的に、地域医療連携
宀やがん盞談支揎センタヌに所属しおいたす。
患者さんずあなたを支える人たち
第 章7
Careblood
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