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電源回路シミュレーション
FCC(Forward Coupling Converter)
1Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
2016 年 2 月 20 日
ビー・テクノロジー
売上売上
利益利益
累積コスト・投資累積コスト・投資
Break Even Time
( 損益分岐点到達時間 )
Time to Market
( 商品開発時間 )
Break Even After Release
( 販売開始後損益分岐点到達時間 )
Time to Market の短縮が売上、利益の増大と投資、コストの削減に直結す
る
開発開始 販売開始
具体的な施策としてシミュレーション技術の導入がある
→ 1回でも試作回数を削減させるのが目的である
具体的な施策としてシミュレーション技術の導入がある
→ 1回でも試作回数を削減させるのが目的である
2
Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
回路解析シミュレータの用途は、多様化しています。
(1) 研究開発
  ①次世代半導体のデバイスモデリング及びアプリケーション開発
  ②システム開発及び回路開発の回路動作現象
(2) 回路設計
  ①アプリケーション開発
  ②トポロジーの開発及び選定
  ③回路設計及び回路動作検証
  ④損失計算
  ⑤ノイズ検証
  ⑥熱解析
(3) クレーム解析
  ①故障解析
  ②オープン・ショート
  ③想定外使用
  ④サージ解析
回路解析シミュレータの用途の多様化
3Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
回路シミュレーションのポイント
【ポイント 1 】
回路解析シミュレーションの解析精度 = スパイスモデルの解析精度であ
る。
 ■有償 SPICE でも無償 SPICE でも採用する SPICE モデルで解析精度が決定
される。
 ■ 1 個でも変な動作をするスパイスモデルがあると NG
【ポイント 2 】
シミュレーションの用途に応じた SPICE モデルを採用する。
 ■波形動作確認であれば、簡易 SPICE モデルでも問題ない。
 ■損失計算を行う場合、過渡現象において再現性のある SPICE モデルを採用
する。
 ■温度シミュレーションをしたい場合には、温度対応 SPICE モデルを採用す
る。
 ■ノイズシミュレーションをしたい場合には、ノイズ対応 SPICE モデルを採
用する。
【ポイント 3 】
回路シミュレーションをする回路は正確に入力する。 4Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
回路解析シミュレータ
デザインキット
回路方式のテンプレート
モデル
5Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
回路設計のワークフロー
仕様
回路方式選択
( トポロジーの選定 )
詳細回路設計
回路図作成
材料表作成
基板設計
回路設計
ビー・テクノロジー製品及びサービス
コンセプトキット製品
デザインキット製品
シンプルモデル
デバイスモデリング教材
スパイス・パーク
デバイスモデリング
サービス
カスタムデザインキット
サービス
ビー・テクノロジー製品及びサービス
6Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
7Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
シミュレーション上の課題について
第一
の壁
第二
の壁
第三
の壁
第一の壁: SPICE の習得
第二の壁: SPICE モデルの入手
第三の壁:シミュレーション技
術
8Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
シミュレーション解析時間
10 %90 %
実際のシミュレーション
解析時間
実際の解析時間は 10 %程度です。 90 %の時間を SPICE モデル
の入手に費やしています。
SPICE モデルの入手に費やしています。
● サプライヤ企業から入手する
● スパイス・パークからダウンロードする
● デバイスモデリングサービスを活用する
● 自分で SPICE モデルを作成する
シミュレーション上の課題について
9Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
回路開発実験室と同じ環境をコンピュータ上に創る
自分が良く採用するデバイスのデバイスモデル (SPICE MODEL) を
最初から準備し、整備していく。
10Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
ダイオードの SPCIE モデルを作成する場合の事例
( ダイオードの SPICE モデルは 3 種類ある )
デバイスモデリング
の難易度
高い
低い
電流減少率モデル
⇒ 等価回路で -didt を再現している
IFIR 法モデル
⇒ 等価回路で Trr(trj +trb) を再現している
パラメータモデル
⇒ パラメータだけで作成できる簡易型モデル
シミュレーション上の課題について
11Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
① 再現性問題
  実機波形とシミュレーション波形が合わない
【解決方法】
○ 目的に合った SPICE モデルを採用する
○ 目に見えない寄生素子も考慮し、回路図に反映させる
【ご提供するサービス】
○SPICE モデルをご提供する「デバイスモデリングサービス」
○ シミュレーションデータをご提供する「デザインキットサービス」
② 解析時間問題
  早くシミュレーション結果を知りたいのにシミュレーションに多くの時間を有する
【解決方法】
○ 目的に合った SPICE モデルを採用する
○ タイムスケール機能を採用する
【ご提供するサービス】
○SPICE モデルをご提供する「デバイスモデリングサービス」
○ シミュレーションデータをご提供する「デザインキットサービス」
③ 収束エラー問題
  最後までシミュレーションが実行出来ず、途中で計算が止まってしまう。
【解決方法】
○SPICE の .OPTIONS のパラメータを最適化する。
○ スナバ回路等を挿入して急変する過渡応答性、過渡現象を緩和する。
○ 回路動作に影響しないように微小抵抗を適宜挿入する。
【ご提供するサービス】
○ 収束エラー解決サービス
シミュレーション上の課題について
12Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
13Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
プログラム:
1.FCC 回路方式の概要
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポ
イント
3-7 は実習です
3. 回路図エディタで回路図入力
4. スパイスモデルを登録する
5. 過渡解析
6. 寄生素子の影響
7. ノイズのシミュレーション
1.FCC 回路方式の概要
R1 が ON した時に D1 が ON して負荷に電流を流します。
R1 が OFF した時にチョークコイルに溜まったエネルギーを D2 を通過し負荷に供給します
14Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
Tr1 が ON の場合
ON
ON
1.FCC 回路方式の概要
15Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
Tr1 が OFF の場合
OFF
ON
1.FCC 回路方式の概要
16Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
回路モデルの考え方
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
17Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
等価的に回路モデルを考える
回路モデルの考え方
トランス 2 次側入力波形をパルス電源で表現する
整流側ダイオードとフライホイル側ダイオードを忠実に再現する
チョークコイルを等価的に考える
コンデンサの等価回路を考える
配線長の影響を考慮する
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
18Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
トランス 2 次側入力波形
トランス 2 次側入力波形をパルス電源
に置き換えます。
実際の回路基板があれば、オシロスコープでトランス 2 次側入力波形を
確認し、その波形をパルス電源に置き換えます。
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
19Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
V1: 初期電圧
V2: パルス電圧
TD: 遅延値
TR: 立ち上がり時間
TF: 立ち下がり時間
PW: パルス幅
PER: 周期値
トランス 2 次側入力波形
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
20Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
整流側ダイオードとフライホイル側ダイオード
ここでのポイントは、逆回復特性の表現です。通常のダイオード・モデルパラメータでは
正確に逆回復特性を表現する事が出来ません。ここでは、プロフェッショナル・モデルを
採用致します。
Simulation Measurement
プロフェッショナルモデルとは、逆回復特性 (trj,trb) を忠実に再現した等価回路モデルです。
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
21Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
逆回復特性である trr は trj
と trb に分割して考えます
。
整流側ダイオードとフライホイル側ダイオード
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
22Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
【参考】ダイオードモデルの弱点について
ダイオードのパラメータである TT は、逆回復特性の trr(trj+trb) の trj の部分しか
表現出来ません。この弱点を克服する為には、 trj+trb を表現する等価回路を作成
する必要があります。
+
等価回路モデル
Trj のみ表現可能である
整流側ダイオードとフライホイル側ダイオード
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
23Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
チョークコイル
チョークコイルは等価的に考えます。本格的にシミュレーションする場合は、
周波数を考慮した等価回路モデルが必要になります。ここでは、特に回路
に影響する要因を考え、等価モデルを作成します。
C4 を追加する事で、回路による影響要因を
加える事が出来ます。
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
24Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
【参考】インダクタの等価回路の考え方
10
-3
10
0
10
3
10
6
10
9
(Hz)
Impedance vs. Frequency
Inductor model
R1L1
L1
R1
R1L1
C1
L1
10
-3
10
0
10
3
10
6
10
9
(Hz)
Impedance vs. Frequency
Inductor model
R1L1 R1L1
L1
R1
L1
R1
R1L1
C1
R1L1
C1
L1L1
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
25Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
コンデンサ
コンデンサの内部には ESR と ESL が存在します。回路動作に ESR 及び
ESL が影響する場合は、回路図上に無くても、回路解析シミュレーション
をする場合は、具体的な値を入れなくてはいけません。 ESR 値及び ESL 値
をサプライヤー企業にお問合わせするか。プレシジョン・インピーダンス・
アナライザで計測を行う必要があります。
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
26Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
【参考】 コンデンサの等価回路の考え方
Impedance vs. Frequency
Capacitor model
10
-3
10
0
10
3
10
6
10
9
(Hz)
Impedance vs. Frequency
Capacitor model
10
-3
10
0
10
3
10
6
10
9
(Hz)
コンデンサの種類により、 ESR 値及び ESL 値には傾向があります。
その特性も考慮しなければなりません。
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
27Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
配線長
配線長の影響が回路動作に与える場合、配線長のインダクタンス値は
回路図にはありませんが、配線長のインダクタンス成分を負荷しなければ
なりません。この回路の場合、特に影響度合いが強い箇所に配線長の値
を入れております。 L5 のインダクタンスは配線長です。
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
28Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
収束問題について
回路解析シミュレーションにおいて、収束問題に直面します。回避方法は、
回路図を工夫するか。もしくは .OPTION で回避するかの 2 通りがあります。
実際には .OPTION で回避します。 .OPTION で回避出来ない場合は、
回路図上に問題があると考えた方がいいです。
.OPTION
RELTOL=0.01
VNTOL=1m
ABSTOL=1n
GMIN=1E-10
ITL1=500
ITL2=200
ITL4=40
2.FCC 回路方式のシミュレーションのポイント
29Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
事例
FCC LTspice Version can simulate without .OPTION Settings
FCC(Forward Coupling Converter)
Output Voltage=5(V),Output Current=0.5(A)
3-7. 実習
30Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
Simulation Measurement
3-7. 実習
31Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
Simulation Measurement
3-7. 実習
32Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
3-7. 実習
33Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
Simulation Measurement
3-7. 実習
34Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
3-7. 実習
35Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016
Simulation Measurement
3-7. 実習
36Copyright (C) Siam Bee Technologies 2016

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