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グライダー競技の世界とそこか
ら得られる安全への考え方
2017/12/02
日本滑空協会 理事
日本グライダークラブ 理事
TEAM MARU パイロット
丸山 毅
講師紹介
2
丸山 毅 46歳 (2017/12現在)
総飛行時間 3,200 時間
クロスカントリー距離 127,000 km
グライダー競技経験
日本選手権 1996-2003 優勝2回
世界選手権 1999年 34位
2008年 27位
2014年 31位
ヨーロッパ選手権 2015年 20位
チェコ選手権 2017年 8 位
日本オラクル株式会社 エンジニア
(公社)日本滑空協会 理事
IGC(International Gliding Commision) 日本代表委員
(公社)日本グライダークラブ 理事・インストラクター
Soarist インストラクター
ブログ http://maru-wgc.blogspot.jp/
Facebook https://www.facebook.com/teammaru
自己紹介 学生時代
1年生 早稲田大学入学・航空部入部
2年生春 1stソロ 同期ではかなり遅い方 挫折
同期女子部員より遅い
2年生夏 2ndソロ 同期ではかなり遅い方 挫折
早い同期は銅賞
3年生夏 自家用操縦士取得
4年生冬 関東大会 予選落ち(写真失敗) 挫折
決して上手い人では無い!
4
上達はあなた次第
アジェンダ
• 1. グライダー世界選手権とは?
• 2. 世界選手権と安全
• 3. レースから得られた事
– A.) 空の観察とコース選択
– B.) クルーズ
– C.) 全体
• 4. 上達するための考え方のメソッド
• 5. まとめ
• APPENDIX 丸山のメソッド
5
1. グライダー世界選手権とは
6
グライダー世界選手権とは?
• 1937年~ 2年ごと、次回は2018年(第35回)
• 世界チャンピオン
– ドイツ x 18、フランスx 18、ポーランド x 15 、イギリス x
12、アメリカx5、オーストラリア x 5
– 過去10年ではポーランド x 10, ドイツ x 7, フランス x 5,
イギリスx3, 他
• 日本からの参加者
– 1956 年~参加、延べ 39人 最高5位
世界選手権開催国
開催年 クラス 国
2003
Open, 18m, 15m, Standard ポーランド
World スロバキア
Club ノルウェー
2006
Open, 18m, 15m, Standard スエーデン
Club, World フランス
2008
Open, 18m, 15m ドイツ
Club, Std, World イタリア
2010
Open, 18m, 15m ハンガリー
Club, Std, World スロバキア
2012
Open, 18m, 15m アメリカ
Club, Std, 20m アルゼンチン
2014
Open, 18m, 15m ポーランド
Club, Std, 20m フィンランド
2016
Open, 18m, 15m オーストラリア
Club, Std, 20m リトアニア
2018
Open, 18m, 20m チェコ
Club, Std, 15m ポーランド
2020
Open, 18m, 20m ドイツ
Club, Std, 15m フランス
8青字 ヨーロッパ外
グライダー世界選手権とは?
• 競技タスク
– 250km - 700km 平均速度 100 - 140km/h 3時間-6時間
• 競技期間
– 14日間 内1日の休息日
• 競技クラス
– スタンダードクラス、20mクラス、クラブクラス
– 15mクラス, 18mクラス, オープンクラス
– 近年はクラス毎に開催地、時期をずらして2カ所で開催
• 参加選手
– 各クラス最大 50名 各国2名枠
– 3クラストータル 130機(各クラス40-50機前後)
2014年 世界選手権開催地 レシュノ
• ポーランド国 レシュノ市
• 32 ヶ国 参加選手数 127名
2014年開催地
レシュノ市
2008年開催地
リュッセ
出典 http://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/tukau/kaigai/sokin/kj_tk_kg_sk_poland.html
http://www.i-wanna-travel.com/r5-poland00.html 10
2018年開催地
プシーブラム
日本のグライダー場
11
世界選手権会場
12
競技エリア タスク 2014大会
13
ベルリン
ブロツワフ
ドレスデン
ポズナン
ウッチ
→ワル
シャワ
ドイツポー
ランド国境
250km
400km
レシュノ
ジュニア世界選手権
• 概要
– 25歳以下対象の世界大会、2年ごとに開催
– 2013年8月 2015年12月 オーストラリア 2017年7月 リトアニア
– スタンダードクラス35名、クラブクラス45名
– 女性 4名(ロシア、イタリア、チェコ x 2)
– 250 –600km のタスク
– 参加者の経験
• 19~25歳、250h ~ 3000h, 500~100,000km
• 2017年優勝者は 250時間
– 参加者平均
• 23歳、683h, 19,000km, グライダーキャリア8年、グライダー競技キャリア4年
• 世界の同世代は何をやっているのか、ワールドスタンダードに目を向
ませんか?
選手年齢分布
15
2013 EGC Ostrow Standard class
33人
20代
30代
40代
50代
60代
不明
2014 WGC Leszno 18m class
46人
20代
30代
40代
50代
60代
スタンダードクラス:機体安価 若手中心18mクラス:機体高額 高年齢化
GERMANY, 29415
U.S.A., 25130
FRANCE,
11004
UK, 7307
NETHERLANDS,
3878
AUSTRIA, 3330
CZECH, 3094
SWITZERLAND,
2581
POLAND, 2306
AUSTRALIA, 2242
BELGIUM, 1906
SWEDEN, 1718
FINLAND, 1530
DENMARK,
1504 ITALY,
1240
NORWAY, 1124
CANADA, 973
JAPAN, 625BRAZIL, 591SOUTH AFRICA,
483
SPAIN, 363LITHUANIA, 357RUSSIA, 272ISRAEL, 194PORTUGAL, 177CHILE, 162GREECE, 95CROATIA, 79ICELAND, 47LUXEMBURG, 46SERBIA, 46COLUMBIA, 14PAKISTAN, 11
グライダー人口内訳 国別(2012)
16
全世界 10.7万人
出典 http://www.fai.org/igc-news/32589-Gliding-Membership-Report
http://www.lkka.cz/sport/zapisy/ZapisPK.2013.03.30_2.P2.pdf
グライダー人口推移 世界
17
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012
TOTALS 128308128021128554126572123089120815118577117186115187112975111381107319
GERMANY 35852 35650 35236 34642 33196 32229 31279 30792 30117 30216 29702 29415
U.S.A. 31148 31146 30125 30222 30186 30136 29513 29214 29131 28896 28556 25130
FRANCE 12020 12155 13582 12829 12471 12375 12214 11643 11357 11146 11201 11004
0
20,000
40,000
60,000
80,000
100,000
120,000
140,000
出典 http://www.lkka.cz/sport/zapisy/ZapisPK.2013.03.30_2.P2.pdf
国別世界ランキングと競技パイロット/滑空人口比(2014)
Pos 国
競技
パイロット
パイロッ
ト数
競技パイ
ロット割合
1 Poland 311 2306 13.5%
2 France 680 11004 6.2%
3 Germany 1039 29415 3.5%
4 UK 254 7307 3.5%
5 Czech 339 3094 11.0%
6 Italy 137 1240 11.0%
7 Australia 223 2242 9.9%
8 Netherlands 211 3878 5.4%
9 Argentina 77 173 44.5%
10 Belgium 93 1906 4.9%
11 Denmark 164 1504 10.9%
12 Austria 153 3330 4.6%
13 Finland 92 1530 6.0%
14 South Africa 43 483 8.9%
15 Lithuania 61 357 17.1%
16 Hungary 146 771 18.9%
17 Sweden 92 1718 5.4%
18 USA 123 25130 0.5%
19 Slovakia 99 839 11.8%
Pos 国
競技
パイロット
パイロッ
ト数
競技パイ
ロット割合
20 Slovenia 79 926 8.5%
21 Switzerland 131 2581 5.1%
22 Russia 85 272 31.3%
23 NZL 16 745 2.1%
24 Brazil 42 591 7.1%
25 Spain 63 363 17.4%
26 Canada 34 973 3.5%
27 Norway 47 1124 4.2%
28 Serbia 12 46 26.1%
29 Chile 16 162 9.9%
30 Ukraine 22
31 Japan 4 625 0.6%
32 Ireland 3 43 7.0%
33 Belarus 3
34 Andorra 1
35 Latvia 3
36 Colombia 1 14 7.1%
37 Greece 1 95 1.1%
38 Luxembourg 1 46 2.2%
18
出典 http://igcrankings.fai.org/
世界競技人口 5200人
世界滑空人口の4.8%
Sailplane Grand Prix
• グライダー競技の課題
– 競技時間が長い(2週間)、中継できない
– テレビ映えしない
• テレビ映えするスポーツへ、競技時間の短縮化
– オリンピックスポーツと同じ傾向
– F1レースのイメージ
• 一斉スタート 1-2時間タスク
• 単一クラス 統一翼面荷重
• 日毎ポイント制 1週間合計ポイント
• 年間のシリーズ戦
– 2005年から開催
– 予選全9戦
– 決勝戦(チリ) 各予選上位2名 19
ライブストリーミング
20
競技会と安全
21
世界選手権での安全対策
• Safety Briefing
• FLARM(Situational Awareness状況認識デバ
イス)の利用
• Safety Committee(代表パイロットの安全委員
会)
22
23
24
25
破局と良い話しは紙一重
高度差1m
26
1974-2013のイギリスの空中衝突51件中26件がサーマリング中
サーマリングは危ない!
27
アウトランディングでの不適切なパターン例
2010-2016 7年間26競技会より
28
2010 – 2016
IGC 関与26競技会(世界選手権(シニア、ジュニア、女子)、大陸選
手権(ヨーロッパ選手権)、グランプリ大会)
世界選手権アクシデント、インシデント 平均
29
https://www.fai.org/sites/default/files/documents/6_3_2_safety_wg_report_2017.pdf
世界選手権アクシデントインシデント 詳細
30
接近状況
31
ヨーロッパFATAL 事故率 1.76/10万回
(1998 – 2007)
32
https://www.easa.europa.eu/system/files/dfu/04%20-
%20Appendix%20v%202_0.pdf
https://www.alter.si/tabla/files/753901-EGU_ACC-Note-09.pdf
イギリス Fatal事故減少 (2008 – 2015)
33
• Four of the last 8 years have been free from fatal accidents(直近8年中4年はFATAL事故無し). The 10
fatalities in those 8 years(直近8年で10件) include two in the Tutor that collided with a glider in
2009. A total of 10 is a dramatic reduction from the 8-year average of 41 fatalities between 1976 and
2007 (chart 5)(直近8年10件は1976-2007年で平均41件だったのと比べると劇的な削減. Part of the
recent decline stems from no fatalities instructing(教育中のFATAL無し), or in TMGs or tugs. The
largest contributions to this reduction are fewer winch accidents and more successful bailing out
after a collision(ウインチ曳航とベイルアウトに成功することが削減に貢献). Stall/spin accidents
account for 5 of the 10 fatalities since 2008 (chart 6).(ストール・スピン事故が残っている)
https://members.gliding.co.uk/library/safety/2016-accident-review/
スエーデンでの事故削減への取組
34
ストップ・クラッシングの取組
クラブ監査・
品質管理システム導入
http://www.urheiluilmailuopisto.fi/assets/files/materiaali/20150314_Tampere/2-Svensson-kerhojen-turvtyo.pdf
事故対策
• 国レベルでは有効
• 競技会では減少していない
• 地道な対策(Safety Briefing. behavior(振る舞
い)を変える意識付け)
• ペナルティも検討されている
35
3. レースから得られた事
36
何故私が競技会に挑戦するのか?
• 人と争うのが好き?
• 一番になりたい?
1. 目標設定
– もっと上手く飛べる(空を読める)ようになりたい
2. 課題の明確化
– 「世界に誇れること見つかりました。課題の多さです。世界でい
ちばん課題多いと思います。その伸び代に(可能性を)感じて
いるんです。まだまだ伸びるって。」(本田圭佑)
3. 挑戦
– 自分の殻からのブレークスルー
– 新しい技術、トレンドの吸収
←違います
競技から得られたことを、
操縦教育のイノベーションへ!
37
競技会の意義
1. クロスカントリーノウハウの集団化、標準化
– トップパイロットからの学び
2. クロスカントリーノウハウの開発、深化
– 各競技日のベストな飛び方は?
– 信じられないほどの悪い気象条件での飛び方
3. パイロットの評価
– ベストパイロット
– トップパイロットとの比較による自分の場所の認識
4. グライダーや機材の評価
– カタログデータではない実戦での比較(Discus2 / LS8,
JS1/Ventus2Cx/ASG29)
38
出典 1997年 SATA セミナー
競技会のメリット
• 同一コンディションでの比較、自分の得手不
得手の明確化
• 設定した目標との現時点の差異の明確化
• 改善点を明確にしたアクションプラン作成
• 上記の繰り返し
• 「目標を持って進む」
39
上達するためには?
• 飛行量(飛行時間、XC距離)
• 飛ぶだけだと上手くならない。。
– 現状把握
– 目標設定
– 練習、効果測定
• 物事のとらえ方(メンタル)
40
レースパイロット開発プログラム
• Step 1
– クロスカントリー 10,000km ( 300km x 30)
• Step 2
– レース経験 30回
• Step 3
– 主要国ナショナルトップレベル
– XC 50,000 km
• Step 4
– 世界選手権レベル
• 100,000km
41
出典 1997 SATA セミナー
レース経験量 例
• ポーランドのパイロットの例
– トップクラス
• 3月下旬 Pribina Cup / スロバキア
• 4月中旬 FCC Gliding (Flatland Challenge Cup) / スロバ
キア
• 5月初旬 National Open/18m
• 5月下旬 National Standard/Club/
• 7-8月 ヨーロッパ選手権/世界選手権
– 平均レースパイロット
• 年間3-4レース
42
私の競技 / XC 経験
• 1994 初オーストラリア 3,500km
• 1995 Teams Challenge 5,500km
• 1996 日本選手権 6,500km
• 1996 QLD 州大会 7,500km 1w
• 1997 日本選手権 8,500km
• 1997 NSW 州大会 12,000km 1w
• 1998 プレ世界選手権 15,000km 2w
• 1999 世界選手権 26,000km 2w
• 2003-2006 南フランス計 12週間
• 2007 Klix 60,000km 1w
• 2007 プレ世界選手権 65,000km 2w
• 2008 世界選手権 72,000km 2w
• 2012 ポーランド選手権 88,000km 1w
• 2013 プレ世界選手権, ヨーロッパ選手権 95,000km 4w
• 2014 ポーランド選手権、世界選手権 106,000km 3w
• 2015 ヨーロッパ選手権 115,000km 2w
• 2016 チェコ選手権 117.000km 2W
• 2017 LX Cup, プレ世界選手権 127,000km 3W
43
最近の私のトレーニングパターン
• 3-4月 国内 XC 250km 以上 5 – 10回
• 5月連休 海外トレーニング1週間
• 7-8月 海外競技会2週間+トレーニング1週
• 国内ではレーストレーニングは困難
44
壁を越えるためのトレーニングとは?
• 2013/05 世界選手権プレ大会(ポーランド・レシュノ)
29選手中 16位 得点率 69%
• 2013/07 ヨーロッパ選手権(ポーランド・オストロウ)
33選手中 27位 得点率 63%
• 経験値は増えたが進歩が見られない
45
どうやったらより先の世界に進めるか??
「チャンピオンクラス」の飛び方を学ぶ!!
• 元世界チャンピオン3回のJanusz Centka氏
• 2014/05/01-05/07 7日間 (ポーランド レシュノ)
– クロスカントリー3日 トータル1379km,
– ローカルフライト2日、ブリーフィング2日
• 2015/4/30 – 5/9 10日間
– 内6日間クロスカントリー 350 – 620 km
– 4日間 座学
元世界チャンピオンコーチとトレーニング
46
3-A) 空の観察 コース選択
47
2014 元世界チャンピオンコーチとトレーニング
• 空の観察、コース選択
– 「空をみていない、見ている範囲がとても狭い。左
右180度を見ろ!」
• トンネルビジョン(ストレスによる)
– 対処
• 深呼吸(リラックス)
• LX9000でのWarning設定(Look Right ! Left ! Up !)
48
2014 元世界チャンピオンコーチとトレーニング
• 空の観察、コース選択
– 雲の狙い方
• 日中太陽の高い時間 雲の中心 濃いところ(日本より雲が大き
いので雲の縁よりも中心を使う事が多い)
• 積雲の下の良い兆候の部分をもっと追いかける (Fresh thin
Cumuli 新しい 小さい できかけの雲)
• 雲の下のひげ、濃い部分、雲頂のしっかりしたところ)
• 雲底近くでの吸い上げをもっと狙う、ウイスプ、中心
• 雲底から離れているときはサニーサイドを狙ってみる
• 地面の雲の陰のエッジがトリガーした雲
49
雲のどこを探すか
• regular big cloud の場合
• 午前中 雲の縁edge
• 午後(南中) 雲の中心center
• 午後遅く 雲の縁edge(エネルギー供給)
• 雲底のグレーなところ、さらにグレーなところ
• ステップがある、ウイスプのある場所
• 時に逆にドーム状になり強い場所が薄い場合もある
50
強いリフトの雲の形
51
リフトが強い場合、雲底がへこんだ形になる
Sky full of heat by Sebastian Kawa
52
使える雲のサイン
1. 雲底が上にへこんでいる
2. 雲頂がしっかりしている(カリフラワーのよう)
3. ステップクラウド
4. ウイスプ
5. カーテン雲
6. サニーサイド(太陽側)、風上側
– エネルギーが供給されている
7. 風上がフックしている雲
Tom Bradbury Sailplane & Gliding より
Big Cu と small thin cumuli(断片雲)
• もちろん大きな雲を探すが、さらに小さなでき
かけの雲を探す
• 雲の下
• 雲の横
• 雲と雲の間
53
ストリートの利用
54
出典 1997年 SATA セミナー
55
積雲の下のマルチセル ウインドシア
• 積雲の下でも強いコア
を丹念に探すことが重
要(弱いところでまわら
ない)
• 弱いところは逆転層を
突き抜けられない
丸伊満 風を聴けBernerd Eckey: Advance Soaring Made Easy
リフトコアの追求(マルチセル ウインドシア)
56
出典 1997年 SATA セミナー
Spread out 気味の空と下の積雲
57
2014 元世界チャンピオンコーチとトレーニング
• 空の観察、コース選択
– Spread out した雲の下にできている新しい積雲を
おいかけろ!
• Spread out している雲は沈下になるのにspread out をおいかけて
いる(間違い)
• Spread out = 湿度の高い高度で積雲が崩れて横に広がってしまう
ケース。
• 日本だと一度spread out が始まってしまうとそのままリフトコン
ディションは終わり、が多い
• ヨーロッパではその下に新しい積雲が発生するので、その新しい
積雲を探すのがキーになる
• spread out の中でもストリートを探している
58
湿っている空気での積雲の終わり
• 上層の空気が湿っている場合、積雲の拡散(スプレッドア
ウト)により積雲が消失
59クロスカントリーソアリング by ヘルムート・ライヒマン
雲の観察
• 高度の低い内に 50km 先まで見る
– 雲の連続性、ブルーエリア(地上に移る影)
• 3ターンでセンタリング、次の雲を見る
– 1st (1km) , 2nd (2-3km) , 3rd (5 km), その先
• 常に積雲の下、横に発生する New cumuli を探して
いる
60
サーマリングに適した重心位置
• ASG29E 18m Flight Manual
– 許容範囲 220 – 330 mm
– 最適位置 290 – 310 mm (313mm)
• Arcus M Flight Manual
– 許容範囲 100 – 290 mm
– 最適位置 220 – 240 mm
• 操縦性(特にサーマル旋回時の速度維持)
61
3-B) クルーズ
62
インターサーマルの速度選択指針
• 第1世代 マクレディー
– 空気の上下動に合わせて速
度を設定
– エネルギーロスが大きい
• 第2世代 ボックススピード
(Ingoの飛び方)
– 平均上昇率の1/2-2/3程度の
Mcで速度一定、速度変化は
少なめ
• 第3世代 マクレディーに戻っ
てきた?
– 機体性能向上によりエネル
ギーロスが小さくなった為?
63
インターサーマル
• 基本マクレディー、Speed Command で飛ぶ
• マクレディー値セット方法
– LX9000 の “tVario” パラメーターで「タスク全体のリフトの
平均値」を見る(Average Vario for Task)
– 最初のリフトで値をセットする
– tVario の 2/3 ~ tVario より少し少ない値にセット(半分だ
と低すぎる)。ポーランドでは3m/sを超えることは無い
– 前方がブルー、オーバーキャストなど、リフトの予想が少
ないエリアに入るときはセット値を段階的に下げる
– 逆に良いエリアに入ったらすかさず値を上げる(ここ、遅
れないようにする)
– 高度では Mc 値は変えない。Mc 値は一定で速度を変え
る(次ページ参照)
– Mc 1.5 でファイナルグライドに入る
– バグが多いときは -5%
64
この雲で上がるのか?前に出るか?
• 前方に強い雲がある、高度がある、リフトが
Mc以上で無いなら上がる必要ない
– ありがちな失敗 keep high しすぎるためにまわっ
てしまう
65
出典 1997年 SATA セミナー
高度と Mc値、速度選択
(STF:Speed To Fly)
66
2000m
1600m
1100m
600m
100m
MSL
STF > Mc
Accept Thermal > Mc
STF = Mc
Accept Thermal = Mc
STF < Mc
Accept Thermal < Mc
この高度域は使わない
3-C) 全体
67
世界チャンピオン トレーニング後の気づき
• 1. 緊張からの疲れの改善
– 手汗が減った(手足の汗はストレスによる緊張)
– 足の突っ張りも減った(緊張すると両足が突っ張るのは通常の
こと、ラダーが踏みづらくなる。ラダーをちょっと遠目にセットし
てみる)
– 緊張して呼吸を止めてしまい、十分な判断ができず、ありえな
いような間違った判断におちいり、自己嫌悪に陥ることが減っ
た。フライト中の深呼吸で、自律神経を調整
– 疲れてきて、先の状況が悪いと、明らかにプランニングを忘れ
て、直前の物しか見なくなる。2-3手先を、深呼吸して考え直せ
るようになった(疲れてくるとまだダメ)
– 見て、感じて、反射的に行動できることで、考える為の負荷が
減ったため?
68
世界チャンピオン トレーニング後の気づき
• 2. 判断、決断、柔軟性のバランス
– 選択肢が多すぎる(積雲の多いコンディション)だと迷ってし
まってどっちつかずのフライトになることが多く、迷わないことを
課題にしていた
– 積雲の選択の迷いは減った
– 逆に決めてしまったら自分で選択肢を狭める(情報を入ってこ
ないように遮断して迷いを絶つ)ことをしている。バランスが必
要
– 「このコース」と決めるとそこしか見てない、オフトラックが苦手
(迷っている内に選択肢を通り過ぎてしまう。年齢のためか、フ
レキシビリティーが下がってきている)。不安になると「選択した
ことにすがって」しまって新しい選択肢に目が向かわない。
69
世界チャンピオン トレーニング後の気づき
• 低くなったとき
– 気の持ち方(フレーミング理論)、ポジティブに居続けるこ
とで確実に上がり直せる(視野広がる、空気感じられる)
– リフトソースを根拠に探す
• 日射、風、トリガー
– 空気が上がり始めてきたとき
• ソースが確実なら確率高い
– 地面の起伏、日射のたまりやすい地形、風をはらみやすいトリガーなど
• 上がり始めている空気か、どうか
• 上がり始めているとしたら待っていればまとまってくる感じがする
か?
• まとまってくる感じがするようなら待てば良い
– 地面から生えてくるイメージが持てるか?
• そうで無いなら、次の確実なソースは?確実なリフトソースが届く
範囲に無ければ待つ。あるなら試す
70
世界チャンピオン トレーニング後の気づき
• 注意された点
– 左右90度、上を見る
• 次の雲を決めてしまうことで視野が狭くなり、周辺に発生し
ている雲が見えなくなる(トンネルビジョン)
• 先を見すぎてすぐ上のCu を見逃す(視野が狭くなっている)
– 旋回時に逆方向のクリアランスも確認する
• 逆翼で横の機体を叩くことがある
– リラックス!
• ターン開始時に息を止めている(人は力むと息を止める)
71
世界チャンピオン トレーニング後の気づき
• always plan, revise plan
• 常にプランを持て、プランを考え直せ
– 考える。案なしには飛ばない
– 3km 飛べば空は変わる。一つの案に固執しない
72
4. 上達するための考え方のメソッド
73
上達を実感できた経験はありますか?
どんなときですか?
74
上達できた時とは?
• 楽しい!
• 前向きに取り組めている
• 目標を持っている
• 集中している
• 良いイメージを持てている
• 全力を出せている
• まとまった期間に集中練習した
• 自分で決めた
• 相談した、アドバイスを受けた
75
スポーツの上達に必要なことは?(初期動作)
1. 正しいイメージを持つ
2. 基本動作の習得(動作の刷り込み)
3. まとめて短期間に実施
76
スポーツの上達に必要なことは?(初期動作)
1. 正しいイメージ
– 間違ってイメージングしている場合が(結構)ある
– 頭でイメージしていることと実際の体の動きは(大
抵)一致していない
– イメージと動きの差分を認識する、違いは何か?
2. 基本動作の習得(動作の刷り込み)
– 基本動作の繰り返しにより、動きを刷り込ませる
(考えずに反射的に動けるレベルに)
– 認識 -> 判断 -> 動作 から 予測 -> 動作へ
77
刷り込み(短期記憶と長期記憶)
• 短期記憶
– 60分で 70%は忘却する(忘却曲線)
• 長期記憶
– 復習(反復練習)
– 理由付け
– 意味づけ
• 短期記憶から長期記憶へ移動させる
78
初期の操縦 イメージを伝える
• 問いかけ(認識の把握)
– 操縦に対してどんなイメージを持っているか(いたか)?
– 実際インストラクターの操縦はどうだったか?
– どのような差があったか?
• 理解を認識した上でイメージを伝える
– リラックス、操縦桿の握り方
– 景色を「絵のように」見る
– 景色の「変化」を見る(動きを見れるのは周辺視野)
• 「自分が動かしているイメージ」と「グライダーの実際の動
き」は一致していない(事が多い)
• 「動かし方」のトレーニング(例:肩を中心に)
• 「動かし方」と「見え方」のギャップ、ラグを一致させるトレー
ニング(反復練習)
79
ハンド・アイ・コーディネーション
• 「視界的なシステムがインプットした情報を整理し、筋
肉の動きをコントロールするシグナルを出す」一連の
プロセス
• 「動いているつもりのイメージ」と「実際の動き」、「動作
までの時間」、には大きな差がある(イメージと動作の
乖離)このギャップを客観的に理解する
• グライダー操縦 = 新しい運動機能をプログラムするこ
と
– 四肢の独立した動き
– イメージトレーニング
– シミュレーター利用で加速化?(動きのトレーニング)
80
心的イメージ
• 心的イメージの優劣がパフォーマンスの差を生
み出している
– フロリダ州立大学 エリクソン博士
• 心的イメージとは、
– そのアスリートがパフォーマンスに必要な瞬間のある
べき姿や体の位置や動きを思い描くイメージのこと
– スポーツにおける心的イメージの違いとは、どんな動
きをすれば最高のパフォーマンスを発揮できるかを
どれだけ鮮明にかつ立体的にイメージできるかの違
い
81
https://www.facebook.com/SPORTSforWIN/
心的イメージを高めるためのステップ
① 何が課題なのか具体的にする
↓
② どうやって克服するか練習方法を考える
↓
③ 努力して継続する
↓
④ 実践で試してみる
↓
⑤ 分析する
↓
⑥ 練習方法の見直し
↓
⑦ 再挑戦
82
https://www.facebook.com/SPORTSforWIN/
フィードバック
フィードバック 心的イメージを高める
• 外からのフィードバックと内からのフィードバッ
クがあることを認識することが重要
• 外からのフィードバックとはコーチなど他者か
ら受けるもの
• 内からのフィードバックは自分自身で自問自
答しながら感じていくもので、これが自己理解
につながる
83
https://www.facebook.com/SPORTSforWIN/
イメージのプログラミング
• 大脳旧皮質 動物的(反射的)な動き
• 大脳新皮質 考えての動き
• 認識→判断→行動
– 考えて動いていたら遅い
• 大脳新皮質で作った新しい心的イメージを大脳
旧皮質にプログラミングする→反射的な動きに
• 人間の体は3ヶ月で細胞レベルで入れ替わる
• 練習では考えてやる。試合では考えずに動ける
ように、体が動くように、感じたことをやれるよう
にする
84
フレーミング理論(プラス思考)
• プラス思考
– 例 コップの水を見たときに
• 半分しかない
• 半分もある
– グライダーでは
• 600m しかない、もう着陸だ。。
• 600m もある、まだまだサーマルが探せる!
• あなたはどちら?
85
セルフトーク
• 独り言
– 「よっしゃー!」
– 「僕なんか。。」「もうダメだ」
• どちらが良いと思いますか?
• 自分のタイプを知る。ネガティブワードをポジ
ティブワードに!
– 「ダメだったらどうしよう」→「まだまだやれる!」
86
自分のコントロールできる事へ集中する
• コントロールできないこと
– 天気
– 他人
• コントロールできること
– 自分の行動
– 自分の習慣
– 自分の都合
– 自分の体調
• 「他人は変えられない、自分は変えられる」
• コントロールできないことに思いを巡らせても結果は
変わらない。コントロールできることに集中する
• 「自分でコントロールできる人生を歩もう!」
87
主体性を発揮する
• 主体的な人
– コントロールできることだけに集中する
• 反応的な人
– 自分にコントロールできないことに左右される
• 主体的な人になろう!
88
「今、ここ」に集中する
• 例
– バンカーが。。
– 池が。。
– この先低くなったらどうしよう。。
• 過去、未来にとらわれるな!
• コントロールできるのは「今」
89
意思の力 自己決定力(自己肯定感)
• 強い
– 自分のため(内発的モチベーション)
• 中くらい
– 国のため、金メダルのため、学校のため
• 弱い
– (親、先輩、コーチ)に言われて(外発的モチベー
ション)
• 自分で決める = 自分を信じられる = 自己肯定
90
纏める力、説明する力(言語化技術、再現性)
• スポーツ
– 感覚的なもの
– 再現性が重要
• 再現性を高めるには?
– 根拠、理由が必要
– なんとなく、感覚に依存すると。。?上手く行かないときあ
り
– 感覚を言語化する。新しい動きをプログラミングする。プ
ログラミングできると考えずに動ける
– 上手く行かないときの自己レビュー項目になる
– ロジックを突き詰めると最後はフィーリングになる
• 論理の突き詰めが前提
91
「結果」だけでなく「過程」に着目
• 結果目標と行動目標
• 結果に一喜一憂するのでは無く、長期的な
ゴールに対して、自分が100%やれているかを
考えてみる
• 勝負の相手は人では無く、自分自身、天気
92
習慣化(プレパフォーマンスルーチン)
• 作業の漏れ抜けを無くす
• 自分の良いときの動きの再現性を高める
• 例
– チェックリスト
• 作業
• 持ち物(コックピット搭載物)
– 朝起きてから飛ぶまでの作業の流れ
93
リラクゼーション
• 深呼吸
• 交感神経と副交感神経のバランス
– 興奮、緊張 交感神経優位
94
5. まとめ
95
何故レースに出るのか
• 目標 もっと上手く飛べる(空を読める)ように
なりたい
• レースでの比較による改善点の明確化
• 考えたことも無かったような条件への挑戦
– 本質的には恐がり
• 操縦教育へのフィードバック
96
良いパイロットになるためには
• 長期的に考える
• 基礎プログラムをこなす
• 総合的に考える
• アドバイザーを得る
• 正しい情報を持ったグループにアクセスする
• ムードや流行に流されない
• 費用対効果を考える
• とにかくたくさん飛ぶ
97
出典 1997年 SATA セミナー
良いパイロットになるために何をするべきか?
• トレーニング
– 目標を設定
– レビュー、フィードバック(コーチ)
– 国内と海外のハイブリッド
– 意味のある(目標設定)海外トレーニング
• 早い段階で正しい方法を習う(初頭効果)
– 間違ったやり方、考え方をプログラムしないようにす
る
• 海外の文化を取り入れる(取り入れられるメンタ
ルモデル)
98
良いパイロットになるために
マインドセットを変える
• 文化の違い
– 日本
• 儒教思想 長幼の序
• 村社会 同調圧力
• 「空気」で動く
– 西洋
• 自己責任 自己判断
• グライダースポーツ = 西洋の文化
• グライダースポーツの文化的な違いを理解する。西洋の
考え方を取り込んでいく。その上で日本化する。
• 新しいものを取り入れる。国際標準を取り入れる
– タコツボ化しない
99
自分をつくりあげるには(長期)
Marui Diagram・・・なりたい自分像をイメージ
2. 競技経験
1. XC距離
3. 高速XC
4. サバイバルXC経験
5. 山岳XC
6. 飛行時間
(グライダー)
7. 飛行時間(飛行機)
8. 様々なウエザー対応
9. ストレスへの物理的耐性
10. ストレスへの精神的耐性
11. 社会的立場
12. 資金
100
Safe Flying!!
公益社団法人 日本グライダークラブ
ホームページ :
www.glider.jp
公益社団法人 日本滑空協会
ホームページ :
http://www.japan-soaring.or.jp/
オンラインアンケート
ご協力お願いします
102
https://goo.gl/d7s9VQ
APPENDIX 私のメソッド
103
丸山のメソッド
• 姿勢を見る
– ガグルで上がりがイマイチなときは、大抵相手を
気にしすぎていたり、フライトコンピューターを見
過ぎたりしていて、姿勢を見て制御できていない
• 空気を感じる
– 緊張すると、握りしめて、息が止まり、体がこわば
り、空気を感じられなくなる
– 手を緩める、深呼吸する
104
丸山のメソッド
• 楽しむ
• 目標を書く、目標に対してのロードマップを書く
• 結果目標と、パフォーマンス目標・行動目標をセットする
• ネガティブ目標ではなくポジティブ目標
– 振り返り(振り返りシート)、文書化、
• 自分の成功パターン、失敗パターンを知る
– 推測に必ず根拠を持つ、試してみる、結果を検証する、根拠が間違って
いれば修正する。推測を自信に変える
– 根拠がある = 上手く行かないときのチェックが容易になる(センスの無い
人の強み) = 調子の波が無くなる
• 成功パターンに持って行く
• 自信を持つ(出来るイメージを持つ)
• 良いときのイメージを体に覚え込ませる(悪いことは忘れる)
• 素直になる、アドバイスを受け入れる
• リラックス
• 反復練習ですり込む
105
丸山のメソッド
• 気の持ち方(フレーミング理論)、出来ないと思った時点で負
け。悲観的ではなく、楽観的に捉える。プラス思考
• 考えるより感じる(メカニックよりフィーリング)。直感を信じ
る。(とはいえ、根拠が無ければ直感は育たない。ただの山
勘)
• いま、ここに集中する
• 自分の意見を持つ
• 想定しておく、選択肢を減らす。決めたら迷わない(思考ボッ
クス、実行ボックス)
• 何事も書いてみる。書いてみて考えをまとめてみる。再現性
を高める
• 自分自身を客観的に見る、知る
106
丸山のメソッド
• プレパフォーマンスルーティン
– チェックリスト
• 感情一定幅に、常に冷静に判断する(一喜一憂しない)
• 良い日の後は注意する(良いフライトの後は油断しがち。判
断基準を維持する)
• 悪いときからリカバリーする方法(失敗の気持ちを引きずらな
い)
– 課題を整理する(そのままにしない)
– 呼吸法(自律神経のリラックス)緊張すると呼吸が浅くなる、酸素が足りなくな
る。ストレスを軽減する
– 精神的なサポート(話し相手。話すことでまとまる、リラックス効果)もちろん
コーチとしてアドバイスがもらえればなお良い
• 正しい体の使い方を知る(指導者から学ぶ)
107
スタートチェックリストStart decision checklist
日付 day
AAT
ターゲットフィニッシュタ
イム
17:00 入力
タスク距離 km 自動計算
タスクタイム h:mm 入力
予想平均速度 想定して入力
曳航開始 hh:mm 入力
クラス曳航開始
クラス毎曳航順番、クラス内 クラス毎に
20分
予想離陸時間 hh:mm 入力
予想クラス曳航終了 hh:mm 入力
クラス曳航後ゲートオー
プン
0:20固定値
予想ゲートオープン 自動計算
ターゲットスタートタイム 自動計算
最遅スタートタイム ターゲット+0:20
曳航からターゲットス
タートまで
自動計算
長い 好条件のショートタスク(短すぎる)
スタートの先 20km くらいまでサーチする
ガグルがばらける
リスタートする可能性あり
ブレークスルーまで時間かかる(高気圧)
短い ショートタスク
条件に対して長すぎるタスク
ウエザー悪い予報
ウエザー悪くなる予報(尻切れ)
スタートポイントで固まる ガグルになりや
すい
ロングタスクで速度が出ず、スタートせざる
を得ない
スタート高度
高い 条件良い
ガグルばらける
低い 条件悪い
ガグルになりやすい
積雲 多い 雲に隠れて見づらい
少ない
見やすい、雲に集まる、ガグルを補足しや
すい
平均速度 早い 条件良い
選択肢増える
ガグルばらける
ついて行けないこと多い、アーリースタート
必要
遅い ガグルになりやすい
遅れても追いつける
ついて行きやすい
クライムのしやすさ
簡単 積雲
難しい ブロークン
タスク
AST 絶対アーリースタート、遅れては駄目
AAT
遅れても大丈夫、エリアターンを早めること
で追いつける
風
強い
風上でスタンバイ、時にスタートポイントよ
りも風上に
弱い
リスタート
fake start ?
Yes or
No ?
スタート後の速度、180 k/h 出している
か?
するべ
き?
10km = 15-20分 スタートターゲットに対し
て?
マークする相手 必ず決めておく
108
スタートプランニング・振り返り
109
タスクプランニング・振り返り
110
行動経済学 損失回避バイアス
• 合理的な行動をしないグライダーパイロット
• https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2390
7200V21C17A1K15200/
– プロスペクト理論
– 損切り出来ない
111
現在バイアス
• 現在バイアス
– 楽しみは先に、試練は後に
112
メンタルアカウンティング
• 負けているとき「一発逆転」
– 最終レース効果
– 自分に都合良く解釈する
113
ハーディング現象(群集心理)
• ガグルのフォロワー
114

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