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第７回学生シンポジウム発表ポスター
- 1. 昨年度におけるモニターツアーの企画・実施 豊田市は工場やクルマのイメージが強いが、 実際には多くの自然 に恵まれている。そのような豊富な自然に着目し、昨年度は「田舎 へ帰ろう」をコンセプトに、都市生活者に里山、田舎体験でリフレッ シュしてもらうモニターツアーを企画・催行した。新たな発見として 自然の豊かさを知ってほしい、さらにその自然の中で季節を感じ、 ツアー参加者同士や地域の方と交流しながら田舎体験をしてほし い、という女子大生の思いが込められたツアーはとても好評で、こ れまで商品化されていなかった「田舎暮らし」を、女子大生がマー ケットにつなぐという意義があった。 ツアー内容 • 愛知県名古屋市にある街並保存地区にて有松・鳴海絞りの 実演見学 • 豊田市旭地区の古民家で田舎暮らし体験：山菜を摘んで天 ぷらにする、薪で炊いたお米でおにぎり、箸作り、薪割り、草 木染め • 紅葉で有名な足助で開催される春祭り • 山を色鮮やかに埋め尽くす約3000本の枝垂れ桃観賞 豊田市は県内有数の果樹の生産地であること、さらに地域資源を活用し た特産物づくりにつなげ、ブランド化を推進することを目的に2013年３月 末「豊田市フルーツ酒特区」の認定を受けた。フルーツ酒特区が認定さ れることによって市が地域の特産物として指定した農産物等で、市内で 生産されたものを原料とし、市内の自己の製造場で製造することを条件 に酒類の製造免許の要件のうち酒税法第7条第2項の規定が緩和される。 豊田市産のワイン 当日のツアー行程 8：50 名古屋駅集合 9:00 出発 9:50 ぶどう畑見学 12:00 ワインセミナー 13:20 昼食とプチセミナー 16:40 名古屋駅到着・解 散 反省点・課題 • 女子大生が良いと思った地域資源をツアーにした。だが、女子 大生の田舎のギャップに注目が集まったというのは意図とは 違っていた。 • 比較的若年の女性をターゲットにしたが、マーケティング上の問 題もあり、幅広い層からの参加者となった。 今年度におけるモニターツアーの企画・実施 無数の小さな地域資源の中から、豊田市産のブドウから作られ たワインを再発見した。私たちにとってワインとは「オトナ」や「お 洒落」といったイメージがあり、憧れるものであった。そこでツアー を「秋のオトナとよたび ：学んで味わう ♡Farm to Table」と題した。 この時期にしか手に入らない豊田市産のワイン、できる限りロー カル × シーズナル × オーガニックにこだわった料理を素材にし た。そしてセミナーを設けることで学びのツアーとした。そうして地 産地消を超え、Farm to Tableという言葉を採用して、女子大生が 憧れるライフスタイルを豊田市から発信しようとした。 2015年11月28日（土）実施。ツアー料金8400円。限定10名。 成果 • 今まで焦点の当てられることのなかった田舎暮らしに注目 し、マーケットへ繋ぐことができた。 成果 • 「豊田市にこんなところがあるなんて知らなかった」という参加者様からの声から、まだ知られていない豊田 の魅力を知っていただくことができた。 • 前回の反省点であった「女子大生」と「女子大生が良いと思うもの」に対するギャップはなかったように思われ る。お嬢様学校のイメージのある本学とワインのオトナなイメージがマッチしており、前回の反省点を活かす ことができた。 結論・今後の展望 • 参加者様からのアンケートから、全員が大変満足していただくことができたことが分かった。他方、10名限定 のツアーだったにもかかわらず５名しか集まらなかった。 • したがって、地域資源に市場価値をもたせるという点では前年度の成果を超えられなかった。来てもらえれば 満足してもらえるのに、どうすれば来てもらえるかについての戦略が拙く、リソースも欠けていた。 • 私たちは、来年度の大橋ゼミナール３年生に「とよたび」を引き継ぐことになる。第３弾の企画成功のため、さら に今後の成功のために何を残すことができるのかについて考えている。 豊田市産のワインを 用いたモニターツアーを 企画・実施 私たち女子大生の取り組み ① 今までは目に留まることのな かった新しい魅力を女子大生な らではの視点で発掘する。 ① 地域資源を形作っている人たと 連携し、これまで当該地域に関 心の薄かった人に訴求する。 愛知県豊田市 人口 ： 42万2665人（名古屋市に次いで県内２位） 面積 ： 918.32平方キロメートル （県内で最も広い）うち、62,632ha（68％）が森林 特産品 ： 自然薯、椎茸、桃、イチジク、すいか、梨など 豊田市は愛知県のほぼ中央に位置し、愛知県全体の17.8％を占める広大な面積を持つ。 全国有数の製造品出荷額を誇る「クルマのまち」として知られ、世界をリードするものづくりの 中枢都市としての顔を持つ。他方、市域のおよそ7割を占める豊かな森林、市域を貫く矢作川、 季節の野菜や果物を実らせる田園が広がる恵み多き緑のまちとしての顔も持つ。 2005年の平成の大合併により６町村を合併。面積を290.12平方キロメートルから現在の広さ まで拡大し、その広さは愛知県の約20％を占めている。 金城学院大学 愛知県名古屋市にある私立総合女子大学で、1889年に学院が創設さ れ、1949年に大学が設置された。歴史と伝統があり、東海圏を代表する ブランド力のある女子大学で、お嬢様学校として愛されている。 1090 1123 1084 1083 1076 1066 1040 1050 1060 1070 1080 1090 1100 1110 1120 1130 1140 2007 2008 2009 2010 2011 2012 豊田市の観光入り込み客数の推移 (万人) (年) 資料:「愛知県観光レクリエーション利用者統計」 豊田市は2007年より「豊田市観光交 流基本計画」を立て、2017年の観光 客数目標を1500万人としてきた。だ が基本計画策定後の推移は減少傾 向にあり、毎年の目標値も下回って いるのが現状。 従来からの観光地で紅葉で有名な 足助地区の香嵐渓に加えて、新しい 観光地である豊田スタジアムの認知 度は高まってきているものの、豊田 ＝観光地という認識がまだまだ薄い。 60 54 15.3 80.4 6.2 12.2 23.7 22.9 32.3 80.6 1.8 26.2 5.1 16.7 7.1 3.1 0.7 14.3 12.1 56.9 74.7 52.2 1.4 2.7 2.9 0.8 2.8 8.9 7.7 5.1 4.7 0% 20% 40% 60% 80% 100% 稲武地区 旭地区 下山地区 足助地区 藤岡地区 豊田地区 全体 地域別の宿泊目的 観光・休養 宴会・同窓会 宿泊施設での会議 ビジネス 帰省・親族訪問 その他 13.4 14.2 14.4 14.4 29.6 32.8 0 10 20 30 40 トヨタ自動車工場見学 キューピー工場見学 猿投温泉 鞍ヶ池公園 香嵐渓 香嵐渓もみじ祭り 主要観光施設の訪問意向率 足助地区 豊田地区 地域資源を活かすのに女子大生は何ができるのか 豊田市モニターツアーの企画・実施から考える 第７回 全国エコツーリズム学生シンポジウム 金城学院大学 国際情報学部 国際情報学科３年 大橋ゼミナール 吉田奈歩 小木曽早紀 市川知佳 井澤絵梨香 稲毛絵里奈 上田佳奈 河田芽桜 菅尾有夏 豊田映里奈 船山津佳沙 村越祐美 岡部美紀 研究目的と背景 全国津々浦々、地域活性化、観光促進の多様な取り組みがなされており、学生がかかわるものも少なくはない。私たちの取り組みもその一つであるが、女子大生ならではの視点で地域の魅力を再発掘 することにつとめた。その結果、私たちが素晴らしいと思える地域資源を見出だすことができた。しかし、再発掘された地域資源は市場価値がある商品として提供することは難しい。そこで、本研究では、 「クルマのまち」豊田市においてモニターツアーを企画・実施した経験を通じて、地域資源を活かすのに女子大生は何ができるのかを問うことを目的とする。 資料:「観光スポットにおける来訪者アンケート調 査」 資料:「観光スポットにおける来訪者アンケート調 査」 豊田市は自動車産業を 中心とするメーカーの 工場が多くあり、工場 の拠点である豊田地区 へはビジネス目的の宿 泊が多い。足助地区へ の宿泊は観光目的が 約80％を占めているも のの、豊田市全体とし てみればその比率は 23.7%にとどまっていて、 新たな形態の観光が模 索されている。