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1. エンパワーメント論 こど
も①

2. 発表者
1A115001 青木 浩平 （担当：インドのケーススタディ）
1A115095 コーリア 留奈 （担当：児童労働）
1A115154 田中 美有 （担当：フェアトレード）
1A115169 栂野 絵美 （担当：現状）
1A115205 橋口 奈津美 （担当：他のグローバルイシューとの関連）
1A115253 谷中 大翔 （担当：インドにおいての解決策・事例）

3. ◎定義
児童労働とは、特に幼い子どもが労働を強いられていたり、子どもの心身の発
達や社会性や教育面での発達を阻害するような危険な労働を強いられていたりす
ること。

4. 児童労働について
義務教育を妨げる労働や法律で禁止されている18歳未満の危険・有害な労働のこと。国際労働機
関によれば世界では約1億6800万人。世界の子供の9人に1人が児童労働をしている。
日本で想像する労働条件と違って児童労働に従事するこどもたちは８時間以上働いて1日1ドル
(100円)も手に入らない場合が多くある。
例えば....
フィリピンのゴミ山でごみ拾い
インドの靴工場で働く
鉱山で金を採掘する

5. ◎現状
児童労働に従事する5〜17歳の子どもは1億6,800万人といわれている。
これは世界の子ども人口（5～17歳）の10.6％にあたり、世界の子どものおよそ9
人に1人が児童労働をしていることになる。
児童労働は、子どもたちの権利と健全な発達を侵害するだけでなく、貧困の連
鎖を生み、その国の経済発展や社会の安定に悪影響を及ぼす。また、子どもたち
から教育の機会を奪う大きな要因のひとつでもある。

6. ◎現状
（ILO報告書“Marking progress against child labour” より抜粋）
児童労働を減らすためのさまざまな努力は、これまでも世界で行われてきているが、
その前進は遅く、現状からの推計では、2020年になっても1億人以上の子どもたちが
過酷な労働に苦しんでいるだろうと考えられている。

7. ◎現状
Sustainable Development Goalsのターゲット8
「子ども兵を含む、最悪の形態の児童労働を撤廃させるための措置を即時講じ
る」
「2025年までにあらゆる形態の児童労働を撤廃」

8. ◎なぜ児童労働が起きるのか
① 心理的、社会文化的な要因。
「学校へ行っても意味がない」、「女の子は教育を受けなくてもよい」、「わた
したちには関係がない」といった意識や考え方が一因。
特に、経済や社会における女性の役割は統計に表れにくく、見えにくいために見
過ごされがちである。
② コスト
消費者が少しでも安いモノを求めれば、企業は売上や利益のためさまざまなコス
トを削減する。その削減されるコストとは、原材料の調達費や労働者の給与、仕事
である。コスト削減のしわ寄せの影響を大きく受けるのは、途上国の生産者たちで
ある。親の収入が下がり、家計が立ち行かなくなると、賃金の安い子どもが働かな
ければならない状況が生み出されてしまう。

9. ◎児童労働が多い地域
（ILO報告書“Marking progress against child labour” より抜粋）
→アジアとサハラ以南アフリカが多い。中でも、インドを詳しく見てみる。

10. インドの貧困と子供

11. ◎インドのケーススタディ
「児童労働とサッカーボール」
インドでは約1万人（パンジャブ州のみ：NLI推計）の子どもがサッカーボール
や他のスポーツ用品を作っていると言われている。
サッカーボールを1個を縫って得られる賃金は5～10ルピー（約15～30円）。お
となでも1日に2～3個を縫うのがやっとで、法律で定められている1日の最低賃金
63ルピー（189円）を下回る賃金しか得られない。

12. ◎インドのケーススタディ
サッカーボール縫いに携わる子どもたちは、視力の低下、背中や首の痛みなど、
時には指を切断したり、指が奇形してしまうこともある。適切な治療を受けられ
ず、障害を抱えて生きていかなければことも少なくない。
このような状況の背景には、低水準の賃金やおとなの不安定な雇用状況、失業
などが考えられる。賃金が低くおとなの収入だけでは家庭を支えることができな
いため、子どもは働かざるをえなくなる。

13. （国連が2000-2007年で集計）

14. インドの貧困
課題
残りの３０%をどのように解決する
か？

15. 都市部と農村での
格差
都市部と農村部間の格差、および
州間格差が大きく、 2009-2010
年で最も貧困率が高いビハール
州は貧困率が 53.5%に達している。
出典:http://www.jica.go.jp/activities/issues/poverty/profile
/ku57pq00001ctw9q-att/india_2012_Jreport.pdf

16. インドの児童労働について
インドの児童労働の問題はどのようになっているのでしょうか？
Area 1992-04 2004-05 2009-10
Boys Girls Children Boys Girls Children Boys Girls Children
Rural 6.8 7.8 7.3 3.5 3.7 3.6 2.0 2.4 2.2
Urban 3.5 2.7 3.1 2.6 1.9 2.3 0.7 1.5 1.1
出典:NSSO 1993-04,2004-05 and 2009-10

17. インド児童労働をなくすには？
人々のカースト制度の意識改革
地方部でのインフラ整備 リテラシー能力の強化

18. 州ごとの識字率
出典：Ministry of Home Affairs (2011). „Census 2011: State of Literacy‟, pp.110-111

19. 社会集団間格差
指定カーストや指定部族の貧困率の全国平均を引き上げている。
未だに、インドではカースト制度が根強く定着している。

20. インフラ
農村部を中心に、電力アクセスや交通ネットワーク、上下水道施設といった基礎 インフラ
の整備が進んでいない。例えば、電気を使用可能な世帯はインド全体では 75%で あり、都
市部では 96.1%に達するが、農村部では電気が使用可能な世帯は 66%に過ぎず、 都市部と
農村部の間で大きな開きが生じている。州別では、最も貧困率が高いビハール州は、電気使
用可能世帯、道路舗装率、上下水道設備のいずれを見ても数値は低く、 貧困率が高い州で
基礎インフラの整備が進んでいない。

21. 世界銀行の活動(Rajasthan Rural Livelihoods Project)
農村部の貧困層の経済的な機会とエンパワメントの促進が目的。プロジェクトの
対象はラジャスタン州の 17 の県。
1貧困層が自助グル ープ(SHG: Self Help Groups)を形成するための支援
2SHGの資産創出のためのコミュニティ投資支援、
3受益者が新たな雇用機会を獲得するためのスキル向上と雇用促進
4旱魃対策メカニズムの構築
5プロジェクトの実施支援の5つのコンポーネントで構成される。

22. 成果
33,000 ある自助グループ (SHG)の小なくとも70%が財政上存続可能で制度的に持続可
能になる
対象となる世帯の少なくとも70%で世帯の所得源が増加
自発的な開発へとつながるのではないか？

23. ◎児童労働の身近な解決策
児童労働のない未来への投票としてフェアトレード商品を選択。
フェアトレード商品を選ぶことは、企業や団体の取り組みを応援し、現地の生
産者や子どもたちの生活を支えることにつながる。
「私たち消費者はフェアトレード商品を選ぶ」というメッセージを伝える手段
として、フェアトレード商品を選択することが児童労働への最も身近な解決策の
ひとつである。

24. フェアトレードとは
生産者が人間らしく暮らし、より良い暮らしを目指すため、正当な値段で作られ
たものを売り買いすること。
☆フェアトレードの基準
・安全な労働環境
・児童労働、強制労働の禁止
・環境に優しい農業

25. フェアトレードの種類
①国際フェアトレード認証ラベル
②フェアトレード団体(FTO)マーク
③その他

26. ◎他のグローバルイシューとの関連
児童労働×ジェンダー問題
例）ネパール：少女強制労働「カムラリ」
児童労働×環境問題
例）バングラディッシュ：皮なめし工場による環境汚染、児童労働者の健康被
害

27. ◎まとめ
貧困と子ども…「児童労働」（心理的・社会的要因、コスト削減）
➔ 子どもたちの権利と健全な発達の侵害
➔貧困の連鎖
ケーススタディ）インドー児童労働とサッカーボール
解決策：
・条件付所得移転→カースト制度への意識改革＆農村部への意識改革
・フェアトレード

28. ◎参考ウェブサイト・文献
https://www.unicef.or.jp/news/2015/0182.html
http://acejapan.org/childlabour/entrance
http://acejapan.org/childlabour/report/soccer-ball
https://www.unicef.or.jp/sdgs/#a8
http://olive.bz/art/mix/1086fc6bc59392829c1b7cf07f3fc57c?genck=1
http://www.afpbb.com/articles/-/2888628?act=all
https://www.hrw.org/ja/news/2012/10/09/247717
http://www.jica.go.jp/activities/issues/poverty/profile/ku57pq00001ctw9q-att/india_2012_Jreport.pdf