2011年度卒業論文 木質ブロックによる乾式組積構法の提案/山本大貴
- 4. 壁の設計 〜基本ブロックの寸法〜
材種:木材(スギ)
寸法(mm):(W)1400×(H)400×(D)220
重さ:約45kg (スギ 400kg/㎥)
施工性を考慮した重量設計
- 5. 壁の設計 〜平面図〜
1:10
室内
室外 1:20
- 7. 壁の設計 〜ブロックの組み立てについて
〜
部材同士は釘などは一切使用せず、
天然系接着剤により“接着”
- 9. 壁の設計 〜断熱性能について〜
スギ:0.087 (W/m・K)
WF:0.038 (W/m・K)
計算すると、、、
ブロックの熱抵抗値 次世代省エネ基準
4.307 (㎡・K/W) >2.2 (㎡・K/W)
材料種の削減かつ十分な断熱性能を持っている
- 11. 壁の設計 〜接合方法①〜
• 蟻接合
120角の材を加工したオスとメスをはめ込む
ことで隣り合うブロックを接合
鉛直方向に引き抜けば外れるので
施工・解体が容易
- 12. 壁の設計 〜接合方法②〜
• ダボ
Φ20、長さ6cmのダボをブロックに設けた同径の
溝に噛ませることによって、ブロックの上下間の
滑りをなくす
同じく施工・解体が容易な木質による接合
- 13. 壁の設計 〜接合方法③〜
• ボルトによる緊結
基礎からφ12の鉄筋を立ち上げ、
壁体の上端部でボルトで締め上げることで
鉛直方向に圧力がかかる
引き抜き方向への強度が増すほか、摩擦力が
大きくなり、壁体全体が安定する
ボルトを緩めればブロックは抜けるので
解体が容易
- 15. 壁の設計 〜雨仕舞い〜
1. 上下間の隙間を20mm空ける
ことで圧力差と毛細管現象に
よる水の上昇を遮断
2. 先端を10mmに細くし、
下のブロックと17mm重なる
ようにできた“水切り”
3. 上ってきた水を押し戻す効果のある
30mmの立ち上がりからなる“水返し”
と“水勾配”
防水層に頼らない100%木質による伝統的な防水処理
- 17. 床の設計 〜床組〜
床組部材断面 1:10
床組部材接合方法 床接合断面1:20
- 19. 屋根の設計
屋根組断面 1:30
屋根 雨仕舞い詳細 1:5
屋根 断面詳細
- 21. 結論・展望
今回の研究でわかったこと 新たな課題
• 木材のさらなる可能性 • 各種接合の具体的強度の測定
• 木材の環境的重要性 • 遮音・耐火の問題
• 組積造の施工・解体の合理性 • さらなる施工性の向上
Self build systemの意義と可能性について模索