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熱中症対策新聞
- 1. 名古屋の暑い夏…。熱中症の予防、していますか?
発刊責任者 松波恒彦
松波動物病院グループ
名古屋市瑞穂区田辺通 5-2-11
2011 年 創刊号
近年、異常気象と言われる程の猛暑が続いています。人間でも生命の危機に脅かされる程の暑さ。なのに、ワン
ちゃんとネコちゃんは別として考えてみえる方も…!今日は、
「熱中症」についてもう一度、考え直してみましょう。
熱中症とは、
「体温が 40 度を超え、そのまま下がらない状態になる」病気です。
高温多湿の日本の夏は、人間にとっても過ごしづらいですが、全身を毛に覆われた犬にとってはそれ以上に過ごし
づらい季節です。人間は汗をかくことで体温調節できますが、足の裏でしか汗をかけない犬にとって暑さをしのぐ
ことはおもっている以上にとても大変なことなのです。
犬は口を開けて、ハァハァとあえぐことで空気の入れ替えをします。そして、冷たい空気を吸って体の中の暑く
なった空気と交換することで、血液の温度を冷まし体温を下げます。しかし、換気が悪く蒸し暑い空気の中ではそ
れすらも上手く機能できなくなってしまい、十分に体温を下げることができません。
鼻の短い「短頭種」は、体の構造上呼吸がしづらく、暑いほどさらに悪化します。
シーズー、パグ、ブルドッグ、フレンチブルドッグ、ボストンテリア、ボクサー等のワンちゃんは十分に注
意しましょう。
シベリアンハスキーやサモエド、ピレニアンマウンテンドッグなど、北方が原産の犬は、暑い被毛を持つた
め、生まれつき暑さには強いと言えず、熱中症にかかりやすい傾向があります。
肥満気味の犬は、皮下脂肪が断熱材となって体内に熱がこもりやすく、かつ心臓にも負担がかかり気味です。
その上首の周りの脂肪によって気管が圧迫されて呼吸機能が低下し、呼吸による体温調節が難しくなります。
「熱中症」に注意しているつもりでも、出来ていないことは
ありませんか?この暑さから愛犬を守るのは、飼主様です!
自宅にひとりでお留守番をさせ 日差しの強い車内に、少しだけ窓 お昼時や、夕方4~5時のお散歩も
るとき、窓が開いていない、エア を開けてあるから…と言って、置い ワンちゃんにとっては苦痛でしかあ
コンの電源も入っていない環境 ていかないでください!まず、命を りません!日中の強い日差しをアス
は、ワンちゃんにとって地獄のよ 落としてしまいます。 ファルトがしっかり吸収しています。
うです。外出時は、エアコンを入 車で出かける前は、車内の温度を下 素足で歩けますか?お散歩は、陽が沈
れてお出かけください。 げてから、乗車しましょう。 み、熱が冷める 21 時頃にしましょう。