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時局354

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時局354

  1. 1. 愛するペットのために…Vol.354動物医のアドバイスダイアリー71 2013.5 春の動物病院は、予防接種やフィラリア検査といった病気の予防のために来院される患者が増えてきます。とはいえ、元気いっぱいの愛犬・愛猫と病気とを結び付けては考えにくく、病院に行くのは今度でいいかな、なんて方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、予防接種、フィラリア予防に加え、今年は特に、マダニ(およびノミ)予防についても声を大にしてその重要性をお話ししていきたいと思っています。 というのも先日、人の死亡例も報告されたマダニによって媒介される病気に対し、予防はとても大切であると考えるからです。 連日ニュースで報道されていたのでご存じの方も多いかもしれません。病名は長いのですが、重症熱性血小板減少症候群は略称をSFTSといい、ウイルス疾患に当たります。二〇〇九年三月から七月中旬にかけて、中国中央部で原因不明の疾患が集団発生したことで、この感染症の存在が明らかとなりました。 一一年にSFTSウイルスが確認され、発生地域ではフタトゲチマダニ等のマダニがSFTSウイルスを保有していることがわかりました。このウイルスに感染した哺乳動物も見つかっていますが、動物での発症は確認されていません。 〇九年、米国ミズーリ州においてもSFTS様疾患の症状を示す患者が二名発生し、患者検体からSFTSウイルスと近縁なウイルスが検出されました。 そして、一三年には日本における発生と疾病による死亡例(過去死亡例の感染証明も含む)が報告されたのです。 感染経路はフタトゲチマダニ等のマダニによる咬傷とされていますが、ダニによる咬傷痕が確認できない場合も多いようです。感染患者の血液・体液との接触感染も報告されています。 感染してから発症までの潜伏期間は六日から二週間で、発熱、倦怠感、食欲低下、消化器症状、リンパ節腫脹、出血症状といった症状がみられ、致死率は約一〇~三〇%です。 診断は血液等のサンプルから判定されますが、特異的な治療法はなく、対症療法が主体となり、現在は有効な抗ウイルス薬およびワクチンはありません。 感染を防ぐには感染者の血液、体液、排出物との直接接触を避けるというのはもちろんですが、ダニに咬まれないようにすることがとても大切になります。ダニ(およびノミ)予防は体に薬液をつける方法や錠剤で駆虫する方法など種類を選ぶことができます。それぞれに適した方法を診察時に相談してみましょう。 ダニが媒介する人獣共通感染症はSFTS以外にもあります。そんなふうに言うと動物とのふれあいが怖くなってしまうかもしれませんが、飼い主やペットの健康は正しい予防で得られることが多いのも事実です。動物病院を受診されたら、どうぞ気軽に獣医師に質問してみてください。【ダニ予防で感染症を防ごう】松波動物病院メディカルセンター   獣医師 海老沢 緑

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