More Related Content
Similar to 馬;一次診療における超音波画像診断
Similar to 馬;一次診療における超音波画像診断 (13)
馬;一次診療における超音波画像診断
- 2. エコーの特性
より効果的に活用するためのポイント
唯一の武器であったホンダ
1.繁殖検診
2.腹部疾患
3.胸部疾患
4.筋・靱帯・腱
5.骨疾患
- 3. 超音波検査を日常診療に
特性
検査コストが安い
リアルタイム画像の観察
他方向からの観察
軟部組織の描出能
視覚として情報の共有・記録
非侵襲的
場所を選ばない
- 4. 正確な検査を行うための前処置
解剖と病変の描出パターンの知識と訓練
ルーチンで行う検査手順の順守
- 5. プローブと皮膚の間の空気/汚れを取り除く
アルコールの塗布
毛刈り 被毛の長い馬はアルコール×
集中して安全に検査を行うための保定/鎮静
- 10. エコーを使えば、正確。しかも楽。
さらに受胎率は絶対に上がる。
直腸検査 VS 経直腸 超音波検査
卵胞数・排卵時間同定
卵胞の感触 卵巣
異常卵胞・黄体の同定
子宮内膜の状態評価
子宮壁の厚さ/tone 子宮 シストの部位と形の記録
炎症/貯留液の存在と性状
要経験 情報の共有
技術
独学・主観的 客観的評価
双胎の早期発見/破砕
子宮の感触 早期妊娠鑑定
シストとの鑑別
胎子の性別鑑定
胎動の確認 妊娠期
胎盤状態から高リスク分娩の同定
- 12. 排卵の予知
直検 超音波 排卵までの時間
顆粒膜細胞による卵胞膜の鋸歯状化 × ○ 36時間
卵胞の膨張減少 ○ ◎ 36時間
球型の崩れ ○ ○ 24時間
卵胞膜の一部先鋭化 × ◎ 6時間
卵胞腔内のエコー源性の上昇 × ◎ 3時間
- 17. 子宮内の貯留液 感染の存在や貯留液の性質を知る
輝度 (3+,1+,3+)
3 尿、デブリ
(3+,3+,2+
)
膿、血液
etc
(0,0,2)
バイオフィルム
(1+,2+,0)
(浮腫、量、輝 滲出液etc
量
度)
グレード0 3
- 23. 2.腹部超音波検査
突っ込まなくてもエコーは使える
難産・高リスク妊娠馬の同
定
治療を開始するが、有効性?
もうええやん・・・ 母胎保護の観点から
帝王切開・人工流産の選択
胎子の各臓器の観察
胎盤の厚さ、羊水の量
New Bolton Centreでは、高リスク妊娠馬は毎週50分かけて
検査
- 26. 胸水/腹水の貯留はないか?
予後診断
血様・・・ 腹水・・・ 少量低エコー源
血管破綻・脾臓損傷 腸管穿孔/子宮穿孔/腹膜炎 性・・・
⇒腹腔穿刺 生理的増加の可能性
※検査は立位で行うこと!寝たままだと描出出来ない
※胸水・・・疝痛様症状の肺炎/横隔膜ヘルニアに注意
- 29. 十二指腸=術前の胃破裂を防ぐ
拡張+ 拡張-/壁 肥厚 拡張-
腸液逆流による胃破裂の恐れ 十二指腸潰瘍? 仔馬のロタを疑う腸炎など
⇒胃減圧の為のリフラクス試 ⇒リフラクス試験/内視鏡検 ⇒電解質経口補液が便利!
験 査
- 30. 小腸
機能的イレウスか? 機械的イレウス
か?
内容の推送/蠕動は観察できるか?
痛みの程度は?
⇒必ず胃逆流試験 →二次診療施設への搬送
- 33. 新生子 臍膿瘍
新生子に特徴的な感染源
放置により腹腔内膿瘍や血行性関節
- 35. 3.胸腔で何が見える?
検査手順
温めたアルコールで濡ら • 肺野
す 縞状のアーティファクト
肋間をなぞるようにして つまり何かが見えたら異常
最後肋間から頭側へ
- 36. 胸膜性肺炎
•胸膜の微小膿瘍を示す
アーティファクト(コメット
テイル)
前葉・副葉下縁に
誤嚥・細菌性肺炎は好 •器質化した肺辺縁と胸水増
量
- 37. ロドコッカス肺炎
2-4カ月齢の当歳
微熱・高白血球症・発
咳
⇒胸部エコー検査
•検温習慣をつけること
数日間の微熱持続が検査の指標
•膿瘍の場所(肋間)大きさを記録
•1週毎検査による膿瘍の変化を追跡