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人を おしのけて いる？
- 1. 人を おしのけて いる？ 「おさないでよお！」 ベベが お兄 にい ちゃんの ヒューゴに 言 い い ました。 「おして ないよ。おまえが おそすぎるだけさ。」と、ヒューゴ。 ヒューゴと ベベは、２ひきの 子 こ ネコ。２ひきは、飼 か い主 ぬし さんの 家 いえ を 囲 かこ む へいの 上 うえ を 歩 ある くのが 大 だい 好 す きです。 「おそいんじゃ ないわ！ 気 き を つけてるだけよ。」 そう 言 い うと、ベベは 片 かた 足 あし を そうっと 一 いっ 歩 ぽ 手 て 前 まえ に 差 さ し出 だ しました。 ヒューゴは、あ～あ、と おおげさに ためいきを つきました。自 じ 分 ぶん が 先 さき なら、 待 ま たなくて すむのに。ベベを 飛 と びこえて 行 い ったら いいかな。 そうだ！ そうしよう。
- 2. ヒューゴは ピョン！と 飛 と び はねました。でも、ベベの 上 うえ に 落 お ちてしまいました。２ひきは いっしょに へいから まっさかさま。 地 じ 面 めん に 落 お ちてしまいました！ きのう 雨 あめ が ふったばかり だったので、地 じ 面 めん は やわらかくて ぬかるんでいます。 「おしたわね！」と、ベベ。 ベベの 白 しろ い 毛 け は、どろだらけです。 「そんな つもりじゃ なかった んだけど・・・」と、ヒューゴ。妹 いもうと を 地 じ 面 めん に 落 お っこちさせてしまって すまなく 思 おも いました。「ケガして ない？」 ヒューゴは 心 しん 配 ぱい そうに 聞 き きました。 ベベは 泣 な きやんで 考 かんが えました。 （わたしって、ケガを したの かしら？） 前 まえ 足 あし と 後 うし ろ足 あし を 見 み てみました。「ううん。ケガは ないわ。びっくりしちゃった だけ。」 そう 言 い うと、ベベは クスクスと 笑 わら いました。「それに しても、どろんこだらけに なっちゃったわ。」
- 3. 文：アリーヤ・スミス 絵：アルビ デザイン：ステファン・ミーラー 出版：マイ・ワンダー・スタジオ Copyright © 2017年、 ファミリーインターナショナル “Pushy or Shovey?”--Japanese 関連の読み物はこちら ⇒ 愛、子供のための物語 「洗 あら うのを 手 て 伝 つだ うよ。おす つもりは なかったんだ。 ごめんね。」 ヒューゴは、ベベと けんかに なるのは いやでした。 仲 なか 良 よ くしている ほうが、いつも ずっと 楽 たの しいのです。 「いいのよ、ヒューゴ。次 つぎ は、 あなたが 先 さき ね。」と、ベベ。 *** 後 うし ろから おされたりすると、 あなたは どう 感 かん じますか？ きっと、いやでしょうね。人 ひと を おしのけたり するのは ふつう、 気 き が 短 みじか く なっている 時 とき です。 そんな ことが 起 お こるのは、周 まわ りの 人 ひと よりも、自 じ 分 ぶん の ことや、自 じ 分 ぶん が したい ことで 頭 あたま が いっぱいの 時 とき です。周 まわ りの 人 ひと が どう 思 おも ったり 感 かん じたり しているのかを もう ちょっと 考 かんが えてみるなら、人 ひと に 対 たい して やさしく なる 助 たす けに なるでしょう。そのほうが、ずっと 楽 たの しく 過 す ごせますよ。