意外な相性！？Azure Cosmos DB × LINE で作る安心のメッセージ配信システム
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2021/10/2 LINE Developers Community REV UP 2021 「意外な相性！？Azure Cosmos DB × LINE で作る安心のメッセージ配信システム」の資料です。 https://linedevelopercommunity.connpass.com/event/224012/
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- 1. 意外な相性！？ Azure Cosmos DB × LINE で作る 安心のメッセージ配信システム 平林 拓将（ひらりん） himarin269 / himanago LINE Developers Community REV UP 2021 2021/10/2
- 2. About me • name： 平林 拓将（ひらりん） • work： テクニカルトレーナー＆開発 • award/title: - Microsoft MVP for Azure（2019.11～） - LINE API Expert（2020.3～） • like: - C# / serverless / cross-platform • social: - Twitter：@himarin269 - GitHub：himanago - Blog：https://himanago.hatenablog.com/
- 3. 今回お話しすること（25分） • Azure Cosmos DB でメッセージ配信 • Microsoft Azure で使える NoSQL データベース • 単なるデータベースとしてだけでなくメッセージ配信シ ステムの中核として使える便利な機能を備えている • LINE Messaging API と組み合わせることで簡単に メッセージ配信システムを構築できる • Azure Cosmos DB と LINE Messaging API の組み 合わせで実現できる「安心」のメッセージ配信システ ムの構築例を紹介 • Cosmos DB・Messaging API 双方の比較的新しい機能 同士による「意外な相性」に注目！
- 4. LINE Botにメッセージ配信機能をつけたい！ たとえば… • 友だち全員にブロードキャスト • 一部の友だちにマルチキャスト/ナローキャスト • 特定の友だちにプッシュ
- 5. Official Account Manager でもできるけど…
- 6. 自前で作りたいこともしばしば • Bot/システムの管理・運用をひとつにまとめたい • 個別のチャットを自作してBotと併用したい • Botとチャットは併用不可→ • 既存システムを拡張したい • メール配信機能にLINEへの配信を追加したり
- 7. Messaging APIでできる https://developers.line.biz/ja/docs/messaging-api/sending-messages/ ※オーディエンス関連 API も使用できる
- 10. Azure Cosmos DB の特徴 • マルチモデル/マルチ API なNoSQLデータベース • コア(SQL), MongoDB, Cassandra, Azure Table, Gremlin から選択 • 基本はドキュメント型のコア(SQL) • Free Tier（無期限無料枠）あり • サブスクリプションあたり1アカウントに適用可能 • 1000RU/秒・25GBが無料 • Change Feed による連携 今回注目するのはこれ！
- 11. Change Feed（変更フィード） ★ Azure Cosmos DB の変更フィードの設計パターン https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/cosmos-db/change-feed-design-patterns • データの変更があった場合にFunctionをトリガー • 追加・変更に対応（順序保証あり）
- 12. Azure Functions
- 13. 連携先は Azure Functions • サーバーレスなコード実行環境 • さまざまな言語に対応 • 豊富なトリガー・入出力バインディングで実装が楽々 • 他のAzureサービスとの連携もコード記述量を削減できる • HTTPトリガーが単体で動くため LINE Bot のバックエンド に適している • Change Feed で呼び出せる（Cosmos DB トリガー） 今回使うのはこれ
- 14. Cosmos DB × Functions × Messaging API Bot データ 登録 Change Feed DBに登録した内容をもとにして メッセージを配信システムを構築！ メッセージ 配信 ＜構成イメージ＞
- 15. Cosmos DB を用いるメリット • Change Feed で構成がシンプルに • イベントドリブンに実装できる • コード実装量を大幅に削減できる • データの書き込みと読み込みの処理を分離できる • コマンド・クエリ責任分離パターン（CQRS） • ドキュメント型のため Messaging API で送信する メッセージの JSON をそのまま格納できる • 好きな形式のメッセージJSONをDBに登録すれば それが送られるという仕組みにできる • DB登録内容がそのままメッセージ送信履歴になる
- 19. Cosmos DB × Functions の落とし穴 •API 呼び出しに失敗し関数の処理がそこで止まる •Change Feedは実行されたことになる • そのままでは再実行できない • メッセージがロストしてしまう •失敗したら再送信…を手作りしてもいいけど… もしMessaging APIのサーバーが落ちていたら？
- 20. Azure Functions の再試行ポリシー •正常に実行されるまでor最大回数まで再実行する •再試行間隔は2種類から選べる ★ ドキュメント https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/azure-functions/functions-bindings-error-pages Preview 固定間隔 指定した時間が経過するたびに再試行 エクスポネンシャル バックオフ 再試行間隔が施行のたび指数関数的に増えていく （負荷軽減につながる）
- 23. Messaging API の「リトライキー」 •プッシュ系の API で安全にリトライできるよう にするための方法が提供されている • 比較的最近の新機能（2020年5月） •リクエストヘッダーに「X-Line-Retry-Key」 として16進表記のUUIDをセット • 同じUUIDのリクエストを再送信とみなしてくれる • すでに送信成功していればユーザーに送信されない https://developers.line.biz/ja/docs/messaging-api/retrying-api-request/
- 31. 注意点 •これだけで放っておけるわけではないので、 監視のしくみ・体制はしっかりつくる • Azure 側は Application Insightをみる • Logic Apps 経由でメールやチャットツールへ通知 • Messaging API 等の障害状況も確認 • https://api.line-status.info/ • RSSフィード等が使えるため、Logic Appsで 更新を通知させることも
- 32. まとめ • Cosmos DB・Functions は Messaging API の プッシュ系機能と相性抜群 • 各サービス・APIの特徴と信頼性向上機能をよく確認 して組み合わせることで全体の信頼性が向上 • システムの監視も怠らず、利用者も運用者も安心でき る構成にすることが大切 ★サンプルコード https://github.com/himanago/LineMessagingRetrySample