鮫川村仮設焼却炉解体工事　中間報告

1. “
l′
平成28年6月 16日
福島環境再生事務所

2. O本工事は、実証事業で用いた焼却施設を焼却終了に伴い解体撤去するものです。
○平成 28年 9月 30日 までに以下の工事を完了 します。
0本施設の設備内部は放射性物質、ダイオキシン類及び重金属等が付着 しているため、
工事の実施においては、周辺環境の保全や作業員の安全に十分配慮 します。
表1.工事概要
項 目 6月 16日 現在 内容
事前調査 終 了
現況把握により、環境対策の確認、作業員の保護具の
決定等を行いま した。
仮設工事 終 了
解体する焼却炉全体を覆 う仮設簡易建屋 (テ ン ト)を
建設 しま した。
内部付着物除去 終 了
焼却炉等の解体する機器内部の付着物を、高圧洗浄法
や ドライアイスブラス トエ法を用いて除去 しました。
本体等の解体
撤去
作業中
環境対策、労働安全に十分に配慮 して解体撤去 してい
ます。
土 工 未作業
施設跡地については、御要望を踏まえ、原状復旧を検
討 しています。
周辺環境等
モニタリング 継続中
周辺環境に本工事による影響が無いことを確認 してい
ます。
2

3. ○仮設工事で焼却炉全体を覆 う仮設簡易建屋 (テ ン ト)を建設 した後、内部付着物の除
去と本体等の解体撤去を行つています。
○周辺環境等モニタリングは、工事開始から解体終了まで継続 して行つています。
表2.全体工程
H27年度 H28年度
“
︱
︱
４
１
１
２４
１
ロ
４
１
１
2 3 4 5
ハ
ｈ
﹀
．
7 8 9
事前調査
■
■
仮設工事 建 設
■ 解体
内部付着物除去
■ ■
本体等の解体撤去
申輩活
物
体
染
解
■
■
■
■
■
■
土 工
周辺環境等モニタリング
■
■
6/16現 在

4. ○工事に伴い周辺へ粉 じん等が飛散することを防止するため、は じめに焼却炉全体を覆
う仮設簡易建屋を建設 しま した。
図2… 1.換 気装置 (フ ァンユニット屋外)
図1.仮 設簡易建屋
図2-2.換 気装置 (フ ィルタユニット屋内)

5. 排気設備8
ヤード側
焼却設備側
排水処理設備
セキュリティールーム
5
図3.仮設簡易建屋負圧測定箇所

6. ○仮設簡易建屋設置後、負圧の確認、日視確認による破損等の異常がないことを確認 し
ま した。 (4月 21日 )
図4.仮設簡易建屋の負圧確認の様子
表3.仮設簡易建屋の負圧測定結果 (4/21∼ 5/20(2回 /日 測定)、 単位 :Pa)
測定場所 最 大 最 ノ]ヽ 平 均
-4.7 -15.4 -10.9
-5.1 -15.7 -10.8
※仮設簡易建屋の目視確
認 (2回 /日 )に より、破
損等の異常はないことを
確認。
5

7. ○高圧水または ドライアイスを用いて機器・施設内部の付着物を除去 しま した。
O除去排水は、排水処理 した後に産業廃棄物として処分するので放流 しません。
11灰 出し作業
焼却炉内等に堆積している灰を高圧洗浄等の作業前に除去しました。
図5“ 灰出し作業の様子
除去した灰は施設内のセメント固型化装置で固型化処理しました。

8. 露"嵩 旺水洗浄作業
燒即飾等瘍内部を高歴本によ褥洗瀞を実施鞣寂しずL。
￨● ￨‐
■■1‐
￨
冬駐本洗瀞瘍蜀陶
勁焼鄭鰤
麟二次燃蝙宝
嘲プリジスタ
爾ガスI鼈幡
渕 駐._ 蝙 量
図8_.童鰤盤1ガ _)

9. 3.ドライアイスブラスト作業
バグフィルタ内部、コンベアチェーンをドライアイスによる洗浄を実施しました。
図9.ドライアイスブラスト作業の様子
ドライアイスブラストの範囲
・バグフィルタ内部
・コンベアチェーン
※ドライアイスブラスト時はH EPA
フィルタで集じんし、使用後のフィ
ルタは産廃処分します。
図10.洗浄前 (コ ンベアチェーン)図 11.洗浄後 (コ ンベアチェーン)

10. 4.排水処理作業
高圧水洗浄で発生した排水は排水処理を行いました。排水処理は凝集沈殿とセシウムの
吸着処理を実施し、排水は産廃処理に、処理汚泥はセメント固型化で処理を行いました。
※処理後の排水は排水処理設
備内の水槽で保管しています。
図12.排水処理装置 図13.排水処理の作業の様子
図14.凝集剤による固液分離 図15口 処理後の廃水 19

11. 5ロ セメント固型化作業
灰出し作業で除去した灰、排水処理で発生した汚泥をセメント固型化処理しました。
※現在、セメント固型化物は仮設
簡易建屋内で養生保管していま
す。仮設簡易建屋撤去時に一時
保管場所へ埋却します。
図16.セメント固型化作業の様子 図17.脱水汚泥
図18ロ セメント固型化物 11

12. ○解体工事期間を通 じて、施設内、施設周辺等のモニタリング調査を実施 し、解体工事
により施設内外への影響が無い事を確認 します。
○一時保管場所のモニタリングを定期的に実施 し、安全に保管されていることを確認 し
ます。
モニタリング調査では以下の項目を測定しています。
・施設内外の空間線量率
・一時保管場所周辺の空間線量率
・一時保管場所の集水枡、周縁地下水の放射性セシウム濃度
12

13. ノ
却炉東側
lF:硼 選 ‖ ' ■ l
『'3⑤
事務所跡
⑥貯留ヤード北側
:i ll
バグフィルタ横
亦I嘉
④セメント固型
化室前室
■■n撻
l「 作相担 継
2「 昨中員L
I I
⑦貯留ヤード北西側
●③排突南西側
図19コ 空間線量率測定箇所 (施設内)
(前半 :H.27.12.28ま で)
①貯留ヤード
≧ ￨ ￨
13

14. O空間線量率は、敷地境界を含む施設内 9箇 所 (1月 以降は8箇 所)、 施設周辺 8箇所で
継続的に測定 しま した。
O運転終了後の解体期間中も、運転前に比べて上昇は見 られませんで した。
表4.施設内の空間線量率のモニタリングの結果(前半:12/28ま で)(単位:μ Sv/h)
貯留
ヤード
北側
⑥
貯留
ヤード
北西側
⑦
排突
南西側
③
焼却炉
東側
⑨
運 転 前
(H25.12.1∼
12.12)
0.10 0.12 0.11 0.09 0.10 0.11 0.12 0.12 0.10
0.07 0.10 0.09 0.08 0.08 0.08 0.10 0.10 010b
解 体期 間 中
(H27.12.14
∼ 12.28)
0.10 0.13 0.10 0.09 0.11 0.09 0.10 0.10 0.09
0.08 0.12 0:09 0.08 0.10 0.08 0.09 0.09 0.08
注 :・ 各期間において表の上段が最大値、下段が最小値。
・ データは、当日10:00現在の測定値。
14

15. / /
却炉東側 ＼
)′
●,
＼
⑤貯留ヤード北側 ③仮設簡易建屋内北側
仮 設簡易
建屋内南側
/
側
に⑥貯留ヤード北西
●
身⑦排突南西側
図20.空 間線量率測定箇所 (施設内)
(後 半 :H.28,1.4か ら)
● 旧:‖
l 二
②車両汚染検査
15

16. 表5.施設内の空間線量率のモニタリングの結果 (後 半 :1/4以 降)(単位 :μ Sv/h)
セキュリシ
ルーム
①
貯留
ヤード
北側
⑤
貯留
ヤード
北西側
⑥
排突
南西側
⑦
焼却炉
東側
③
運転前
(H25.12.1∼
12.12)
0.11 0.12 0.12 0.10
1108 10110 ≡￨■‐￨￨￨￨ 010&
解体期間中
(H28.114∼
5.20)
0.10 0.10 0.11 0.13 0110 0.11 0.10 0.10
.10106 10Ю7 0105 0:06 0:05 101001 .OЮ16
注 :,各 期間において表の上段が最大値、下段が最小値。
・ データは、当日10:00現在の測定値。
16

17. 鰐酵⑫施設南側(120m)
⑬施設西側(120mた,.
⑩モニタリングポスト
(施 設入口)
図21.空 間線量率測定箇所 (敷地境界)
17

18. 江 堀
O⑮村道石久保線起点
実 証 事 業 場
青 生 野
①青生野協業和牛組合管理棟前
鰊
①村道石久保線終点
18図22.空間線量率測定箇所 (施設周辺)

19. 表6.施設周辺の空間線量率のモニタリングの結果(単位:μ Sv/h)
モニタリング
ltスト
(施設入口)
⑩
施設東側
120m
①
施設南側
120m
⑫
施設西側
120m
⑬
施設北側
120m
①
村道
石久保線
起点
⑮
村道
石久保線
終点
①
青生野協業
和牛組合
管理棟前
①
運 転 前
(H25.12.1∼
12.12)
0.11 0.17 0.19 0.20 0.23 0.20 0.18 0.20
0.11 0.13 0.17 0.19 0121 0.17 0.16 0.18
解 体 期 間 中
(H27.12.18∼
H28.5.20)
0.09 0.10 0.11 0.13 0.16 0.14 0.12 0.15｀
0.05 0。 04 0.04 0.05 0.07 0.08 0.08 0.09
注 :・ 各期間において表の上段が最大値、
モニタリングポス トのデータはH27.
10:00現在の測定値。
下段が最小値。
12.14∼ H28.5.20の 日平均値、その他のデータは当日
19

20. 一一︱
一一︱
に
た
だ
ιｌ
︰
＝
ド
ル
ー
旧貯留ヤード
一
丁
一Ｔ
竃 ふ
セメント固型化物一時
保管場所
．メ
ロ′
Ｆ
・′
︲
バ
︲
︲︲１
１
１
１、
Ｔ
１
１
〃
ノ
上
に
︱
﹁
Ч
Ｖ
、
・ヽ
仮設焼却施設
″
■ 1
一時保管場所集水枡
一時保管場所周縁地
下水採取用井戸
図23ロ セメント回型化物一時保管場所測定箇所

21. ○一時保管場所の空間線量率は、0.04か ら0.10μ Sv/hで した。
運転終了後の解体期間中も、一時保管前に比べて上昇は見られませんでした。
表7.セメント固型化物の一時保管場所の空間線量率の測定結果 (単位 :μ Sv/h)
測定点① 測定点② 測定点③ 測定点④
一時保管前
H26.3.26
0.10 0.11 0.11 0.10
0109 0.09 0.08 0.07
H27.12.18∼
H28.5.20
0.10 0.09 0.10 0.10
0.04 0:05 0.05 0.05
・期間において表の上段が最大値、下段が最小値。
口放射性物質汚染対処特措法に基づき測定。測定期間中は 7日 に 1回 以上を測定 した値。
21

22. ○焼却灰のセメン ト固型化物の一時保管場所とその周縁における地下水の放射性セシウム
濃度は、運転終了後の解体期間中も、すべての検体で不検出で した。
表8.地下水の放射性セシウム濃度の測定結果 (単位 :Bq/L)
採取場所
12/22
採取
1/7
採取
2/9
採取
3/3
採取
4/5
採取
5/16
採取
一時保管場所
排水枡
ND(1.23) ND(1.27) ND(1.05) ND(1.28) ND(1.37) ND(1.41)
二時保管場所
の周縁
ND(0.87) ND(1.40) ND(1.67) ND(1.34) ND(1.31) ND(1.12)
注 :・ NDは、検出限界値未満の こと。 ( )内 の数値は、検出限界値。
22

23. ○解体工事期間を通 じて、仮設簡易建屋内の作業環境や周辺環境への影響を把握するた
めの施工中調査を実施 し、作業環境及び周辺環境の安全を確認 します。
施工中調査では以下の項 目を測定しています。
・作業環境測定(空 気中ダイオキシン類濃度、空気中放射性物質濃度、空間線量率)
・作業区域の表面汚染密度測定
・耐火物等の壁面の測定(ダイオキシン類濃度、放射性物質濃度、表面汚染密度)
・換気装置排気(ダイオキシン類濃度、放射性物質濃度)
・敷地境界の空気中ダイオキシン類濃度
つ
υ
つ
４

24. ギ￨・l処 理設備
●:空 間線量率測定箇所
24

25. O内部付着物除去後の測定により、必要となる保護具はレベル 1で あることを確認 しま
したので、次の解体撤去工事に入 りました。
Oいずれも大気環境基準より低い値で管理されていました。
表9.作業環境における空気中ダイオキシン類濃度測定結果
(単位 :pg―丁EQ/m3)
測定時期
必要となる
保護具
内部付着物除去中 0.38 0.059 レベル 1
内部付着物除去後 0.039 0.043 レベル 1
レベル1の 判定基準 2.5
大気環境基準 0.6
レベル 1
(解体撤 去)
レベル2
(内 部付着物除去)
図24口 使用する保護具
25

26. O空気中放射性物質濃度はいずれも検出限界値未満であり、作業環境として「環境管理
良好」と判断されました。
○作業環境中の空間線量率は、これまでの測定結果と比べて顕著な上昇はなく、作業中
の放射線の影響は少ないと判断できます。
Oいずれの測定においても、管理区域に該当しないことを確認 しました。
表 10.空気中放射性物質濃度及び空間線量率測定結果
測定項 目 測定場所
内部付着物
除去前
内部付着物
除去中
内部付着物
除去後
空気中放射性物質濃度
(Bq/cm3)
ND ND ND
ND ND ND
空間線量率 (μ Sv/h) 作業区域5箇所
0.11 0.13 0.11
0.09 0.09 0.09
※1:NDは検出限界値未満 (検 出限界値は 1340s:1.3X10 6 Bq/cm3、 137cs
※2:空気中放射性物質の管理区域の濃度限度 :134cs:2X10 3 Bq/cm3、
※3:空間線量率 (5箇 所測定)の 上段が最大値、下段が最小値。
※4:空 間線量率の管理区域の判定基準 :2.5μ Sv/h
: 3.2X10 6 Bq/cm3)
137cs : 3X10 3 Bq/cm3
26

27. 排気設備B
排ホ処理設備
セキュリティールーム
図27.表 面汚染密度測定箇所
27

28. ○作業区域の表面汚染密度は、すべての測定においてバックグラウン ド値と同レベルの
値であり、管理区域に該当しないことを確認 しました。
表11.作業区域の表面汚染密度測定結果 (単位 :Bq/Cm2)
※1:各測定場所において、上段が最大値、下段が最小値。
※2:管理区域の判定基準 :4Bq/cm2
※3:バ ックグラウンド値 :0.26Bq/cm2
測定場所
内部付着物
除去前
内部付着物
除去中
内部付着物
除去後
28

29. Oすべての測定箇所及び測定項 目において、内部付着物除去後は除去前より値が低 くな
り、除染されていることが確認されま した。
○内部付着物除去後は、事故由来廃棄物取扱施設や管理区域に該当 しないことが確認さ
れま した。 1
表12.耐火物等の壁面の測定結果
測定箇所
ダイオキシン類濃度
(ng―丁EQ/g)
放射性物質濃度
(Bq/kg)
表面汚染密度
(Bq/cm2)
除去前 除去後 除去前 除去後 除去前 除去後
焼却炉 0.0013 0 4,490 2,390 1.0
排ガス急冷塔 0.080 0.0050 32,900 4,920 2.9 1.5
バグフィルタ 0.000084 0.00015 6,400 1,100 0.8 0.5
主灰搬送コンベア 0.077 0 14,500 ND(15.6) 0.3 0.3
飛灰搬送コンベア 0.0016 0 28,100 17 0.8 0.3
基準値 3 10000 4
※NDは検出限界値未満 (カ ッコ内は検出限界値) 29

30. 除染前
ガス急冷塔下部 ガス急冷塔上部 焼却炉
図28.除染前後の状況

31. ②旧貯留ヤード側
セキュリティールーム
メゲフィルタ
セメント固型化装置
車両出入□用ゲート(1)
車両出入□用アート(2)
図29.換気装置排気測定箇所
31

32. O換気装置排気は、放射性物質濃度は検出限界値未満、ダイオキシン類は大気環境基準
より低い値であり、周辺大気への影響はありませんでした。
※1:ダイオキシン類の大気環境基準 :0.6 pg…丁EO/m3
※2:NDは検出限界値未満 (カ ッコ内は検出限界値)
※3:粉 じん濃度は0.01mg/m3以 下
表13.換気装置排気測定結果
放射性物質濃度
(Bq/m3)
ダイオキシン類濃度
(pg―丁EQ/m3)
ND(0.033) ND(0.028)
ND(0.040) ND(0.025)
32

33. 図32.施設周辺大気測定状況
④北側120m地点
. //魔
粁
①東側120m地点
●

34. ○敷地境界での空気中ダイオキシン類濃度は、いずれも大気環境基準より低い値であ
り、工事における大気への影響はありませんで した。
表14.敷地境界の空気中ダイオキシン類濃度測定結果 (単位 :pg―丁EQ/m3)
測定場所
内部付着物
除去前
内部付着物
除去中
内部付着物
除去後
①東側120m地点 0.0087 0.0067 0.0071
②西側120m地点 0.0077 0.0064 0,0072
③南側120m地点 0.0089 0.0064 0.0070
④北側120m地点 0.0090 0.0064 0.0067
※大気環境基準 :0.6 pg―TEO/m3
34