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ラテンアメリカ世界のポピュリズム
—解放と抑圧の論理—
2017 年4月 26 日
▼はじめに
今回の学習会では、まずラテンアメリカのポピュリズム型政権が実行したことを紹介し、そのなかか
らラテンアメリカ世界のポピュリズムの特徴を抽出するという形を取った。そのため前半は殆ど歴史の
講義のようになってしまっていることはご容赦願いたい。退屈かもしれないがその社会的な背景を説明
することは必要不可欠である。特にポピュリズムの典型として知られるのがペロンであるので、その部
分に関しては少々深く考えたつもりである。
もしこれでポピュリズムに興味を持たれたのならば中公新書の『ポピュリズムとは何か』を読まれる
ことを勧める。この学習会の内容は前書の内容をかなりの部分で参考にしているからである。
▼ポピュリズムとは何なのか
そもそも「ポピュリズム」とは何を指しているのだろうか。ポピュリズムの例としては様々な意見が
あるがナチスのヒットラーによる独裁や、近年ではイギリスの EU 離脱決議、アメリカのトランプ当選
などがあげられる。しかし単語を耳にしたことはあってもその具体的な内容についてはあまり深く理解
されていないのが現状ではないだろうか。ポピュリズムは大衆迎合主義などとも訳され、大衆に利益を
約束し、支持を得ようとする政治的態度とされ、有権者が目先の利益に飛びつき、理性的判断を欠く衆
愚政治につながると批判される。ポピュリズムは民衆の感情に訴えかけ民主主義を衆愚政治に貶めるも
のであって、どのようにしてポピュリズムを防いでいくかが課題である。このようなポピュリズムを否
定的に捉える言説をよく聞く。
近年ポピュリズムは急速に注目を集めている。すでに述べたように否定的な側面は存在するのは確か
だろうがそれでは肯定的な側面はないのだろうか。ポピュリズムとは民主主義と完全に敵対し、崩壊を
招くものなのだろうか。それについて考察する際に貴重な事例となるのはラテンアメリカにおけるポピ
ュリズムの台頭である。今回の学習会ではラテンアメリカ、特にアルゼンチン、ブラジル、メキシコに
注目しその両義的な側面があるのか、それはどのようなものなのか考えていく。
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▼ラテンアメリカの歴史
【スペイン・ポルトガルによる征服】
まず本題の近代ポピュリズムに入る前にラテンアメリカの歴史について知っておかなくてはならない。
1492 年のコロンブスの発見以降、新大陸はスペイン・ポルトガルによって征服された。南米においてブ
ラジルはポルトガル、それ以外の殆どの国はスペインが征服した。黄金と富を求めてやってきた征服者
たちは驚くほどの早さでアメリカ大陸にスペイン、ポルトガル人社会を形成していった。16 世紀半ばま
でにポトシのような豊かな銀山が発見され交通困難な内陸部にもその社会は拡大していった。
この間に起こった最も著しい変化は先住民の急激な人口減である。征服者たちは鉱山や農場で先住民
を酷使し、持ち込んだ伝染病によって先住民人口は激減した。メキシコの場合では先住民はスペイン人
到来までは約二千五百万と推定されているが、16 世紀後半までにはその四分の一にまで激減し、さらに
17 世紀半ばにはわずか百万にまで減少したと推計されている。このように先住民人口が激減したことで
新たな環境が出現した。16 世紀後半から 17 世紀に発達するブラジル北東部やカリブ海地域での砂糖生
産地帯ではアフリカからの黒人奴隷が労働力として輸入され、人口の大多数を占めるようになる。こう
して先住民が姿を消した広大な地域に新しい世界が作られた。それは、植民者たちが移植したイベリア
半島の世界とアフリカ大陸の黒人奴隷がもたらしたアフリカ世界とが新大陸の上で成育した、今日ラテ
ンアメリカと呼ばれる世界である。
【人種身分制社会の形成】
スペイン王権は新大陸の植民地社会を、人種身分制社会の枠組みで厳しく管理しようとした。しかし
その目的は必ずしも達成されなかった。確かに人種を差別する階層社会が植民地に形成されたが、一方
では非常に早くから混血が進み混血人種が誕生した。白人とインディオとの混血児のメスティーソおよ
び白人と黒人との混血児のムラートである。スペイン人を頂点とする厳しい人種別身分制社会が形成さ
れ、メスティーソは社会的信用を得ることはできず、特定の職業や地位につけないなどの差別が生まれ
ていた。多くのメスティーソはムラートと同様に人口に占める割合は大きいにも関わらず都市社会の下
層民衆を形成し、社会的地位に恵まれなかった。
【ラテンアメリカ諸国の独立と寡頭支配体制】
征服されていたラテンアメリカ諸国も 19 世紀に入ると続々と独立していく。その詳しい経緯はここで
は省くこととするが、イダルゴ、ボリバル、サン・マルティンといった人物が活躍した。しかしその独立
は多くの混乱を招きラテンアメリカは群雄割拠の時代となった。その独立後の混乱を経てラテンアメリ
カ諸国に安定した政治支配をもたらしたのは寡頭勢力、オリガルキーアであった。
寡頭勢力は主として独立運動期に頭角を現した大土地所有者や有力商人のクリオーリョ(植民地生ま
れの白人)であった。寡頭勢力は積極的に外国資本との提携をすすめていき自国の近代化を進めようと
した。しかし目指したものは平等な市民からなる近代国家の形成ではなかった。人種身分制度と奴隷制
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は廃止されていたが実質的には国民の大多数を占める農民が半奴隷的状態に置かれ、公民権は富裕層の
男性にのみ与えられた。この時期に最も目覚ましい近代化を成し遂げたのは外国資本にとって望ましい
条件が揃っていたアルゼンチン、ブラジル、メキシコ、チリであり、これらの国ではモノカルチャー経済
が確立された。しかしこの経済体制が国民生活を全般的に豊かにすることはなかった。富と権力は上層
階級によって独占されていた。
【労働運動の活発化】
ラテンアメリカにおける輸出経済の急激な発展は新しいタイプの労働者階層を出現させた。輸出経済
部門の労働者、鉄道港湾の労働者、軽工業の労働者が、従来の農業労働者や職人に加えて急増した。彼ら
はあらゆる分野で劣悪な環境に置かれていた。一日に 16 時間も働き、労働環境は不健康で賃金は極端に
低く抑えられていた。このような労働条件の改善を目指す運動が 19 世紀以来多くの国で出現し、後にポ
ピュリズムと結びつくこととなった。
ここまでの内容を少しまとめよう。独立後の新しい支配者層は寡頭支配体制を確立し、圧倒的多数の
下層大衆をそのままにして、自国を近代化させ発展させる道を西欧に求めた。経済発展のために外国資
本を導入し、ヨーロッパ移民によって近代化が達成されると考えた。しかしこのような近代化政策は自
国の国民統合を遅らせ、厳しく階層化された社会は温存され、国家の総合的な開発への展望を欠いた外
国資本や個人に広大な土地や資源を独占させる事になった。このように国民国家形成という視点を欠い
たラテンアメリカ諸国の近代化の過程で、経済発展によって拡大した中間層は国家のあり方を模索した。
1929 年に始まる世界恐慌によってラテンアメリカ諸国のモノカルチャー経済は大きな打撃を受けた。
先進諸国の経済破綻はラテンアメリカ諸国の生産する一次産品の国際市場を著しく縮小させその輸出は
大幅に減少したからである。ラテンアメリカ諸国の経済活動は混乱し、破綻をきたした。こうしてラテン
アメリカの主な国々は、世界恐慌を契機として農業改革と輸入代替工業化政策を推進する必要にかられ
た。この政策実現のための対応は 2 つにわけられる。一つは独裁政権による強権的な政治であり、もう
一つこそがポピュリズム型の政権であった。以下ではメキシコのカルナデス、ブラジルのヴァルガス、ア
ルゼンチンのペロンについて個別に見ていく。
▼メキシコ・カルナデス
【カルナデス以前の政治・農地改革】
メキシコでは 1910 年に発生したメキシコ革命によって独裁者であったディ
アスが追放され民族主義的な、農地改革を意識した憲法が制定されていた。97%
の農民が自らの土地を持たないという不健全な状態を改善するためにも農地改
革は憲法の中心であった。そのためカルナデス以前のオブレゴンとカリェス両
政権も農地改革を実行していった。オブレゴン政権は農業委員会を設置し大農
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場の一部を収用し、エヒード(共有地)として農民に譲渡した。四年間のあいだに 170 万ヘクタールの
土地が 6 万人に譲渡された。続くカリェス政権も積極的に農地改革をすすめた。
しかしオブレゴン、カリェス両政権が農地改革に期待したのは社会不安緩和や精神的効果であり経済
的効果ではなかった。事実、エヒードを与えられても耕作経験のない農民は生産を上げる事ができず、地
主や保守勢力に改革に反対する口実を与えることになった。そのためプランテーションは収用の対象か
ら外され、外資との摩擦を避けるために外国人所有の土地も対象から除外された。
このような農地改革は不完全なものであり、さらにカリェス政権は農地改革を中止するに至った。も
はやカリェスは改革者ではなく新興の大富豪として改革よりも発展を志向するようになっていたのだっ
た。農地改革中止令にたいして農民は暴動や土地占拠と言った手段で抗議した。この農民たちの不満を
背景として現れるのがカルナデスである。
【カルナデスの政治】
カルナデスは信念を持った全く新しいタイプの指導者であった。彼は親労働者、親農民的政策によっ
て支持を得てカリェス派を国外へと追放したのであった。保守勢力を一掃したカルナデス政府は革命を
再開した。それは農地改革と石油の国有化という外国資本の牙城へと切り込んでいくものだった。
【農地改革】
最も強力に推し進めたのは農地改革であった。カルナデス政権の六年間では過去 18 年間の実績の 2.5
倍に当たる 2000 万ヘクタールの土地が 77 万人の農民に分配された。この結果 1930 年には 68%であっ
た土地なし農民は 1940 年には 49%に減少した。カルナデスの農地改革には 2 つの特徴があった。
第一の特徴はエヒードの位置づけである。エヒードには従来、貧農救済という補助的な役割しか与え
られていなかったが、カルナデス政権では私有地と同列あるいはそれ以上に位置づけられた。
第二の特徴は集団エヒードの導入である。それ以前ではすでに述べたようにプランテーションの多く
が外国人所有であり農地改革の対象から除外されていたが、カルナデスはプランテーションをも収用し
て集団エヒードを創設した。
この農地改革は様々な効果をもたらしたが、特に顕著なのは政治的・社会的安定である。農民の土地に
対する要求は一応充足されて、農民不安の最大の要因は除去された。しかも農地改革を通じて農民を全
国な組織に統合し、政府のコントロール下においたことは政治安定の基盤に繋がった。
【石油産業国有化】
外国資本に対する挑戦は石油産業にも及んだ。石油の国有化は長期にわたる外国資本の支配に対する
ナショナリズムの勝利として、全国民が熱狂する中で達成された。石油国有化は 1939 年 5 月の労働者の
賃上げ要求ストに端を発する。メキシコ石油労働者連盟は当時の労働運動の指導的存在であった。連邦
裁定委員会は労働者を支持し、最高裁も企業側の上告を破棄したにもかかわらず、企業は従わず、メキシ
コの司法権を無視する態度に出たため国民の激怒を招いた。そこでカルナデスは 1938 年に石油会社に対
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してすべての財産を没収し、国有化を行った。当然このことは国際問題化したが当時の国際情勢はメキ
シコに有利に働いた。アメリカ大統領フランクリン・ルーズベルトは善隣外交を標榜して不干渉の姿勢
を貫いた。さらに第二次世界大戦の勃発によってこの問題は一時棚上げとされた。賠償については米英
の合意が得られ国有化は完了した。
以上がポピュリズム型政権と呼ばれるカルナデス政権の政策である。なおカルナデスの改革は一時的
な社会不安を招いたためこれ以上の改革推進は断念され、求心性に乏しいアビラ・カマチョ将軍が後任
となった。
▼ブラジル・ヴァルガス
【ヴァルガス革命】
1889 年に漸く帝政から共和制に移行したブラジルは、十九世紀末からの「ミルクコ
ーヒー体制」(サンパウロとミナスジェライスからほぼ交互に大統領を出し合う各州有
力者間の取り決め)という典型的な寡頭支配体制にあり、且つ中央政府の実質的な権
限は限定的で、未開発地や地下資源の開発や、労働者問題は地方政府が管轄していた。
1930 年3月の大統領選で、リオグランデ州統領(知事)だった当時 47 歳のヴァルガ
スが、現職大統領が推すサンパウロ州統領に敗れた。半年後の 10 月 3 日、新大統領就
任前、連邦軍リオグランデ駐屯部隊が、また後日これに呼応する形でミナス、パライ
バ両州の駐屯部隊も蜂起した。現職大統領は軍事評議会に政権を移譲し亡命した。11
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月 3 日、軍人出身でもなく軍隊経験も無い、弁護士出身の単なる文民政治家、ヴァルガスが評議会の要
請で暫定大統領に就任する。いわゆる「ヴァルガス革命」だ。憲法が停止され、国権は大統領に集中し、
地方自治も著しく制限された。このようにヴァルガス革命は陸軍の青年将校が中心として起こしたもの
であった。
この革命の背景としては国際的には世界恐慌による経済の混乱があったが、結局のところ国内での大
地主のコーヒー園主と牧畜業者を中心とする寡頭支配体制たる「カフェ・コン・レイテ」に対する地方勢
力の反発つまり旧体制の改革運動であった。ヴァルガスは新興の工業分野における中産階級と手を結び
都市労働者の支持を得て革命を導いた。
【ヴァルガスの政治的特徴】
改革の中で注目に値することは、第一に上からの政策による労働階級の地位向上、第二に後進的な内
陸部や北東部の開発に方向性が示されたこと、第三に輸入代替工業化である。
労働者をその支持基盤としたヴァルガスは労働組合法の制定や、労働者保護策(八時間労働制、最低賃
金制、有給休暇制、最低賃金)の実施に取り組んだ。ただヴァルガスは特定の支持政党を持たずに強権的
な統治体制を維持したが、最高の包括的調整者としての柔軟な態度と強硬な行動が見られた。国内では
極右に極左をあて、外交ではファシスト国家に対してはアメリカとの同盟関係で備えた。
革命による独裁体制の確立によって国家統一をすすめ、表面上は民衆の政治参加を強調し、国民共通
の意識としてのブラジリダーデ、すなわちブラジル的な民族中心主義の政策をとったのがヴァルガスの
ナショナリズムであった。国家統一の面でヴァルガスは興味深い演説を新国家体制樹立直後に行ってい
る。その一つは 1937 年の国旗の日にリオの広場で各州の旗を焼却し、「ブラジルの旗は唯一国旗のみで
あり、ブラジルには大きな州も小さな州もなく、有るのはブラジルという大国のみである。」と述べたこ
とである。もう一つは 1937 年の大晦日に放送されたブラジル全国民への演説である。この演説でヴァル
ガスは「ブラジリダーデの真の意味は西部への前進に有る」と断言した。以上の 2 つの例から理解され
るようにヴァルガスは新国家体制のもとで国家の統一と民族意識の統一を強調し、これをすすめるため
の開発前線の拡大と各地域の発展に正しい均衡を保つことを謳ったのであった。
ヴァルガス時代の工業化政策とは端的に言えばナショナリズム発揚のためのものであった。世界の情
勢としては 1929 年から 1932 年に至る大恐慌とそれに続く軍拡経済発展のもとで、資本主義列強はブロ
ック経済の強化をすすめていった。こうしたなかで経済基盤が貧弱なブラジルは半植民地とならないよ
うに、ブラジルの資本主義的な生産関係及び生産様式の創出を目指しての工業化は国民すべての課題と
なった。強力な政府の保護政策のもとでの工業化が行われた。
しかし世界大戦での全体主義国家の敗北による民主化の動きの中で独裁的なヴァルガス政権は終わり
を告げることになった。
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▼アルゼンチン・ペロン
【アルゼンチン社会】
当時のアルゼンチンの状況について簡単に確認しておく。アルゼンチンは
19 世紀以降外国資本と欧州移民の大量流入に支えられながら農牧産品輸出に
よって繁栄していた。しかし世界恐慌によって農牧産品に依存した経済構造の
脆弱性が露呈された。1930 年には軍事クーデターが発生し 68 年間続いた議会
制度は崩れ、1932 年には民政が復活するが軍部バックの保守支配のもとで選
挙は形骸化し民主主義は歪められた。そのなかで、ファシズム国家が台頭して
きたことを受けて学生運動や政党は反民主との戦いを旗印として展開した。し
かしその期待は 1943 年の軍事クーデターによって裏切られ、軍事政権は内政
面で政党や学生運動を厳しく弾圧した。ここで軍事政府の労働福祉長官となっ
たペロン大佐が労働者の保護政策を取ったことでこの政策に魅了された労働者は彼の熱狂的支持者とな
った。ここに政治運動としてのペロニズムがうまれた。
【ペロンと労働運動】
特にペロンが重視したのは労働組合であり労使間での組合の立場を積極的に応援した。賃金の支払い
や労働時間の改善などをめぐり組合の立場に立って労働法の遵守を雇用主に求めた。1944 年にはブエノ
スアイレス地域を中心に 1000 件近い労使協定が締結され、非熟練労働者の賃金は 12%引き上げられた。
こうした介入の結果ペロンは労働組合の支持を得ることに成功した。
しかしペロンの積極的な労働政策と政治スタイルは軍政内部でも批判を呼び起こした。1945 年 10 月
9 日ペロンはすべての役職を解かれ監禁された。これに対して労働者の反応は凄まじく 10 月 16 日に労
働組合は二日間のゼネスト決行を決定し、続く 17 日には大統領官邸の前でペロンの復帰を叫びその数は
数十万にも及んだ。ついに政権はペロンを解放した。
軍事政権は民政移管を決定し、翌 1946 年に大統領選挙が実施された。ペロンは労働党の候補として出
馬を決定した。労働者層の支持が厚かったペロンはおよそ 150 万票を獲得し、次点に 30 万票差をつけて
当選した。
【ペロンの改革】
ペロンの改革はまず言うまでも無く労働福祉政策である。政府によって賃上げが奨励され 1947 年には
時間あたり賃金は 25%の増加を果たしたという。また彼の下で労働者保護に関する社会立法が次々成立
し年金、医療、休暇施設など福祉の充実も図られたが、これらの便益が労組を通じて提供されることで労
組の地位向上にも貢献した。最大労組の CGT は 1950 年代初頭には 200 万人もの組合員を擁しこれは就
労人口の約半数に相当した。
次に経済計画に基づく国家主導の輸入代替工業化の推進である。ペロンは 5 ヵ年計画を策定したが、
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この計画は中央政府の役割を飛躍的に高め工業農業分野にとどまらない幅広い介入を可能とした。農産
物輸出を管理下に起きその収益を移転する形で国内工業の育成に資金を投入した。輸入制限や関税引き
上げの積極的な政策を通じ国内工業はこの時期大きく発展した。
国内工業の重視と並行して外国資本の排除・国有化も進んだ。ペロンは外資系企業を「遥か彼方の外国
にある本社に莫大な資本をためこむばかり」と非難し外国資本が所有していた経済インフラ・基幹産業
を次々国有化した。
【改革の限界】
しかし国内工業の優先政策が進むと様々な歪みも次第に表面化してきた。外国資本の排除は国外から
の投資の激減を招き、国内における資本不足を引き起こした。またそれまでの輸出を通じて経済を支え
てきた農業牧畜業を圧迫したことで農牧業全体の生産が滞り経済全体の足を引っ張る結果となった。さ
らに国有化された公共部門は低廉な公共サービスの提供を重視したものの経営の効率性を軽視されたた
め国や州の財政赤字は拡大した。
ペロンの栄光は長く続かなかった。最大の問題はやはり経済だった農牧業生産の激減と経済成長の落
ち込みを背景にペロン支持で一致していた国内工業セクターと労働組合の間に亀裂が走り両者の対立が
あらわとなる。またペロンの良き理解者であり助言者だったエヴァ・ペロンの死後ペロンは独善的な手
法が目立つようになり反対派を強権的に抑圧して強い反発を招いた。政治的な緊張の高まりを背景に、
ついに 1955 年軍の一部がクーデターを実行しペロンを亡命へと追いやった。華々しく登場したポピュリ
ズム政権の呆気ない幕切れだった。とは言えペロンが退場した後もペロニズム自体が消滅したわけでは
無い。内部分裂しつつもペロニズムを信仰する人々は合わせて国民のおよそ 3 分の 1 に及ぶと言われ、
ペロン派は軍事政権と対立した。アルゼンチンには今なおペロン派の影響力が残り続けている。
▼ラテンアメリカポピュリズムの考察
ここまでラテンアメリカにおいてポピュリズムと呼ばれる政権の政策についてまとめてきた。これら
の事例からポピュリズムがなぜ台頭し、その限界は一体何だったのか考えていきたい。
【ポピュリズムの社会的背景】
やはり重要であったのはラテンアメリカの歴史の中で形成されてきた社会経済上の不平等であった。
長らくスペインのポルトガルによる植民地支配の続いたラテンアメリカでは本国経済に貢献することを
目的とした典型的な植民地経済が成立し農業と鉱山業の開発が進められた。19 世紀前半にラテンアメリ
カ各国が独立を果たし本国派遣の行政官が退去した後も大土地所有者と鉱山主からなる白人支配層が政
治的・経済的実権を握り続けた。そして 19 世紀後半になると支配層は欧米への輸出向けの農産物と鉱
山品の生産に商機を見出し、自由貿易体制を進めるとともに外国資本を積極的に導入してインフラ整備
を図った。経済的には発展した一方で政治的な実権は少数の白人支配者層が握っており、人口の大多数
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を占める農民・労働者の声が聞き届けられることはなかった。都市が形成されていく中で経済発展とと
もに出現してくる中間層はこの政治的不平等に不満をもち、新たなリーダーの存在を待望していたのだ
った。この中間層の存在が比較的大きかった(=経済的に発展が著しい)国々では世界恐慌を契機とし
てポピュリズムがうまれ、そうでない国では軍人による独裁的・抑圧的な政権が誕生した。
【ポピュリズムの特徴】
次に今まで見てきたポピュリズムの特徴を整理していく。
第一に多様な支持層を抱えていたことである。すなわち工業部門も中間層・労働者・農民などからな
る諸階級がポピュリズムを支え、そして公共サービスや鉱山業等を牛耳る外国資本や寡頭支配層に対抗
した。この支持層に答えるため労働者保護や農地改革を実行した。
第二は輸入代替工業化である。各国は世界恐慌によってそのモノカルチャー経済の脆弱性があらわと
なった。ポピュリズム政権は国内工業を積極的に育成した。
第三はナショナリズムの高揚である。外国資本に支配された鉄道や石油業が国有化された。またナシ
ョナリズムは文化政策にも及んだ。寡頭支配層が欧米の白人文化との結びつきを強調したのに対しポピ
ュリズムはラテンアメリカ独自の文化価値を重視し、先住民・混血・アフリカの文化価値を積極的に掲
げた。
第四は大衆の声の代弁者としての立場を取ったことである。これまで政治に参加できていなかった大
衆の政治参加を促し、寡頭支配体制を打ち破ろうとした。
労働者・農民・中間層・支配層という階級を包摂しながら国難に立ち向かい、分裂した社会を結びつ
けるためにナショナリズムを用いた。
【ポピュリズムの限界】
しかしその様々な階級を包摂したがための限界も露呈された。ポピュリズム政権が目指したものは利
害の異なる階級間の調和と協調による国民統合と経済発展とであった。ポピュリズム政権の時代に中間
層と労働者の台頭はどの国においてもめざましかったが、これらの階層と上層支配階級との間の調和と
強調が壊れたとき軍部による政治の介入が起こった。なぜなら安定した経済発展のためには民族主義的
国民意識を謳いながら大衆の要求に応えるポピュリズム型政治はあまりにも不安定で排他的であり、ま
た支配勢力が求める外国資本を導入するためには国内の安定を保持できる強い政府が必要だったからで
ある。
一方国民の政治参加の拡大、民族主義の追求、工業化、社会福祉政策の拡大による所得の再分配等全
てを満そうとするポピュリズム型政治はそれ自体が行き詰まってしまった。工業化や民族主義の追求の
ための資産産業の国有化によって大きな財政負担を抱えてしまったからである。
挫折の別の原因は 1950 年代に顕著となった輸入代替工業化の行き詰まりである。戦後復興がすすみ
先進工業国の輸出能力が高まると、産業保護政策のもとで育成されたラテンアメリカの新興工業力は競
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争力を持たず停滞した。また工業化を進めれば技術や部品を先進諸国に依存することになり輸入代替の
目的が果たされないジレンマに陥った。
ポピュリズムを強調するあまり労働者・農民の要求を安易に受け入れた政府は財政支出を拡大させる
一方で経済の競争力を失わせることになった。その良い例はアルゼンチンのペロン政権の労働政策に見
ることができる。組織化された労働者はしばしばゼネストに訴えて要求を貫徹したが労働者側の要求に
応え続けた政府は裏づけのない通貨の供給策で対応したためハイパーインフレーションを引き起こし
た。もちろんこの時期に労働者が獲得した地位と利益はそれまで抑圧され続けてきた労働者を解放した
と言う意味では大きな成果であった。
このように限界もあったもののポピュリズムは農民・労働者の地位を向上させるなど確かに解放の論
理として働いたのである。
▼ポピュリズムとファシズム
少しだけ寄り道をすることとなるが、このポピュリズムの出現は、ファシズムが台頭した時期と概ね
合致する。それではなぜ今まで見てきた例は「ポピュリズム」とよばれ、ヒトラーやムッソリーニは
「ファシズム」と呼ばれるのだろうか。冒頭でポピュリズム最大の例としてヒトラーを挙げる言説もあ
るといったが、それはつまりファシズムの中にポピュリズムは包含されるということだろうか。それと
も逆でポピュリズムがファシズムを包含するのだろうか。これはポピュリズムを理解する点で非常に大
きな問題である。ここではペロニズムを例にとって考えていきたい。
【ファシズム説】
ペロニズムの解釈として最も早く提起されたのはそれをイタリアのファシズム、ドイツのナチズムに
類似した一種のファシズム運動と見るものである。しかしペロニズムをファシズムとする説には多くの
疑問がある。イタリアのファシズムドイツのナチズムからファシズムの理念型を抽出してそれとペロン
ニズムを比較対照した場合多くの相違点が見出される。例えば①支持基盤の相違、ヨーロッパのファシ
ズムは中間階級、ペロニズムでは中間階級にくわえ下層大衆の存在が大きかった、②技術水準の相違、
ナチスドイツ型の警察国家を組織するに足る技術水準に当時のアルゼンチンは到達していなかった、③
人種主義の欠如、もともと混血のすすんだラテンアメリカでは難しかったのだろう。様々な相違がみら
れるわけである。
【ゴドビージャの解釈】
ファシズムとしてのペロニズム発生を探ったのはゴドビージャという人物だった。ペロンを「大地
主・金融・産業大ブルジョワジー・外国独占企業・軍部・教会の最も反動的的要素の利益代弁者」と規
定しペロニズムを反動勢力とファシズムの同盟として捉えている。反動勢力がファシズムと結びついた
のは高まる労働攻勢と大衆の復権運動を抑圧する必要性を彼らが強く感じたためだったが、その反動的
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性格にもかかわらずペロニズムが労働者層の一部を吸引しえたのはペロンの社会的デマゴギーに負うと
ころが大きいと言うのである。ゴドビージャの解釈の中で最も注目されるのは、彼がペロニズムに走っ
た労働者層の分析を試みている点である。すなわち彼によれば第二次世界大戦中の急激な工業化に伴っ
て大量の労働者が出現したが既存の労働組織は政府の厳しい弾圧のために新労働者を組織することがで
きなかった。その結果新労働者の多くはペロンの社会的デマゴギーに魅了されてファシズムに走ったと
している
【リプセットの労働者分析】
ではアルゼンチンの場合になぜ新労働者がペロニズムに走ったのであろうか。この点に関して新労働
者を含めた労働者全体のペロニズム支持について社会学的説明を試みたのはリプセットであった。彼は
中産階級を支持基盤としたイタリアのファシズムやドイツのナチズムとは対照的にペロニズムが労働者
階級を支持基盤としたことからそれを低開発国における「左翼のファシズム」と呼んでいる。左翼と限
定をつけたのは彼によればペロニズムの支持基盤である労働者は状況が変われば「欲求不満のはけ口と
して社会主義や共産主義にも転ずる可能性のある社会階層」だったからである。では本来的に社会主義
や共産主義を支持するはずの労働者がなぜペロニズムに流れたのか。リプセットによれば、それは労働
者階級の権威主義によるものであり、そうした権威主義を生み出す要因として、低い教育水準、政治的
ないし任意組織への低い参加度、暗示にかかりやすい傾向、過去と将来に関する意識の欠如などが挙げ
られ、その結果直接行動への欲求、話し合いと議論に耐えられない性質、自分に害をなしている邪悪な
勢力に関して悪魔論的な解釈を与えている指導者に容易に追従する性質を作り出すと言うのである。
【ジノ・ジェルマーの分析】
一方これに対してペロニズムと労働者との関係をリプセットと同様に労働者の社会心理的要因に焦点
を合わせ、別の角度から探ったのがジノ・ジェルマーニであった。ファシズムとペロニズムは全体主義
というカテゴリーでくくられるとしつつも、その支持基盤の相違に注目しこの相違を明らかにすること
を通じてペロニズムと労働者の結びつきを説明しようとした。ファシズムやペロニズムに先行して都市
化や工業化等が起こっておりヨーロッパではこうした現象が中産階級をプロレタリア化の危険にさらし
彼らを「操作されやすい大衆」にしていった。こうした中産階級を支持基盤に生まれたのかナチズムや
ファシズムであり、従ってこの場合には全体主義は明白に反労働者的性格を帯びている。これに対し工
業化と都市化が遅れて生じたアルゼンチンではこれらの現象を経て中産階級の社会的地位が逆に上昇し
経済的にも心理的にもプロレタリア化する危険はなかった。ところが人民階級は異なっていた。農村か
ら都市に移動して間もない彼らは労働運動の経験にも乏しく、労働政党によって政治的に統合されるこ
ともなかった。この結果アルゼンチンでは農村から都市に出て間もない移住労働者が「操作されやすい
大衆」となりペロニズムに吸引されていった。
12
【ポピュリズム説】
ペロニズムのポピュリズム的性質をより重視する流れは大きく 2 つにわけられる。
第一はペロニズムにファシズム的要素を認めながらも、併せてポピュリズム的側面を認めていこうと
するもので前述のジノ・ジェルマーニがそれに当たる。
第二の立場はファシズム的要素を否定し、ポピュリズムの側面を強調する立場である。これに当たる
のがムルミスとポルタンティエロという研究者である。労働者は彼のデマゴギーに惑わされたのでなく
ペロンを支持することが自らの権益を維持拡大する上で合理的とみなしたが故にペロンを自主的に支持
したのであると主張した。労働者が自主的にペロニズムに参加していたとするならばペロニズムもとで
大衆は操作された対象ではなかったことになる。このことからペロニズムのファシズム説が否定されう
る。
またシリアという人物は、思想面からペロニズムの起源を探った。ペロンは軍人であり自ずと国防の
問題を重視した。国防のために大衆の組織化の必要性を重視しそのために国家の後見のもとで資本家と
労働者との調和を図った。その前提としてそれまで低い地位に置かれていた労働者を資本家と対等のレ
ベルに引き上げることが実施されたのであり、この政策を歓迎して労働者がペロニズムに参加するよう
になっていくのである。このように捉えるシリアはファシズムの図式をペロニズムに当てはめることに
異を唱えた。
▼まとめ
今まで見てきたようにポピュリズムは様々な解釈がなされているが、その肯定的な面について目が向
けられることは少なかったように思う。社会が分裂する中で国家統一、大衆の政治への参加、労働者・
農民の地位改善などポピュリズムの持つ解放の論理は確かに存在するのである。一方で人々を抑圧する
論理としても働いていることは言うまでもないだろう。排イスラム主義、福祉排外主義、移民排除の動
きなどである。私たちはその両面性を見つめながら冷静に熟慮していく必要がある。
課題として思うのは今までの説明は発展し始めた途上国でのポピュリズムの発生は説明できるが先進
諸国でのポピュリズム発現を説明するにはまだ十分ではないことである。日本、アメリカ、イギリス、
フランスなどのポピュリズムにも目を向けなくてはならないだろう。
参考文献
『ポピュリズムとは何か』2016,水島治郎
『概説ラテンアメリカ史』2001,国本伊代
『概説メキシコ史』1984,国本伊代
『概説ブラジル史』1986,山田睦男
『ペロニズム・権威主義と従属 ラテンアメリカの政治外交研究』1987,松下洋 以上

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