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Ethereumの理解 
7/1//2014 
日本デジタルマネー協会 本間 
 
Ethereum概要 
TCP/IPの延長に、SMTPと電子メールがあった。電子メールのみで十分インパクトあった
が、その先にMosaicがあり、Netscapeが大衆的な人気を獲得し、Amazon, Google, Facebook
等のWeb世界が発展した。JavaScriptの貢献は大きかった。 
 
2008年、Satoshi Nakamoto論文で、ネット上を価値が移転する理論が提示された。つまり、
ブロックチェーンとプルーフオブワークにより、偽造と二重支払を防ぐ仕組みが提示され
た。2009年以降、実装されたのが現在のビットコイン。 
 
最初のアプリケーションが、単純明快なビットコインだが、これをSMTPとすると、
EthereumはJavaScriptを目指している。Ethereumは、新たな世界を作るためのチューリング
完全なプログラム言語である。 
 
これらを朧げながら理解出来たのが、以下のリンクからで、日々理解を更新中。更に
Ethereumを実現するコミュニティを指向してます。 
 
 
Ethereum公式 @ YouTube 
https://www.youtube.com/user/ethereumproject 
https://www.youtube.com/user/EtherCasts 
 
Part1 黎明期(概念) 
 
Vitalikのプレゼン@マイアミ, January, 2014 
ビットコインの歴史を振り返りながら、ネームコイン、メタコイン、カラードコイン等を紹
介する。ビットコインがTCP/IPで、その上にHTTPの様なプロトコルが乗る事が期待されて
いるが、ビットコインはSMTPみたいなモノなので、それは難しい。よって、Ethereumとい
うプラットフォームを作り、コントラクトで、様々なアプリケーションを実装しようという
内容。感動的な熱いプレゼン。 
https://www.youtube.com/watch?v=l9dpjN3Mwps 
 
上記動画の文章版。Vitalikはカラードコイン、マスターコイン双方の開発に参加したが、ブ
ロックチェーンに実装する点に限界を感じて、新たなインフラとしてのブロックチェーンを
スクラッチから作る事にした。Webが静的でつまらなかった頃、HTMLを拡張したが限界が
あった。JavaScriptがWebを魅力あるものにした。EthereumはJavaScriptの様なプログラム言
語を目指していて、Ethereumで完成するというよりも、むしろEthereumから始まる。 
http://bitcoinmagazine.com/9671/ethereum­next­generation­cryptocurrency­decentralized­applic
ation­platform/ 
 
 
ホワイトペーパー 
https://github.com/ethereum/wiki/wiki/%5BEnglish%5D­White­Paper 
 
イエローペーパー 
インパクトあるPOC5。 
http://gavwood.com/paper.pdf 
 
Charles Hoskinson in Miami. 上記Vitalikのプレゼンと同じ場所、同時期のパネル。 
エセリウム、マスターコイン、ビットシェアズの中心人物がDAC/DAO(つまり2.0)につい
て話す。 
 
ネームコインは、エセリウムだと5行のコードで書けてしまう。 
 
カラードコイン:ビットコインのブロックチェーンを利用して、コインなし 
マスターコイン:ビットコインのブロックチェーンを利用して、コインあり 
ビットシェアズ、エセリウム:独自のブロックチェーン、コインあり 
オープントランザクション:ブロックチェーンなし(quasi­centralized) 
 
ビットコインは、現在、SMTPに似ているが、拡張性を許してTCP/IPを目指す事も可能。 
オープンソースの魅力炸裂な動画。 
https://www.youtube.com/watch?v=w­9miCOsg4g#t=38m 
 
Vitalikのインタビュー@オースティン, March, 2014 
非集中化しましょうという内容。 
https://www.youtube.com/watch?v=G9jPZ3yMHpE 
 
Vitalik in Europe 
https://forum.ethereum.org/discussion/1002/youtube­vitalik­buterin­speaks­on­decentralized­prot
ocol­monetization­at­the­cebe­2014#latest 
 
Open Transaction 
ブロックチェーンは使わず、quasi­decentralized。コストが1/Mで、ビットコイン&エセリウ
ムの戦略的パートナー。OTVotingPoolをコインとして、価値を交換する。 
https://www.youtube.com/watch?v=Y1TSNjFlx14 
http://monetas.net/ 
http://opentransactions.org/wiki/index.php?title=Main_Page 
 
OTとEthereumは緩いパートナー 
https://www.youtube.com/watch?v=xSMbBsdE45U#t=40m 
 
Primavella De Fillipiの記事 
エセリウムがもたらすDAO/DAC/Smart Contractは法律の外で、契約がコードとして執行され
てしまう。 
http://www.wired.com/2014/03/decentralized­applications­built­bitcoin­great­except­whos­respon
sible­outcomes/ 
 
Primavella De Fillipiのプレゼン&討論@ハーバード大学 
DAC/DAO/Smart Cotractは法律で規制不可能だが、それでいいのか? 
ローレンスレッシグが書いていたコード=法律が実現された。それはユートピアなのか、デ
ストピアなのか。 
https://cyber.law.harvard.edu/events/luncheon/2014/04/difilippi 
https://www.youtube.com/watch?v=slhuidzccpI 
 
Keiser Report: Capitalism 2.0 
ビットコイン以降のカラードコイン、マスターコイン、オープントランザクション、プロト
シェアズの紹介。 
https://www.youtube.com/watch?v=VPmkeio3jJQ 
 
Keiser Report: Ethereum 
Charles Hoskinsonインタビュー。ビットコインが金ならば、エセリウムは石油。 
https://www.youtube.com/watch?v=hdAnyC45ZbU#t=12m05s 
 
Let’s Talk Bitcoin #112(5/24/2014) 
Ethereumはヴィジョンとして傑出していて、オープンソースとして運営されている。ブロッ
クチェーンを応用したチューリング完全なコンピュータ言語。もしEthereumの事前マイニン
グがフェアでない場合、フォークしてFreeEthereumを運営すると良い。市場が決める事。 
http://letstalkbitcoin.com/blog/post/ltb­112­metacoin­microcosm 
 
2.0の議論@London 
金融の先端都市として、リードしてる感じあります。 
http://www.cybersalon.org/ 
 
 
Part2 前進期(具体) 
 
Dr. Gavin Woodのプレゼン@ロンドン 
インパクトある動画で、Ethereumの進捗と具体化を感じる。 
https://www.youtube.com/watch?v=GJGIeSCgskc 
https://www.youtube.com/watch?v=xSMbBsdE45U 
 
Sidechain as 2.0 
ビットコインがSMTP=メールならば、 
2.0はHTTP, HTML, cookies=Web 
EthereumはJavaScript 
ビットコインとブロックチェーン以降について概観。 
http://techcrunch.com/2014/04/19/bitcoin­2­0­unleash­the­sidechains/ 
 
Sidechain Innovation by  Adam Back and Austin Hill 
ビットコインコアの大きな変更可能性で、発表後、反響を呼ぶ。 
http://letstalkbitcoin.com/e99­sidechain­innovation/ 
 
サイファーパンクとは(Adam Back and Austin Hill) 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC
%E3%83%91%E3%83%B3%E3%82%AF 
 
Sidechainに対するVitalikの意見 
Sidechainがやりたい事は、Ethereumで実現出来る。Sidechainはハイリスクで、BTC1.0と
BTC2.0の共存期間あるし、コアノードの変更が必要。失敗したら価値はゼロに。Open 
Transactionsは共存中。 
http://bitcoinmagazine.com/12349/side­chains­challenges­potential/ 
 
Gavin Andresen vs Vitalik 
Gavin(Woodではなくて、Andresen)はエセリウムに悲観的。機能を削減しない限り、実現
しないか、セキュリティ上の問題を抱える。ビットコイン2.0は、エセリウムではなく、ビッ
トコインの延長にあるとの意見。 
http://www.cryptocoinsnews.com/news/gavin­andresen­outlines­bitcoin­2­0­without­ethereum/2
014/06/09 
 
 
結論 
ネーム、カラード、マスターは単機能。 
エセリウムは野心的なプラットフォームだが、実装の難易度高く、 
Vitalik, Gavin, Sidechainが競合中。Open Transactionsは相互補完的。 
 
 
その他の参考資料 
 
栗元さんのホワイトペーパー解説的勉強会@デジマネ協会 
https://www.youtube.com/watch?v=YYUX3wR4XrM 
 
野口先生の記事 
http://diamond.jp/articles/­/51115 
 
大石さんの記事 
http://agora­web.jp/archives/1582945.html 
 
カラードコインのわかりやすい動画 
わかりやすいが、実例を知りたい。 
https://www.youtube.com/watch?v=fmFjmvwPGKU 
 
People’s Republic of DOUG 
https://www.youtube.com/watch?v=hS_N_0bGc_Y 
 
以上 

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