データエンジニア(特にデータ管理領域)を
採用するための試行錯誤
datatech-jp Casual Talks#3
株式会社MonotaRO IT部門 データ基盤グループ 吉田 康久
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2022.07.27
© 2020 MonotaRO Co., Ltd. All Rights Reserved.
● 吉田 康久
● モノタロウには2021年4月に中途入社
○ IT部門 データ基盤グループ
○ データマネジメント全般を担当
○ 前職はアプリケーションエンジニア
● datatech-jpのオーガナイザーの一人です
○ Casual Talks#1ではメタデータについて発表
○ DMBOKを使ったアセスメントとその活用の記事を
出しました 2
自己紹介
● 質問: データエンジニアの人員足りてますか?!
● 2021年5月からのモノタロウでのデータ基盤グループ
の採用に関する活動を振り返る
○ なぜグループ独自で採用活動を始めたのか?
● よかったムーブ、もっとこうするとよかったかも、な
どをピックアップ
○ データエンジニア採用活動の知見として紹介
○ そもそもデータエンジニアになりたいと思う人が増
えるとうれしい! 3
発表の概要
グループ独自で採用活動を
始めた背景
立ちはだかる3つの難しさ
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● 元々のデータ基盤チーム: データ活用サポートとLooker
導入とGCP管理から構成されていた(~2021/05)
○ よりデータ管理を頑張るぞ!ということで、データ管
理に特化したグループとなった
● DMBOKをベースにロードマップを引いていこうとする
も、途方もなく広い分野...
○ それに対して当時は3人しかいない...
● 採用を頑張っていくしかない
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データ基盤グループ結成、採用を頑張りたい
● 採用担当にお任せすればよいのでは...?
○ そんなことは全然なかった!
● 難しさ
○ 1: 業界全体のデータ管理人材の不足
○ 2: エンジニアのキャリアプラン上にデータ管理
がなかなか入ってこない
○ 3: 地味なので魅力が伝わりにくい
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データ管理人材特有の採用の難しさ
● 「ECやWebサービスを運用していく上で、データ管理人
材はmustな職種」とまではいけていない
○ mustな職種: {バックエンド,フロント,インフラ}エン
ジニア、デザイナ、セキュリティ、ディレクターetc
● データ活用を強みとする会社でないと、存在しない職種
○ データ活用で利益を出している会社でないと、データ
管理をするメリットがそもそも出にくい
○ 業界全体でも求人がそもそも少ない
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難しさ1: 業界全体のデータ管理人材の不足
● エンジニアの典型的(?)なキャリアプラン
○ バックエンド、devopsなどに特化したテックリード
○ 開発経験を生かしたマネージメント職
● データ活用を強みとする会社がまだまだ少ないことにも
関連
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難しさ2: エンジニアのキャリアプラン上に
データ管理がなかなか入ってこない
● 地味ポイント
○ アプリケーションエンジニアのように直接的に顧客に
価値を届けられるわけではない
○ データサイエンスのように単独では価値を生まない
○ 「リアルタイムに大量のデータを捌く」といった分か
りやすい魅力はない
● エンジニアリングばっかりやっているわけではない
○ 技術力付くの...?身に付くスキルは何?
● カオスなデータに自分が苦しんだ経験がないと、モチ
ベーションを保てない 9
難しさ3: 地味なので魅力が伝わりにくい
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参考: やったこと by 時間軸
2021/05 ~ 2021/06 2021/07 ~ 2021/10 2021/11 ~ 2022/05
(新生)データ
基盤グループ
誕生
採用ってどう
頑張ればいい
の? => JD
個人でのアウ
トプット
グループのロードマップの作成
グループでのアウトプット
JD公開
公式イベントの企画
カジュアル面談の実施
イベントの
実施
応募の壁
外部イベントでの登壇
試行錯誤期 種まきフェイズ 新たな壁 / コスパを意識
ご応募...!
コミュニティとの
共存
● 1: グループ目標に組み込む
● 2: グループのビジョンが明確になった
● 3: 個人ではなくグループでアウトプットする
● 4: ファネルのどこがボトルネックか意識する
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よかったことをピックアップして話します
採用活動をやった上で
よかったこと
1: グループ目標に組み込む
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● 採用担当にお任せ
○ いい人からの応募がくるのを待つ
● 「余裕があったらやる」タスク扱いになりがち
○ 実際にそんな余裕が生まれることは稀で、あまり
工数をかけられない...
○ グループリーダーが業務の間で頑張って転職サイ
トからスカウトメールを送る、となりがち
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Before: 当初の採用活動の状態
● グループ目標の20%に採用活動を組み込む
○ 「余裕があったらやる」タスクではなくなった
○ グループメンバー全員が自分事として考える
○ グループ長だけでなく、メンバー視点でのやりがいも
候補者に熱量高く伝えられるようになった
● 日々の活動を採用活動に生かしていく
○ 採用活動だけのためのタスク、にならないようにする
○ これから説明していきます
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After: グループ目標に陽に組み込む
採用活動をやった上で
よかったこと
2: グループのビジョンが明確になった
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● ひとまずJob Description(JD)を書いてみるか...
○ データ管理って具体的に何するんだっけ?どこを目指
していくんだっけ?
○ 候補者にどういうことを魅力として伝えればいい?
● グループメンバー3名の中でも認識が割と違う
○ モノタロウでの在籍歴、バックグラウンドの違い
■ エンジニア / コンサル / データサイエンス
○ メンバー内でも揺れがあるんだから、採用候補者に正
しく伝わる見込みは低い...
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Before: ビジョンが明確でない時期
● グループ全員でロードマップを作ると、共通認識を
持てるようになった
● 作成時から関わると、様々なご利益があった!
○ 自分の仕事に納得感が出てくる
■ 天下り的に降ってくるToDoリストではない
○ 必要であれば問題設定から見直せる
○ 採用候補者に高い熱量 & 自分の言葉で語れる
● ref: エンジニアがJob Descriptionとロードマップ
の作成に関わって感じたこと 17
After: グループ内で共通認識を持てる
採用活動をやった上で
よかったこと
3: 個人ではなくグループでアウトプットする
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● 個人ブログをトリガーにカジュアル面談の募集
● カジュアル面談の依頼!
○ が、後述するファネルを考慮すると、カジュアル
面談の依頼数自体が全然足りない(1~2件)...
● 個人のブログでのアウトプットだったため「個人
が」頑張っているんだなと思われてしまった
○ 採用候補者の温度感を上げきれていない...
○ チームでやっている感をもっと伝えていく必要が
ある 19
Before: 個人でアウトプット
● セキュリティガードレールを作って、非エンジニアに安心してGCPを提
供できるようにした話(吉本)
● 全社員からデータ基盤への問い合わせが殺到して2人では捌けなくなった
ので仕組みで解決する話(吉本)
● SQLを使った監視でデータ基盤の品質を向上させる(吉田)
● 分析者や予算承認者の視点に立ちつつ、BigQuery Flex Slotsの適切なス
ロット数を定量的に決定する方法を紹介します(吉田)
● MonotaRO Tech Talk #9 (データマネジメント編)を開催しました(全員)
● データ管理に役立つメタデータに関する勉強会を社内外で開催しました
(吉田)
● DMBOKを用いたアセスメントでデータマネジメントを加速させる (吉田)
● MonotaROのデータ基盤10年史(前編) (香川)
● MonotaROのデータ基盤10年史(後編) (香川)
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After: グループ全員でアウトプット
会社の公式感かつ「チームで
やっているぞ!」感を大事に!
● 去年の10月から毎月(!)誰かが登壇している
○ 10月: Monotaro Tech Talk #9(香川, 吉本, 吉田)
○ 11月: CROSS Party Online(吉田)
○ 12月: Data Engineering Study(吉本)
○ 1月: Yahoo! JAPAN Tech Conference(香川)
○ 2月: datatech-jp Casual Talks #1(吉田)
○ 3月: ITmedia DX summit(香川)
○ 4月: Google Cloud Day(吉田)
○ 5月: datatech-jp Casual Talks #2(吉本)
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After: グループ全員で登壇
● MonotaROのデータ活用と基盤の過去、現在、未来(香川)
○ 狙い: 他企業でも活かせる知見を紹介しつつ、モノタロウ特有の課題
ややりがいを紹介
● 社内のデータ活用を一段階あげるための取り組み(吉本)
○ LookerおよびDWH構築のリアルを紹介
○ 狙い: 入社してもらった際の仕事をイメージできるように
● データ基盤グループを支えるチームビルディング(吉田)
○ 転職(特に在宅中心)時はチームに馴染めるか不安
○ 狙い: その辺整備していることをアピールして、安心して入社しても
らいたい
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参考: 公式イベントの内容と狙い
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参考: Tech Talk効果
● 開催は結構大変だった...
○ イベント企画書を書くところから取り組み
○ 想像以上の集客
■ 過去のTech Talkでは最高でも36名
■ 「ニッチな分野だし、40人くらいくるといいか
な...」 => 蓋を開けてみると500人...?!?!
● オンラインでの採用イベントは会社としても初めてだっ
たので、色々ノウハウがなかった
● もっと登壇の{時間的,心理的}コストを減らしたい...
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Tech Talkは効果は大きかったものの...
● Tech Blogでのアウトプットをきっかけに、社外から登
壇依頼がくるように
○ Data Engineering Study, Yahoo! JAPAN Tech
Conference, Google Cloud Dayなど計5件
● コミュニティでのカジュアルな発表の場を生かす
○ datatech-jp Casual Talks #1, #2, #3
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工夫1: 外部イベントでの登壇
● イベント主催の{時間的,心理的}コストが大分抑えられた
● 集客を独自に頑張る必要が減った
● 日々の活動を採用活動に生かしていく
● 通称: 一石三鳥作戦
○ 1: 社内内部用の勉強会資料を作成
■ 元々社内のデータ活用促進のためやっていた活動
○ 2: ↑をベースに社外勉強会で発表
○ 3: 発表した資料をTech Blogに掲載
■ 256ブックマーク!
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工夫2: 採用活動のためだけに頑張らない!
採用活動をやった上で
よかったこと
4: ファネルのどこがボトルネックか意識する
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参考: 時期毎のファネルのボトルネックと打ち手
2021/05 ~ 2021/06 2021/07 ~ 2021/10 2021/11 ~ 2022/04
ボトルネック
打ち手
認知が低い、カ
ジュアル面談
の依頼がこな
い...
個人ブログでア
ウトプット
認知がまだまだ低
い、候補者の温度
感を上げきれな
い...
グループのビジョンを
固める。熱量高く魅力
を伝える
カジュアル面談は
増えてきたが、応
募まで行き着けな
い...
グループ全員でTech
Blog & 登壇で怒涛の
アウトプット!
採用のプロ
に相談
29
採用のファネル: 2021/05時点
外へのアウトプット
あまりない...
認知がなさすぎて、カジュアル面
談の依頼がこない...
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採用のファネル: 2021/05~07時点
外へのアウトプット
個人ブログでのアウトプット
カジュアル面談
数名程度。全然足りない ...
「個人が」頑張っているんだなと
思われてしまったため、温度感も
高くない
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採用のファネル: 認知の改善
外へのアウトプット
Tech Blog: 8本(100ブクマ以上が5本)
Tech Talk: 1回(参加者300名以上)
外部登壇: 7回
個人のBlog: あれこれ
まずモノタロウのデータ基盤
のことを認知(Attract)してもら
う!
対外的に見ても相当攻めれ
ていた!
会社の公式感かつ「チームで
やっているぞ!」感を大事に伝
える
大量にアウトプットしつつも
{時間的,心理的}コストが激増
しないように工夫する
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採用のファネル: 候補者の温度感を上げる
外へのアウトプット
Tech Blog: 8本(100ブクマ以上が5本)
Tech Talk: 1回(参加者300名以上)
外部登壇: 7回
個人のBlog: あれこれ
カジュアル面談
データ基盤グループ独自の採用ピッ
チも回を追う毎に洗練されてきた
ロードマップ策定により、チーム内で
ビジョンが固まってきた。候補者に魅
力をちゃんと伝えられる状態
社外に大量にアウトプットしているの
で、カジュアル面談で話すべきこと
に、よりフォーカスできる
半年で数十名。悪くない数字 !
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採用のファネル: まさかの落とし穴?!
外へのアウトプット
Tech Blog: 8本(100ブクマ以上が5本)
Tech Talk: 1回(参加者300名以上)
外部登壇: 7回
個人のBlog: あれこれ
カジュアル面談
数十名
応募
まさかの0名?!
● カジュアル面談は増えたが、ご応募までなかなか行きつ
かない...
○ 補足: 他グループへのご応募 & ご入社はあり
● 説明が悪いのか、数が足りないのか、メンバー内では判
断が付かない
○ 人事のプログループの方に相談!
○ 結論: 面談終了時のpushが足りないことが分かった...!
■ 面談終了時のクロージングのテンプレートを強化
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カジュアル面談→ご応募への壁
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採用のファネル: 現在
外へのアウトプット
Tech Blog: 8本(100ブクマ以上が5本)
Tech Talk: 1回(参加者300名以上)
外部登壇: 7回
個人のBlog: あれこれ
カジュアル面談
15~20名
応募
数名ご応募!
新卒の方の配属と合わせて
3名 => 5名のグループに!
● モノタロウはデータドリブンな会社
○ 採用活動も例外ではない
● 各フェーズに適したアクションを起こす
○ 最終的にN人採用したいなら、どれくらいのカ
ジュアル面談や外へのアウトプットが必要か逆算
● データで分からない箇所(定性分析)はドメインのス
ペシャリストに相談
○ 普段の業務と一緒ですね
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学び: ファネルのボトルネックにアプローチ
● 採用活動をうまく回すための学びを共有しました
○ 1: 「余裕があったらやるタスク」ではなく、グループ
目標に組み込む
○ 2: ビジョンを明確にし、採用候補者に高い熱量でグ
ループのビジョンを自分の言葉で説明できるように
○ 3: 個人ではなくグループでアウトプットする
○ 4: ファネルのボトルネックを重点的に改善する
● 採用まで無事に到達🎉
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まとめ: グループで採用活動をやってみて
● 採用活動と普段の業務の相互作用を設計する
○ 採用活動のためだけに頑張りすぎない
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まとめ: グループで採用活動をやってみて
日々の業務 採用活動
● 普段の活動 + αでアウトプットしていく
● 他者にも伝わるように日々の活動の価値が言語化される
他者に説明することで自分たちのミッションや
ビジョンがより明確になっていく !
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Take Home Message
自分たちの仕事の魅力を
自分たちの言葉で伝えて
データエンジニアを
増やしていきましょう!!
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datatech-jp Casual Talks#3 データエンジニアを採用するための試行錯誤