20210415 amazonelastickubernetesservice devops_game_development

© 2021, Amazon Web Services, Inc. or its Affiliates.
Amazon Web Services Japan K.K.
Solutions Architect Taiji Iwai
より速いゲーム開発をより安全に。
Amazon Elastic Kubernetes Service が⽀える
DevOps for Your Game Development

所属
アマゾンウェブサービスジャパン株式会社
技術統括本部ゲームエンターテイメントソリューション部
ソリューションアーキテクト
好きなAWSサービス
岩井泰児（いわいたいじ）
AWS Fargate Amazon Interactive
Video Service (IVS)
Amazon Lumberyard

本⽇のセッション概要
ゲーム開発を取り巻く最新事情
コンテナ技術が解決する課題
Amazon EKS が⽀えるゲーム開発
まとめ

本セッションの想定視聴者とゴール
想定視聴者
効率よくアプリ開発を⾏いたいと考えるサーバーサイドエンジニア
ゲームサーバーの運⽤負荷を下げたいと感じているインフラエンジニア
Kubernetes をゲーム開発の現場に導⼊するか迷っている⽅
ゴール
DevOps がゲーム開発のスピード化に貢献することを理解する
コンテナ技術がゲーム開発にどのように役⽴つか理解する
Kubernetes を導⼊するメリットや選定基準を⾃分の中にもつ

ゲーム開発を取り巻く最新事情

最新事情︓ゲーム開発のサイクルが⾼速化している
モバイルを含めてゲーム開発の⼤規模化が進んでいる
ゲームソフトの制作費は⼈件費が 6-7 割を占めると⾔われている
新作ヒット率の低下や収益性の低下が各ゲーム会社の課題
ヒット作を⽣み出す可能性を⾼めるために
少ない⼈数で効率よくかつ⾼速にゲームを開発することが
ゲーム制作の現場では求められている
しかし・・・・
メディア・ソフトの制作及び流通の実態に関する調査 (2020年7⽉)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000700592.pdf

開発︓サーバーサイドのアプリエンジニアが抱える苦悩
集約の結果として頻繁な仕様変更が発⽣し、修正に対応するために
開発を担当するアプリケーションエンジニアの負担が増⼤していく
⼀般的にはクライアントよりサーバーサイドエンジニアの⼈数は少ない
開発だけすればよいわけではなく、ソフトウェアをサーバーに
デプロイ後の動作確認や、⾼負荷時の性能調査を⾏う必要がある

運⽤︓開発だけでなくインフラの運⽤も⾼度化している
⽣み出したヒット作を守るために可⽤性を最⼤限担保する必要がある
サーバーが落ちた時間＝売上の損失に直結する
不定期なアクセスパターンを予測してサーバー需給の最適化が必須
ローンチ時やメンテナンス明けのスパイクアクセス
定常稼働中システムの安定運⽤とコスト削減
インフラ運⽤の⾃動化を実践する⾼度な運⽤スキルが必要
クラウド上で管理するリソースが膨⼤に増えている
インフラをコードで「開発」する Infrastructure as a Code (IaC)
IaC ⾃体の開発効率を⾼めていく必要がある

ゲーム開発の課題と DevOps が解決するもの
ゲーム開発の課題のまとめ
開発/運⽤どちらのフェイズでも効率化・⾃動化が⾄上命題となっている
→ DevOps の考え⽅により諸問題の解決を図っていく
DevOps とはなにか︖
⽂化・実践・テクノロジーを組み合わせてビジネスの成功を⽬指す活動で
あり、ビジネスのためのアジリティを向上させ、リスクを低減させるもの
本⽇のセッションではテクノロジーに着⽬した技術をご紹介します

コンテナ技術が解決する課題

ゲーム制作のよくある課題と典型的な解決策
アプリケーションを安全かつ⾼速にデプロイしなければならない
⼿元の環境とサーバーでランタイムとライブラリの整合性を取りたい
アプリケーションのスケーリング速度を早めて 5xx エラーを解消したい
今よりもコスト効率よくインフラを管理したい

アプリケーションを安全かつ⾼速にデプロイしなければならない
→ サーバー管理者がバイナリを各サーバーに SCP 等のコマンドで配る
⼿元の環境とサーバーでランタイムとライブラリの整合性を取りたい
→ Ansible 等の構成管理ツールで依存関係を記述しておく
アプリケーションのスケーリング速度を早めて 5xx エラーを解消したい
→ サーバーを事前に数多く起動しておく
今よりもコスト効率よくインフラを管理したい
→ 不必要なサーバーをこまめに落とす

SCP
Ansible
これらのツールが「悪い」訳ではないが
⻑年の運⽤の中で技術的負債になりがち

ところでコンテナって︖
リソースが隔離されたOS上のプロセス
(仮想マシンと同様に「起動・停⽌・削除」などのライフサイクルを持つ)
Bins/Libs
App2
Process
Infrastructure
Operating System
Container Engine
Infrastructure
Hypervisor
Guest OS
Bins/Libs
App2
Guest OS
Bins/Libs
App1
VM VM
App1
Bins/Libs
Process
コンテナ
仮想マシン
1つのOS上で、複数同時稼働実⾏環境を提供。
各々で独⽴したルートファイルシステム、CPU・メモリ、プロセス空間等を利⽤可能

コンテナの特徴とメリット
nスピード
ü 起動・停⽌が⾮常に⾼速
n可搬性
ü コンテナイメージは「不変」
ü 「アプリケーションのビルドと
デプロイ」への組み込みが容易
n柔軟性
ü 1つのイメージから複数の
コンテナを起動可 (スケール性)
リソース効率に優れ、オーバーヘッドが少ない
→ 粒度を細かく、利⽤率の向上が可能
Bins/Libs
App2
Process
Infrastructure
Operating System
Container Engine
App1
Bins/Libs
Process
コンテナ
Local Container Registry
コンテナ
⽣成
コンテナ
イメージ
コンテナ
⽣成

コンテナ技術によるゲーム開発の課題解決
ü 起動・停⽌が⾮常に⾼速
ü コンテナイメージは「不変」
ü 「アプリケーションのビルドと
デプロイ」への組み込みが容易
ü 1つのOSに対して複数コンテナ
を同時に起動可能
アプリのスケーリング速度を早めて
5xx エラーを解消したい
⼿元の環境とサーバーでランタイムと
ライブラリの整合性を取りたい
アプリケーションを安全かつ⾼速に
デプロイしたい
今よりもコスト効率よくインフラを
管理したい
コンテナの特徴
ゲーム開発の課題

コンテナ技術（Docker) は銀の弾丸ではない
Docker コンテナはあくまでも OS 上の 1 プロセスなので、
⼤規模だったり、複雑な運⽤をしたくなった時に⾟くなります。
例）依存関係のある複数コンテナを起動させたい。
例）複数のサーバーで複数のコンテナを起動させて冗⻑構成にしたい。
サーバ１サーバ2

オーケストレータ
コンテナオーケストレーションの必要性
「このサーバーのクラスタで
課⾦ API ⽤のコンテナを実⾏
したいです」
「このコンテナを複数のデータ
センターに分散させつつ
10 個デプロイして、
このロードバランサーに
つないでください」

コンテナオーケストレーターの責務
以下の作業をすべて⾃動化された⽅法で管理することができる
効率よいコンテナの管理とスケジューリング
コンテナやノードのスケーリング
コンテナのデプロイ
ネットワーキングやログ収集
etc...

オーケストレーターを⾃作︖︓ AWS の Building Block
ネットワークアナリティクス
コンピュート
ストレージ & 配信
開発ツール管理ツールセキュリティ
アプリケーションインテグレーション
モバイルサービスデータベース IoT
機械学習
ゲーム
Amazon
EMR
Amazon
Kinesis
Amazon Athena AWS Glue
Amazon
Elasticsearch
Service
Amazon
Redshift
Amazon
QuickSight
AWS
Data Pipeline
Amazon
SNS
Amazon
SQS
Amazo
n MQ
AWS
AppSync
AWS Step
Functions
ELB
AWS Elastic
Beanstalk
AWS
Lambda
Amazon
EC2
Amazon
ECS
Amazon
Aurora
Amazon
DynamoDB
Amazon
ElastiCache
Amazon
Redshift
AWS DMS Amazon
Neptune
Amazon
RDS
AWS
CodeBuild
AWS
CodeCommit
AWS
CodeDeploy
AWS
CodePipeline
Amazon
GameLift
Amazon
FreeRTOS
AWS IoT
Analytics
AWS IoT
Core
AWS IoT Device
Defender
AWS IoT
Greengrass
Amazon
Forecast
Amazon
Polly
Amazon
Rekognition
Amazon
SageMaker
Amazon
Translate
Amazon
CloudWatch
AWS Auto
Scaling
AWS
CloudFormation
AWS
CloudTrail
AWS
Config
AWS Managed
Services
Amazon API
Gateway
AWS
Amplify
AWS
AppSync
AWS Device
Farm
Amazon
Route 53
Amazon
VPC
AWS
Direct
Connect
Amazon
GuardDuty
Amazon
Inspector
Amazon
Cognito
AWS
Organizations
AWS
KMS
Amazon
EFS
Amazon S3 AWS
Snowball
AWS Storage
Gateway
Amazon
FSx
Amazon
EBS
AWS
Trusted
Advisor

CNCF の Building Block も活⽤すると更に⾃由度が向上

A m a z o n E l a s t i c K u b e r n e t e s S e r v i c e
https://aws.amazon.com/jp/eks/

Amazon EKS が⽀える
DevOps とゲーム開発

“Kubernetesは、宣⾔的な構成管理と
⾃動化を促進し、コンテナ化された
ワークロードや
サービスを管理するための、ポータブ
ルで拡張性のあるオープンソースの
プラットフォームです”
Worker Node
containers
Worker Node
Kubernetes
Application Application
Application
Application
Application Application
containers
https://kubernetes.io/ja/docs/concepts/overview/what-is-
kubernetes/
Kubernetes のオーケストレーション

Kubernetes マニフェストを書けばアプリケーションが動く

Kubernetes を使ったゲーム開発での DevOps
⼿元で開発したアプリケーションをすぐに本番で動かすことができる
ローリングアップデートがデフォルトなので、アプリ更新時にもダウンタイムなし
にデプロイが可能
スパイクアクセス時にもオートスケールがサポートされており、リソース量を常に
適切なサイズへとスケール可能
YAML 形式で記載されたマニフェストによりオペレーションを統⼀化できるので
ミスなく安全にゲーム開発を継続することができる
「差別化に繋がらない重労働」は Kubernetes に任せる︕
浮いた時間はゲームの価値を⾼める作業に集中する。

ゲーム開発における Kubernetes の運⽤課題
Kubernetes という分散システム⾃体がとても複雑であり管理が⼤変
”プラガブル“ な特徴を使い込むほどクラスタのアップグレードの難易度が上がる
例）Kubernetes ⾃体に 1 ⽇平均 119 Commit ⾏われており、3 ヶ⽉に⼀度
マイナーバージョンがリリースされる
例) クラスタのセキュリティ、⾼可⽤性の担保、API アクセスの適切な権限管理、
ノードのアップグレードやパッチの適⽤はユーザーの負担となる
https://www.cncf.io/cncf-kubernetes-project-journey/

Amazon EKS が提供する価値
“差別化に繋がらない重労働” を更に削減し、
ビジネス価値の創出に集中できる

Amazon EKS が提供する価値
DevOps !!!

Tenet 1
EKS はプロダクションレベルのワー
クロードを動かすための
プラットフォームである
Tenet 2
EKS はネイティブかつアップスト
リームの Kubernetes 体験を提供する。
Tenet 3
EKS ユーザが追加の AWS サービス
を使う際に、そのインテグレーショ
ンを可能なかぎりシームレスにする
Tenet 4
EKS チームは積極的に Kubernetesプ
ロジェクトに貢献していくこと

コントロールプレーンをマネージドサービスとして提供
kubectl コマンド
Client
コントロールプレーン
データプレーン
Worker Node Worker Node
Worker Node
Amazon EKS
Kubernetes API Server

AWS サービスとの親和性
• ALB が持つ可用性や証明書管理といった
メリットを活かしつつ Kubernetes の
自由度や表現力を維持したい
• AWS Load Balancer Controller を使うと
ALB や NLB といったリソースを k8s
内部から透過的に扱うことが可能
Pod
Pod
Pod
Ingress
L7
Application
Load Balancer
AWS Ingress Controller
https://github.com/kubernetes-sigs/aws-alb-ingress-controller
apiVersion: extensions/v1beta1
kind: Ingress
metadata:
namespace: day1-test
name: game-matchmaking-server
annotations:
kubernetes.io/ingress.class: alb
alb.ingress.kubernetes.io/scheme: internet-facing
alb.ingress.kubernetes.io/target-type: ip
spec:
rules:
- http:
paths:
- path: /*
backend:
serviceName: game-matchmaking-server
servicePort: 80
AWS Load Balancer Controller
によって統合
200 を超える AWS サービスとのインテグレーション

Amazon EKS でのゲーム開発
コンテナ化されたゲームサーバーはネイティブな Kubernetes を使えるので
もちろん実⾏が可能
堅牢かつリレーショナルなデータストアを使いたい場合には別のセッションで
ご紹介する Amazon Aurora との組み合わせも⾃由に選べる
EKS も銀の弾丸ではないので、EKS ⾃体の管理を⾏う専任のエンジニアが必要
最終的な⽬的は DevOps でゲーム開発を⾼速化させるため CNCF の OSS
サービスを使わないというのであれば、ECS 等のオーケストレーションツール
も選択できる

AWS 上での最適な DevOps 実現に向けて
やりたいことは、Kubernetes の運⽤でも、コンテナの導⼊でもなく、ゲームの
開発速度をあげることで、よい体験をお客様に届けることができること。
そのための最適な DevOps 開発環境構築にむけて、ソリューションアーキテクトが
お⼿伝いできます。お気軽にご相談ください。
AWS
Cloud Map
オーケストレーション
コンテナのデプロイ、スケジューリング、スケーリング
イメージレジストリ
コンテナイメージの格納
ホスティング
コンテナ実⾏環境
その他の関連サービス
サービスメッシュ、サービスディスカバリ、モニタリング
Amazon CloudWatch
Container Insights
Amazon ECS Amazon EKS Amazon ECR
Amazon EC2 AWS Fargate

EKS を体験する Workshop を公開
https://www.eksworkshop.com
k8s 初心者にも
オススメ！
差

コンテナ関連サービスの公開ロードマップ
https://github.com/aws/containers-roadmap
皆様のご要望を
お待ちしています

まとめ
サーバーサイドでのゲーム開発の課題と DevOps の考え⽅をご紹介しました
コンテナ技術の説明とゲーム開発におけるコンテナのメリットをお伝えしました
差別化に繋がらない重労働を Amazon EKS にオフロードすることにより
コンテナオーケストレーションとゲーム開発を加速させることができます
要件に応じた技術を選ぶことで最適な DevOps を実現しましょう︕

Thank you!

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