「読書するエンジニアの会」 第 19 回「戦国」
1.【図書紹介】             「雑兵物語」              かも よしひさ 編集        ・パロル舎  ・ 2006 年 8 月 新装版発行 【紹介文】   つねに武将の影にありながら、戦さの実行部隊の   最前線にあった雑兵 = 足軽たち。   完璧にして徹底した、その現実を生きる術を教える   ハウツー本。   語り継がれ、江戸時代に刊行された古典的名著を   現代語訳とイラストで再現。   
2.【「雑兵物語」概要】 ① 成立:  1681 年~ 1687 年頃 (天和年間~貞享年間) ② 作者: 高崎城主 松平信興(のぶおき)の作?諸説あり ③ 形式:経験豊かな雑兵たちが「戦場の知恵」を語り合う形(口語調)。 ④ 対象者:戦時に雑兵となる一般庶民。 ⑤ 特徴:思想論や概念論を排した、戦場での行動書・作業書的な       色合いが非常に濃く、異色の戦国書と言える。 ⑥ 成立背景:関ヶ原の戦から八十数年経って、実戦経験者が少なくなり           生の知恵を伝える必要が出てきた。
3.【「戦場の知恵」具体例】           ( 1 )戦闘行為      ->鉄砲、弓は決められた射程で発射。       弓を射る時は、訓練時の倍くらいの溜めで放て。       脇差は小振りのものを必ず用意。大脇差は抜きにくい ( 2 )装備      ->消耗品だからといって捨てるな。使い道はある。                装備同士が引っ掛からないように工夫せよ。 戦闘時に思わぬ邪魔になることがある。   ( 3 )戦場生活      ->梅干は見るだけで食べるな。        それでも渇きが治まらない人馬の血や泥水をすすれ。 敵国の田んぼの稲株は馬の餌にしろ。        自国のは田んぼの栄養になるから取ってはいけない。
4.【雑兵道】 ※ 侍(主人)のサポートと徹底した実利主義 「持槍かつぎは、ぜったいに、その槍を自分で使うようなことを すると、あわて者の腰ぬけだといわれても仕方がないの  だから、だいじにひっかつぐだけで、槍を使って働こうなどと  しないほうがお手柄だぞ。」(槍担小頭  長柄 源内左衛門) 「さむらいは討ち死にするのが手柄だそうだが、金六よおれた ちはめったなことでは死ねないものだぞ。(中略)  一人の敵も切りつけずに、自分の命をなくすとういうのは卑  怯者だぞ。何もしないで死んだのでは今までもらった給料や 喰い物が全部無駄づかいだったということになってしまうから な、この理屈をよくのみこんでおけ。」(馬取 藤六)

20091219レジュメ

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    1.【図書紹介】            「雑兵物語」             かも よしひさ 編集        ・パロル舎  ・ 2006 年 8 月 新装版発行 【紹介文】   つねに武将の影にありながら、戦さの実行部隊の   最前線にあった雑兵 = 足軽たち。   完璧にして徹底した、その現実を生きる術を教える   ハウツー本。   語り継がれ、江戸時代に刊行された古典的名著を   現代語訳とイラストで再現。  
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    2.【「雑兵物語」概要】 ① 成立: 1681 年~ 1687 年頃 (天和年間~貞享年間) ② 作者: 高崎城主 松平信興(のぶおき)の作?諸説あり ③ 形式:経験豊かな雑兵たちが「戦場の知恵」を語り合う形(口語調)。 ④ 対象者:戦時に雑兵となる一般庶民。 ⑤ 特徴:思想論や概念論を排した、戦場での行動書・作業書的な       色合いが非常に濃く、異色の戦国書と言える。 ⑥ 成立背景:関ヶ原の戦から八十数年経って、実戦経験者が少なくなり          生の知恵を伝える必要が出てきた。
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    3.【「戦場の知恵」具体例】           ( 1)戦闘行為      ->鉄砲、弓は決められた射程で発射。       弓を射る時は、訓練時の倍くらいの溜めで放て。       脇差は小振りのものを必ず用意。大脇差は抜きにくい ( 2 )装備      ->消耗品だからといって捨てるな。使い道はある。               装備同士が引っ掛からないように工夫せよ。 戦闘時に思わぬ邪魔になることがある。   ( 3 )戦場生活      ->梅干は見るだけで食べるな。        それでも渇きが治まらない人馬の血や泥水をすすれ。 敵国の田んぼの稲株は馬の餌にしろ。        自国のは田んぼの栄養になるから取ってはいけない。
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    4.【雑兵道】 ※ 侍(主人)のサポートと徹底した実利主義「持槍かつぎは、ぜったいに、その槍を自分で使うようなことを すると、あわて者の腰ぬけだといわれても仕方がないの  だから、だいじにひっかつぐだけで、槍を使って働こうなどと  しないほうがお手柄だぞ。」(槍担小頭  長柄 源内左衛門) 「さむらいは討ち死にするのが手柄だそうだが、金六よおれた ちはめったなことでは死ねないものだぞ。(中略)  一人の敵も切りつけずに、自分の命をなくすとういうのは卑  怯者だぞ。何もしないで死んだのでは今までもらった給料や 喰い物が全部無駄づかいだったということになってしまうから な、この理屈をよくのみこんでおけ。」(馬取 藤六)