オープンソース:果物の樹のお伽話 第3話:ややこしい看板の話 Copyright © 2005-2011 Yutaka Kachi  クリエイティブ・コモンズ・ライセンス http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.1/jp/ 挿し絵には、ぴぽやさんのドット絵素材を利用しています。  http://piposozai.blog76.fc2.com/
ふつうのおとぎ話なら、 めでたしめでたしとなったところで おしまいですが、 この話には、こんなおまけが付いています。 それは、若者が立て札に 新しい条件を付け加えたところから 始まりました。
村のある人は 「自分が世話しているのは、 自分がたべたいからで、 持っていったモノを他の人がどうするかは、 スキにしていいよ」 と、立て札をそのままにしました。
またある人は、 「自由に持っていっていいけど、 他の人を困らせるのはやめて欲しいな」 と 「戦争に持っていったりしないなら」 と条件を追加しました。
またまた別の人は「 若者の言い分はもっともだけど、 追加した条件がカッコ悪いよね」 と、自分なりの条件として 「果物を芸術的な味わい発展のために」 という文章を追加しました。 こうして村中の樹には、 それぞれ内容の異なる条件が 付け加えられてしまいました。
さて、これで困った人たちがいました。 果物を集めてジャムを作っていた職人さんは言いました。 「ちょっとずつ味が違っているから、 あっちとこっちを少しずつ混ぜるんだけどサ。 こんな条件が付いたら、これって混ぜていいの?」 また、果物の樹を組み合わせて 品種改良していた研究者も困りました。 「新種のために、 あちらとこちらを接ぎ木したいんですが、 このような場合はどうなんでしょうか?」
村人たちは相談して、大きな看板を一つ立てることに決めました。 そして、その看板に「自由に持っていっていい果物の樹の定義」を書きました。 この条件は、果物の持っていき方や立て札の文章を統一するのではなく、 それぞれの立て札が自由に持っていっていいと主張しているか判定するのです。 そして、条件に一致した立て札に、認定シールを貼ることにしました。 こうして、いろんな種類の立て札が増えちゃった騒動は収まったのですが、 看板や認定シールといった具合に、 なんだか微妙にややこしくなってしまったのでした。
教訓その3 大きな看板は、自由に持っていっていい果物について、大きな枠組みを決めるものです
「同じ立て札を立てること」という条件は、一部の立て札にしか書いてありませんが、この立て札は人気があります

果物の樹のお伽話 第3話:ややこしい看板の話