Effective Modern C++勉強会#2 の発表資料です。#emcjp

1. Effective Modern C++
Item 11(,12)
Effective Modern C++ 勉強会#2
2015/02/25
福田圭祐 @keisukefukuda

2. Item 12:
概要：
C++98において、自動生成される関数を呼び出されたくな
い場合、未定義privateメンバ関数宣言を使った。
C++11においてはdeletedを使う
• コンパイル時のエラー検出
• 暗黙の型変換による意図しない関数呼び出しの禁止
• 特定のtemplate特殊化の禁止
などの利点がある

3. C++98時代: 定義無しprivateメンバ関数
C++98時代に良いとされていた習慣
自動生成されてしまう不要（or有害）な関数をprivate宣
言し、定義しない
std::ios_baseの例
もし意図的に呼ぼうとしてもリンクに失敗する

4. 定義無しprivateからdeletedへ
C++11でのよりよい方法: “deleted functions”

5. 定義無しprivateからdeletedへ
どのような違いと利点があるのか？
• （意図が明確である）
• リンク時でなく、コンパイル時にエラーが発生する
• メンバ関数でなくても、全ての関数がdeletedとなれる
なぜpublicなのか？
• コンパイラは、deletedかどうかよりもvisibilityを
先にチェックするので

6. deleted functions利用例
利用例(1)：
メンバ関数以外でもdeletedとできる
整数型の暗黙変換による意図しない関数呼び出しの防止
↓

7. deleted functions利用例
各型にオーバーロードした関数をdeletedにする

8. deleted functions利用例
利用例(2)：
関数templateの特定のinstantiationの禁止
※生ポインタは推奨されない → Chapter4
char*とvoid*だけ禁止したいとき：
※constポインタ、const volatileポインタ、wchar_t*,
std::char16_t, std::char32_tも忘れずに.

9. deleted functions利用例
利用例(2’)：
関数templateの特定のinstantiationの禁止
※メンバ関数テンプレートの場合は未定義privateのテク
ニックが使えるように思いがちだが、使えない
（visibilityを変えることはできないので）
→deletedを使う

10. deleted functions利用例
利用例(2’)：
関数templateの特定のinstantiationの禁止