元人事採用担当の経験から提言します。 現状、企業の採用面接では課外活動中心の質問が多く、 学業への取組や評価について触れることは稀。

1. 典型的な企業の選考手法と影響
「頑張ったこと」について詳しく質問
・具体的なエピソードが必要
・それを通じて発揮した自分の強みを主張する必要
飲食店でのアルバイトで
チーフになり、売り上げを伸ばした
エントリーシート
・大学時代頑張ったこと
・強み、弱み
・リーダーシップを発揮
した経験
志望理由
等々
＋
留学で多くの異なる価値観・文化の
人と理解しあう難しさを体験した
学業外の活動は
ストーリーとして話しやすい
面接官も理解しやすい
テニスサークルの副部長として、
学年間のいさかいを解決し、チームを優勝させた
専門の勉強を頑張りました
ストーリーがない、面接官も
深めることができないので
面接が盛り上がらない
成績表の提出も求められない、面接でも学業は、学業外の項目（飲食のアルバイト等）と同程度の重みでしか扱われて
いない。
文系就職を考えている学生にとっては学業に力をいれる必要はない
エントリーシート
・大学時代頑張ったこ
と
・強み、弱み
・リーダーシップを発
揮した経験
志望理由
等々
＋
学業外で
「頑張ったこと」について詳しく質問
飲食店でのアルバイトで
チーフになり、売り上げを伸ばした
留学で多くの異なる価値観・文化の
・具体的なエピソードが必要
・それを通じて発揮した自分の強みを主張する必要 人と理解しあう難しさを体験した
学業外の活動は
ストーリーとして話しやすい
面接官も理解しやすい
テニスサークルの副部長として、
学年間のいさかいを解決し、チームを優勝させた
成績表
（学業の履歴書）
＋
語学に力を入れた
学業で
毎日、30分は話、成績も良かった
「興味のあった」「力をいれた」授業を聞く
・なぜ興味があるのか、どのような内容か
民法には興味があった。日常を
・なぜ力をいれたのか、どのように力を入れたのか
・面接官が気になる授業、気になる成績の授業 意識すると民法に関連する問題がたくさん
について質問する
論理学に地位からを入れた、論理的に考える
ことの重要性と、難しさを感じた
企業が成績表を取得、それを利用し面接で5分程度学業についての質問をすると
学業と学業外を並列に扱われる、学生が学業に着目する必要が出てくる
成績表があるので、
面接官からも聞きやすい

2. 大学教育のレベルアップにおける、成績表活用の必要性
企業の採用活動において、実質的に学業に対する姿勢や行動を無視されている（特に文系就職において顕著）ことが、
大学の教育レベル向上の阻害要因になっている（下図参照）
一般的な企業の採用選考（面接場面）
「頑張ったこと」について詳しく質問
・具体的なエピソードが必要
・それを通じて発揮した自分の強みを主張する必要
飲食店でのアルバイトで
チーフになり、売り上げを伸ばした
エントリーシート
・大学時代頑張ったこと
・強み、弱み
・リーダーシップを発揮
した経験
志望理由
等々
＋
留学で多くの異なる価値観・文化の
人と理解しあう難しさを体験した
学業外の活動は
ストーリーとして話しやすい
面接官も理解しやすい
テニスサークルの副部長として、
学年間のいさかいを解決し、チームを優勝させた
専門の勉強を頑張りました
ストーリーがない、面接官も
深めることができないので
面接が盛り上がらない
成績表の提出も求められない、面接でも学業は、学業外の項目（飲食のアルバイト等）と同程度の重みでしか扱われて
いない。
文系就職を考えている学生にとっては学業に力をいれる必要はない
これによって
１ 教員側のFDを推進すると、大学教育がサービス業（＝予習・復習もしない学生にも理解させる必要）のよ
うになり
教育レベルが低下しがち
２ 卒業後進路を企業の就職と考えている学生は学業に力を入れないで、楽に単位をとれる授業を選択しがち
＊教育に熱心な教員が報われにくい状態
３ 大学設置基準では、授業時間と同程度の自宅学習が必要なレベルを単位認定にしているが現状は自宅学習
の