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Agile ツール適合化分科会(第2回)議事録 
2014.10.20 片岡 
<日時> 2014年10月17日(金)18:30~20:30 
<場所> 富士ソフト(株)秋葉原オフィス 4F 会議室 
<出席者>片岡、吉川、田中、贄、鈴木、金、名本、小堀、坂本 
(出席者の所属等は、「Agile 適合化分科会メンバー表」を参照) 
<議事> 
1.チュートリアル 
片岡 雅憲氏より、「構成管理・ビルドツールの概要と動向」と題して、次の内容から 
なる説明があった。 
① ソフトウェア構成管理・ビルドツールの歴史 ② Ant ③ Maven ④ Gradle 
2.事例発表:次の2件の事例が発表された。 
1) 事例発表1: 
<発表者> 贄 良則氏(ジャスミンソフト) 
<題目>Wagby におけるビルドツールAnt の適用事例 
<概要>Wagby ではこれまでAnt を使ったビルドを行ってきたが、新バージョンで 
あるR7 では、Ant ではなくJava Compiler API による内部ビルド処理の実 
装に切り替えた。 
これまでのAnt の利便性と対比させつつ、自前でビルド処理を実現する方 
法についても説明がされた。 
2) 事例発表2: 
<発表者>金 晶 氏(スマーテックワークス) 
<題目>構成管理ツール(GitHub)、ビルドツール(Gradle)、CI ツール(Jenkins) 
これらオープンソースツールを当社開発でどのような使い、それらの特徴 
についての紹介 
<概要> 当社プロダクト(SWAT)の開発では、アジャイル開発手法を取り入れて 
いる。開発では、オープンソース系ツールを積極的に取り入れ、活用を 
しているが、まずは当社でどのフェーズでどんなツールを取り入れて 
いるのか、その全体像を説明した。その中で、構成管理ツール(GitHub) 
ビルドツール(Gradle)、CI ツール(Jenkins)について これらをどう活 
用し、どのような特徴があるのか、を説明した。 
3. 討議 
次のような議論が行われた。 
1) Wagby ではこれまでAnt を使ったビルドを行ってきたが、新バージョンで 
あるR7 では、Ant ではなくJava Compiler API による内部ビルド処理の実 
装に切り替えた。これによりビルド時間の短縮が出来たが、その効果は期待したほど 
になっていない。もとのAnt に戻すか、あるいはMaven, Gradle などのツールに乗り 
換えるかを検討中である、との報告が贄氏からあった。
Agile ツール適合化分科会(第2回)議事録 
2014.10.20 片岡 
2) スマーテックワークスでは、GitHub を活用している。GitHub には次のような利点があ 
ると、金 氏から説明があった。 
① 性能が優れている(クラウドが欠点になっていない) 
② 安全(分散コピーがある) 
③ 使いやすい 
④ バグ管理機能あり(Redmine に負けない) 
⑤ 月当たり$50程度で使えて安価である 
3) スマーテックワークスでは、ビルドツールとしてGradle を使っている。Gradle は構成 
管理機能に優れている。また、記述言語としてGroovy を使っているが、Java に似ている 
がJava よりも少ない行数で記述できる。 
4) 議論の中で、参加者の皆さんがDevOps へ強い関心を持っていることが分かった。 
Dockers などのコンテナ、SWAT などのBDD(Behavior Driven Development)ツールも今後取 
り組むべきテーマであると確認した。 
<次回の予定> 
―日時:2014年12月3日(水)18:30~20:30 
―場所:富士ソフト(株)秋葉原オフィス 4F 会議室 
(会議室名、入室の方法 などは別途ご連絡致します) 
―議題:①チュートリアル:CI ツール(CruiseControl, UrbanCode, Jenkins) 
② 事例発表:構成管理ツール、CI ツールの活用例、利用上の課題、その他 
(事例発表に積極的に御参加下さい) 
<その他> 
今回の当分科会での生産物(チュートリアル、事例発表資料)は、次のようにSlideShare 
に登録致しました。皆様、どうぞご活用下さい。 
1)片岡氏チュートリアル:「ソフトウェア構成管理・ビルドツール」 
http://www.slideshare.net/masanorikataoka/agile-40468719 
2)金氏事例発表:「SWAT 開発におけるCI 紹介」 
https://www.slideshare.net/secret/qLuEFb4vcgrXu5 
3)Agile ツール分科会(第2回)議事録 
<以上>

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  • 1. Agile ツール適合化分科会(第2回)議事録 2014.10.20 片岡 <日時> 2014年10月17日(金)18:30~20:30 <場所> 富士ソフト(株)秋葉原オフィス 4F 会議室 <出席者>片岡、吉川、田中、贄、鈴木、金、名本、小堀、坂本 (出席者の所属等は、「Agile 適合化分科会メンバー表」を参照) <議事> 1.チュートリアル 片岡 雅憲氏より、「構成管理・ビルドツールの概要と動向」と題して、次の内容から なる説明があった。 ① ソフトウェア構成管理・ビルドツールの歴史 ② Ant ③ Maven ④ Gradle 2.事例発表:次の2件の事例が発表された。 1) 事例発表1: <発表者> 贄 良則氏(ジャスミンソフト) <題目>Wagby におけるビルドツールAnt の適用事例 <概要>Wagby ではこれまでAnt を使ったビルドを行ってきたが、新バージョンで あるR7 では、Ant ではなくJava Compiler API による内部ビルド処理の実 装に切り替えた。 これまでのAnt の利便性と対比させつつ、自前でビルド処理を実現する方 法についても説明がされた。 2) 事例発表2: <発表者>金 晶 氏(スマーテックワークス) <題目>構成管理ツール(GitHub)、ビルドツール(Gradle)、CI ツール(Jenkins) これらオープンソースツールを当社開発でどのような使い、それらの特徴 についての紹介 <概要> 当社プロダクト(SWAT)の開発では、アジャイル開発手法を取り入れて いる。開発では、オープンソース系ツールを積極的に取り入れ、活用を しているが、まずは当社でどのフェーズでどんなツールを取り入れて いるのか、その全体像を説明した。その中で、構成管理ツール(GitHub) ビルドツール(Gradle)、CI ツール(Jenkins)について これらをどう活 用し、どのような特徴があるのか、を説明した。 3. 討議 次のような議論が行われた。 1) Wagby ではこれまでAnt を使ったビルドを行ってきたが、新バージョンで あるR7 では、Ant ではなくJava Compiler API による内部ビルド処理の実 装に切り替えた。これによりビルド時間の短縮が出来たが、その効果は期待したほど になっていない。もとのAnt に戻すか、あるいはMaven, Gradle などのツールに乗り 換えるかを検討中である、との報告が贄氏からあった。
  • 2. Agile ツール適合化分科会(第2回)議事録 2014.10.20 片岡 2) スマーテックワークスでは、GitHub を活用している。GitHub には次のような利点があ ると、金 氏から説明があった。 ① 性能が優れている(クラウドが欠点になっていない) ② 安全(分散コピーがある) ③ 使いやすい ④ バグ管理機能あり(Redmine に負けない) ⑤ 月当たり$50程度で使えて安価である 3) スマーテックワークスでは、ビルドツールとしてGradle を使っている。Gradle は構成 管理機能に優れている。また、記述言語としてGroovy を使っているが、Java に似ている がJava よりも少ない行数で記述できる。 4) 議論の中で、参加者の皆さんがDevOps へ強い関心を持っていることが分かった。 Dockers などのコンテナ、SWAT などのBDD(Behavior Driven Development)ツールも今後取 り組むべきテーマであると確認した。 <次回の予定> ―日時:2014年12月3日(水)18:30~20:30 ―場所:富士ソフト(株)秋葉原オフィス 4F 会議室 (会議室名、入室の方法 などは別途ご連絡致します) ―議題:①チュートリアル:CI ツール(CruiseControl, UrbanCode, Jenkins) ② 事例発表:構成管理ツール、CI ツールの活用例、利用上の課題、その他 (事例発表に積極的に御参加下さい) <その他> 今回の当分科会での生産物(チュートリアル、事例発表資料)は、次のようにSlideShare に登録致しました。皆様、どうぞご活用下さい。 1)片岡氏チュートリアル:「ソフトウェア構成管理・ビルドツール」 http://www.slideshare.net/masanorikataoka/agile-40468719 2)金氏事例発表:「SWAT 開発におけるCI 紹介」 https://www.slideshare.net/secret/qLuEFb4vcgrXu5 3)Agile ツール分科会(第2回)議事録 <以上>