小さく、早い改善が
スマホのサービス開発を変え
      る
  Android appのハイブリッド化事例を添えて




    (クックパッド会員事業部)
          五十嵐啓人
本資料は公開用に、画像などを削除し
発表時の内容を一部修正したものです
自己紹介


       五十嵐啓人と申します
• クックパッド会員事業部所属
  • ディレクター/エンジニア


• 昨年度は各課金などの導入/課金導線改
 善などスマホのマネタイズを担当


• 現在は、「レシピをさがす」ユーザー
 の体験に責任を持っています
今日、お持ち帰りいただきたいこと



1. 大規模なアプリでも、新しいサービスを継
  続的に開発する手法


2. すでにその方法はみなさんの選択肢にある
  こと


3. 実際にそれをアプリでする場合の注意点
これから、お話すること




1. クックパッド、スマホの状況について


2. なぜアプリをハイブリット化したか?


3. ハイブリット化の実例と、うまくやる方法
クックパッドとスマホについて
クックパッドの理念




            すべての家庭の
            あらゆるシーンに

        料理が楽しみになる
         機会を提供する
クックパッドの哲学



3つの輪が重なることを常に意識
クックパッドのサービス開発体制



   各部門が事業だけでなく
  ユーザー体験にも責任を持つ
       ★Happy Author部
       レシピを「のせる」人をHAPPYに


       ★会員事業部
       レシピを「さがす」人の問題解決

       ★マーケティング支援事業部
       ユーザーの食卓の意思決定に責任を持つ
スマートフォンの展開状況


スマホ主要プラットフォームでの
   展開を昨年4月に完了

       Androidマーケット    検索


                          SEO
                        レバレッジ



                 認知            認知

       Android App                  iOS App
                      スマホweb


                       BLOG
各決済対応状況



    スマホでの主要各決済に
     昨年末までに対応
Android Appについて


       3月末に
 Webを使ったハイブリッドApp
  として生まれ変わりました
ハイブリッドApp リリース後の反応



 ユーザーさんからお褒めの言葉
  &おしかりの言葉たくさん
   今回のアップデー
   トで動きが前より          更新してから反応が
   重たくなった            前より遅くなってし
                     まいました。残念で
                     す。。。

       COOKPADすごく
       便利になりまし       アップデートしてか
       た!!ありがとうご     らますます便利にな
                     り、見易く有り難い
       ざいます!!        です
なぜアプリをハイブリット化したか?
昨年までのサービス開発体制




       三正面作戦による
     プラットフォーム立ち上げ
昨年までのサービス開発手法




     価値を社内でねりこみ
     いきなり全体に公開
1000万人のユーザーを抱えるという課題


   大きいプラットフォーム
  ゆえのサービス開発の困難さ

 アイディアはあっても周囲の説得が必要(感情論になる)



 リリース可否の判断がシビアになってしまい保守的になる/判断できない



 影響範囲が大きいため、様々なユーザーの利害を考慮しなければならない
サービス開発手法の変化




リーンスタートアップからの学び
リーンスタートアップの技術とは?




仮説が正しいかどうかを判断する
 作業や議論プロセスの効率化

         • 著者のエリック・リース自身が起業で失
           敗を重ねる過程で得た考え方

         • 不確実な状態で新しい製品/サービスを創
           り出さなければならない人に役立つ(かも)
サービス開発での実践




• 仮説に基づいた最小限の価値(MVP)を用意し、
 仮説検証
  • ユーザー開拓も同時並行


• 事前に仮説と対応するMetricsしきい値を用意


• 仮説が正しくなかった場合は、迅速に方針転換
 する
新サービス開発のなかでの実例


     千人でも百人でもなく
    一人のユーザーからテスト
• 仮説に基づいた最小限の機能(MVP)を提供
• ログから最適そうなユーザーも同時開拓
• ふり向いてくれるまで/継続的に使ってくれるまで、製品
 をUPDATE
• 期待されたMetrics(Retention)が期間内に達成されない場
 合は、アプローチを大きく変更
• うまく行った場合は、公開規模の拡大を
サービス開発手法の変化でもとめられるようになったこと



       仮説を用意し、
      小さく速く検証する
                   IDEAS




          LEARN              BUILDS




           DATA             PRODUCTS




                  MEASURE
仮説検証を支える技術(1)
仮説検証を支える技術(2)


    Railsの本番でカジュアルに
      プロトタイプを動かす
Chanko OFF   Chanko ON
なぜハイブリット化をしたか?




細かいイテレーションこそが、
ユーザーの利益になるという信念
ハイブリッド化のゴール(1)



• 細かい機能/UX改善を頻繁にユーザーに提供す
  る
  • そのためにネイティブアプリの力を借りて、
      HTML/CSS3でユーザーにサービスを提供
ハイブリッド化のゴール(2)



• ユーザーフィードバックを増やし、ユーザー体
  験を開発者が理解しやすい状況にする


       ご意見       アクセス解析
ハイブリット化を行なって
Androidアプリはどこまでハイブリッド?

     ネイティブをさがせ!!
ネィティブのいいところは活用


• 入力の快適さが必要な検索画面


• サイドメニューのHTMLはネイティブでキャッシュ


• レシピページ閲覧時のブラックアウト防止


• アカウント連携


• 接続ホスト障害時のリカバリー   etc…
HTML/JSだけでどこまで作れるの?



          Alert       Confirmation
HTML/JSだけでどこまで作れるの?



         Toast        メニュー開閉/左右の連携
HTML/JSだけでどこまで作れるの?



       メール起動          画像送信
HTML/JSだけでどこまで作れるの?


     参照先ホスト変更

                      その他

                      • 画面遷移時のアニメーション指定

                      • 課金完了時のステータス遷移通知

                      • アカウント管理のステータス変更連携
新機能をスタッフが
全部HTML/JSなので


どんどん切り替えて実生活で使え
       る
全部HTML/JSなので


         特定のユーザーだけ
         限定新機能リリース
全部HTML/JSなので


      課金導線で早くも大量の
        イテレーション
移行時に注意したこと(1)


• 基本のUIは今までのものを踏襲し、ユーザーの驚きを最
  小限に
移行時に注意したこと(2)


• Webviewをカスタマイズして、Web独特の問題を尐し
  でもカバー
  • 実はWebと気づかない人がほとんど
移行時に注意したこと(3)


• 旧バージョンのクローンだけでなく、Updateによって
  得られる価値も提供する


    ごはん日記       MYキッチン   MYフォルダ同時検索
移行時の想定どおり推移したこと


• 反応の遅さへのネガティブな反応

• UIの改善による回遊率向上

• フィードバックがたくさん来る

• クラッシュを撲滅する

• 課金コンバージョンがイテレーション(反復改善)で向上
  する
移行時の想定が足りなかったところ(1)


• ゲストユーザーに対するupdateに伴う価値提供項目を
  十分に検討していなかった


    ごはん日記      MYキッチン   MYフォルダ同時検索
移行時の想定が足りなかったところ(2)


• 移行にあたり切った機能のユーザー使われかたの理解
今後の課題



• スピード

  • Tapイベント補足などによる反応速度向上

  • 不必要なデータをさらに転送しないように



• イテレーションスピード
まとめ
本日お持ち帰りいただきたいこと (1)



 小さく、速く、仮説を検証する環境を用意
  することがサービス開発の速度を上げる

                     IDEAS




            LEARN              BUILDS




            DATA              PRODUCTS




                    MEASURE
本日お持ち帰りいただきたいこと(2)



  その技術はもうすでにあなたの手の中に
本日お持ち帰りいただきたいこと(3)




      ハイブリッド化するときは、
 効率化だけでなくユーザーメリットにも最
            大限の配慮を
ありがとうございました

小さく早い改善がスマホのサービス開発を変える