150921 jset 31_asada

Yoshikazu Asada
Yoshikazu AsadaResearch Associate / Medical Simulation Engineer

JSET31 ポスター発表の資料

P1a
BHAL
06
医学部における初年次教育の
実践および改善検討
淺田義和, 渥美一弥 / 自治医科大学
yasada@jichi.ac.jp
医学部で初年次教育を運用するにあたって盛り込むべき要素
• 特に座学教育が多い初年次での、学習意欲の高め方
• 種々の授業形態に関する受け方、効果的な学び方
• eラーニングやeポートフォリオを有効活用する方略(学習者コンピテンシー)
• カリキュラム改善により、「医学部入門」をH27年より開講
• 学習方法、情報リテラシー、コミュニケーション手法等を実施
• 医中誌で「初年次教育」は87件、医学部は1件 (Jan, 2015)
• 初年次の実践成果を分析し、次年度に向けた改善を検討
• 受講生は医学部1年生、4月初旬に開講
• 前提としての学力は統一(入学試験を合格した直後)
• 情報リテラシーやスタディスキル(医学部入門の範囲)は入試範囲外
• 入学前の選択科目登録はmoodle上で実施
• ログイン操作や小テストなどの操作方法は習得済み
• 課題、資料配付などには利用可能
• 新規開講が決定時の主目的(シラバスより)
「医学生としての目標を再確認し,医療人にふさわしい成熟した
人間性への涵養へのステップとする」
• 学習目標
1. アカデミックスキルなど、今後の学習に必要な基礎技術を学ぶ
2. 大学生活への導入を円滑に進める為のソーシャルスキルを学ぶ
• 特にコミュニケーションスキルを演習,体得の手がかりを得る
3. 種々の社会的規範についても確認し,より適切な言動につなげる
• 授業の評価
各内容に関してレポートを提示し,その合計点で実施
• 70分x2コマ x 7週間 の授業形態
• 第一筆者の担当は14回中5回
• ガイダンス、ノートテイキング
• 情報リテラシー
• 全体のまとめ
• マイクロフォーマット(向後, 2014)を参考に、
ミニ講義 + 小人数での議論+ 全体共有 を実施
• 授業の課題はmoodleで実施
• 授業後の振り返り
(各回、全体の4割の配点)
• フォーラムや課題を利用したレポート
(6回、全体の6割の配点)
• 「出席のみ」は加点せず(不正出席の防止)
• 最終回の授業後にmoodle上でアンケート実施
• テーマにより、「必要 / 不要」の意見は大きく分離
• 「必要」多数:レポートの書き方、国家試験の制度紹介
• 分離したもの:情報リテラシー、ノートテイキング
• 「不要」多数:コミュニケーション(全寮制のため)、大学での目標
• 扱うテーマそのものに関する改善意見
• 「医学」に関する内容を増やしてほしい
• 全寮制という環境を加味した内容にしてほしい
Analyze
Design
DevelopImplement
Evaluate
• コミュニケーションに関する時間を削減し、余剰時間を利用
• 例:シミュレーションによる医学・医療体験を用いた
学習意欲の向上(心肺蘇生+解剖基礎など)
• 他の授業における形式との関連性
• Online Learner Competenciesの活用検討
「有用だった」と思う回(複数選択可)
イントロダクション、「大学」の特徴 49 (42%)
ノートの取り方、スタディスキル 62 (53%)
医師に必要な資質、ソーシャルスキル 70 (60%)
情報リテラシー 80 (69%)
自己紹介・アイスブレーク 34 (30%)
大学でやりたいこと 28 (24%)
模擬レポートの採点 64 (55%)
コンセンサスゲーム 29 (25%)
数年後の自分を考える 33 (29%)
学習意欲、ポートフォリオ、国家試験制度 51 (44%)
すべて不要 1 (1%)
6月くらいに
なるとノート
取りの重要性
が分かる
moodleと学生
ポータルを統
合して欲しい
いちばん大
学っぽいクリ
エイティブな
授業だった
まじめな学生
とサボってる
学生との差が
ありすぎる
シミュレー
ションセン
ターの見学も
欲しかった
退屈な内容で
も、メリハリ
があって受け
やすかった
ディスカッション
テーマ(抜粋)
• 高校と大学との違い
• 「主体的な」学習
• (ミニ講義後)どんな
ノートを取ったか?
• 情報の信憑性
(DHMO)
• レポートと著作権
• ネチケット
• 学習意欲の高め方
• 医学部入門の意義

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