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学術情報流通の動向 2015:
オープンアクセスの先にあるもの
土屋俊
(大学評価・学位授与機構)
2015 年 11 月 15 日
第 17 回図書館総合展にて
Elsevier 言語学雑誌編集委員会辞任事件
1. 報道 (たとえば): “The entire editorial staff of the prestigious
academic title Lingua have resigned in...
Springer Nature をどう考えるか
1. 2015 年 1 月 15 日に案内がでて、同年 5 月 6 日に
Springer Nature が誕生 (Holtzbrinck Publishing Group
と BC Partne...
オープンアクセスの世俗化の進捗状況
1. エルゼビアが最大のオープンアクセス出版者になる
時代
2. 研究資金提供機関の重要性の増大
GRC
JSPS/JST は?
RCUK, NWO の展開
3. “Offsetting” 契約の進捗 ⇒ Sp...
11/11/15 4/21
しかし、
Q オープンアクセス化を進めるようリーフレットが配ら
れましたが、オープンアクセス化が義務化されたので
すか?
A オープンアクセス化をめぐる世界的な動きや、オープ
ンアクセス化のメリットなどを踏まえて、科研費の助
成を受けた研究の論...
Flipping for the second time [BACK]
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Flipping for the second time [BACK]
11/11/15 7/21
Flipping for the second time [BACK]
11/11/15 8/21
Flipping for the second time [BACK]
11/11/15 9/21
オープンサイエンス=市民科学(Citizen Science)の可能性
新しい話ではない
William Whewell’s tidal research 1833 – 1840, made
possible by British Associ...
11/11/15 11/21
「仲介者」の行方: ProQuest が Ex Libris を買収
360 Link
Aleph
Alma
bX Recommender
campusM
Intota
Intota Assessment
Leganto
Primo
Roset...
NACSIS-ILL から見る日本の現在
11/11/15 13/21
NACSIS-ILL 1994 – 2014
11/11/15 14/21
全体でみると、
11/11/15 15/21
比率でみると、
11/11/15 16/21
NACSIS-ILL とは何だったのか
1. 「NACSIS-ILL とは、図書館間で行われている相互貸借
サービス(文献複写や資料現物の貸借の依頼及び受付)
のメッセージのやりとりを電子化したシステムです。
これまでの郵便による申し込みに比べ...
テクノロジーによる大学教育の改革
MOOC/MOOCs: Massive Open Online Course(s) ⇒
2012 年に disruptive としてブーム化 (Coursera,
UDACITY, edX, FutureLea...
Google Books 訴訟の気の抜けた終わり
Authors Guild, Inc. v. Google, Inc. (2005 – Oct 2015)
大雑把にいえば、Fair Use が認められる
Authors Guild, Inc....
そのほかの話題
日本における Learning Commons は、大学では当り前
の存在となった。これからは効果測定の時代になる
電子ジャーナルの恒久保存における Portico の優越
主要大学による主要出版者パッケージのキャンセル
傾向
...
まとめ: 学術図書館の将来について
1. オープンアクセスはそれ自身が変貌し、かつ、学術情
報流通に変貌をせまっている
2. 出版業界の再編は続き、仲介者業界も大きく変貌する
(だろう)。図書館は、基本的に情報資源とその利用者
を「仲介」する存...
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学術情報流通の動向2015:オープンアクセスの先にあるもの

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11/11/15]{2015年11月15日
第17回図書館総合展にて

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学術情報流通の動向2015:オープンアクセスの先にあるもの

  1. 1. 学術情報流通の動向 2015: オープンアクセスの先にあるもの 土屋俊 (大学評価・学位授与機構) 2015 年 11 月 15 日 第 17 回図書館総合展にて
  2. 2. Elsevier 言語学雑誌編集委員会辞任事件 1. 報道 (たとえば): “The entire editorial staff of the prestigious academic title Lingua have resigned in protest over the high cost of subscribing to the journal, and the refusal of the journal’s publisher, Elsevier, to convert the title completely to open access.”(Ars Technica UK, Nov 3) 2. Lingua は、Elsevier が刊行するハイブリッド OA 誌 3. 編集委員会は、Elsevier 設定の APC1800 米ドルを 400 ユー ロにするように要求 ⇒ Elsevier は拒否 ⇒ 所有権を無料で自 分たちに渡すように要求 ⇒ Elsevier は拒否 ⇒ 編集委員会 は辞任して、新雑誌 Glossa を来年創刊予定 4. Elsevier は、「自分たちは世界最大のオープンアクセス出版 者である」と主張 (”currently publish 300+ fully open access journals, plus 1600+ hybrid open access journals”) 5. 編集委員会側の要求 (Elsevier による表現): “The editors of Lingua wanted for Elsevier to transfer ownership of the journal to the collective of editors at no cost” 6. SPARC の “Declaring Independence” を彷彿とさせる。そし て この意味するところは? 11/11/15 1/21
  3. 3. Springer Nature をどう考えるか 1. 2015 年 1 月 15 日に案内がでて、同年 5 月 6 日に Springer Nature が誕生 (Holtzbrinck Publishing Group と BC Partners との合意) “home to a wide range of brands and successful businesses with a global footprint”(Derk Haank, CEO) 2. Elsevier/Wiley/Springer Nature の 3 者寡占へ 3. 旧二社の相補性:超ブランド+少数精鋭分野限定ライン アップ + 伝統ブランド+他分野大量ラインアップ 4. 旧二社の共通性: オープンアクセスへの取組 (Nature Communication, Scientific Reports と BioMedCentral, Springer Open 等) 5. 「カスケード査読」の将来 6. ”Offsetting” 契約との関係 7. 今後のモデルとしての、 “Springer Compact” の行方 11/11/15 2/21
  4. 4. オープンアクセスの世俗化の進捗状況 1. エルゼビアが最大のオープンアクセス出版者になる 時代 2. 研究資金提供機関の重要性の増大 GRC JSPS/JST は? RCUK, NWO の展開 3. “Offsetting” 契約の進捗 ⇒ Springer Compact(オラン ダ、イギリス、オーストリア) 4. 第 2 回目の「反転」(Flipping)? 5. 「オープンサイエンス」? 6. では、機関リポジトリはどうなるのか 11/11/15 3/21
  5. 5. 11/11/15 4/21
  6. 6. しかし、 Q オープンアクセス化を進めるようリーフレットが配ら れましたが、オープンアクセス化が義務化されたので すか? A オープンアクセス化をめぐる世界的な動きや、オープ ンアクセス化のメリットなどを踏まえて、科研費の助 成を受けた研究の論文についてもオープンアクセス化 を進めることが望ましいとの判断から、オープンアク セスにかかるリーフレットを配付し、オープンアクセ ス化を推奨しています。義務化ということではありま せんが、アカデミアとして研究者自ら進めていただく ことが大切だと考えます。 11/11/15 5/21
  7. 7. Flipping for the second time [BACK] 11/11/15 6/21
  8. 8. Flipping for the second time [BACK] 11/11/15 7/21
  9. 9. Flipping for the second time [BACK] 11/11/15 8/21
  10. 10. Flipping for the second time [BACK] 11/11/15 9/21
  11. 11. オープンサイエンス=市民科学(Citizen Science)の可能性 新しい話ではない William Whewell’s tidal research 1833 – 1840, made possible by British Association for Advancement of Science(currently, British Science Association) SETI@Home, SOHO, Galaxy Zoo, The Great Sunflower Project, FoldIt etc. Polymath Lorenzo’s Oil(1992), Extraordinary Measures(2010), etc. 市民は道具であり、受益者ではない 市民科学がデータ収集とパズル解きにとどまるならば、 それは「通常科学」 “normal science” ⇒ イノベーショ ンは生まれなはず 11/11/15 10/21
  12. 12. 11/11/15 11/21
  13. 13. 「仲介者」の行方: ProQuest が Ex Libris を買収 360 Link Aleph Alma bX Recommender campusM Intota Intota Assessment Leganto Primo Rosetta SIPX SFX Summon Voyager それで、もうひとつの仲介者である「学術図書館」は? 1. 既存サービスのコモディティ化 (commodification/commoditization) 2. オープンアクセスによる中抜き現象 3. 「学術」図書館として残る機能は、(電子化された) 「スペシャル・コレクション」のみ? 4. それに、「グリーンオープンアクセス」のみ? 5. さらに、「出版」? 11/11/15 12/21
  14. 14. NACSIS-ILL から見る日本の現在 11/11/15 13/21
  15. 15. NACSIS-ILL 1994 – 2014 11/11/15 14/21
  16. 16. 全体でみると、 11/11/15 15/21
  17. 17. 比率でみると、 11/11/15 16/21
  18. 18. NACSIS-ILL とは何だったのか 1. 「NACSIS-ILL とは、図書館間で行われている相互貸借 サービス(文献複写や資料現物の貸借の依頼及び受付) のメッセージのやりとりを電子化したシステムです。 これまでの郵便による申し込みに比べ (!)、依頼メッ セージが相手館にすぐ到着するため、資料が速く入手 でき、利用者サービスの向上につながります。」(NII の ウェブサイトから引用) 2. 基本的には、外国 (雑誌掲載) 文献の効率的な共有が 目的 3. 2000 年度ごろからその役割に変化 (洋雑誌複写減) が 生じ、 4. 2004 年度に和洋が逆転し、 5. 2014 年度には、洋は 1999 年の 1/3(20 万件強)、和で すら 2002 年の水準 (30 万件強) となり、総計ではほぼ 創立時と同水準になっている。 * システムとしても (1990) 年代物である ⇒ どうしたら よいのか ⇒ 検証とそれに基づく検討が必要 11/11/15 17/21
  19. 19. テクノロジーによる大学教育の改革 MOOC/MOOCs: Massive Open Online Course(s) ⇒ 2012 年に disruptive としてブーム化 (Coursera, UDACITY, edX, FutureLearn, . . .) ⇒ 2015 年段階で ブームは終結 大量履修者、無料提供、インターネット活用、(映像だ けでなく) 授業そのものの提供 完遂率の低さ、ビジネスモデルの展望がたちにくい ⇒ 既存の大学システムとの共存? 職業教育への「転身」 Blended Learning/Flipped Classroom (州立系) 通信制遠隔教育のオンライン化 (UMUC, etc) For-profit(営利) 大学の勃興 (The University of Phoenix) と近年の退潮 (?) (図書館的には) OER(Open Educational Resources) との関係 OCW というよりは、たとえば、California State University System の MERLOT 11/11/15 18/21
  20. 20. Google Books 訴訟の気の抜けた終わり Authors Guild, Inc. v. Google, Inc. (2005 – Oct 2015) 大雑把にいえば、Fair Use が認められる Authors Guild, Inc. v. HathiTrust (2012 – Jun 2014) 大雑把にいえば、Fair Use が認められる Google が Book にたいして無関心に (一時は売ること を考えていた) ⇒ HathiTrust と Ditigal Public Library of America ⇒ LMA 連携? その意味、そして日本の現状と展望 11/11/15 19/21
  21. 21. そのほかの話題 日本における Learning Commons は、大学では当り前 の存在となった。これからは効果測定の時代になる 電子ジャーナルの恒久保存における Portico の優越 主要大学による主要出版者パッケージのキャンセル 傾向 学術の評価と学術情報コミュニケーション: たとえば REF2020(UK) IDs: 論文 ID(DOI/CrossRef, JaLC, etc)、研究者 ID(ORCID, e-Rad?)、機関 ID、研究助成機関 ID(FundRef) SHARE と CHORUS 11/11/15 20/21
  22. 22. まとめ: 学術図書館の将来について 1. オープンアクセスはそれ自身が変貌し、かつ、学術情 報流通に変貌をせまっている 2. 出版業界の再編は続き、仲介者業界も大きく変貌する (だろう)。図書館は、基本的に情報資源とその利用者 を「仲介」する存在であり、独自の知的生産は行なっ てこなかったし、行なえない 3. しかし、そのような仲介者は、Google 的に中抜きされ れつつある 4. 学術情報コミュニケーションの業界から図書館は退場 することになるだろう 11/11/15 21/21

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