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レイトレ空間構造入門

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レイトレ空間構造入門

  1. 1. レイトレ空間構造入門 2013/08/24 Toru Matsuoka
  2. 2. 空間構造とは ● 空間構造とは – レイトレーシングにおいてはトラバースを高速化 するために必要な構造
  3. 3. 空間構造を使わないと ● オブジェクトの数、三角形の数、フォトンの 数などが多くなると計算量が大きくなりすぎ てしまう。 ● ex. 三角形の数を n としたときの1光線が三 角形に当たるかをチェックしようとすると ... – 手当たり次第の計算量: O(n) – KD-Tree や BVH を使ったときの計算量: O(log(n))
  4. 4. 主な空間構造 ● Uniform Grid ● KD-Tree ● Octree ● BVH
  5. 5. Uniform Grid ● 空間を均一な空間に区切る ● いわゆるボクセル表現 ● トラバースが高速 ● 大きなメモリ使用量 ● 空間的に疎なシーンに弱い
  6. 6. KD-Tree ● 空間を各次元に沿って2つに分ける ● 空間的に疎なシーンでも安定 ● メモリ使用量も少ない
  7. 7. Octree ● 八分木 ● 空間を 2*2*2 = 8つに分ける ● メモリ使用量が少ない ● トラバースが速い
  8. 8. BVH ● Bounding Volume Hierarchy ● 枝ノードにはバウンドと子ノード ● 近いオブジェクトをまとめる
  9. 9. 空間構造の選択の指標 ● メモリ使用量 ● 構築速度 ● トラバース速度
  10. 10. レイトレで空間構造 ● レイトレでは BVH が使われることが多い  – BVH ● ほかの空間構造と比べて – トラバースが遅くない – メモリ消費が大きくない – 空間的な疎密に影響されにくい
  11. 11. BVH の計算 ● 木構造構築 – メッシュの三角形の面を格納 ● トラバース – 木構造の葉にぶつかるまで光線に沿って辿る
  12. 12. 各種 BVH 手法の紹介 ● QBVH ● LBVH ● SBVH ● BVH の最適化
  13. 13. QBVH ● Shallow Bounding Volume Hierarchies for Fast SIMD Ray Tracing of Incoherent Rays[Dammertz et al. 2008] ● 枝ノードに4つの子のバウンドを格納 ● SIMD を使用 ● 高速なトラバースとそれに適した構造
  14. 14. LBVH ● LBVH ● Fast BVH Construction on GPUs [Lauterbach et al. 2009] ● BVH を高速に構築する手法 ● MortonCode を求めてソートする。
  15. 15. LBVH のアイデア ● MortonCode を三角形の中心値から求め る ● MortonCode をそのまま整数値として ソート →Z 曲線順に並べられる ● Z 曲線から木構造を作成
  16. 16. MortonCode ● 多次元データを一次元にマッピング ● G. M. Morton 氏により導出 Wikipedia より画像を転載
  17. 17. Morton Code を求める ● 三角形の中心位置を求める ● 全体のバウンドからの相対的な位置を求める (0.8, 0.7) (1, 0)(0, 0) (1, 1)(0, 1) (0.2, 0.3)
  18. 18. Morton Code を求める ● 各次元それぞれ 10bit あわせて 20bit の MortonCode( 2次元の場合 ) を求める 場合 ● 小数を整数に変換 (0.2, 0.3) → (0.2*2^10, 0.3*2^10) → (204, 307)
  19. 19. Morton Code を求める ● 2進数で各次元のビットを交互にあわせて一 つの整数にする。 (204, 307) → (0011001100, 0100110011) :2 進 数 → 00 01 10 10 01 01 10 10 01 01 :MortonCode
  20. 20. Morton Code をソート ● MortonCode を通常の整数としてソート ● ソートすると三角形は Z 曲線上に並ぶ 0 2 3 5 4 1
  21. 21. BVH の構築 ● Z 曲線での順番で近い位置にあるならば、空 間的にも近い位置にある。 ● MortonCode のビットの変わり目で分割 00 01 10 11 0 0 0 1 1 0 1 1 0 2 3 5 4 1
  22. 22. LBVH の特徴 ● 長所 – 構築が速い ● ソートを一回のみ行う – 普通の BVH の実装では大抵ノードを下るごとにソートを行 う必要がある。 ● 実装が容易 ● 欠点 – BVH の質が良くない ● トラバース速度に影響 ● SAH などと組み合わせる必要があるが・・・
  23. 23. LBVH 派生 ● HLBVH – HLBVH: Hierarchical LBVH Construction for Real-Time Ray Tracing [Pantaleoni and Luebke 2010] – ソートを多段( Hierarchical )にして高速化 – SAH も適用
  24. 24. LBVH 派生 ● PLBVH – オリジナル手法 ● めんどくさくて論文にしてない・・・ – ソートではなく Partition を用いる – ビットの変わり目の検索もしない – すべてソートしなくても良い分高速 – 並列化しやすい
  25. 25. LBVH ● 計測 bunny dragon happy build traverse build traverse build traverse BVH 60 13 995 20 1045 17 HLBVH 19 21 180 59 226 59 PLBVH 12 14 143 20 213 20 MBP Core i7 2.7Ghzh 8GB 単位は ms
  26. 26. SBVH ● SBVH ● Spatial Splits in Bounding Volume Hierarchies [Stich et al. 2009] ● 空間を分割 ● 三角形にバウンドをできるだけフィット
  27. 27. SBVH のアイデア ● 細い三角形などではバウンドに無駄な空間が できやすいので、空間を分割して、複数のバ ウンドで一つの三角形を参照する。
  28. 28. SBVH の特徴 ● 長所 – トラバースが高速 ● 短所 – 構築に非常に時間がかかる – メモリ使用量が増える
  29. 29. SBVH ● 実測 bunny dragon happy build traverse build traverse build traverse BVH 78 29 1364 54 1655 42 HLBVH 29 41 464 62 649 59 SBVH 503 26 8638 35 12365 30 MBP Core i7 2.7Ghzh 8GB 単位は ms
  30. 30. BVH の最適化 ● LBVH は構築が速い、トラバースが遅い ● SBVH は構築が遅い、トラバースが速い → 構築は LBVH などの高速な手法を用い、その 後木構造を最適化する。
  31. 31. Tree Rotation BVH ● Tree Rotations for Improving Bounding Volume Hierarchies[Kensler 2008] ● 木構造を回転してつなぎ直して、より SAH コストの かからないよう最適化 ● 局所最適 論文より引用
  32. 32. Treelet Restructuring BVH● Fast Parallel Construction of High-Quality Bounding Volume Hierarchies[karras et al. 2013] ● 先に LBVH などで構築し、 Treelet( 部分木 ) ごとに作り 直して、 SAH コストを最小化 ● SBVH の空間分割も取り入れてトラバース速度も SBVH 並みに 論文より引用
  33. 33. Treelet Restructuring BVH● 実測 build traverse build traverse build traverse QBVH 60 13 995 20 1045 17 HLQBVH 19 21 180 59 226 59 PLQBVH 12 14 143 20 213 20 TRQBVH 84 12 1019 17 1305 18 MBP Core i7 2.7Ghzh 8GB 単位は ms
  34. 34. 組み合わせ可能 ● それぞれの手法は組み合わせ可能 – QBVH: トラバースの高速化 – LBVH: 構築の高速化 – Tree Restructuring BVH: 木構造の最適 化 →TR L Q BVH
  35. 35. まとめ ● 各種空間構造 ● 適宜最適な空間構造 – メモリ使用量 – 構築速度 – トラバース速度 ● レイトレの性能追求=空間構造の性能追求
  36. 36. 空間構造入門 ● ご清聴ありがとうございました。

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