遺伝子組み換え多国籍企業と食料主権

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2013年12月10日に上智大学で行った講義で使った資料。
遺伝子組み換え鮭の問題がスライド上で欠けてしまっている部分は口頭にて説明。

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遺伝子組み換え多国籍企業と食料主権

  1. 1. ! 遺伝子組み換え多国籍企業と 食料主権 オルター・トレード・ジャパン政策室  印鑰 智哉
  2. 2. 日本はちょっと変 日本は豊かな国? 情報も豊か? 実は海外情報 はとっても貧しい国! 日本は他の先進国にはない情報が自由に流通でき ない(例、有名人が社会的発言する?)! 311前は原発の批判はマスコミには出なかった。! 遺伝子組み換え問題は事件以外、未だにほとんど 報道されない
  3. 3. 食料主権とは何か? 食料を得る権利! 食料を生産する権利! 社会でもっとも基本的な権利
  4. 4. 世界で遺伝子組み換えの 耕作地はどれくらい? わずか12%ほど! なぜ、それだけにすぎないのに世界中が大 騒ぎ なのか?
  5. 5. 食料生産における戦略物質 大豆、トウモロコシ。単位面積 あたりのタンパ ク質が高い。! 世界の畜産業が南北米大陸の大豆とトウモロコ シに依存する→日本の遺伝子組み換え食品表示の対象にな らず、消費者はわからずに食べている。! 加工食品でも不可欠な原料となる→これも表示さ れず、日本の消費者は知らぬ間に食べている
  6. 6. 粉ミルクは何でできている? はいはい ! ! 乳糖、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、脱脂粉乳、パーム油、全粉乳、 パーム核分別油、大豆白絞油、ガラクトオリゴ糖液糖、デキストリン(で んぷん糖化物)、精製魚油、炭酸Ca、塩化K、レシチン、クエン酸Na、 塩化Mg、V.C、ピロリン酸鉄、タウリン、V.E、硫酸亜鉛、シチジル酸 Na、ナイアシン、パントテン酸Ca、V.A、硫酸銅、イノシン酸Na、ウリ ジル酸Na、グアニル酸Na、5-AMP、V.B6、V.B1、V.B2、葉酸、カロ テン、V.D、V.B12 デキストリン(でんぷん糖化物)、分離大豆たんぱく質、ぶどう糖、大豆 ボンラクトアイ 白絞油、パーム油、パーム核分別油、MCTオイル、フラクトオリゴ糖、 ! 食用シソ油、食塩、炭酸Ca、リン酸K、レシチン、リン酸Ca、塩化 ! Mg、海藻灰抽出物、V.C、メチオニン、クエン酸鉄Na、クエン酸Na、 タウリン、シスチン、V.E、硫酸亜鉛、ナイアシン、パントテン酸Ca、 V.A、V.B2、V.B1、V.B6、硫酸銅、葉酸、V.D、V.B12
  7. 7. 遺伝子組み換え大豆のシェア http://articles.mercola.com/sites/articles/archive/2012/11/01/genetically-engineered-soybean.aspx?e_cid=20121101_DNL_art_1
  8. 8. 南米での遺伝子組み換えによる 被害の実態 アルゼンチン、パラグアイでは 農地 の6割が大豆に、ほとんど が遺伝子 組み換えに! ベトナム戦争を思わせるよう な先天 性欠損症、流産、ガン、 白血病、肝 臓病などが多発。! 先住民族、小農民の土地からの追い 出し! 国連人権委員会が遺伝子組み換え作 物への農薬噴霧が人権侵害をもたら していると勧告
  9. 9. 焼き討ちや農薬噴霧で追い出すことも 排除される小農民たち
  10. 10. アルゼンチンの遺伝子組み換え大豆畑に囲まれた地 域で生まれた子ども。先天性欠損症など深刻な病が 多数発生している。! http://www.amcmh.org/PagAMC/downloads/ads85.htm
  11. 11. 2013年11月30日 毎日新聞
  12. 12. 水俣病での報道のあり方 「有機水銀説」は,『朝日新聞』…によってスクープされていたが,「中 央の学者から批判が出た」という理由で――その「批判」は,チッソの意 向を受けて発表されたものであったが――全国報道には至っていない。 (中略)漁民の抗議行動は,11月には,不知火海沿岸一帯の漁民が排水停 止,操業停止を求めるところにまで発展する。工場側が面会すら拒否する 態度を示したため,激しく反発した漁民と工場との間で,負傷者,逮捕者 まで出す大規模な衝突事件が発生した。これが,「不知火海漁民騒動」と いわれる事件である。そして,水俣病事件は,この漁民とチッソ水俣工場 との激しい衝突事件によって,ようやく大規模な全国報道がなされること になった。しかし,そこで語られ,描かれたのは,工場に乱入した漁民が 施設を破壊する騒乱事件の「現場」であり,警官隊にも襲いかかる「暴徒」 化した漁民の姿であった。出典 http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/oz/630/630-03.pdf
  13. 13. 遺伝子組み換えは食べても大丈夫? 遺伝子組み換え飼料で育った豚の胃 通常の飼料で育った豚の胃
  14. 14. 不妊 右は遺伝子組み換え 大豆で育った親の 子。体重は半分! 子どもを作ること ができなった。
  15. 15. 遺伝子組み換え技術の 神話と現実 「GMは安全です」! 「GMは農薬を減らします」→実際には激増! 「気候変動への対応にGMは必要です」→GMは気候変動を加速! 「GMは世界の食料危機への対処に必要です」! 実際には飢餓人口を増やしている。! 生産性は高くない! 土壌崩壊などで耕作できない土地を増やす。! 世界の7割の食料を生産する小農民から生産手段を奪う ! さらに詳しくは GMO Myths and Truths http://earthopensource.org/index.php/reports/58
  16. 16. 異常気象と遺伝子組み換え ファクトリー・ファーミング(安い肉を作る工 場式畜産)はすべての自動車・航空機・鉄道を 合わせたよりも多くの気候変動ガスを排出! GM農業は大量の化石燃料を広大な土地に注ぎ 込む農業! 大規模な気候変動が起こされる
  17. 17. なぜ有害なのに拡がる? ヒント! 遺伝子組み換え企業の歴史を調べる! 政府と遺伝子組み換え企業の関係を調べる! 研究機関の予算を調べる
  18. 18. ↓横断幕:! 農薬が自然、民衆、我々の未来を殺す
  19. 19. 英国はNonGMを放棄? 英国スーパーTescoがそれまでの遺伝子組み換え飼 料を使わないというポリシーを放棄「非遺伝子組み 換え飼料はもう確保することは難しい」2013年4月! Abrangeがブラジルには十分な非遺伝子組み換え飼 料供給余力があるとTescoの宣言に反論。! Tescoの後、英国のスーパー、生協などが次々に非 遺伝子組み換え飼料を使うというポリシーを放棄。
  20. 20. ブリュッセル大豆宣言 ブリュッセル大豆宣言! ヨーロッパが遺伝子組み換えでな い飼料を確保できるかはブラジル にかかっており、署名したヨー ロッパの業者はブラジルに投資す る。 署名事業体
  21. 21. ブラジル非遺伝子組み換え穀物生 産者協会(Abrange)の取り組み 非遺伝子組み換え穀物生産を守ることを目的に2008年に結成      ! ヒカウド・ソウザ氏 証明書付きの非遺伝子組み換え大豆種子を提供する「自由な大豆」 プロジェクトをブラジル政府の農牧業研究機関Embrapaと提携し ながら開始 (2011年~)! Abrangeの取り組みもあり、ブラジルは今なお、            非遺伝子組み換え大豆世界最大の生産国
  22. 22. 大豆の歴史 大豆を食べるのはアジアの一部だけの文化。東北アジア原産。 日本食文化の要の位置にある。! 日本は明治以降、大豆の自給が落ち、第2次世界大戦中には2割 程度に落ちる。中国東北部と朝鮮半島から8割を輸入していた。 敗戦で飢餓。タンパク源を求めて始めたのが大規模商業捕鯨! 戦後は米国、その後、南米、さらにアフリカへ(現在の自給率 は6.5%、食品用限定でみると21%[2008年])。! どこで生産されているか意識しない日本人。商社まかせ。
  23. 23. 食料主権を取り戻す 食料を得る権利、食料を作る権利! 安全な食料、持続できる食料生産! 環境を守る、毒を含まない! どう可能か?
  24. 24. 非遺伝子組み換え穀物 の確保は? 非遺伝子組み換え大豆・トウモロコシが年々生 産が減る! NonGMOへの需要は高まる。! 将来、確保できるのか? →ブラジル・パラグアイ 現地調査2013.9~10
  25. 25. 現地調査:非遺伝子組み換え穀物 の生産農家が直面している困難 種子会社の独占により、非遺伝子組み換えの種 子が手に入らない! 農薬の選択も狭まり、モンサントの農薬ばかり! 研究所が地域からなくなり、遺伝子組み換え以 外サポートが得られない! 穀物商社が分別収集をやめてしまった。
  26. 26. 消費者と生産者の 結びつきを! 生鮮野菜などでは産直活動が活発! しかし、穀物は商社にまかせきり。消費者は生 産者の状況を知らない(多国籍企業の思いのま ま)! 直接結びつけば、              非遺伝子組み換え              穀物生産は守れる
  27. 27. 「緑の革命」 遺伝子組み換え技術を ると戦争に行き着く! 戦争で発達した化学企業が、その技術を日常に 世界化(原発と比較)! 最初に「緑の革命」、その次に遺伝子組み換え! 企業による農業の支配、生命の支配
  28. 28. 農業生物多様性の減少 米国では80年間で 93%の種が農業生 産から消えた。! 生物多様性がなく なると変化に対応 ができなくなる! 生物多様性は生命 維持の源泉 http://ngm.nationalgeographic.com/2011/07/food-ark/food-variety-graphic
  29. 29. 種子市場の独占 https://www.msu.edu/~howardp/seedindustry.html
  30. 30. 種子と農薬の独占 http://www.etcgroup.org/sites/www.etcgroup.org/files/styles/large/public/US%20Applications%20for%20Intellectual%20Property%20Protection%20on%20Plant%20Varieties_0.png? itok=muNGpbLz モンサントなど6大種子企業は、商業的種子の66%、農薬の 76%、研究開発費の76%を占める! Source: Gene Giants Seek “Philanthrogopoly” ETC Group 2013 March
  31. 31. 種子の知的所有権 先祖から受け継いだ自家採取の種子を植えるこ とを犯罪とする法制度が世界で進む! 自由貿易交渉で世界化! 企業の農業生産支配が完成する?! 生命体を植民地にする究極の形態
  32. 32. 生命への特許 生命は企業が発明したものではないが、米国は生命(遺 伝子)に特許を認めた(2013年6月、人間のDNAの特許を否定 する 米国最高裁判決)! 南に大きな割合を占める生物多様性を多国籍企業が知 的所有権を通じて支配、自由貿易交渉を通じて世界の 国に強制(TPPなど)! ←→共同財産(コモンズ)として種子を守ろうという SEED FREEDOM運動
  33. 33. 遺伝子組み換え技術の破綻 ラウンドアップ耐性雑草、Bt毒素耐性害虫の大 量出現! 農薬使用激増、枯れ葉剤などの投入! より危険になる遺伝子組み換え作物! 出口なし
  34. 34. 遺伝子組み換え反対運動 のグローバル化 自由貿易協定で強制される種子の購入の義務化を跳ね 返したコロンビア農民、チリでもモンサント法案の反 対! 米国でも遺伝子組み換え表示を求める動き! 遺伝子組み換え作物の耕作、流通を禁止する動き! 家畜の飼料や加工食品や添加物含めた包括的遺伝子組 み換え食品表示を求める運動! Twitter、Facebookなどでネットワーク化が進む
  35. 35. 大きな潮流となる アグロエコロジー 先住民族や伝統的住民が行ってきた農法、また古代農法に先進的な 要素を見つけた学者とアグリビジネスへのオルタナティブを求める 小農民、社会運動が合流して、アグロエコロジーが大きな民衆運動 として南米に生まれた。! 単なる農法に留まらず、社会のあり方を問い直す射程を持った運動 になりつつある。! ブラジル政府はアグロエコロジーを政策として採用し、小農民団体 などと実行計画を発表するに至っている。! FAOが巨大モノカルチャーをアグロエコロジーに転換すべきと提言
  36. 36. 農業生物多様性の復活
  37. 37. 22世紀の歴史家:「20世紀は工業化農業のために生物多様性が一時激減 し、 生態系が危機に陥ったが、アグロエコロジーの興隆により復活した」
  38. 38. どんな作物が 遺伝子組み換え? すでに市場に出ているもの:大豆、トウモロコ シ、 綿、ナタネ、甜菜、アルファルファ、 パパ イヤ、 ズッキーニ、イェロー・スクアッシュ! 今後出てきそうなもの: パイナップル(コスタ リカ) 、 リンゴ、バナナ、カカオ、米、小麦、 フェイジョ ン豆など! 失敗作: ナス、じゃがいも、トマトなど(現在米国 でジャガイモ承認申請中)
  39. 39. その他のGMO 遺伝子組み換え木(非食用)...ユーカリ、! 松、ポプラ パパイヤ、リンゴ、オレンジ、ナッツ! 蚊、ミバエ、豚、牛、ヤギ ! 医薬品、添加物
  40. 40. Follow up Blog http://blog.rederio.jp/! Twitter @tomo_nada! Facebook https://www.facebook.com/ InyakuTomoya

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