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「生命」と「情報」の関わりについて

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自分の大学院時代のレポートの発表スライドです。
ファイルの整理をしていて偶然見つけたので懐かしくなってアップしました。

「問い」と自分なりの「答え」で構成されています。

実験生物学の世界から情報生物学に専攻を移ったときのレポートで今読み返すと
結構な戸惑いがあったことが分かります^^
慣れるまでちょっと大変でしたね。

Published in: Technology
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「生命」と「情報」の関わりについて

  1. 1. 「生命」と「情報」の関わりについて @teapipin
  2. 2. 問い 「生命」と「情報」の関わりについて、できる だけ受け売りでない、自分の考え方を述べ よ。
  3. 3. 答え バイオインフォマティクスやシステムバイオロジー と呼ばれる分野は、一般には「生物学と情報学 の融合」と呼ばれることがあり、私も以前はその ように考えていた。しかし、大学院入学後はむし ろ新しい学問領域として捉えるべきであると考え るようになった。私は学部時代は生物の実験系 の研究室におり、憧れという理由で情報寄りの世 界に入ったが、ものの考え方の違いにかなりの カルチャーショックを受けることになる。
  4. 4.  生物系の世界では、未知の遺伝子や因子の同 定に力を注ぎ、多くの因子を同定できたり、未知 の機能を詳細に解明できたりすることが優秀とさ れる。しかし、生命活動に関する根源的な原理・ 理論の構築を先に行うことは少なく、実験によっ て示されるデータの蓄積によって理論を成立させ ていくことが多いと思う。この原因は、講義により 「生物学の源流は博物学」であるためということ が分かった。
  5. 5.  一方、情報系の世界では、まず理論の構築を行 い、それを検証するためにシステムを構築してい く。研究において最も時間が費やされるのは、理 論やシステムの構築であり、実際の解析にはほ とんど時間は割かれないようである。評価の対 象も「いかに美しい理論を構築できたか、いかに 高性能なシステムを構築できたか」という部分に あり、実際の解析結果はあまり着目されないよう である。
  6. 6.  このように発想の異なる2つの分野が融合 することは非常に難しいと考える。他方の 考え方を受け入れるためには今の考え方 を捨てなければならないためである。
  7. 7.  情報系の世界ではプログラミング言語によってコ ンピュータを操作してきた。人間の話す自然言語 に対してプログラミング言語は形式言語と呼ばれ、 体系づけられた理論に基づいて作られ進化して きたようである。一方、生物では、遺伝子の遺伝 暗号によって生体内の作用が決定づけられてお り、生物系の人間はこれを最も基礎として捉えて いる。生物とコンピュータはともに、いわば「言 語」によってその振る舞いが記述されていると私 は考えるようになった。
  8. 8.  生物系が研究の対象としているものは実は生物 自体ではなく、データである。単一のデータその ものはまとまった意味を持たないであろうが、 データの蓄積とその解析によって意味を持ったと き、初めて言語になると考える。生物系と情報系 では発想の異なりはあるが、同じ「言語」という土 俵を持っている。言語に対する理解や方向性を お互いに尊重し合いながら、生命現象を解明す るという目的のために歩み寄り、理解を深めてい きたい。文系チックな発想であろうけれども。

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