リアクティブプログラミング(RP)言語では、時間変化する値(時変値、シグナルともいう)の間の関係を宣言的に記述しておけば、あるシグナルの値変化はその関係を辿って他のシグナルへと自動的に伝播される。また、値変化を出力などの副作用に伝播させる場合もある。これらの機能は、GUIやセンサとモータの連携など、時間変化する入力列を処理するプログラムの記述に便利である。Javaを拡張したRP言語SignalJでは、文法拡張のほとんどないシンプルなプログラミングインタフェースでこれらの機能を扱うことができる。本講演では、RP言語やSignalJの機能をひと通り紹介した後、任意の過去に遡ってシグナル値を取得できる永続シグナルの実現方法について議論する。永続シグナルによる分散RPの実現可能性についても論じる。