事前授業のオンデマンド配信を組み合わせた定期試験廃止型授業の設計

Kitamura Laboratory
Kitamura LaboratoryKitamura Laboratory
事前授業のオンデマンド配信を組み合わせた
定期試験廃止型授業の設計
香川高等専門学校
電気情報工学科 助教
北村大地
既存の問題と解決する方法の一例
• 90分の授業で最後まで集中力を保てる学生はいない
– しかし授業において無駄なことは何もない,90分全ての内容が重要
– 集中を保てない学生は聞かない,次回の授業内容が分からない
– 試験は一夜漬け,何とか単位を取得,学術的本質は何も理解せず
• ①1回に集中する時間を20分程度に圧縮
– 前日までに10~20分の動画視聴+授業当日15~20分説明
• ②毎回の授業で緊張感(集中力)を持続させる
– 授業の終わりに毎回小テストを実施し成績に反映(割合100%!)
– 小テスト採点と学生へのフィードバックの手間を超効率化(一瞬) 2
授業に集中できず 次回ついていけず 一夜漬け(怪しい) 結果オーライ(ではない)
解決する戦略
①1回に集中する時間を20分程度に圧縮
• 事前視聴動画
– 授業当日の6日前にStreamにアップ,Teamsで周知
– 長くても20分程度に収まる工夫を盛り込む
• 工夫1:あらかじめ穴抜きで板書
– 穴抜き版と完全版の授業ノートをPDFで用意,Teamsで動画と一緒に学生に配布
• 工夫2:板書する時間は早回し(4倍~6倍速)
– カットはしない
– 「先生が板書している」という行為に,学生の目線や注意を引き付ける力がある
• 工夫3:話の流れ・セリフは事前に用意しておく(5割程度でOK)
– アドリブで話すと長くなる(「えー」・「あー」等のフィラーや話の脱線等が原因)
– 大変なので一度に撮る量を3分程度として細かく撮影,原稿を見ている時間は編集でカット
– 教員の姿は必要
• 板書のみやスライドのみの動画はよほど面白くない限り集中力を保てない
• 「視聴者に語り掛けている」という雰囲気を醸すために目線も重要
– 撮影にかかる労力?
• 20分の動画を1本撮影&編集&アップロードに(慣れれば)3時間程度 3
• 授業ノート
– iPadのGoodNotes5(ノートアプリ)で作成,PDFでTeamsにて配布
①1回に集中する時間を20分程度に圧縮
4
穴抜き版 完全版
①1回に集中する時間を20分程度に圧縮
• 撮影風景
5
カメラの出力をキャプチャボード経由でPCにUSB接続
(PCはカメラの映像をWebカメラとして認識)
コンデンサマイクもPCにUSB接続
Zoomを使ってレコーディング(Teamsより高解像度)
キャプチャボードからディスプレイにパススルー
(撮影中の画面確認用)
カメラの上に人形を置き,人形に向かって授業
(撮影中の目線のやり場)
人形 ミラーレス一眼カメラ
キャプチャーボード コンデンサマイク
PC
ディスプレイ ホワイトボード
• 撮影機材紹介
– ミラーレス一眼カメラ
• Sony α6500
• Sigma 30mm F1.4 DC DN Contemporary
– コンデンサマイク
• RODE NT-USB
– キャプチャボード
• Aver Media Live Gamer ULTRA GC553
– PCにUSB 3.0(青色のUSBポート)が無いと使えないので注意
– 動画編集
• Adobe Premiere Elements 2020(買い切り)
– カットと早送りしか使わないので動画編集は楽
• Webカメラを使う場合
– キャプチャボード不要(そのままPCで認識可)
– 画質とマイクに注意(文字が読みづらい・音質が悪いと集中力が切れる)
①1回に集中する時間を20分程度に圧縮
6
Micro HDMI
HDMI
HDMI
HDMI
ディスプレイ
カメラ
キャプチャ
ボード
PC
USB type C
USB 3.0
マイク
USB 2.0
• 当日の授業方法
– プロジェクタにiPadのGoodNotes5の
画面(穴抜き版ノート)を投影
– キャプチャボードとPCを使って録画
• 録画データは当日の内にTeamsで公開
– 事前視聴動画の続きから授業再開
• 授業で動画内容の復習は絶対にしない
• 当日復習すると「じゃあ見なくていいや」
– 学生には穴抜き版ノートの印刷物を
配布し,書き取りしてもらう
– 当日の授業内容は20分で終わる
• iPadなので板書時間もかなり短縮される
– 例題や問の演習時間に40分使える
• このあとは小テスト,寝る学生はいない
①1回に集中する時間を20分程度に圧縮
7
USB type C
HDMI
HDMI
HDMI
キャプチャ
ボード
PC
USB type C
USB 3.0
マイク
USB 2.0
iPad
ディスプレイ
①1回に集中する時間を20分程度に圧縮
8
黒板より文字が小さくなりがちなのでiPad側で拡大・縮小を多用
学生の手元が暗くなるので部屋の電灯は極力付けた方が良い
②毎回の授業で緊張感(集中力)を持続させる
• 中間試験・期末試験を廃止
– 一夜漬けで獲得した知識は大部分を直ちに忘却
– 細かい分割(授業1回)で反復的に小テストを実施
• 日頃から短時間のコンスタントな学習を促し,知識の確実な定着を狙う
• 定期試験を廃止し単元テストで代替する学校の例(但し賛否両論あり)
– 千代田区麹町中学校,世田谷区立桜丘中学校,所沢市立三ヶ島中学校
9
Web引用:https://gentosha-go.com/articles/-/20345
(2020年10月29日閲覧)
②毎回の授業で緊張感(集中力)を持続させる
• 毎回の授業の後半30分で小テストを実施(5~7問,1問1点)
– 小テスト範囲
• 事前に視聴した動画内容+当日の授業内容+α(過去小テストと同問)
– 実施の流れ
• Formsで小テスト作成
– 1回の小テスト作成は(慣れれば)2時間程度,それなりの労力がかかる
• 授業の後半30分でFormsの画面を印刷した紙を配布して回答開始
– 回答時間にスマホ等を許してしまうと,LineやSNSなどで他者と連絡しカンニングできてしまう
– 試験監督も各人のスマホをのぞき込んでカンニングチェックはできない
• 小テスト終了後にTeamsの課題機能でFormsクイズを割り当て,スマホで回答
を入力・送信してもらう
– この回答入力・送信の時間もカンニングの危険があるので私語禁止
– 「5分以内に回答送信しないと締め切られる」と伝える(実際は余裕を持って設定してる)
• 採点結果とフィードバック(問題・回答・正答)はレビュー機能で自動的に返却
– 授業終了後5分以内に返却できる(まだ小テストの内容でワイワイしている時間)
– 留意事項
• 公欠や診断書の無い欠席は小テスト0点と事前に十分周知 10
事前に「第〇回のテストと同問を出すよ」とアナウンス
②毎回の授業で緊張感(集中力)を持続させる
• 小テスト例(Formsに印刷機能は無い,スクリーンショットをWordに貼り付け)
11
全て選択式回答の問題で出題(「other」が正解になることもある)
回答欄を自由入力フォームとするのはやめた方が良い
(自動採点が文字列完全一致のため難しい,スマホでの回答入力も難しい)
Formsの数式欄は実は
TeX形式で入力可能
画像も貼付可能
②毎回の授業で緊張感(集中力)を持続させる
• 小テスト結果(教員のForms画面)
– 自動採点結果をForms上で
確認可
• 平均点,各問の正答率,各学生
の回答結果も確認可
– Excelで保存すれば問題と
各学生の回答のリストが出力
される
• 授業エビデンスはこのファイルを
保存しておくだけ
– スコアを投稿することで各学生
にフィードバックされる
• 学生は問題と自分の回答と正答
と得点を確認できる
• 自分以外の得点は閲覧不可
12
ここでスコア投稿
ここでExcel保存
②毎回の授業で緊張感(集中力)を持続させる
• 小テスト結果(教員のTeamsの「成績」タブ)
– スコアを投稿(学生に返却)すればTeams「成績」タブで一覧を確認可
• 一覧をExcelで保存することも可能
13
成績タブ
ここでExcel保存
本スライドでは
得点を隠していますが
ココに表示されます
②毎回の授業で緊張感(集中力)を持続させる
• 小テスト解説
– 小テストの解説動画を撮影しておき,小テスト終了後Teamsで周知
• この動画はクォリティにはこだわらない(一発録り,ZOOM+iPadの画面共有)
• 基本的に再生数は伸びない,まじめな学生しか見ない
– 今後の小テストで事前に「第○回の小テストの類題を出すよ」と案内
• その際に学生は視聴する(と思われる)
• 既に終わった単元の反復的な復習を促すことが狙い
14
問題点
• 初年度の教員の負荷がかなり大きい
– iPadで穴あき版と完全版のノート作成(?時間)
• 北村の場合は昨年度作成していた
– 事前視聴動画の撮影&編集(3~5時間)
• 毎年使いまわすことが可能
– Forms小テスト作成(2時間)
• ある程度は毎年使いまわすことが可能
– 小テスト解説動画の撮影(30分)
• 再試験は実施しないと周知
– 学生が挽回するチャンスが無い
– 実施する場合15回分の再試験が必要であり,更なる負荷がかかる
• 60点に達した学生が授業に来なくなる?
– 今後起きうる問題
• 但し,不真面目な学生で早々に60点に到達する学生は居なさそう 15
まとめ
• 問題点
– 授業中の集中不足&定期試験前の一夜漬けと事後の忘却
• 解決策
– ①1回に集中する時間を20分程度に圧縮
• 事前視聴動画の活用
– ②毎回の授業で緊張感(集中力)を持続させる
• 定期試験を廃止し毎回の小テストで成績をつける
• メリット
– 反復的かつコンスタントな学習を促し確実な知識定着が狙える?
• デメリット
– 教員の負荷増大(但し初年度のみ?)
– 再試験を実施する場合の負荷
• 「第1回~第3回の小テスト3つをまとめた再試験」等が可能となれば負荷軽減
16
その他情報
• 北村の事前視聴動画は下記から視聴していただけます
– 会社全体公開チャンネル(随時更新予定)
• https://web.microsoftstream.com/channel/daa4a2a8-1f88-47fb-9366-b6532fc85ff7
• 撮影技法の参考としてお勧めの教育系YouTuber
– 予備校のノリで学ぶ大学の数学・物理
• https://yobinori.jp
• https://www.youtube.com/channel/UCqmWJJolqAgjIdLqK3zD1QQ?sub_confirmation=1
– Masaki Koga [数学解説]
• https://mkmath.net
• https://www.youtube.com/channel/UCOjBG3Bu6sDxfGi15SMNF1Q
17
Tips1
• Teamsの課題・成績タブ
– チーム作成時に「クラスルーム」で作成する必要あり
• 「教職員」として登録したメンバーは「成績」の閲覧権限あり
• 「学生」として登録したメンバーが「課題」の対象となる
• Teamsの動画まとめタブ
– Streamでチャンネルを
作成し動画をそのチャン
ネルに登録
– Teamsのタブ追加でこの
チャンネルを追加すると
分かりやすい画面が作成
される
18
作成した動画まとめタブ ここでタブ追加
Tips2
• Zoomで高画質に録画する方法
– 「ビデオ設定」→「ビデオ」→「HDを有効にする」にチェックを入れる
19
もし確認用画面が左右反転する
場合はここにチェックを入れる
Tips3
• どのような形式でForms小テストの問題(選択式)を作るか
– 知識を文章での回答で問う場合
• 自由記述の回答欄を設け手動で採点(点数入力方式なので部分点も可)
• スマホで文章を入力してもらう手間がある
– 数式導出の過程を問う場合
• スマホで写真を撮影しアップロードさせる?
• アップロードのトラブルに注意(ファイルサイズ,通信容量等)
• 自由記述と同様に手動で採点(1,2問程度なら採点はまあまあ楽)
• 手書き入力デバイスはiPad Pro+Apple Pencilがお勧め
– ほぼ紙に書くような感覚で書き込めます
– 北村はSurfaceも使っていますが,iPad Proには及ばない
– ノートアプリはGoodNotes5がお勧め
• 高松CPはCS3に撮影スタジオを準備中
– 年内か年明け頃に利用可能となる予定 20
Tips4
• Formsで小テストを作成する際の注意点
– スマホで見ると右図のように問題文がはみ出す
場合がある
• 数式入力部分(問題文・選択肢)がはみ出す
• 作成画面で「プレビュー」を選択し「携帯電話/タブレット」
をクリックするとスマホ画面でのプレビューで確認可能
21
画面をはみ出している
Tips5
• 複数映像入力をスイッチングできる
ハードウェア
– ATEM MiniまたはATEM Mini Pro
• 撮影後の映像編集無しで複数のHDMI入力
を切り替え可能
• ディゾルブ(ふわっとした画面切替)も可能
22
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事前授業のオンデマンド配信を組み合わせた定期試験廃止型授業の設計

Editor's Notes

  1. Teamsに課題を割り当てたことのご案内を忘れずに!
  2. 私が考えてきた既存授業の問題は,「90分間集中力を保てる学生はいない」ということです.どうしても見ている側はぼーっとしてしまう時間が生じると思います. しかし教員は一生懸命授業準備していますので,90分の中に無駄なことはなく,全て重要なはずです. なので10分でも聞き逃してしまうともう分からない,1回の授業で分からなくなると次の授業は分からない,結局試験は一夜漬けして,単位を取得したとしても知識は定着していない,という問題が起きていると思います. (クリック)これを解決するために,今回試しているのは次の2つです. 1つ目は,1回に集中する時間を20分程度に圧縮する,2つ目は毎回の授業で緊張感を持続させる,というものです. 1つ目に関しては,前日までに20分程度の動画を視聴してもらい,授業当日も20分程度にとどめることで実現します. 2つ目は,授業の終わりに毎回小テストを実施しこれを成績とします.なので今やってる内容が30分後に小テストにでる,という状態です. 毎回小テストをやると採点とフィードバックが大変になるのですが,これはFormsで一瞬でやります. (1:15)
  3. この動画は授業の6日前にStreamにアップし,Teamsで学生に周知しています. また,動画時間をできるだけ短くするために,3つの工夫を盛り込んでいます. 1つ目は,あらかじめ穴抜きで板書する,という点です.これで板書時間を大幅カットします.また,この穴抜きは学生に配布するノートともリンクしています.これについては次のスライドで説明します. 2つ目は,板書する時間を4倍速とかに早回しすることです.学生は書き写す場合は自分で動画を止められますので,早回しでOKです. 3つ目は,話の流れやセリフを事前に用意しておく,ということです.アドリブで話すと絶対に長くなるので,原稿をざっくりと作っておきます. あと,スライドだけの動画ではなく自分の姿を映しています.この方が集中力が保てるという話を学生からよく聞きます.撮影時の目線もカメラを見ることが重要です. これを毎回撮影する労力なんですが,大体1本撮影して編集してアップロードするのに3~5時間程度です. (3:10)
  4. こちらは動画と一緒に学生にPDFで配布している授業ノートです. 穴抜き版と完全版の2つを用意し,両方とも動画と一緒にTeamsで配布しています. このノートの作成は,iPadのGoodNotesというアプリを使っています.
  5. こちらが撮影環境です.キャプチャボードを通してカメラの映像をPCに取り込んでいます. 自分の姿を確認しながら撮影できるよう,ディスプレイにも映しています.
  6. 機材はこんな感じです.ここら辺は割愛させてください.
  7. 次に,当日の授業です. 当日の授業も20分程度に圧縮するために,黒板は使わず,先ほどの穴抜き版ノートをプロジェクタにつないで,iPadで授業しています. また,授業の内容もPCで録画し,学生が後で見返せるようにしています. 大事なことは,「事前視聴動画の続きから授業を再開」することです. 動画の内容を復習することは絶対にしません.これをやると学生は以後動画を見なくなります. 授業内容を動画で半分やっていて,当日の授業も板書がほぼないので,大体20分くらいで内容は終わります. 残りの時間で30分演習,30分小テストができます.
  8. 学生目線だとこんな感じです. 文字が小さくなるので,書き込むときはiPadの画面をめちゃくちゃ拡大して見やすくします. 以上の方法で,90分連続で集中するのを解消でき,前日までに20分,当日20分,あとは演習など,という構成にできます. (4:40)
  9. 次に,毎回の授業で緊張感を持続させる方法です. この授業では,中間試験と期末試験を廃止しました. これには賛否両論ありますが,廃止する目的は,試験前の一夜漬けではなく,授業1回という細かい期間で反復的にテストをして,日ごろから短時間の学習を促し,知識の確実な定着を狙うことです. 全学廃止している事例もいくつかあり,調べてみると利点欠点が見えてくるかもしれません.
  10. 私の授業では,毎回の授業の後半30分が小テストとなります.6問程度,1問1点で,これがそのまま成績になります. テスト範囲は,事前視聴動画内容と当日の内容プラスアルファです.プラスαは過去の小テストと同じような問題で,これは反復的な復習を促すことが目的です. 小テストの実施方法は,まずFormsで選択式の小テストを作ります.これは大体2時間程度の労力がかかります. そして,当日の授業の後半30分でこれを解かせるのですが,いきなりスマホやタブレットでFormsを回答させるのではなく,Formsの画面を印刷した紙を配布してそこで解かせます. この理由は,回答中にスマホが使えてしまうと,Lineなどで他者と連絡できてしまうのを防ぐためです. 小テスト終了後に,「じゃあスマホ出して」と言って用意させ,Teamsの課題機能で割り当てたFormsに入力・送信してもらいます.この時も私語禁止です. 回答締切後,レビュー機能で採点結果を一瞬で返却できます.
  11. これがFormsの例です.Formsって印刷する機能が無いので,スクリーンショットをWordに貼り付けています. 確実に自動採点するために,テストは全て選択問題で作ることをお勧めします.
  12. 結果は教員側でこのように即座に確認できます.「スコアを投稿する」で皆さんに結果を返却できます. 学生は問題と自分の回答と正解と自分の得点を確認できます. もちろん他の人の得点や回答は見えません.
  13. Teamsの課題機能を使っているので,教員は成績タブで過去の小テストを含め,点数一覧を確認できます. これは結構便利で,Excelで保存すればそのままエビデンスになります.
  14. 小テスト後に,小テストの解説動画を公開します. この撮影はクォリティはこだわらず,iPadの画面をPCに映して一発録りしています. この動画は学生はすぐには見ないのですが,今後の小テストで事前に「あの時の問題の類題を復習で出すよ」と案内した時に見てもらうためです. 以上が,授業で集中力を持続させるための取り組みになります. (7:20)
  15. この実施形態の問題点をまとめました.まず,初年度は労力が大きいです. iPadでノート作成,事前動画作成,Forms作成,解説動画作成があります. ただ,大部分を使いまわせるので,次年度はかなり楽になります. あとは,再試験は実施しない予定です.なので学生が挽回できるチャンスがありません. この理由は,小テストの再試験に関する取り決めが多分決まっていない点にあります. もし15回の小テストを全て再試験が必要ならば,あまりにも労力がかかります.
  16. まとめです.問題点として,授業中の集中不足,試験前の一夜漬けと事後忘却を挙げました. 解決策として,1回の集中時間を20分に圧縮し,毎回小テストを実施して集中を持続させる工夫をしています. メリットは,反復的かつコンスタントな学習で確実な知識定着が狙えるところにあり,デメリットは教員の負荷増大です. 再試験の話は,複数の小テストをまとめた再試験が制度的に可能であれば,解消されるかもしれません. その他,情報やTIPSをまとめていますのでまたご確認ください. (8:35)