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消費税引き上げ後の反動の様相について(本文)

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産業活動分析 平成26年4~6月期 に掲載しているものです。
http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/bunseki/index.html

Published in: Economy & Finance
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消費税引き上げ後の反動の様相について(本文)

  1. 1. 消費税率引上げ後の反動の様相について 26年4月から消費税率が5%から8%に引き上げられた。 26年1~3月期の産業活動分析のコラム「消費税率引上げ前の駆け込み需要の動 向」では、消費税率引上げ前に鉱工業指数及び第3次産業活動指数に見られた駆け 込み需要について、前回の消費税率引上げ時(9年4月)と比較しながら確認した。 今回の分析では、消費税率引上げ後の反動の様相を中心に、消費税率引上げ時(4 月)の指数値を100 として、前回の消費税率引上げ前後の動向と比較しながら見ていく こととする。 (1) 鉱工業 ① 鉱工業全体 まず、鉱工業全体について見てみると、9年の消費税率引上げ後の局面と比較して、 今次局面では、生産、出荷ともに弱くなっている(第1図)。9年の時には、5月に反動減 からの持ち直しの動きが生じていたが、26年は、生産、出荷ともに1月に大きく上昇して ピークをつけた後は減速基調で推移し続けている。 消費税率引上げ後の生産や出荷が弱い分、在庫の積み上がりの勢いは強くなって いる。 第1図 鉱工業指数の前回消費税率引上げ時期との比較 (9年4月、26年4月=100、季節調整済) 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 鉱工業出荷 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 鉱工業生産 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 鉱工業在庫 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 資料:「鉱工業指数」から作成。 在庫の動向を公表値(22年=100、季節調整済)で比較してみると、消費税率引上 げ後の在庫水準は、過去最高といわれた9年当時のほうが高いものの、在庫率指数(出
  2. 2. 荷に対する在庫の比率)は今次局面のほうが高く、9年当時と比較して、今次局面では 在庫に対する出荷の勢いが弱くなっている(第2図)。 第2図 在庫指数及び在庫率指数の前回消費税率引上げ時期との比較 (22年=100、季節調整済) 120 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 鉱工業在庫率 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 140 135 130 125 120 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 鉱工業在庫 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 資料:「鉱工業指数」から作成。 次に、生産と在庫の関係を在庫循環図の形で四半期単位で示してみると、前回の消 費税率引上げ時は、9年4~6月期以降、生産の伸び率が低下するとともに在庫が上昇 していき、消費税率引上げから半年後の9年10~12月期に、「在庫積み増し局面」から 「在庫積み上がり局面」へと移行していた(第3図)。 一方、今回は、26年4~6月期の時点で「在庫積み増し局面」から「在庫積み上がり 局面」に移行している。 足下では、出荷の勢いが弱く、在庫が減りにくい状態にあると思われる。 第3図 在庫循環図の前回消費税率引上げ時期との比較 (22年=100) 15 10 5 0 ▲5 ▲10 ▲15 今回 在庫積み上がり局面 26Ⅱ 25Ⅰ 25Ⅱ 25Ⅲ 25Ⅳ ▲15 ▲10 ▲5 0 5 10 15 在 庫 前 年 同 期 末 比 (%) 生産前年同期比(%) 在 庫 調 整 局 面 在 庫 積 み 増 し 局 面 意図せざる在庫減局面 26Ⅰ 10 5 0 ▲5 ▲10 前回 在庫積み上がり局面 10Ⅰ 9Ⅳ 9Ⅰ 9Ⅲ ▲10 ▲5 0 5 10 在 庫 前 年 同 期 末 比 (%) 生産前年同期比(%) 9Ⅱ 8Ⅰ 在 庫 調 整 局 面 在 庫 積 み 増 し 局 面 意図せざる在庫減局面 10Ⅱ 10Ⅲ 10Ⅳ 資料:「鉱工業指数」から作成。
  3. 3. 今次局面では、9年の消費税率引上げ後の局面と比較して、出荷の勢いが弱くなっ ている。そこで、出荷の伸び率に対する国内向け出荷と輸出向け出荷の寄与度の推移 を見てみると、9年の時には消費税率引上げ前後を通じて、輸出向け出荷がプラスに寄 与していたが、今回は26年1~3月期以降、輸出向け出荷がマイナスに寄与している (第4図)。 今次局面における出荷の勢いの弱さの要因の一つには、輸出が弱いことがある。 第4図 出荷指数(国内向け、輸出向け)の要因分解 前回消費税率引上げ時期との比較 (22年=100、季節調整済) Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 8 9 10 11 12 6 4 2 0 ▲ 2 ▲ 4 ▲ 6 ▲ 8 輸出向け出荷 国内向け出荷 出荷 (前期比、%、%ポイント) 前回 (期/年) Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 25 26 27 28 29 6 4 2 0 ▲ 2 ▲ 4 ▲ 6 ▲ 8 輸出向け出荷 国内向け出荷 出荷 (前期比、%、%ポイント) 今回 消費税率引上げ (期/年) 消費税率引上げ 資料:「鉱工業出荷内訳表」から作成。 ② 消費財 次に、消費税率引上げの影響が明確に表れている鉱工業の消費財の動向を見てみ ると、9年の時と比較して、26年は生産、出荷ともに消費税率引上げ時(4月)の減少幅 が大きくなっている(第5図)。また、9年の時には、5月に反動減からの持ち直しの動き が生じていたが、26年は生産、出荷ともに1月に大きく上昇してピークをつけた後は振 れを伴いながらも減速基調で推移し続けている。 在庫は、9年の時には消費税率引上げ時(4月)に上昇に転じたが、26年は、1月以 降、振れを伴いながらも上昇傾向で推移しており、9年の時と比較して5月、6月の上昇 幅も大きくなっている。
  4. 4. 第5図 消費財指数の前回消費税率引上げ時期との比較 (9年4月、26年4月=100、季節調整済) 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 消費財出荷 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 消費財生産 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 120 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 消費財在庫 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 資料:「鉱工業指数」から作成。 消費財を「耐久消費財」と「非耐久消費財」に分けて、生産(第6図)、出荷(第7図)及 び在庫(第8図)の推移を比較してみると、9年の消費税率引上げ後の局面と比較して 今次局面では、「耐久消費財」の出荷が大きく低下し、在庫が大きく上昇しているのが特 徴的である1。 「耐久消費財」の内訳を用途別に見てみると、普通乗用車や小型乗用車等を含む 「乗用車・二輪車」の生産及び出荷が26年1月のピークから減速基調で推移しており、 在庫が26年1月以降、増加基調で推移している。「乗用車・二輪車」は、「耐久消費財」 のウェイトの約7割を占めていることから、全体の動きに大きく影響を及ぼしている2。 「乗用車・二輪車」の生産は、9年当時も消費税率引上げ3か月前の1月がピークで あったが、消費税率引上げ後も5月まで増産が続いていた。出荷についても、1月の ピークから2月に大きく低下した後、3月から6月にかけてプラスの伸びが続いていたが、 生産と比較して出荷の勢いが弱かったことから、3月以降、在庫が積み上がっていった。 26年は、消費税率引き上げ前の2月以降において既に「乗用車・二輪車」の生産、 出荷が減速基調で推移する中で、在庫が上昇している。消費税率引き上げ後の5月、6 月の出荷の低下幅及び在庫の上昇幅は大きく、9年当時とは動きが異なっている。 1 「耐久消費財」の在庫については、26年1~3月期の産業活動分析のコラム「消費税率引上げ前の駆け込み 需要の動向」において、「今回は、企業が早い段階から在庫の抑制を図ってきたことが推察される。」と分析して いた。しかしながら、今次局面における出荷の勢いは弱く、結果的には9年当時を上回る勢いで在庫が積み上 がることとなった。 2 耐久消費財の生産ウェイト1195.3 のうち、乗用車・二輪車は787.1 を占める。出荷ウェイト1523.1 のうち、乗 用車・二輪車は1053.3 を占める。
  5. 5. また、「耐久消費財」の生産及び出荷動向には、ウェイトの約2割を占める「教養・娯楽 用」の影響も大きい3。「教養・娯楽用」は、9年の時には、消費税率引上げ後も、生産は 6月まで、出荷は7月まで上昇していた。26年は、生産、出荷ともに1月をピークに減速 基調で推移しているが、生産の低下にはデスクトップ型パソコンやノート型パソコン等、 出荷の低下には薄型テレビ等の低下が大きく影響を及ぼしている。 次に、「非耐久消費財」の動向を見てみると、9年の時と比較して、26年は、生産、出 荷ともに消費税率引上げ前の上昇幅及び消費税率引上げ時(4月)の低下幅が大きく なっている。 用途別に見てみると、生産は、美容液や化粧水等を含む「家事用」を中心に、26年1 月以降大きく上昇し、3月まで高止まりの状態が続いていた。しかしながら、消費税率引 上げ時(4月)には、「飲食料品」等全ての用途の財が減少したため、大幅に低下した。5 月は「飲食料品」等が増加したため小幅上昇に転じたが、6月は「飲食料品」等の減少 により再び低下している。 出荷も、26年1月以降、「家事用」を中心に上昇していった。消費税率引上げ直前の 3月には、ガソリン等を含む「教養・娯楽用」等全ての用途の財が増加したため、大幅に 上昇したが、消費税率引上げ時(4月)には、「教養・娯楽用」等全ての用途の財が減少 したため、大幅に低下した。5月には「飲食料品」等が増加したため小幅上昇に転じたが、 6月は「飲食料品」等の減少により再び低下している。 在庫は、26年3月に急減した。3月の低下幅は9年の時より大きく、「教養・娯楽用」等 全ての用途の財が減少した。4月以降は「家事用」を中心に増加しているが、在庫水準 は、消費税率引上げ前より低くなっている。 3 耐久消費財の生産ウェイト1195.3 のうち、教養・娯楽用は253.6 を占める。出荷ウェイト1523.1 のうち、教 養・娯楽用は343.5 を占める。
  6. 6. 第6図 耐久・非耐久消費財生産指数の前回消費税率引上げ時期との比較 (9年4月、26年4月=100、季節調整済) 120 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 非耐久消費財生産 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 120 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 耐久消費財生産 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) <耐久消費財生産の内訳(用途別)> 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 家事用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 冷暖房用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 家具・装備品用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 教養・娯楽用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 乗用車・二輪車 <非耐久消費財生産の内訳(用途別)> 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 家事用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 教養・娯楽用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 被服・履き物 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 飲食料品 資料:「鉱工業指数」から作成。
  7. 7. 第7図 耐久・非耐久消費財出荷指数の前回消費税率引上げ時期との比較 (9年4月、26年4月=100、季節調整済) 120 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 耐久消費財出荷 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 120 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 非耐久消費財出荷 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) <耐久消費財出荷の内訳(用途別)> 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 家事用 160 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 冷暖房用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 家具・装備品用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 教養・娯楽用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 乗用車・二輪車 <非耐久消費財出荷の内訳(用途別)> 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 家事用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 教養・娯楽用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 飲食料品 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 被服・履き物 資料:「鉱工業指数」から作成。
  8. 8. 第8図 耐久・非耐久消費財在庫指数の前回消費税率引上げ時期との比較 (9年4月、26年4月=100、季節調整済) 130 125 120 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 耐久消費財在庫 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 130 125 120 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 非耐久消費財在庫 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) <耐久消費財在庫の内訳(用途別)> 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 家事用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 冷暖房用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 教養・娯楽用 160 140 120 100 80 60 140 120 100 80 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 乗用車・二輪車 60 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 家具・装備品用 <非耐久消費財在庫の内訳(用途別)> 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 家事用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 教養・娯楽用 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 被服・履き物 140 120 100 80 60 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 飲食料品 資料:「鉱工業指数」から作成。
  9. 9. (2) 第3次産業活動 次に、第3次産業活動全体について見てみると、9年の消費税率引上げ後の局面と 比較して、今次局面では、回復の勢いが弱くなっている(第9図)。 第9図 第3次産業活動指数の前回消費税率引上げ時期との比較 (9年4月、26年4月=100、季節調整済) 115 110 105 100 95 90 85 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 資料:「第3次産業活動指数」から作成。 消費税率引上げに伴う消費財への影響を販売面から確認するため、商業販売統計 の小売業販売額を実質化して季節調整を施した、第3次産業活動指数の「小売業」の 動向を見てみると、26年の消費税率引上げ時(4月)の低下幅は9年の時よりも大きかっ たが、5月以降の回復の勢いは9年の時よりも強くなっている4(第10図)。 内訳を見てみると、26年は「機械器具小売業」、「各種商品小売業」(百貨店、スー パーなど)、「飲食料品小売業」の消費税率引上げ時の低下幅が9年の時よりも大きかっ た。「機械器具小売業」、「各種商品小売業」は、5月以降、回復傾向で推移し続け、「小 売業」の回復に寄与している。しかしながら、「機械器具卸売業」の動向を見てみると、5 月は小幅プラスに転じたものの、6月には再び低下しており、「機械器具小売業」と比較 して弱い動きとなっている。商業販売統計で26年6月の商品別の在庫率5を確認してみ ると、家庭用電気機械器具は97.0%と前年同期末比20.5%上昇しており、足下では積 み上がった在庫が販売されている可能性も考えられる(第11図)。とすれば、「機械器具 4 9年との比較をする場合、4月を基準点とすれば、3月までの「盛り上がり」の比較となり、3月を基準点とすれ ば、4月の「落ち込み」の比較となる。小売業活動について、3月を基準に比較してみると、4月の落ち込みが今 回の方が大きく、5月の回復も角度としては急であるが、その「戻った」水準は、9年4月と同年5月の相対的な水 準の関係よりも小さいこととなろう。 5 在庫率(%)=期末商品手持額/月間商品販売額×100
  10. 10. 小売業」の活動が7月以降さらに回復しても、それが直ちに7~9月期の耐久消費財の 国内生産や出荷の回復に直結するとは言えなくなる懸念が生じることになる。 「自動車小売業」については、ピークから消費税率引上げ時にかけての低下幅は、9 年の時よりも小さかった。しかしながら、消費税率引上げ後の局面を比較してみると、今 次局面のほうが回復の勢いが弱くなっている6。また、そもそも4月に急落したというよりは、 本年2月以降の低下傾向が継続しているという様相になっている。 第10図 「小売業」活動指数の前回消費税率引上げ時期との比較 (9年4月、26年4月=100、季節調整済) 125 120 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 小売業活動 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 145 140 135 130 125 120 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 各種商品小売業活動 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 飲食料品小売業活動 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 125 120 115 110 105 100 95 90 165 160 155 150 145 140 135 130 125 120 115 110 105 100 95 90 85 織物・衣服・身の回り品小売業活動 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 機械器具小売業活動 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 参考:卸売業活動 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 135 130 125 120 115 110 105 100 95 90 120 115 110 105 100 95 90 85 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 参考:機械器具卸売業活動 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 85 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 8年 25年 9年 26年 10年 27年 自動車小売業活動 今回(26年4月消費税率引上げ) 前回(9年4月消費税率引上げ) 資料:「第3次産業活動指数」から作成。 6 「自動車小売業」については、26年1~3月期の産業活動分析のコラム「消費税率引上げ前の駆け込み需要 の動向」において、「ピークからの低下幅をみる限りにおいては、今回は需要の先食いはそれ程大きくないのか もしれない」と分析していた。
  11. 11. 第11図 「家庭用電気機械器具」 在庫率の推移 80.5 74.3 81.7 79.5 97.0 100 95 90 85 80 75 70 6 9 12 3 6 25 26 (%) (月/年) (注)在庫率=期末商品手持額/月間商品販売額×100 資料:「商業販売統計」 (3) まとめ 本稿では、鉱工業指数及び第3次産業活動指数に見られた、26年4月の消費税率 引上げ(5%→8%)の影響について、消費税率引上げ後の反動の様相を中心に、前回 の消費税率引上げ(9年4月)前後の動向と比較しながら確認した。 鉱工業全体を見てみると、9年の消費税率引上げ後の局面と比較して、今次局面で は、生産、出荷ともに弱くなっており、在庫の積み上がりの勢いが強くなっている。今次 局面における出荷の勢いの弱さの要因の一つには、輸出が弱いことがある。 今次局面では、「耐久消費財」の出荷が大きく低下し、在庫が大きく上昇しているのが 特徴的である。この動きは、「耐久消費財」のウェイトの約7割を占める「乗用車・二輪車」 によるところが大きい。「乗用車・二輪車」は、9年の時には、消費税率引上げ後の局面 においても、生産は5月まで、出荷は6月まで上昇していた。しかしながら、生産と比較し て出荷の勢いが弱かったことから、9年3月以降、在庫が積み上がっていった。今次局 面では、生産、出荷が減速基調で推移する中で、在庫が大幅に上昇しており、9年当時 とは動きが異なっている。「耐久消費財」のウェイトの約2割を占める「教養・娯楽用」の生 産、出荷も今次局面では減速基調で推移しているが、生産の低下にはデスクトップ型パ ソコンやノート型パソコン等、出荷の低下には薄型テレビ等の低下が大きく影響を及ぼ している。
  12. 12. 「非耐久消費財」は、9年の時と比較して、生産、出荷ともに、消費税率引上げ前の上 昇幅及び消費税率引上げ時(4月)の低下幅が大きかった。在庫は3月に急減したが、 4月以降は上昇している。しかしながら、在庫水準は、消費税率引上げ前より低くなって いる。 第3次産業活動全体を見てみると、9年の消費税率引上げ後の局面と比較して、今 次局面では、5月以降の回復の勢いが弱くなっている。 「小売業」活動は、消費税率引上げ時(4月)の低下幅は9年の時よりも大きかったが、 5月以降の回復の勢いは9年の時よりも強くなっている7。しかしながら、「機械器具卸売 業」の動きは弱く、家庭用電気機械器具の在庫率は上昇しており、足下では積み上 がった在庫が販売されている可能性も考えられる。 「自動車小売業」については、ピークから消費税率引上げ時にかけての低下幅は、9 年の時よりも小さかったが、消費税率引上げ後の局面を比較してみると、今次局面のほ うが回復の勢いが弱くなっている。 今次局面では、9年の消費税率引上げ後の局面と比較して、生産、出荷が弱く、第3 次産業活動の回復の勢いも弱い。在庫の積み上がりの勢いは強くなっており、需要の 回復が国内生産の回復に短期的には直結しない可能性が出てきていることから、今後 の動向を注視してまいりたい。 7 ただし、4月の低下幅が大きいので、5月、6月の戻りの水準としては、9年と比較してまだ低いものと思われる。

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