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あなたの相続対策は大丈夫?弁護士が語る争族失敗事例

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野村證券相談セミナー(平成28年12月22日)レジュメより

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あなたの相続対策は大丈夫?弁護士が語る争族失敗事例

  1. 1. あなたの相続対策は 大丈夫? 弁護士が語る争族失敗事例 鳥飼総合法律事務所 弁護士 松本賢人 平成28年12月22日 大東建託㈱ 提供 野村證券立川支店 ハッピーライフセミナー
  2. 2. 目次 1.相続対策の重要性 ・相続7つの極意 ・相続を考える上で大切なこと ・取り巻く環境の変化、心構え やっておくべきポイント ・遺言の重要性 2.相続対策 ・相続⇒争族にさせないための対策・準備 ・遺言書の有無で成否が分かれる 3.事例紹介
  3. 3. (1)相続7つの極意 ①相続問題の解決は争続問題の回避にあり ②長子相続は過去のものになった ③ふとしたボタンの掛け違いで仁義なき戦いが勃発 ④遺言があっても「争続」は生じる ⑤相手の立場に立って考えてみよう ⑥不動産と株式,それが問題だ ⑦まさかの先のころばぬ杖,相続税・贈与税の把握 1.相続対策の重要性
  4. 4. (2)相続を考える上で大切なこと ①遺産分割調停・審判 ⇒争続処理の現実の実務の知識 ②相続発生時に多額の資金が必要 ⇒相続税・贈与税の知識 ③自分の会社を息子に継がせる ⇒事業承継の知識
  5. 5. (3)取り巻く環境の変化・心構えやっておくべきポイント ①1947年(昭和22年)~1951年(昭和26年)に生まれた世代(団塊世代) ⇒現在74歳~65歳⇒大相続時代はこれから ②相続税制の改正 ⇒相続税基礎控除の引き下げ、相続税の税率強化、 相続不動産譲渡課税の強化 ⇒今まで支払わなくてよかった中間層も課税される時代 ③相続法の改正 ⇒配偶者の法定相続分、預金を遺産に含める運用等々
  6. 6. 我が国の人口ピラミッド(総務省HP抜粋)
  7. 7. 相続税法の改正による申告対象者の増加
  8. 8. (3)取り巻く環境の変化・心構えやっておくべきポイント ④孫の世代の収入格差 ⇒大学院を除く高等教育機関を卒業した者のうち、 30代から50代では約3割が年収300万円を下回っているという データもある。 ⑤今必要なことは? ⇒家族全体の将来の繁栄を考えた事前の相続プランニングが必要。
  9. 9. (4)遺言の重要性 ①争続対策の中核は遺言の作成 ・遺産をもらう相続人当人同士が話し合って決める 遺産分割協議の困難性~誰しも欲はある~ ・相続人が決められないなら被相続人が決めるしかない ②合理的かつ有効な遺言を作る ③自筆証書遺言と公正証書遺言の違い
  10. 10. (1)相続⇒争続にさせないための対策・準備 ①過去現在未来の資産承継の合理性検証 もめる中核⇒特別受益・寄与分 ⇒これらを踏まえた合理的分配が必要 ②将来の相続税負担を考えた控除制度の適用選択 ・小規模宅地の適用 ・生命保険 ③遺言書の作成⇒公正証書遺言がベスト 2.争族対策の重要性
  11. 11. (2)遺言書の有無で成否が分かれる 遺言があってももめるケース ①遺留分を考慮しない遺言 ⇒長男に全部引き継がせ、その他の相続人はゼロ ②特別受益,寄与分を加味しない遺言 ⇒結局紛争は起きる ③無効な遺言 ⇒趣旨不明な遺言,法的に無意味な遺言, 遺言能力のない遺言
  12. 12. 事例 ① 自宅不動産と土地活用 昭和50年に購入した,時価1億5000万円の自宅不動産のみを所有 する母死亡。自宅以外に遺産はなく,遺言は作成されておらず,配 偶者は既に死去,実子である兄,弟及び妹で相続。妹は母が亡くな るまで2年間,仕事を辞めて認知症の母と同居して世話していた。 兄は長男であったため家の購入資金を2000万円生前贈与しても らっていたが,その事実を隠蔽。 3.事例紹介 ~生前対策の重要性~
  13. 13. 事例1 母 父(亡) 遺産:不動産のみ 兄 弟 妹 昭和50年購入 自宅購入資金 母の面倒 1億5000万円 2000万円 を看る
  14. 14. 解決結果 母死亡後,相続紛争勃発。遺産分割調停でも協議がまとまらず, 家庭裁判所の審判段階で裁判官から諭されてようやく合意成立。 不動産は売却し,売却代金を三等分。妹は自宅の居住希望も寄与 分の清算も認められなかった。
  15. 15. 問題点 ■しっかり面倒を看てもらった妹への対価が全くない。 被相続人の配慮不足。正直者がバカを見る結果に。 ■自宅しかなく,納税資金が準備されていない中, 控除制度の利用も検討されておらず,多額の相続税を支払うことになった。 ■妹は母の面倒を泊まり込みで看ていたため,夫と不和になりその後離婚
  16. 16. 対策 ⇒事前に遺言で妹への取り分を厚くしておく。 ⇒将来の相続に向けた配分を考え遺言を作成しておく。 ⇒不動産を収益物件にするなど税金圧縮の措置を 事前に講じておくべき。
  17. 17. 事例② 相続人の使い込み 自宅(6000万円)と預金(4000万円)の遺産を所有する父が死亡し て相続が発生。配偶者は既に亡くなっており,実子である兄と弟が 相続人。遺言で自宅を兄,預金を弟とする遺言があったが,兄が被 相続人生前に預金3000万円を使い込み,弟が遺留分減殺請求権 を行使した。 3.事例紹介 ~合理的な遺言作成の必要性~
  18. 18. 事例2 父 母(亡) 遺産:自宅(6000万円) 兄 弟 預金(4000万円) 遺言: 自宅 預金 生前預金使い込み
  19. 19. 解決結果 兄が使い込んだ4000万円は特別受益と認定され,遺留分計算の 基礎となる遺産と合算計算されて,遺留分4分の1を代償金で精算 しようとしたが,納税資金と代償金をまかなうキャッシュがなかった ため,自宅不動産は売却され,売却金で精算することになった。
  20. 20. 問題点 ■現金ほどではないにせよ,預金についても使い込みのリスクがあり, これを考慮した遺言を考えていない。 ■また,遺言のとおり承継させても,兄には不動産しか承継されず, 納税資金の準備も検討不十分。 ■小規模宅地の利用など税額圧縮の努力も見られない。
  21. 21. 対策 ⇒自宅を兄に承継させるなら,生命保険などで 納税資金を準備する必要がある。 ⇒不動産を収益物件にするなど,税額圧縮の措置をとれば, 預金の使い込みも防止できたのでは?
  22. 22. 事例③ 60歳の父親と実子の兄弟という3人家族(母は既に死去)で、上の 子供が結婚し、会社でもそれなりの地位になったので、将来の相続 も見据えて、金融資産を換価して賃貸用マンションを二つ購入し、 公正証書遺言を作成し、それぞれマンションを一つづつ兄弟に相続 させることとし、夫婦の居住用家屋は相続後売却し残りの金融資産 とともに、それぞれ二分の一に分けるよう指定した。さらに、納税資 金確保のため、生命保険を契約した。 3.事例紹介 ~収益物件による相続対策~
  23. 23. 事例3 父 母(亡) 兄 弟 遺言:収益物件1 収益物件2 預金等1/2 預金等1/2 遺産:収益物件2件 &生命保険⇒納税資金 金融資産
  24. 24. 解決結果 父死亡後、相続が発生したが、相続紛争は発生せず、納税資金に も困ることなく円滑に相続が完了した。 相続財産の中で収益物件がそれなりの割合を占めたため、そうで なかった場合と比較して、税負担が軽くて済んだ。 居住家屋の売却もゆっくり取り組めたため、高めで売却できた。
  25. 25. この対策で有効であったこと ■収益物件は、相続財産であれ贈与財産であれ、相続時点もしくは贈与時点 の評価であるが、実勢価格そのものではなく、土地については路線価、建物に ついては固定資産評価で評価される。固定資産評価額はそれ自体実勢価格 より安いし、土地の路線価も貸家建付地の評価が割安なので、現金・預金を 承継させるよりもお得であるため、税負担が軽い。 ■また,それぞれの分割財産を用意しているので、二つの物件に極端な差が ない限り、不満は出にくく、紛争になりにくい。 ■さらに納税資金を生命保険で手当てしているので、相続人の負担感もない。
  26. 26. まとめ ①事前準備の必要性 ②遺言だけでは不足 ③自宅だけでは何にもならない ④税務・法律・人情のミックス技 ご家庭によって事情は様々であり、その解決策もいろいろな形があります。 相続に詳しい専門家や信頼できるパートナーに相談することが大切です。 ご静聴ありがとうございました。
  27. 27. 略歴等 弁護士松本賢人のホームページ http://www.isan-bunkatsu-law.com/ 東京都江東区生まれ。早稲田大学高等学院卒。早稲田大学政治経済 学部政治学科卒。平成11年司法試験合格。司法修習(54期)。第二東 京弁護士会弁護士登録(高齢者・障がい者総合支援センター運営委 員会・知的財産法研究会。平成17年弁理士登録。平成20年から東海 大学法科大学院にて公法(憲法・行政法)アカデミック・アドバイザーを 担当し、平成23年10月、東海大学法科大学院准教授(行政法)就任。 平成22年から世田谷区人権擁護委員。 以 上

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