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140808_SLA甲府大会_manual

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140808_SLA甲府大会_manual

  1. 1. 学校図書館運営マニュアルの 現状と課題 − SLiiiC マニュアルプロジェクトの活動を通して − 野口久美子(大妻女子大学) 横山寿美代(杉並区立久我山小学校) 野口武悟(専修大学) 第39回全国学校図書館研究大会(甲府大会) M-⑧ スタッフマニュアルの作成と活用
  2. 2. 自己紹介  野口久美子  大妻女子大学 非常勤講師  横山寿美代  杉並区立久我山小学校 学校司書  野口武悟  専修大学文学部 教授 2
  3. 3. 本日の発表内容 1. SLiiiCの活動について 2. 運営マニュアルプロジェクト 活動の 概要 3. これまでの研究成果 • マニュアル作成の実態調査 • マニュアルを利用するユーザに対するインタ ビュー調査 4. 考察と今後の展望 3
  4. 4. SLiiiC(スリック)とは? • 2006年結成 • インターネットの活用 • 学校図書館に関わる様々な人々が スタッフとして参加 4
  5. 5. 5 働き人+学び人 (大学教員) 学び人 (大学生・院生等) 働き人 (学校司書等)
  6. 6. SLiiiC の活動理念 6
  7. 7. 活動内容 1. 学校図書館運営に役立つWebコン テンツの提供 2. 学校図書館員の研修機会の提供 3. 学校図書館運営マニュアルプロ ジェクト 7
  8. 8. 8 http://www.sliiic.org/
  9. 9. 学校図書館運営マニュアルプロジェクト • 2012年12月開始 • 目的 1. 運営マニュアルを収集し、整備状況を調 査し、その内容の特徴を明らかにする 2. マニュアルを実際に活用するユーザの ニーズを把握する 3. 各自治体や学校でマニュアルを作成する 際の指針案(ガイドライン)とマニュア ルのモデルを提示する 9
  10. 10. 10
  11. 11. 国立国会図書館「カレントアウェアネスR」 • SLiiiC、「学校図書館運営マニュアル」収 集・分析・公開プロジェクトを開始 http://current.ndl.go.jp/node/22593 11
  12. 12. 第12回情報メディア学会研究大会 •2013年6月29日 •「学校図書館運営マニュアルの内容分 析:教育委員会等を対象とした調査か ら」 •最優秀ポスター 発表受賞! 12
  13. 13. 情報メディア学会『情報メディア研究』 • 野口久美子, 大作光子, 横山寿美代, 野口武 悟「学校図書館運営マニュアルの内容分 析:教育委員会等を対象とした調査から」 『情報メディア研究』Vol.13, No.1, 2014, p.1-13 • https://www.jstage.jst.go.jp/browse/ji ms/-char/ja/ 13
  14. 14. 学校図書館運営マニュアルプロジェクト •目的 1. 運営マニュアルを収集し、整備状況を 調査し、その内容の特徴を明らかにす る 2. マニュアルを実際に活用するユーザの ニーズを把握する 3. 各自治体や学校でマニュアルを作成す る際の指針案(ガイドライン)とマ ニュアルのモデルを提示する 14
  15. 15. 運営マニュアル作成の実態調査 •マニュアルの整備状況 • 都道府県レベル •マニュアルの内容の特徴 • 全体的な特徴 • マニュアルが想定する利用者層による違 い 15
  16. 16. 学校図書館運営マニュアル • 自治体、団体(都道府県SLA、司書会 等)、学校 • 学校図書館運営に必要な業務内容が示さ れているもの • 単純作業の手順書になりにくい。ガイド ブック、手引きとしての性質。 方針 事例 指導法の紹介・解説 16
  17. 17. 研究方法① [マニュアルの整備状況調査] • 質問紙調査(154自治体・団体) • 都道府県・政令指定都市教育委員会 • 東京都内自治体の教育委員会(学校司書を直接 雇用) • 都道府県学校図書館協議会 • Web調査 • Web上でのマニュアル公開の有無について 17
  18. 18. 研究方法② [マニュアルの内容分析] 1. 内容(項目)の有無と記述量 内容 • 学校図書館運営の方針・枠組み • 業務内容 記述量 • 3段階で評価 2. 想定される利用者層 • 司書教諭,学校司書,図書館係教諭,教員全般, その他 18
  19. 19. 結果① [マニュアルの整備状況調査] •2013年2月実施 •70/154自治体・団体(回収率:45.4%) •整備済:23自治体・団体(14.9%) • 都道府県教委:13自治体 • 東京都内自治体:5自治体 • 都道府県SLA:5団体 19
  20. 20. 結果② [マニュアルの内容分析] •17自治体・団体のマニュアル(18冊) • 都道府県教委:12冊 • 東京都内教委:2冊 • 都道府県SLA:4冊 20
  21. 21. 結果② [マニュアルの内容分析] マニュアルの内容の差 大部分の マニュアルに 記載あり • 読書指導 • 調べ学習・探究学習 • 広報 • 図書館の環境づくり(掲示・展 示) ほとんどの マニュアルに 記載なし • 予算の編成と執行・決算 • 学校図書館評価 • 校内研修会の企画立案及び実施 • 教員サポート 21
  22. 22. 結果② [マニュアルの内容分析] 方針・枠組みに関する記述 •数ページを割いて学校図書館機能やあ り方について詳述しているもの •一般的な考えを紹介するもの •まったく触れていないもの 22
  23. 23. 結果② [マニュアルの内容分析] 想定利用者別の分析 •司書教諭・図書館係教諭向けマニュア ル(7冊(5自治体、1団体)) •広範な対象を想定したマニュアル(10 冊(7自治体、3団体)) • 司書教諭・図書館係教諭+学校司書 • 上記に加え、一般教員、ボランティア等 23
  24. 24. 結果② [マニュアルの内容分析] 想定利用者による内容の差 司書教諭・ 図書館係教諭 向け • 運営方針・枠組みを詳述 • 調べ学習・探究学習の項目が 充実 • 閲覧,貸出,レファレンスな どはほとんど記載なし 広範な対象を 想定 • 読書指導,図書委員会,選書, 環境づくりを重視 • 調べ学習・探究学習はガイダ ンス的な内容にとどまる 24
  25. 25. 考察①マニュアルの内容 • 「調べ学習・探究学習」「読書指導」を 重視 • ただし、調べ学習は記述量に差あり • 実践の蓄積の有無 • 想定利用者 • 司書教諭向け:運営方針,調べ学習を重視 • 広範な対象向け:学校図書館を活性化する 第一歩として,読書指導,選書,環境づく りに関心 25
  26. 26. 考察②自治体が作るマニュアルの方針 どのような利用者を想定するか? 学校図書館スタッフに役立つもの 初任者向け、ベテランも想定etc. 管理職や一般教員の理解を促すもの ねらいは? 滞りなく業務を開始できること 最低ラインの確認 学校図書館への理解浸透 26
  27. 27. 学校図書館運営マニュアルプロジェクト •目的 1. 運営マニュアルを収集し、整備状況を 調査し、その内容の特徴を明らかにす る 2. マニュアルを実際に活用するユーザの ニーズを把握する 3. 各自治体や学校でマニュアルを作成す る際の指針案(ガイドライン)とマ ニュアルのモデルを提示する 27
  28. 28. ユーザが求めるマニュアルとは •グループインタビュー調査 •目的 1. マニュアルを作成するときに最低限ど のような項目や内容を押さえるべきか を洗い出す 2. 今後、指針案や理想のマニュアルを提 案するための参考にする 28
  29. 29. インタビューの概要(1) •対象 • 公立学校に勤務する学校図書館関係者 (主に学校司書) • 経験5年以上を目安に •校種別(小学校、中学校、高校) •各2時間程度 29
  30. 30. インタビューの概要(2) 30 小学校 グループ 2013年12月14日(土) 東京大学教育学部 にて 参加者 6名(*うち1名 元司書教諭) 中学校 グループ 2014年3月2日(日) 杉並区立久我山小学校図書館 にて 参加者 5名 高等学校 グループ 2014年3月9日(日) 杉並区立久我山小学校図書館 にて 参加者 4名
  31. 31. 小学校 グループインタビュー 31 経験 A 9年 B 9年 C 8年 D 24年 E 9年 F 26年
  32. 32. 注目された項目(小学校)① •【方針・枠組み】 32 …誰が見てもこの学校の学校図書館の 作り方、運営の仕方はこうなんだよっ ていうのがわかるものじゃなくちゃ、 意味がないと思います。 …方針とか枠組みっていうの、多分絶 対必要になりますよね
  33. 33. 注目された項目(小学校)② • 5. ボランティア 33 運用も学校によって違うけど。…でも これは絶対入れたほうがいいと思いま すね。
  34. 34. 注目された項目(小学校)③ • 1. 予算の作成・執行 • 11. 蔵書管理 34 蔵書構築に関する部分は、これは絶対必 須じゃないかと思う。 蔵書構築は蔵書構築でいいと思うんです よね。それよりもお金の出し入れが…。 一番大事なのは、それに関わるお金の出 し入れの仕方ですよね。 予算決定までの流れみたいな項目で。
  35. 35. 小学校グループの話し合いから •各項目の必要性・不必要性については 意見が分かれた •「ローカル・ルール」という言葉が キーワード 35
  36. 36. 中学校 グループインタビュー 36 経験 A 12年 B 9年 C 11年 D 8年 E 8年
  37. 37. 注目された項目(中学校)① • 【方針・枠組み】 37 この方針・枠組みっていうのが入って いるのがすごくいいなと思った。 方針・枠組みを管理職、司書教諭、 図書担当、司書が全員同じ理解で ないと運営はできませんよね ここのABCDはすごく理解してい ないと、その次の実際の業務はすご くやりづらいですよね
  38. 38. 注目された項目(中学校)② •8. 教員サポート 38 …調べ学習とかそういうところの中 に入ってくるっていうか、当然の話 なので、わざわざこれ項目としては 特に要らないような気もしますね。
  39. 39. 注目された項目(中学校)③ •10. 図書委員会 39 やっぱり重要項目に図書委員会……… 図書委員会ってやっぱりどの学校も重 要なんじゃないかなと思いますね。 小学校よりやっぱり中学校のほうが図書委 員会が大きくて…特に中学校なんかはこの 委員会をどのようにやってきたかとか、ど うやっていきたいかっていうのは、大きな ところかなと思います。
  40. 40. 中学校グループの話し合いから • 引き継ぎ資料=マニュアルではないか • 利用案内にもマニュアル的なことが書いて ある • マニュアルだけあっても活用できないので はないか。バックアップ体制・サポート体 制が必要 • 長期的な視点が必要 40
  41. 41. 高等学校 グループインタビュー 41 経験 A 29年 B 16年 C 23年 D 14年
  42. 42. 注目された項目(高校)① • 【方針・枠組み】 42 運営方針?これはあるなら。…運営方針が必 要ですよね。
  43. 43. 注目された項目(高校)② • 5. ボランティア 43 高校に限っては、ボランティアは要ら ないかなという気はします。…多分あ んまり当てはまらないことのほうが多 そうな気がします。
  44. 44. 注目された項目(高校)③ • 6. 調べ学習 44 「高校って年間通して何々の教科の中で使うって いうのはあんまりなくて…やった実績としては何 か記録に残っているといいけど…」 「…誰々先生のこの授業でこういうふうに使われ たみたいなのが分かってると、アプローチはしや すいのかなっていう気がします。ただ、マニュア ルに書く感じでもないのかも。」 「…マニュアルとしては必ずやるものとはまた ちょっと違うのかなと思うので…」
  45. 45. 注目された項目(高校)④ • 7. 読書指導 45 「読書指導って多分ないですね」 「項目的にない」 「読書案内っていうことでは、項目とし てイメージは湧くと思うんですよ」 「あらゆる仕事が読書案内っていう」
  46. 46. 注目された項目(高校)⑤ • 9. 図書館行事 • 10. 図書委員会 46 (図書館行事について)「…これ、図書 委員会と連動してるんですよね、高校っ て」 「9.と10.がリンクしているっていう か?…項目的には一緒って」
  47. 47. 高校グループの話し合いから •融通の利く懐の深いマニュアルがほ しい •「図書館サービス」「利用者に対し てのサービス」 47
  48. 48. 3グループの話し合いから① • 対象は?初心者向けか。誰が関わっても役 立つものか • 経営マニュアル(理念・計画)とスタッフ マニュアル(業務)を分けるべきか • 引き継ぎ資料、または事例を集めたもの、 メモなどの記録がマニュアル(の母体)と なりうる 48
  49. 49. 3グループの話し合いから② • 校種を問わず必要とされたもの  蔵書管理 予算 • 校種によって要らないとされたもの  ボランティア 調べ学習 読書指導など • 利用指導(オリエンテーション等)の重要さ • 委託の仕様書について(中高は論議される) • ローカル・ルールをどう組み込むか 49
  50. 50. これまでの研究成果から見えてきたこと① • マニュアルで取り扱う内容項目の範囲 • 運営だけでなく、活用も • 校種による違い • 共通編と校種別編が必要か? 50
  51. 51. これまでの研究成果から見えてきたこと② • マニュアルの利用者層 • 活用を含むのであれば、広範な利用者を想定す る必要あり • スタッフ向け or すべての教職員向け • 新任(初任)者向け or ベテランも • どの利用者層を想定して、指針案(ガイドライ ン)とマニュアルのモデルを作成すべきか? 51
  52. 52. 今後のプロジェクトの展望① • マニュアル作成の実態調査の実施(継続) • 市町村単位 • 学校単位 • ユーザへの聞き取り調査(継続) • おおよそ経験3年未満の学校図書館担当者 • 司書教諭(教員) • 教育委員会(担当指導主事など) 52
  53. 53. 今後のプロジェクトの展望② • 自治体との共同研究 • 某市の教育委員会とマニュアル作成に関する共 同研究を実施予定 • 以上を踏まえて、SLiiiCとしての指針案 (ガイドライン)とマニュアルのモデルを 提案したい 53
  54. 54. ご清聴ありがとう ございました。 ご意見・ご感想 お待ちしています。

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