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食品工場の洗浄技術 Washing manual of the food factory
食品工場の洗浄技術の解説。 洗浄とは? 汚れが落ちるメカニズム 洗浄剤の種類 洗浄方法 洗浄装置、道具 清浄
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食品工場の洗浄技術 Washing manual of the food factory
1.
食品工場の洗浄マニュアル 2018年9月02日 ク コンサルティングクレイン テクノ
コンサルティング Crane techno Consulting.
2.
1. 洗浄とは? 2. 汚れが落ちるメカニズム 3.
洗浄剤の種類 4. 洗浄方法 5. 洗浄装置、道具 6. 清浄度の評価、測定
3.
1.洗浄とは? 洗浄とは、水や洗剤などの洗浄液を用いて対象物に存在している汚れや微生物を 取り除くことです。 洗浄の目的: 食品等に付着しているおそれのある微生物や化学物質を取り除いたり、減らした りする目的で行います。 また、使用後の食器類に付着している食品残渣を取り除 き、洗浄後に行う消毒の効果を高めるためです。 汚れの種類: 汚れの大部分は、食品残渣であり、デンプン、タンパク質、脂肪などの有機物が主 体となります。これが、熱や乾燥で変性すると洗浄が非常に難しくなるため、日常 的にしつかり洗浄して汚れを残さないことが大切です。
4.
洗浄の効果: ①細菌の発生抑制: 食品残渣を栄養源として細菌が増殖し、食中毒などの健康被害を出してしまうお それを防止します。 ②食品の品質問題対策: 水に溶け込む汚れは、色や臭いが他の食品にうつるおそれがあります。 また、たとえばアレルギー物質が残っていると、人によってはアレルギー症状を 起こすこともあり、これらのトラブルを防止します。 ③調理機械の性能低下防止: 調理機械に付着した汚れは、異物混入の原因となるだけでなく、機械の性能を低 下させるおそれがあり、それを防止します。 ④お客様の安心感 目に見える汚れはお客さまに不快感を与え、お店の信頼・信用を失うおそれがあ ります、これを防止します。
5.
洗浄の注意点: ①野菜、果実、飲食器は洗浄剤を使用して洗浄後、飲用適の水ですすがなければな りません。このとき、流水を用いる場合、野菜・果実は30秒間以上、飲食器は5秒 間以上すすぎます。ため水を用いる場合はため水をかえて2回以上すすぎます。 洗浄作業をするときは、洗浄水が付近に飛び散り、まわりを汚染することがある ので、近くに調理済み食品や洗浄済みの器具類などを置かないようにします。
6.
汚れを落とす為のポイント(洗浄作用) ①物理的なカ スポンジなどを用いて汚れをこすり落とします、力を入れると入れるだけ、よく汚れ が落ちます。ただし、表面を傷つけ、汚れがとりづらくなるので注意が必要です。 ②化学的な力 洗剤に含まれる界面活性剤等の働きで汚れを落とします。希釈濃度によって、汚れの 落ち方が変わります。メーカーの推奨する濃度の範囲内で使うと効果的です。 ③温度 油汚れなどの場合は、温水で汚れを溶かし落ちやすくします。 ④時間 時間をかけて洗った方が当然よく落ちます。また、洗剤をつけた状態で長くおくこと で、汚れがよく浮き上がります。 ⑤手順 汚れの種類によっては、浸漬させるといった方法もあります。
7.
2.汚れが落ちるメカニズム(洗浄作用) 汚れ除去のメカニズムは汚れを引きはがすタイプの分離型洗浄、汚れを溶かして除去 する溶解型洗浄、汚れを汚れではないものに分解してしまう分解型洗浄の3種に分け て考えることができる。 3つの洗浄パターンの特徴 汚れの除去効率から見ると分解型が最も好ましく、次いで溶解型、そして分離型が の順となります、分離型は除去した汚れが再付着する可能性があり、汚れを完全に 除去したい場合には適しません。溶解型も基本的に汚れを薄めて取り除くという手法 なので、洗浄槽でバッチ式で処理する場合には、どうしてもごく少量の汚れが残留し てしまいます。分解型洗浄では汚れを汚れではないものにまで分解するので、完全な 汚れ除去が期待できる最良の洗浄パターンです。 一方で、被洗物の損傷や取扱い性の面では分離型洗浄が最も好ましく、溶解型、分 解型の順に悪くなります。分解型洗浄では汚れを分解する強力な負荷を与えるので、 被洗物基質自体にも悪影響を及ぼす可能性が高くなります。また、溶解型洗浄に用 いる液体も、何らかの形で汚れ分子をバラバラにする力を持っているので、被洗物内 部に浸み込んで膨潤させるなどの悪影響を及ぼす可能性があります。
8.
タイプ 特徴 除去力
損傷度 解説図 分離型洗浄 界面活性剤やアルカリの作用 で汚れを固まりの状態で引き 剥がす。 小さい 小さい 溶剤型洗浄 分子の結晶をバラバラにして溶 解する、有機溶剤や‘弱アルカ リ等を使用する場合が多い。水 のみで溶解する場合きは最も 容易な洗浄。 中 中 分解型洗浄 分子を壊して汚れではない ものに変える。理想は二酸化 炭素と水に分解するといった もの。強アルカリや酸化剤 (酸化漂白剤など)を使用。 大きい 大きい 被洗物 汚れ 3つの洗浄パターンの特徴
9.
2.1 分離型洗浄の特徴 ①分離型洗浄の効率を左右する要素 水は他の液体に比較して汚れの反発力を大きくする性質が優れています。水洗いだ けでも泥やホコリなどを結構うまく除去できますが、これは汚れの反発力を増す水の 性質によります。 水流などの機械力は汚れを引きはがす作用に直結します。機械力が大きいほど分 離型洗浄は効率が良くなるといえます。ただし、通常の水流では微小汚れには作用し にくいです。微小粒子汚れの引きはがしには超音波洗浄などが有効に働きます。 分離型洗浄は除去された汚れが再び被洗物に付着する現象(再汚染)が問題になりま す。とくに水に浮いてしまうタイプの汚れは問題になります。洗浄液の表面に浮いた 汚れが被洗物を引き上げる際に大量に再付着してしまいます。このような再汚染を 防ぐ工夫も分離型洗浄では重要なポイントになります。再汚染防止にも界面活性剤や アルカリ剤が有効に働きます。
10.
分離型洗浄の洗浄パターン 反発力 水流 汚れ再付着
11.
2.2 溶解型洗浄の特徴 ①溶解型洗浄のしくみ: 化学用語では溶かす側の液体を溶媒、溶かされる側を溶質 とよびます。(砂糖水の場合、溶媒が水、溶質が砂糖)溶解型洗浄では汚れが溶質で 溶かしてしまう溶媒を洗浄液に用いて洗浄方法です。この際、汚れである溶質と溶媒 は非常になじみがよい関係で、相互に引き合う性質を持っています。 又、薄い液なら溶解速度が大きいのですが、濃くなると溶解速度が低下するのです。 溶解現象の過程で、溶質の近辺が高濃度でも、溶質から離れたところでは低濃度であ るという不均一な状態になりやすく、洗浄液にはまだまだスタミナがあるのに汚れ 除去が進行しないという状況に陥ります。それを防ぐため、溶媒を撹拌して濃度を均 一化して汚れ付近の濃度を下げることが求められます。 また、洗浄液が被洗物基質にも親和性が高い場合、被洗物基質に洗浄液が浸透して被 洗物(木綿)を膨潤させてしまう場合があります。洗濯の場合には、この現象が木 綿の収縮を引き起こします(図1-8)。
12.
溶解型洗浄のしくみ: 溶解現象とは固体が液体に解けていき、解け た個体が液体の中で、均一な濃度になるまで の過程のことです。溶媒:洗浄液 溶質:汚れ 溶解 拡散 濃度均一 攪拌 濃度均一 攪拌 攪拌すると溶解速度が高まる。
13.
木綿繊維の洗濯による収縮 親水性の繊維には、「水を吸うと膨れる」といった性質があります。水を吸い込んだ 綿繊維は、繊維の直径が20%近く大きくなり、太くなった糸は、長さが短くなります。 その状態のままで乾くと、「衣類が縮んだ」ということになるのです。
14.
2.3 分離型洗浄の特徴 分解型洗浄では酸化反応等を利用して有機物汚れを分解する場合が大部分です。 分解できる汚れはタンパク質、油脂、糖類です、分離型洗浄には主として界面活性 剤とアルカリ剤が関与する。 界面活性剤は疎水基と親水基からなる分子構造で,洗浄液/被洗物,洗浄液/汚れ の界面に吸着して汚れを離脱させ,乳化作用,分散作用などで汚れを洗液中に保持 し,被洗物への汚れの再付着を防いで系外へ排出する。洗浄剤の成分としては一般 にはアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤が用いられる。 また,アルカリ洗浄剤とは、pHが8を超えた洗浄剤のことを言います。主成分は、 水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、あるいは炭酸ナトリウムなどのアルカリ塩類 です。 アルカリの主な特徴として、油やタンパク質に作用し、これらを溶かす効果があり ます。そのため中性洗剤では対応できないほどのひどい油汚れや焦げついた汚れ、 とくにひどいタンパク汚れなどを落とすことを目的として、アルカリ洗浄剤が用い
15.
具体的な分離型洗浄ですが家庭では食物シミ等を漂白剤で脱色するなどの操作が行 われますが、漂白剤は分解型洗浄剤の代表的なものです。ただし、家庭用漂白剤には 被洗物を傷めないよう力が弱いものが使われます。有機物を二酸化炭素と水にまで分 解するといった作用はなく、色素等の官能基の一番弱い部分等を壊して脱色します。 医療系や食品工業系、また家庭洗浄の一部では衛生環境を保つために分解型洗浄 が行われます。カビや細菌類の細胞膜等を破壊して死滅させ、清潔な環境を保ちま す。精密実験のための器具類等には非常に強力な酸化剤を作用させて汚れを除去し ますが、プラズマ利用の非液体系洗浄なども普及しつつあります。
16.
2.4 汚れの分類 汚れは性状別に水溶性汚れ(基本的に水に溶解する汚れ)、油性汚れ(水には溶けにく いが有機溶剤には溶解する汚れ)、そして水にも有機溶剤にも溶解しない固体汚れの 3種に分けることができます。 ①水溶性汚れ 水溶性汚れはさらに易溶性汚れと難溶性汚れに分けられます。易養成汚れは砂糖 や食塩など、単なる水でも溶解する汚れです。難溶性汚れは染色性のある色素系の 汚れや変性タンパク質などです。食物系のシミ成分などに多く含まれています。比較 的弱いアルカリや酸化剤を利用すると水への溶解性が高まります。 ②油性汚れ 油性汚れはさらに強極性汚れ、中極性汚れ、無極性汚れに分けられます。強種性汚 れの代表的なものは脂肪酸です。脂肪酸は中性脂肪が分解してできる油性成分です が、私たちの皮膚表面を覆っている皮脂成分の1/3程度を占めている成分です。
17.
③固体汚れ 固体汚れは水にも有機溶剤にも溶けない汚れを意味しますが、性状分類ではさら に表面が水に濡れやすい親水性汚れと表面が水にぬれにくい疎水性汚れに分けられ ます。有機溶剤では固体汚れは除去が難しいのですが、とくに親水性汚れは有機溶 剤での非水系洗浄では効果が低くなります。 もう一つ重要なことは固体汚れの付着状態です。固体汚れが粒子状である場合は 固体粒子汚れとも表現されます。これは洗浄液中の界面活性剤やアルカリによって 除去作用が促進されます。粒子状以外のもう一つの付着形態は堆積型で、主として 水中の溶解成分が析出してできるスケール(垢)などです。被洗物表面が完全に堆積 物で 覆われて、界面活性剤やアルカリ剤が内側まで浸透できないため、外側から溶解して いくか、強力な機械力で削り取っていくといった方法で除去することになります。
18.
項目 洗浄性 汚れ種類
解説 水溶性汚れ ○ 食塩、砂糖 水系洗浄では除去自体は問題なし。すすぎの効果を上げるこ とが求められる。非水系洗浄では除去が非常に困難。 △ 色素、タンパク質 加温、弱アルカリ・弱酸・弱い酸化剤等の処理で水に可溶にな る汚れ。 油性汚れ ○ 脂肪酸 弱アルカリ液や界面活性剤水溶液で除去可能。無極性の溶剤 には溶けにくい。 △ 動植物油脂 非水系の有機溶剤洗浄で除去が容易。界面活性剤水溶液で の分離型洗浄も可能だが完全除去は難しい。 強アルカリ液での処理で洗浄効果が大に。液体状汚れでもエ イジングで固体状に変化。 ▲ 鉱油 粘度の低いものは水スプレー洗浄でもかなり落ちる。 粘度が高いものは水系洗浄では除去困難。非水系洗浄か高 濃度の界面活性剤処理が有効。 固体汚れ ○ 泥 弱アルカリ・界面活性剤液での洗浄で分敵性大。 酸・還元剤・キレート剤等の処理も有効。機械力が必要 △ 焦げ 界面活性剤水溶液が必要。機械力が必要。活性剤濃度の影響 が大。アルカリ効果はそれほどない。 汚れの分類
19.
2.5 洗浄の特性要因図 被洗物と汚れの被洗物側の要素と、洗浄剤、洗浄機器、洗浄条件などの洗浄操作側の要 素によって汚れの除去率、被洗物損傷度、環境影響や経済性などの洗浄性が決定されます。
20.
3. 洗浄剤の種類 食品衛生の確保を目的に使用される洗浄剤には、下記の表に示したように、手洗いに使用する石けん、 食器類や野菜・果物に使用する中性洗剤、重度の油汚れに使用するアルカリ性洗浄剤、洗浄と同時に殺 菌効果が得られる洗浄除菌剤など多くの種類があります。 分類 原料
種類 中性洗剤 陰イオン(非イオン)界面活性剤 研磨剤 食品添加物系界面活性剤 台所用合成洗剤・油脂汚れ用洗 浄剤(液体)クレンザー 食器洗浄機用リンス剤 アルカリ性洗剤 水酸化ナトリウム(カリウム) 水溶性有機溶剤 自動食器洗浄機用洗浄剤 レンジ用洗浄剤 酸性洗浄剤 無機酸、有機酸 スケール(膠着物)除去剤 酵素系洗浄剤 無機酸、有機酸 予備浸漬用洗浄剤 血液(タンパク質)汚れ用洗浄剤 石鹸 ヤシ油脂肪酸カリウム 手洗い石けん(医薬部外品)
21.
3.1 界面活性剤 多くの洗浄剤には界面活性剤が配合されており、その他の成分として使用目的に応じ、 アルカリ性物質、酸性物質、溶剤、研磨剤、金属イオン封鎖剤などを組み合わせて製剤 化されています。 界面活性剤とは水と油(普通は混ざらない)を混ざりやすくするためのものです。 水になじみやすい親水基と油になじみやすい親油基という相反する2つの性質をもつ物 質です。 界面活性剤を入れると界面張力が下がり、繊維の表面と水がなじみやすくなるこれを浸 透作用と呼びます。 次に界面活性剤の親油基が油の粒子を取り囲み、親水基が外側に並ぶため、水と油が均 一に混ざり合い白濁します、これを乳化作用といいます。 最期に油汚れは界面活性剤の分子に取り囲まれて、水中に分散されます、これを分散作 用と呼びます。
22.
界面活性剤とは 親油基 (油になじみやすい) 親水基 (水になじみやすい) 【界面活性剤の働き】 水 被洗濯物 油汚れ 水 油汚れ 水 水 油汚れは水に溶けにくい 親油基が油汚れに吸着
油汚れを浮かす 汚れを水中に分散 <乳化作用><浸透作用> <分散作用> 界面張力 なくなる
23.
3.2 中性洗剤とは 中性洗剤はpH6以上~8以下の洗剤で、アルカリ性や酸性 の洗剤と比較すると、安全性の高い洗剤です。 中性洗剤は基本的には界面活性剤の力で洗浄を行ないます。 中性洗剤がもっとも 一般的に使われているのが、食品由来の油、デンプン、タンパク質の汚れのついた調 理器具(食器、包丁、まな板など)の洗浄です。 台所用洗剤として用いられており、洗浄効果が高く、泡立ちがよいものが好まれます。 そのため主成分としては洗浄力が強く、泡立ちがよいという特徴を持つ陰イオン界面 活性剤である場合が多いのです。さらに、陰イオン界面活性剤の効果を増強させたり、 皮膚に対する影響を考慮して、非イオン界面活性剤や両性界面活性剤を配合したもの もあります。
24.
果物、野菜用中性洗剤 調理器具の洗浄によく使われている中性洗剤ですが、土などの 汚れがついた食品の洗浄にも使われています。 食品を取り扱う施設(調理場など)ではごく当たり前に、食品の洗浄は行なわれてい ます。食品の洗浄に用いることのできる中性洗剤はラベルに「果物・野菜の洗浄」と の表記があり、洗浄方法が記載されています。この洗浄方法については、「食品衛生 法」で規定されています。 中性洗剤は他の分野でも幅広く使われています。たとえば、お風呂の洗剤やおしゃ れ着洗いの洗濯用洗剤などです。これらの用途では、泡切れのよいものや泡立たな いものが好まれるため、非イオン界面活性剤を主成分としたものが多くなっています。 このように中性洗剤は、用途や対象物に適した界面活性剤を組み合わせて作られて います。逆に言うと、用途外で用いた場合には十分な効果を発揮しない可能性があ るので、ラペルの記載にしたがって使用してください。
25.
中性洗剤の特徴 使用目的 種類と主成分 対象物
特徴、注意点 食品由来の汚れ(油、デン プン、タンパク質)全般、 土などの食品についた汚 れ 中性洗剤 〈主成分〉 陰イオン界面活性 剤 調理器具 野菜(必要に応じ て) 特徴〉 ・界面活性剤の力で洗浄する ・中性なので安全性は高い 〈注意点〉 ・殺菌を目的としたものではない ・中性洗剤と同じ用法で食器洗い用 石鹸を用いることがある。使い方は 中性洗剤と同じ。ただし、石鹸は中 性ではなく、弱アルカリ性
26.
3.3 アルカリ性洗剤とは アルカリ洗浄剤とはpHが8を超えた洗浄剤のことを言います。 主成分は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、あるいは炭酸ナトリウムなどのアルカリ塩類です。 さらに、効果を増強するために界面活性剤と組み合わせたり、有機溶剤と組み合わせたりします。 アルカリの主な特徴として、油やタンパク質に作用しこれらを溶かす効果があります。そのため中性 洗剤では対応できないほどのひどい油汚れや焦げついた汚れ、とくにひどいタンパク汚れなどを落とす ことを目的として、アルカリ洗浄剤が用いられます。 重曹(クエン酸)はふくらし粉や胃薬として昔からよく使われており弱アルカリ性です。研磨作用、消 臭作用があり、油汚れもよく落としてくれるため、万能洗剤としても注目されています。重曹はもとも と人間の体内にも存在している物質なので、安全に安心して使用できます。 アルカリは、油脂の成分である脂肪酸と反応して一種の石鹸(脂肪酸) を作ります。そして、石鹸になった脂肪酸は、今度はほかの汚れを洗い 流すのに力を貸してくれます。アルカリ剤が汚れを石鹸に変える。 その石鹸がアルカリ剤と協力してほかの汚れを落とす。 このふたつの仕組みでアルカリ剤は油や皮脂汚れを落とすのです。
27.
●アルカリ洗浄剤十界面活性剤 使用 食品を取り扱う施設(調理場や食品工場など)で、油やタンパク質 汚れがこびりついた床や壁の洗浄に用いられます。 この際には界面活性剤が配合されたタイプのアルカリ洗浄剤が使用され 、発泡洗浄機などを用いて発泡洗浄するのが一般的です。 ●アルカリ洗浄剤十有機溶剤配合 使用 次に、レンジや加熱調理機器 (フライヤー、スチームコンペクションオーブンなど) に用います。これらについた汚れは非常に強固であるため、 有機溶剤が配合されたタイプのアルカリ洗浄剤が主流です。 レンジであればスプレーしてしばらく放置してから拭き取ります。 また、スチームコンペクションオーブンには、50~60℃位に温度を 上げた状態で用いたりもします。
28.
●アルカリ洗浄剤 食器洗浄機用 アルカリ洗浄剤がよく使われる用途として、業務用の食器洗浄機用が あります。 食器洗浄機で使用する場合、泡立ってしまうと、洗浄効果が十分に 得られないばかりか、洗浄機の故障にもつながります。 そのため界面活性剤を含まない、あるいはあまり泡立だない界面活性剤 を配合したアルカリ洗浄剤が用いられます。 このようにアルカリ洗浄剤も幅広い用途で用いられていますが、 洗浄力の強力さゆえに、手についたり、目に入ったりすると非常に 危険です。 使用する際には手袋や保護メガネを着用するようにしましょう。
29.
アルカリ性洗剤の特徴 使用目的 種類と主成分 対象物
特徴、注意点 とくにひどい油汚れ、焦 げついた汚れ とくにひどいタンパク質 汚れ アルカリ洗浄剤 〈主成分〉水酸化ナトリ ウムや水酸化カリウムな どのアルカリ塩類 床、壁 加熱調理機器 食器洗浄機で洗う食器 特徴 中性洗剤で対応できない ひどい汚れ、とくに油や タンパク質の汚れをアル カリの力で溶かすことが できる 注意点 ・手袋を必ず使用し、ま た 目の保護などの注意 が必要・食器洗浄機に使 う場合は必ず専用の洗浄 剤を使うこと
30.
3.4 酸性洗浄剤とは ●食洗機・トイレ用洗浄剤 酸性洗浄剤とは、pHが6未満の洗浄剤のことを言います。酸性洗浄剤の主成分は、 塩酸や硝酸などの無機酸、あるいはクェン酸やリンゴ酸などの有機酸です。 酸性洗浄剤は、水分中のミネラル由来のカルシウム塩やマグネシウム塩など(ス ケールと呼ばれる)、アルカリ洗浄剤では落とすことのできない無機系の汚れに対し て非常に有効です。 酸性洗浄剤の用途は業務用の食器洗浄機に付着したスケール除去に酸性洗浄剤が用 いられています。食器洗浄機は高温で使用するため、水道水に含まれるミネラル由来 成分がスケールとなって内部に蓄積します。これが食器洗浄機の洗浄効果を低下させ る原因になります。そこで酸性洗浄剤を使用し、スケールを除去します。
31.
飲料(牛乳など)を取り扱う大きな工場では、製造ラインを分解しないで内部を洗浄 するCIP洗浄(定置洗浄)の洗浄剤として使用されています。製造ラインに付着し た乳石のような無機汚れの除去を目的としており、主に硝酸やリン酸などの無機酸が 用いられています。 同じく無機系汚れである尿石(人の尿に含まれるカルシウム塩が原因でできる)を 除去するトイレクリーナーとしても酸性洗浄剤が用いられており、この用途において は多くは塩酸が主成分となっています。 ●酸性洗浄剤は「混ぜるな!危険」 このように酸性洗浄剤は、無機系汚れの除去に幅広く用いられています。しかし、 これらとはまったく異なる用途で酸性洗浄剤が用いられている場面があります。それ は野菜の殺菌です。フマル酸や酢酸、乳酸といった酸は野菜の殺菌に有効であり、と くに大腸菌群に対して高い殺菌効果を有しています。 しかし酸性洗浄剤を用いる際には、とくに注意すべきことがあります。酸性洗浄剤 には、「混ぜるな!危険」という表示がされているように、塩素系の殺菌剤とまぜる と塩素ガスが発生し、大変危険です。絶対に他の洗剤とまぜて使わないように注意し てください。
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酸性洗浄剤の特徴 使用目的 種類と主成分 対象物
特徴、注意点 水分中のミネラル由来の 汚れ(スケールとも呼ば れる)除去 酸性洗浄剤 〈主成分〉 リンゴ酸やクエン酸など の有機酸、あるいは塩酸 や硝酸などの無機酸 食器洗浄機の内部の洗浄 〈特徴〉 無機系の汚れに非常に有 効 〈注意点〉 次亜塩素酸ナトリウム溶 液とまぜると塩素ガスを 発生するので危険
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3.5 酵素系洗浄剤とは ●デンプン・脂質・タンパク質を分解する 酵素とは生物が生きていくために必要な、体内で働くタンパク質です。多くの動物はだ液に含まれるデ ンプン分解酵素(アミラーゼなど)、胃液に含まれる脂質分解酵素、タンパク質分解酵素(リパーゼ、 プロテアーゼなど)によって、食べたものが体に吸収されやすい形に分解されます。 酵素はデンプン、タンパク質、脂質を非常に少ないエネルギーで効率よく分解できるという特徴があり ます、 この酵素を洗浄剤に使用して、強い洗浄力を持たせているのが「酵素系洗浄剤」であり、洗濯 用洗浄剤以外としては、医療機器の洗浄剤などで利用されています。
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●界面活性剤との違い 酵素は界面活性剤と異なる様々な特徴を持っています。 まず酵素は、基本的に分解する対象物が決まっており。 たとえば、プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)であればタンパク質を、アミラーゼ(デンプン分解酵 素)であればデンプンのみを分解します。 また、酵素は生物が作るため、一般的に体温に近い温度付近でもっとも効果を発揮し、長時間汚れと 接触させる必要があります。ただし、温度や液性に関しては、技術の進展により洗濯用洗剤でもっとも 多い弱アルカリ性で効果を発揮する酵素、冬場の冷たい水でも効果を発揮する酵素などが開発されてお り、より効果的に酵素が使用できるようになりました。 食品衛生関連の洗浄剤の場合は、「長時間汚れと接触させる必要がある」のが欠点となってしまうこ と、「価格が高くなる」という問題もあり、界面活性剤を主とした洗浄剤のほうが多く使用されていま す。しかし、界面活性剤では汚れが取り除きにくいタンパク質汚れ、デンプン汚れに対して、一定の時 間を置いて洗浄する方法(浸漬、発泡洗浄)を利用して、酵素の利点を活かすことができる、特定の汚 れに特化した洗浄剤も販売されています。
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3.6 石鹸とは 古代ローマ時代、サポー(Sapo)という丘の神殿で羊を焼いて神に供える際に偶然に発 見された。したたり落ちた羊の脂肪が木の灰(アルカリ性)に混ざって石鹸ができた、 英語で石鹸を意味するソープ(soap)は、この丘の名前から取ったといわれています。 石鹸の「鹸」は灰汁を麦粉で固めたモノを意味し鹸性があり(鹸性=アルカリ性)デ ンプン・脂質・タンパク質を分解する作用があります。 石鹸にはほかの界面活性剤と大きく違う特性がいくつかあります。それらに共通する のは「ある条件を与えると界面活性作用(油脂と水を混ぜ合わせる力)が簡単に失わ れる」ということ。
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石鹸の特性 ①濃度が薄いと界面活性作用を失くす! 石鹸が洗浄力を発揮するためには、ある程度以上の濃度が必要 (臨界ミセル濃度)。そしてその濃度を下回ると、汚れを捕まえ る力を失ってしまいます。これを「界面活性作用を失う」 「失活する」と表現します。 ②酸に弱い 石鹸はアルカリ性ですから、酸性の物質に出会うと中和されて 洗浄力がなくなります。食器についた汚れは大抵が酸性ですが 、特にポン酢や酢の物の残り汁、ケチャップ、ソース、マヨネ ーズ、果汁などの酸味のあるものは石鹸の大敵。 食器を洗う前に必ず落としておきましょう。
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石鹸の特性 ③ミネラルに弱い 石鹸は、このミネラル分と出会うと水に溶けない金属石鹸、 俗に言う「石鹸カス」に変化してしまいます。金属石鹸は 肌にひきしまるような爽快感を与えたり、髪の毛にツヤを 与えたりと良い点もありますが、髪にたくさん残るとゴワ ついたり、きしみの原因になったりします。洗濯だと、 色の濃い衣類を白く汚すこともあります。 ④冷水では溶けにくい 石鹸の原料であり、洗浄力の元となっている脂肪酸という物質 は20度以下の冷水には溶けにくい性質があります。40~50度 くらいないと溶けない脂肪酸もあります。石鹸が溶けなければ、 洗浄力も十分に出ません。ですから、特に洗濯や皿洗いでは 水温20度以上を保つよう気をつけます。
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4. 洗浄方法 4.1 食器の洗浄: 食品を盛り付け提供した各種の食器類には、使用後、食品残さが付着しています。そ のまま放置しておくと細菌が増殖します。また、汚れがこびりついてしまうと洗浄し にくくなります。 消毒効果を高めるためには、まず食器・器具は十分に洗浄し、食品残渣を残さないよ うにします。そのために、水槽は3槽に分けることが望まれます。 ・第1槽一下洗い(食品残さの除去) ・第2槽一洗剤洗い (洗浄効果を高めるために40℃位の微温水がよい) ・第3槽一仕上げ洗い(流水で十分に洗い落とす)
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【食器の具体的洗浄方法】 ①洗い場に下げられた食器類は、まず残っている固形物の生ごみを落とす。 ②流水(給湯器がある場合は40℃位の微温水がよい)で洗い流す。 ③洗浄剤を用いて油成分を除去 ④流水または微温水ですすぎ洗いする。 ①残飯廃棄 ②下洗い ③洗剤洗い
④仕上げ洗い 【食器類の洗浄方法】
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4.2 調理器具の洗浄: 鮮魚介類、生肉、生野菜などは細菌等に汚染されている確率が高いので、これらの食 材を処理した後の調理器具類(まな板、包丁、ザル等)は必ず洗浄・消毒して使用し ます。 【基本の洗浄方法】 ①食品残渣を洗い流す: 水道の水(40℃程度の微温水が望ましい)で3回水洗いする。 ②脂肪分を除去: スポンジタワシに中性洗剤または弱アルカリ性洗剤をつけ十分洗浄する。 ③仕上げ:水道の水(40℃程度の微温水が望ましい)でよく洗剤を洗い流す。
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まな板の洗浄方法 *参考サイト:学校給食での洗浄マニュアル(文部科学省サイト) ①食品残渣を取り除く。 ②シンクにはった温水に洗剤を入れ、スポンジで傷目にそって円をかくようにまんべんなく 洗浄する。 ※裏面、側面も洗浄すること。 ③流水で十分すすぐ。 ④ペーパータオルで水気を拭き取る。 ⑤まな板消毒保管庫で保管する。
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包丁の洗浄方法 *参考サイト:学校給食での洗浄マニュアル(文部科学省サイト) ①食品残渣を取り除く。 ②洗剤などを含ませたスポンジで、まんべんなく洗浄する。 ※柄の部分、柄と刃のつなぎ目は、特に念入りに洗浄する。 ③流水で十分すすぐ。 ④ペーパータオルで水気を拭き取る。 ⑤包丁消毒保管庫で保管する。
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ザル、カゴ、その他の容器の洗浄方法 *参考サイト:学校給食での洗浄マニュアル(文部科学省サイト) ①食品残渣を取り除き、流水で流す。 ②シンクに温水をはり、洗剤を入れて、スポンジでまんべんなくこすり洗う。 ※網目の部分、縁の裏側の洗い残しがないよう、念入りに洗浄する。 ③流水で十分すすぐ。 ④水気を十分に切った後、作業区分ごとの熱風消毒保管庫で乾燥保管する。
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調理機器の洗浄方法 *参考サイト:学校給食での洗浄マニュアル(文部科学省サイト) ①機械本体・部品を分解する。 なお、分解した部品は床にじか置きしない。 ②水道の水(40℃程度の微温水が望ましい)で3回水洗いする。 ③スポンジタワシに中性洗剤または弱アルカリ性洗剤をつけて十分洗浄する。 ④水道の水(40℃程度の微温水が望ましい)でよく洗剤を洗い流す。 注意事項: ・機器メーカーごとに清掃、洗浄方法が異なるので、取扱い説明書をよく確認。 ・電気基盤などに水をかけると、故障の原因となるので注意。 ・洗浄剤・消毒剤は適切な濃度、使用量、使用方法を守って、機械、機器の材質や形 状によって使い分ける。 ・刃がある機械の取扱いは怪我をしないように十分注意。
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フードカッター、野菜切り機の洗浄 フードカッター(フードプロセッサー)、野菜切り機といった調理機械は、中に食材 のかすが残り汚染の原因となる場合があります。最低1日1回以上、機械を取り外し、 パーツに解体できるものは分解して、中まで洗浄し消毒を行います。機械の内部を十 分に乾燥させることも大切です。 大切なのは「使ったらすぐに洗う」ということのようです。使用後にそのままの状態 で放置してしまうと、容器に残っていた素材のかけらなどが乾燥してこびりつきます。 ①分解・・取り外せる部分は外す ②残渣除去・・スポンジやブラシで部品を洗い、 残渣を除去。 ③洗浄・・洗剤を使用して洗浄 ④仕上げ、乾燥・・水道水ですすぐ、キッチンペーパー で余分な水分を吸収。
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電子レンジの洗浄 使用頻度の高い電子レンジ内部も汚れてきます。 レンジ内の壁面に付着した食品残さが調理中の食品に 混入する事例があります。 電子レンジのにおいや水垢汚れには、クエン酸かお酢を使って落とします。クエン 酸・お酢は酸性のため、アルカリ性の汚れである水垢やアンモニアの汚れに効き、除 菌・消臭効果があるため臭いに効きます。頑固な焦げ付き汚れには重曹が良いです。 重曹はアルカリ性のため、酸性の汚れである油汚れや焦げ付きの汚れを中和して落と すことができます。 お酢・クエン酸を使った掃除方法 「耐熱容器」の中に「酢」を入れ、水(150ml)で4~5倍に薄めます。 レンジで2~3分温めます。十分に蒸気が出てきたら電子レンジでの温め完了。 「そのまま扉をあけずに30~60分ほど放置」すると、酢を含んだ蒸気が電子レンジ全 体に広がり汚れのこびりつきがはがれやすくなる、重曹での掃除も同じように方法で 洗浄ができます、最後に清潔な布で拭き取ります。
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調理場の洗浄 食品を調理場内から搬出した後に、洗浄を始めます。 施設内の調理場の洗浄に使用する洗浄剤は、使用する用途や使用する部分の材質に応 じて「中性洗剤」、「アルカリ洗浄剤」、「洗浄除菌剤」などを使い分けます。 ・固定式の調理台、タンク、調理機器などの下、壁との境界面は、洗浄が不十分にな りやすいので注意しましよう。 ・施設の内壁のうち床面から1mまでの部分と手指が触れる場所は1日に1回以上、 施設の天井および内壁のうち1m以上の高い部分についてはみずから頻度を定め洗浄 し、必要に応じて消毒を行います。
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調理場の洗浄 注意事項: ・洗浄に使用する用具(モップ,ブラシなど)は、汚染・非汚染作業区域ごとにそれぞ れ専用のものを揃えます。 ・「アルカリ洗浄剤」、「次亜塩素酸ナトリウム溶液」等を使用する際は、手荒れ防 止用の手袋を使用します。 ・モップーブラシなどは、作業後に洗浄・消毒して乾燥させ、常に清潔な状態にしま す。
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5. 洗浄用具、装置 5.1 モップ: 木綿や化学繊維の糸で作られたモップであり、水や洗浄液で濡らして使う。 モップの種類: 1)フラットモップ 平型のモップで先端にシートを取り付けて使用します。 床に付着したホコリや毛髪など細かい除じん清掃に効果的です。 2)水拭きモップ 床の汚れを落としたりスポット吸水をするのに最適です。 使用後はスクイーザーで絞り、繰り返し使用できます。 3)化学モップ 化学モップ専用の再生液やスプレーがあります。 モップ糸をバケツなどでもみ洗い後、乾いたモップに吹き つければ吸着力が再生します。
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5.2 掃除用ブラシ: 多数の繊維や針金などを生やした、棒状の清掃道具。 ブラシの種類: 1)デッキブラシ 床面をこすって清掃する場合に使う、水を使いながら洗い流せる 場合に有効に使える。 毛はナイロンの他にシダ・ワイヤーなど があり場所によって使い分ける。 2)ワイヤーブラシ(金属ブラシ) ガスレンジのこびり付いた油汚れや固着した汚れに対して使用。 金属のブラシなので特殊な汚れを落とすときのみに使用される。 3)洗車ブラシ 洗剤と水を使った広範囲な洗浄を行うときに使い勝手がよい。 壁などに洗剤を塗布するために使用することもある。 浴室のカビ取りを行う際に、カビ取り剤を塗布するのに使うと効率 がよい。
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5.3 束子(たわし): たわし(束子)は、洗浄のために用いる繊維を固めたブラシに似た道具のことである。繊維の部分を対 象物にこすり付けることで汚れを落とす。 束子の種類: 1)亀の子たわし ヤシの繊維を、ねじった針金に挟んで固定し、毛先が揃うように 卵円形に成型したもの。ヤシの繊維は硬く、対象物を傷つけやすい ため、主に金属製品や陶器などに用いられる。 2)スポンジたわし 発泡ポリウレタンをそのまま用いたもの。吸水性に富み、洗剤を 含ませることで洗浄が容易にできる。食器などの油汚れの洗浄に 効果を発揮する。スポンジ部分に洗浄剤あるいは砥粒(研磨剤) を含ませた製品もある。 3)金属たわし 金属(鉄、ステンレス、真鍮)の細い線を丸めたもの。 対象物の表面を削り落とすため、非常に洗浄力が高い。 金属製品のコゲつきや錆落としに用いられる。鉄の非常に細い線 を綿状に固めた物はスチールウールと呼ばれる。
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5.4 高圧洗浄機: 高圧洗浄機(こうあつせんじょうき)は、電気式やガソリンエンジン式で高圧の水を 噴射する洗浄機。冷水のものと温水のものがある。 被洗物に対して水を噴射して洗浄を行うもので、0.2MPa(≒2kgf/cm2)程度がシャワー 洗浄機、2MPa以下がスプレー洗浄機、それ以上をジェット洗浄機として区別します。そ の洗浄作用には水圧による機械的な剥離作用と水による溶解作用が働きますが、水圧が 高くなるほど機械的な剥離作用の割合が大きくなります。 シャワー洗浄機は一般にすすぎ操作に用いられます。空気を混入して水圧を高め、節水 するとともに汚れの除去力を高めるシャワーノズルなどもあります。ただし、溶解型 汚れに対しては水量が汚れ除去性に直結するので、空気混入は効き目がありません。
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スプレー洗浄機は業務用食器洗浄機に用いられる程度の水圧で、付着力が弱くなった汚 れを取り除く力があります。 スプレー洗浄機より水圧の高いものはジェット洗浄機とよばれますが、非常に範囲が 広いので多様な用途があります。5MPa程度の水圧は家庭用の汎用ジェット洗浄機に採 用されており、洗車や建物の壁面洗浄、エアコンのフィルター洗浄などに用いられます。 それ以上の水圧になると、ペンキを剥離する作用、塗装道路等の表面を薄く削り取る 作用などがあります。ペンキ塗装面上の落書きの処理では落書き素材に有効な薬剤で 前処理を行った後、ペンキが剥離しないレベルの高圧水で処理する方法があります。 もっと高圧になれば金属等の切断にも用いられますが、これは洗浄の範囲を超えてい ます。
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5.5蒸気洗浄機: 蒸気洗浄には有機溶剤を用いるタイプと水蒸気を用いるタイプがあります。有機溶剤 型は工業洗浄で利用され,蒸発させた後に温度低下で凝集する液体溶剤を用いる洗浄 です。 水蒸気を利用する洗浄はスチーム洗浄ともよばれ,産業分野一家庭分野の両方で利用 されています。 溶剤型の蒸気洗浄の特徴 溶剤型の蒸気洗浄は、揮発性の高い有機溶剤を用います。引火性のある溶剤の場合、防爆 設備が必要になります。蒸留した溶剤で洗浄するのと同じ原理になるので、高精度の処 理が可能になります。ただし、蒸気を凝集させるだけの熱容量があるワークに対しての み用いることができます。 これは洗浄対象が少し大きめの金属類などに限られるということを意味します。熱 容量の小さな高分子類や小型の部品類などは蒸気を凝集させることができないので、蒸 気洗浄には向いていません。
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スチーム洗浄の特徴 水蒸気を利用する蒸気洗浄は100℃以上の比較的高温で処理するという点が特徴 です。この温度では多くの物質が溶解、または軟化し、付着力が小さくなります。ま た大量の水蒸気を発生させるため、その勢いが激しく、汚れをはぎ取る機械力も備 わっています。ただし、加熱により水蒸気を発生させる機構なので、洗剤等を使用し ない代わりにエネルギー消費が非常に激しい点に注意しなければなりません。 冷却装置 ワーク 蒸気 凝溶剤 有機溶剤 溶剤加熱用ヒーター 【溶剤型蒸気洗浄】 【蒸気(スチーム)洗浄】 ワーク 蒸気噴射 水蒸気 水蒸気加熱用ヒーター
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5.6 超音波洗浄機: 超音波洗浄は用いる周波数によって性質が大きく異なってきます。 低周波ではキャビテーションによる強力な洗浄力が得られます、低い音波が「密→疎」 に移行する領域で真空気泡(キャビテーション:cavitation)が生成し、それが固体基 質に接触して大気圧に戻る、消滅する際に大きな衝撃力が生じます。 低周波超音波洗浄はこのキャビテーションを利用する強力な洗浄です。 1MHz程度の超音波では液体分子の加速度運動で、均一で穏やかな洗浄作用が得られ、超 精密洗浄などに利用されます。 低周波洗浄では洗浄槽内での音波のムラに注意が必要です。アルミ箔を洗浄槽に 浸し、その損傷の様子から超音波のムラ(音圧分布)が確認できます。
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【真空気泡(キャビテーション:cavitation)】 音波が密から疎になるところで真空気泡が発生し、その気泡(キャビテーション)がはじける瞬間に出る衝撃波が 手のとどかない微細なすき間の汚れを粉砕して、布、ブラシ、水流では落ちない汚れをスッキリ取り除きます。
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6.洗浄の評価、測定 細菌など微生物は肉眼で見ることができません。たとえ見た目がきれいであったとし ても多数の細菌が残っていることがあります。繰り返し使う食器類に洗い残した食品 残さがあると、そこに細菌などが付着し増殖します。洗浄と消毒が正しく実施され、 清浄度が確保されているか否かについては科学的手法により検証できます。 食器類の清浄度を見るための簡易検査キットは色々ありますが、高度な技術を必要と しないため、基礎的な知識を習得した人であれば誰でも同じように検査することがで きます。目的により適した方法を選びましよう。 6.1 検査箇所: 特に衛生状態を管理する必要のあるものを検査する。たとえば ・まな板、包丁など高い清浄度が必要なところ。 ・ミキサー、スライサーの刃など洗いにくいところ。 ・手指など衛生教育において重要になるところ。
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6.2 洗浄検査方法の種類: 清浄度の簡易検査には、細菌を見るスタンプ法とスタンプスプレッド法、汚れを見る ATPふき取り法、目視判定などがあります。いずれも清潔を見るものです。 1)スタンプ法 スタンプそのものが培地で作られており、検査対象物の表面に軽く押しつけた 後、培養する方法です。 細菌 《培養》 《採取》
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2)スタンプスプレッド法 検査対象物の表面を合成樹脂製のスポンジ状のスプレッドでスタンプし、培地 に塗りつけた後、培養する方法です。 3)ATPふき取り法 ふき取り棒で検体をふき取り、試薬と反応させた後、ATP測定機器で調べます。 培養によらない、簡易で迅速性のある検査方法です。 《培養》 細菌 《採取》
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4)目視検査法 試薬を使って食器などの洗い残しを目で見る方法です。 次の3つの検査は、食器に残ったデンプン、タンパク質、 脂肪の汚れを、呈色反応試薬を使って目視判定して検査する 方法です。 ①デンプンの残留検査 残留デンプン検出用試薬を食器の内側全面にいきわたるように塗布し、その後軽く 水洗いすると、洗い残しのデンプンは青紫色になります。 ②タンパク質の残留検査 残留タンパク検出試薬スプレーを約20㎝離したところから食器にスプレーした後に 水ですすぐと、洗い残したタンパク質に赤色素が沈着し赤く残ります。 ③脂肪の残留検査 残留脂肪検出試薬スプレーを約20㎝離したところから食器にスプレーした後に水で すすぐと、洗い残した脂肪は残留量が多いほど濃く赤色素が残ります。
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清浄度検査試薬セット ※デンプン、タンパク質の残留検査用として綿棒などのふき取り器具と試薬がセットされた簡易 検査キットが開発されています。ふき取って、10秒 ほどで呈色の有無や色調の度合いを目視判定 できる ので、操作や判定に専門的な知識や技術が不要です。
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6.3 検査後の処理 ①検査後は器具・器材の表面に培地が付着することがあるため、洗浄・ 消毒などの後処理が必要です。 ②検査に使用した培地には、器具や容器などについていた以上に、細菌 やカビが大量に増えていますので生ごみ等と一緒に捨ててしまうと、微 生物をばらまいてしまうことになりとても危険です。 検査が終わった培地などは医療廃棄物を取り扱う業者に引取りを依頼す るか、高圧滅菌するなどの処理を行いましよう。
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2018年9月02日 ク コンサルティングクレイン テクノ
コンサルティング Crane techno Consulting. 更に詳しい食品工場の洗浄技術については下記のサイトを見て下さい。 関連サイト:匠の知恵⇒ 固有技術 https://takuminotie.com/