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中小・ベンチャー企業が短期間でキャッシュフローを改善したケーススタディ(サマリー)

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ベンチャー経営者のための会計お作法勉強会でご紹介した事例です。私のあるクライアント先での取り組みについて、差支えない範囲でご紹介させていただきました。

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中小・ベンチャー企業が短期間でキャッシュフローを改善したケーススタディ(サマリー)

  1. 1. ケーススタディ ~中小・ベンチャー企業が短期間でキャッシュフローを改善するための施策~ インストラクター:田中慎一
  2. 2. 会社の事業内容 アパレル卸売業 生産は国内外の協力工場に発注し、国内の小売店にオリジナル商品を卸しているほか、 OEM 商品(相手先ブランドによる生産)も販売している。 現在の経営課題 大手小売店の下請け的なポジションにあるため、売上代金の回収に時間がかかる一方、海外の協力工場に対する支払は前払いが多くなっており、恒常的に運転資金に余裕がなかった。 業績として売上高の拡大が続いているものの借入金も同時に増える傾向が数年続いていたため、キャッシュフローの改善が急務となっていた。 会社の概要&経営課題 キャッシュフロー改善のためにインパクトのある施策、 短期間で効果の出やすい打ち手が求められていた
  3. 3. CF 改善のロジックツリー(一般的な改善策) 営業利益率の改善 運転資本回転期間の改善 キャッシュフローの改善 単価アップ 売掛金の回収を早める 原価削減 買掛金の支払いを遅らせる 小売( BtoC )の強化 製造工場の見直し 製品スペックの見直し 取引条件見直しの交渉 ファクタリングの利用 取引条件見直しの交渉 商社を介在させる プロダクトミックスの見直し 粗利率の高い製品の販売を強化 粗利率の高い得意先の取引拡大 粗利率の改善 生産性( 1 人当たり売上高)の向上 販管費の削減 新たな付加価値を提供する 客単価を上げる 客数を増やす 業務委託費の削減 荷造運賃の削減 物流費の削減 歩留りの向上 On-line shop の強化、リアル店舗の出店 コンサルティング(提案)型営業の導入 実行プラン例 広告宣伝費の削減 物流体制の再構築 投資効果の基準を設定し、効果のないものはやらない 全額前渡しをやめる 新規営業の後方支援業務の充実を図る 目標 【 】 %-> 【 】 % 目標 【 】ヶ月->【 】ヶ月 OEM とそれ以外の比率見直し、利益率の高い商品の販売強化 目標 【 】 %-> 【 】 % 目標 【 】円->【 】円 目標 前期比【 】円削減 目標【 】ヶ月 目標【 】ヶ月 目標平均掛率 【 】 %-> 【 】 % 目標【 】 % 削減 既存客のリピート率をアップさせる 新規取引先の開拓 アップセル(より高いものを買う) クロスセル(もうひとつ買う) 工場の集約化、原価低減交渉 原材料の代替可能性を検討 製造工程のモニタリングの徹底 超高級品をラインアップすることで高級品を買ってもらう “ ついで買い”を促す仕掛けを作る 挨拶状やおもてなしで one to one のサービスを徹底する
  4. 4. 売上データから CF 改善策を考える ここでは、直近の一定期間における売上・売上原価情報だけを活用して、キャッシュフロー改善のための施策を考える インパクトのあるキャッシュフロー改善策を検討するための分析を行ってみましょう ・ ・ ・
  5. 5. キャッシュフロー改善策を検討するための分析
  6. 6. 1. 累計売上高 84 社 125 社 全得意先の 1/4 で売上総額の 80% 、 37% の得意先で売上総額の 90% を占めており、 得意先の半数で売上総額の下位 5% を占めている 得意先の半数で売上高の下位 5% を占めている
  7. 7. 2. 売上高と粗利の関係 売上高と粗利の関係は概ね比例しているように“見える”ものの…
  8. 8. 3. 売上高と粗利率の関係 取引規模と収益性の間には何の関係性もなく、 無秩序に値決めされていることが明らかに 本来の分布 おいおいっ! 得意先ごとの売上高と粗利率をプロットしてみると…
  9. 9. 4. 担当者別 売上高・粗利・粗利率 営業担当者によっても粗利率はマチマチ(値決めのポリシーがない)
  10. 10. 5. 粗利率向上・キャッシュフロー改善の方策 以上の分析結果から、キャッシュフロー改善策を考えると… 売上総額の下位 5% しか占めない半数の得意先からの OEM 受注が多く、手間とコストがかかっている。 OEM の受注金額の下限やロットごとの最低粗利率を設定(ルール化)する。 イシュー イシューに対する打ち手 大口得意先のニーズに対して十分こたえられていない 上記の打ち手により余裕の生まれたリソースを大口先に振り向けきめ細かく対応する。 離れていった得意先があったものの平均粗利率が改善したほか、人件費(残業代)の削減も図れた。 効果 大口得意先に対する粗利率が改善。商品提案力の向上により取引が増えるなどの副次的効果もあった。 今のところ売上高は横這いであるものの、 粗利率の改善により利益が増加(キャッシュフローが改善)

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