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地質調査デジタル化の現状と期待(産業技術総合研究所・吉川様)

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地質調査デジタル化の現状と期待(産業技術総合研究所・吉川様)

  1. 1. 地質調査デジタル化の 現状と期待 1. はじめに 2. 背景と目的 3. 方針とテスト環境 4. 実地テストの結果 野外調査の例 5. 展望と期待 産業技術総合研究所 地質調査総合センター 吉川敏之 1
  2. 2. はじめに ここでいう地質調査 • 地表踏査 (荷物は自ら持ち歩く) • 目的は地質図の作成。 地質図 • 面的な調査 凡例 • ある地域を 最初は粗く、 最後は密に調査。 地質図とは 「表土の下にどのような種類の石や地層がどのように分布しているか」を示した 地図 (http://www.gsj.jp/geology/geomap/)。 2
  3. 3. 現場の例 はじめに 調査の現場 • 行くところ=山・川・海岸の露頭・崖 • 足場は悪く、水・埃・野生動物も多い。 現場環境・条件は 一般にあまり良くない。 地質図の例 3
  4. 4. 背景と目的 従来は紙と鉛筆による記録 メリット • 軽いし電気も要らない。 • 折りたためる (作業スペースが可変)。 デメリット • 毎日の墨入れ (清書) が大変。 • 調査が進むにつれ、整理が困難に 。 日中、頑張って歩けば歩くほど、夜もしんどい… 4
  5. 5. 背景と目的 再利用が進む 調査結果をデジタルで残すメリット • 情報の管理・検索・バックアップが容易になる。 • 情報の共有・公開が容易になる。 • 重ね合わせ・貼り合わせができる。 • 情報の表示/非表示・取捨選択ができる。 • コンピューターによる地理空間情報の計算・ 統計処理ができる。 新たな使い道が広がる • 墨入れが不要になる。 単純作業が減り、考える時間が増える。 5
  6. 6. 背景と目的 やったことない デメリット 持ってない • 新たなスキルが必要になる。 • 新たな資産 (PC・ソフト・データ等) が必要になる。 • 紙より重いし、電気が必要。 面倒が増える • すなわち手間とコストがかかる。 • そもそもやり方が分からないし、 専用機器・ソフト類は非常に高価。 →実践している人はまだまだ少ない。 英国地質調査所の例:SIGMA Mobile (Software) (http://www.bgs.ac.uk/research/sigma/download.html)。 6
  7. 7. 方針とテスト環境 • 気軽に試せる環境が必要。 • 汎用品とフリーソフトで実現できないか? 「紙の野帳と地図をポータブルPCに置き換える」 • 従来の調査スタイルを大きく変えない。 • 導入コストを抑える。 →普及への期待 7
  8. 8. 方針とテスト環境 • 2009年末~2012年3月に実施。 • 幾つかの機器・ソフトの組み合わせをテスト。 • ただし、個人でテストできる範囲は有限。 →本結果はあくまでも、ひとつのケーススタディ。 主にWindows スレート機でテスト。 最後にAndroid タブレットでも少しだけ試行。 8
  9. 9. 実地テストの結果 現場でデジタル 現状:最低限は何とかできる。 データとして取得 • 地図ソフトで位置を入力 • XMLエディタに記載 • グラフィックソフトで書き込みやスケッチ ・地図ソフト: カシミール、地図太郎 (*) 最終テスト環境 ・データ入力: XML Notepad ・入力補助: Sanvient ・ポータブルPC: viliv X70 PIGYソフトキーボード ・デジタルカメラ: Optio W90 ・スケッチ・作図類:花子(*)、Inkscape ・GPSロガー: Sony GPS-CS3K ・画像ビューアー: Faststone Image Viewer * は市販ソフト。他はフリーソフト。 9
  10. 10. 実地テストの結果 XML Notepad 入力中のイメージ PIGYソフトウェア キーボード カシミール Sanvient 10
  11. 11. 実地テストの結果 便利なツール Sanvient PIGYソフトウェア キーボード 入力を素早く、快適にできるため、お勧め。 11
  12. 12. 実地テストの結果 夕刻、暗くなってもバック 意外な発見も。 ライトがあるので大丈夫。 雨にも負けず (人間より強い!) アスファルトに落としても 壊れなかった (非推奨)。 クリップボードユーティリ ティーを使った入力は、 手書きよりも速い。 2月の冷たい雨の中、原価数百円の 特製ケースに守られて、平然と働いて いるの図。 12
  13. 13. 実地テストの結果 当然の帰結も。 水没するとダウン (でも一晩寝たら回復!) 水の底から救出された直後、 11月の陽光を浴び、使い捨て カイロで介抱されるの図。 13
  14. 14. 実地テストの結果 テスト結果の詳細は省略。 もし、ご関心があれば以下をどうぞ。 デジタルペンも 試してみました。 For More Information • 「野外地質学~Field Geology~のページ」 (個人ウェブページ) http://staff.aist.go.jp/t-yoshikawa/ • 2011年秋の経過報告 https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc/118/3/118_2011.0028/_pdf • 2012年度テストでの感想 http://www.gsj.jp/data/gcn/gsj_cn_vol1.no8_237-243.pdf 14
  15. 15. 実地テストの結果 「最低限は何とかできる。」=まだまだ改善の余地がある。 • 最も使うのは地図ソフト。 カシミール 地図太郎 良くできたソフトでも、「野外」、「ペン入力のみ」と いう使用環境は、おそらく想定されていない。 15
  16. 16. 展望と期待 野外調査で必要な地図ソフトは Field Survey Suite ファイル 編集 表示 ツール ヘルプ それほど機能豊富でなくて良い ・軽快に動作する。 ・直感的に操作できる。 ・緯度経度情報が取得ができる。 ・簡単な描画ができる。 ・柔軟にカスタマイズできる。 ・etc. ・マウスオーバーは×。 ・右クリック多用は×。 ・ドラッグ多用は×。 ・独自フォーマットは×。 1 km ・etc. 16
  17. 17. 展望と期待 2011年度 競争的資金を獲得して製作を試みるも実現せず。 FOSS4G? 模索の過程で遭遇 17
  18. 18. 展望と期待 2012年度 野外調査用地図ソフトにFOSS4Gを利用→未試行 室内では使ってみました。 ルートマップの重ね合せ 観察ポイントのプロット まとめの作業用には 十分使える。 QGISを利用した例。基図には基盤地図25000 WMSを使用。 18
  19. 19. 展望と期待 野外調査用地図ソフトにFOSS4Gを利用 メリット • 初期投資費用の低減。 • 選択肢の確保。 デメリット • 日本語環境に弱い。 • 国土地理院の地形図の読み込みが簡単でない。 • 多くはデスクトップ向けの操作体系。 • 情報不足。 19
  20. 20. 展望と期待 野外調査という需要は確実にある。 ハードウェアの選択肢も 増えていますし。 野外用 地図ソフト FOSS4G そろそろ安価な野外用 タブレットが出てもいい頃。 これからのFOSS4Gに期待しています。 20

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