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第三者視点で見続けた「日本」、米国から見た強みと課題

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第三者視点で見続けた「日本」、米国から見た強みと課題

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米国ハードウェア・スタートアップと、日本の製造サプライチェーンを結びつける活動を推進するFabFoundry創業者の関信浩が考える、世界の製造サプライチェーンにおける、新しい日本の位置付け

米国ハードウェア・スタートアップと、日本の製造サプライチェーンを結びつける活動を推進するFabFoundry創業者の関信浩が考える、世界の製造サプライチェーンにおける、新しい日本の位置付け

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第三者視点で見続けた「日本」、米国から見た強みと課題

  1. 1. 第三者視点で⾒続けた「⽇本」 ⽶国から⾒た強みと課題 FabFoundry社 関 信浩 (ニューヨーク在住)
  2. 2. 関 信浩 略歴 1990年代 • 東京⼤学 ⼯学部 • ⽇経BP社 技術系記者 • シリコンバレー ドットコム取材 2000年代 • Carnegie Mellon MBA • ビジネスプラン 起業と断念 • Six Apart ブログ⽂化輸⼊ 携帯⽂化輸出 2010年代 • FabFoundry 製造⽀援 スタートアップ • “Monozukuri” ⽶国から⽇本へ ⽇本から⽶国へ
  3. 3. 「⽇本から⾒た」ではなく 「⽶国から⾒た」⽇本の価値を世界に • ⽶国のスタートアップを、 ⽇本の製造技術の「ファ ン」に育てる • ⽶国に「⽇本びいき」の ハードウェア・コミュニ ティを構築する • ⽶国のスタートアップ・コ ミュニティと⻑期的な関係 を構築できる「モノづくり コミュニティ」を構築する Monozukuri Bootcamp Monozukuri Hardware Cup
  4. 4. ハード製造は50兆円市場 「⾃前主義」から「世界のハブ」へ ⽣産管理技術で 「量産」の司令塔に スタートアップが 事業を「創造」 $340 $360 $390 $410 $420 2010 2011 2012 2013 2014 年4200億ドル 年成⻑率5% Source: Electronics market research firm IHS iSuppli
  5. 5. 「⽶国から⾒た」⽇本製造業の課題 • 「⽶国」に対する劣等感と、 「アジア」に対する優越感 • 「⽇本⼈」への親近感と、 「⽇本企業」への不信感 • ⽇本以外では「異質」に映 る商習慣への固執 • 「提案意識」の⽋如 • 「スタートアップ企業」が 果たす役割への無知
  6. 6. 国と連携可能な次のステップ • ⽇本のモノづくり企業が、 ⽶スタートアップと交流で きる拠点の運営 • ⽇本のスタートアップを⽶ 国で成⻑させる「ジャパン アクセラレーター」の運営 • ⽶スタートアップを⽇本に 呼び込む「VCファンド」 の運⽤ Monozukuri Fund Monozukuri Basecamp & Accelerator
  7. 7. 参考: シリコンバレーとニューヨーク ⽇本⼈コミュニティの盛衰
  8. 8. モノづくり x 起業(“スタートアップ”) 「スタートアップ」がもたらす世界規模 のサプライチェーン再構築と ⽇本発のイニシアティブ推進 モノづくり起業 推進協議会 発起⼈ 副会⻑ 関 信浩(FabFoundry社) 参考:モノづくり起業 推進協議会 概要
  9. 9. モノづくり起業を取り巻く問題 • 製造業の⼤企業偏重と「量産化の壁」 • スピード感や意識のギャップ • スタートアップへの理解不⾜と「開発資⾦の壁」 • ⽇本特有の商習慣やスタートアップに厳しい投融資 • 国際的視野の⽋如と「ガラパゴス化」 • 国内スタートアップと製造業の結び付けに偏重すること による製造業全体の、世界的なスタートアップ・エコシ ステムからの乖離 • 地域格差と「⼤都市偏重」 • 産官学の意識のズレやリソースの偏在
  10. 10. 製造サプライチェーンは世界規模 「⽇本の課題は世界の課題」 ⽇本での「部分最適」でなく、グローバル・エコ システムの⼀部として、先を⾒越した打ち⼿を ⽶国では、ハードウェア・スタートアップは、ウェブ/アプリ・ スタートアップと⽐べて、出資を受けるのに苦労している。投資 家やメディアの理解が得られていない。 (ハードウェア専⾨のシードアクセラレーター「AlphaLab Gear」のManaging Director、Ilana Diamond⽒。Sima Products 元CEO) TechShop Tokyoでは多くの⽅がモノづくりに取り組まれている が、そこから「スタートアップ(起業)」に結びつけようと考え る⼈は、まだ少数派。 (会員制DIY ⼯房「TechShop Japan」の有坂庄⼀代表取締役社 ⻑)
  11. 11. 「モノづくり」はグローバルシステム の⼀部、世界と連携する活動が不可⽋ • 起業先進国の⽶国と ハードウェアのス タートアップ環境の 整備への取り組み • 国際的な存在感を増 すアジアのサプライ チェーンでの「協業 と競争」環境の整備 ⽇本を「ハブ」とする国際的な活動を推進する 「モノづくり起業 推進協議会」を発⾜ • 「モノづくり」による起業の 推進と普及啓発 • 21世紀型「モノづくり」へ の国際的なイニシアティブ • 産官学連携のためのコミュニ ティ基盤と相互連携
  12. 12. モノづくり起業 推進協議会 設⽴趣意 CNC(コンピュータ数値制御)技術を活⽤した3Dプリンティングやレー ザーカッティングといった「デジタル・ファブリケーション」により、 スタートアップ企業など製造技術を持たない企業がハードウェアを設計 することが可能になった。しかしハードウェアの製造に関するサプライ チェーン管理など、総合⼒としての製造技術について⼀⽇の⻑がある⽇ 本の「モノづくり」は、新興国による価格攻勢などによって、海外から ⾒ると⾊あせて⾒え始めている。⽇本の「モノづくり」の⼒を、デジタ ル時代の最新技術に適合させることで、誰もがモノづくりをできる「起 業」の時代をリードできるようにするのが「モノづくり起業 推進協議 会」である。 グローバルに、あらゆる分野で、その産業・社会構造が⼤きく変⾰しつ つあることを踏まえ、モノづくりに関する技術の開発・実証や新たなビ ジネスモデルの創出を推進するなど、産官学を挙げて時代の変化に挑戦 することが、インターネット時代の後に出現しつつある「ソーシャル・ ファブリケーション」時代に取り残されないために不可⽋と⾔えよう。 公文俊平 名誉会⻑ 多摩⼤学情報社 会学研究所 所⻑ 国際⼤学 GLOCOM元所⻑
  13. 13. 「モノづくり起業 推進協議会」概要 • 2016年9⽉に発起⼈企業3社で任意団体として設⽴ • 発起⼈企業は、Darma Tech Labs(本社京都市)、 FabFoundry(本社ニューヨーク市)、TechShop Japan(富 ⼠通⼦会社) • 名誉会⻑に公⽂俊平(多摩⼤学) • 会⻑に牧野成将(Darma Tech Labs) • 副会⻑に関信浩(FabFoundry) • 会員は法⼈、個⼈、特別(地⽅⾃治体など)で構成 • 2017年7⽉1⽇現在で会員数は32(うち法⼈は27)が加⼊ • 個別の実⾏委員会を活動基盤にする(当初は3つ) • 「Hardware Cup ⽇本予選 実⾏委員会」 • 「モノづくり国際パートナーシップ実⾏委員会」 • 「モノづくり起業家教育実⾏委員会」
  14. 14. スピード重視の国際派発起⼈ 公⽂俊平(名誉会⻑): 多摩⼤学情報社会学研究所 所⻑ 「モノづくり」を⼤きく変えた「デジタル・ファブリケーション」の可能 性に気づき、いち早く⽇本での普及啓発活動を始める。国際⼤学グローバ ルコミュニケーションセンター(GLOCOM)元所⻑ 牧野成将(会⻑): Darma Tech Labs社 代表取締役 2015年にハードウェア・スタートアップ向けアクセラレーター「Makers Boot Camp」を⽴ち上げ、国内・海外のスタートアップの「量産化の壁」 の解消に取り組む。英語主体の「Monozukuri Hub Meetup」などを京都市 などと開催。複数の国内VCで投資担当を歴任 関信浩(副会⻑): FabFoundry社 CEO 2016年にニューヨークのスタートアップと⽇本の製造業をつなぐ 「Monozukuri Bootcamp」を開始。ニューヨーク市のハードウェア・イン キュベーター「NYDesigns」と提携し、ニューヨークと⽇本の「モノづく り」パートナーシップを推進。ニューヨーク在住
  15. 15. 国際的なモノづくりイニシアティブ • モノづくりスタートアップが世界を⽬指す仕組みづくり • Hardware Cupなど世界とつながるスタートアップ育成活動 • 国際的なパートナーシップによるインフラ⽀援 • 国際的なサプライチェーン専⾨家の育成 • 「英語」で「スタートアップ」とやり取り出来る⼈材の育成と交流 • 国際的なコミュニティ間での⼈材交流 • ⽇本が世界のサプライチェーンの中核(ハブ)になるため の活動 • スタートアップ(特に⽶国)から「スタートアップ向け製造拠点」 • アジア諸国から「サプライチェーンの上流」
  16. 16. 国内の活性化イニシアティブ • モノづくりコミュニティの相互連携 • 国内同⼠の交流(例: 燕三条市と東京・DMM.make) • 他国との交流(例: 京都市とニューヨーク市) • 世界から⽇本へ • 海外スタートアップの国内誘致活動 • アジア諸国との関係強化による国際サプライチェーン強化 • 試作向け投融資 • スタートアップの試作段階でのつなぎ融資の制度の提⾔ • 試作担当の中⼩企業へのインセンティブとリスク低減
  17. 17. 主なプロジェクトと⽬的 • Hardware Cup⽇本予選 実⾏委員会 • 世界に向けたスタートアップの育成と⽀援 • 「Monozukuri Hardware Cup」コンテストの開催 • ⽶国スタートアップ・エコシステムの視察と交流 • モノづくり国際パートナーシップ 実⾏委員会 • 国際的なサプライチェーン専⾨家の育成 • 英語でスタートアップとやり取り出来る⼈材の育成と、海外からの採⽤ • 都市間パートナーシップによる国際的なスタートアップ・エコシステムの構築 • モノづくり起業家育成 実⾏委員会 • 「モノづくり」から「モノづくり x 起業(スタートアップ)」を⽀援 • モノづくり起業家育成プログラムの提供 • 他の⾃治体で再利⽤可能なフォーマットで公開
  18. 18. Monozukuri Hardware Cup 概要 • ピッチコンテスト「Monozukuri Hardware Cup」の開催 • ⽶国で年1回開催の「AlphaLab Gear Hardware Cup」の⽇本予選 • 第1回は2017年2⽉9⽇開催の「Hack Osaka 2017」にて併催 • 優勝チームは⽶国決勝(2017年4⽉半ば。ピッツバーグで開催)への参加権 • ⽶国予選・決勝と同じフォーマット • 参加資格は「ハードウェアスタートアップ」。プレゼン・質疑応答ともに英 語 • 決勝の優勝副賞が5万ドルの投資(Convertible Note) • 阪急電鉄が2019年までの協賛をコミット • 経済産業省、⽇本ベンチャーキャピタル協会、⼤阪市、京都市、神 ⼾市が後援 • ハードウェア起業のエコシステム視察ツアー • 2017年4⽉17⽇〜4⽉20⽇ • ⽶ピッツバーグ(Hardware Cup⽶国決勝の開催地) • ⽶ニューヨーク(ハードウェア・インキュベーターNYDesignsなどの視察)
  19. 19. モノづくり国際パートナーシップ 概要 • 「モノづくり」の現場レベルでのコミュニティ連携を促進 • ⺠間同⼠の提携を敷衍して⾃治体同⼠のパートナーシップに • 例: TechShop、FabCafeなど「モノづくり」の「コミュニティ」をコ アとする地域同⼠のパートナーシップ • 国際的なサプライチェーン専⾨家の育成 • 英語でスタートアップとやり取り出来る⼈材の育成 • 都市間パートナーシップによる国際的スタートアップ・エコシス テムの構築 • 継続的な⼈材交流を基盤としたパートナーシップ • ⾏政が⺠間の⼈材交流プログラムを⽀援することで持続可能な交 流を実現 • プロセスのオープン化で、他の地域でも実施しやすく • 京都市がニューヨーク市と推進するパートナーシップをひな形に
  20. 20. モノづくり起業家育成 概要 • モノづくり起業家育成プログラムの提供 • 東京と京都で開講へ • 起業家としての講義プログラム • Fabスペースを活⽤した実践プログラム • 他の⾃治体で再利⽤可能なフォーマットで公開 • 京都をモデルケースに、横展開が可能な仕組みを模索 • 協議会から、仕組みとコンテンツを公開予定

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