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情報社会とデジタルゲーム ――フィンランド・タンペレ大学における「位置情報ゲーム」研究の取り組み (Information Society and Digital Games: Research Project about Locations-based Games at Tampere University Game Research Lab)

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日本デジタルゲーム学会2016年度年次大会で発表した「情報社会とデジタルゲーム――フィンランド・タンペレ大学における『位置情報ゲーム』研究の取り組み」のスライドです。

Location-based games which use information technologies such as mobile device, GPS and AR attract a lot of attention in the world in 2016. In Finland, the researches about games which people play by moving in the physical world have been conducted. This presentation reports the projects of Tampere University Game Research Lab about these games based on interview and book research.

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情報社会とデジタルゲーム ――フィンランド・タンペレ大学における「位置情報ゲーム」研究の取り組み (Information Society and Digital Games: Research Project about Locations-based Games at Tampere University Game Research Lab)

  1. 1. http://www.***.net 情報社会とデジタルゲーム -フィンランド・タンペレ大学における 「位置情報ゲーム」研究の取り組み マルチメディア振興センター 七邊 信重
  2. 2. 自己紹介 七邊信重(ひちべのぶしげ) 専門  メディア(ゲーム、アニメ等)  情報社会 著作  『デジタルゲームの教科書』  『妖怪ウォッチが10倍楽しくなる本 ――妖怪ウォッチのゲーム・アニメ学』 2
  3. 3. 本日の発表内容 発表の背景・目的・意義 タンペレ大学ゲーム研究ラボ 「BotFighters」(2001) 「The Songs of North」(2003-2004) 「LARP」(2004-2008) 「ルディフィケーション」と「ポケモンGO」「プレ イフルデザイン」 今後の課題  日本での調査研究計画 3
  4. 4. 発表の背景 2016年7月、「ポケモンGO」配信開始 「位置情報ゲーム(Location-based Game, LBG)」への世界的注目  物理的世界における人の移動を促すゲーム  日本) LBGの経済的価値への関心 フィンランド  2000年代初頭から、 LBGのように、物理的世界 とデジタル世界を結びつけて遊ぶゲームのデザ インや、それらと社会・文化・芸術・経済との関係 の研究が蓄積 4
  5. 5. 発表の目的と意義 目的  LBG やハイブリッド・リアリティ・ゲーム(HRG)と 呼ばれるゲームの研究を主導してきたタンペレ大 学ゲーム研究ラボ(Game Research Lab)の取 組みと成果を解説  HRG: 物理的世界とゲーム世界を結合させたゲーム。 LARPなど。ビデオゲームに限定されない 意義  物理的世界を舞台とするLBGやHRGの社会的・ 文化的・経済的可能性と課題に関する海外の研 究に関する情報を提供  後続の研究に貢献 5
  6. 6. タンペレ大学ゲーム研究ラボ ゲーム、遊び、関連現象を学際的に研究・教 育する組織  2002年、タンペレ大学にハイパーメディアに関す る学部の学科が設置された際に同時に設立 代表者: フランス・マウラ(Frans Mäyrä)  1990年代初めから、情報社会やデジタル文化、 ハイパーメディアを研究  DiGRAの初代会長(2003~2006年) 2016年9月16日にタンペレ大学でマウラ教授 に実施したインタビューに基づき、ラボの取組 みの歴史を紹介 6
  7. 7. タンペレ大学 7
  8. 8. Prof. Frans Mäyrä 8
  9. 9. 「BotFighters」(2001) BotFighters (LBG)  スウェーデン企業(It’s Alive)が制作、フィンランド でもリリース  プレイヤーが戦闘ロボットになり、現実世界で近 接する他プレイヤー(ロボット)と戦闘  SMSによってコマンドをサーバに送り、また別の SMSを受け取る  プレイヤーの位置測定のため、GSM(2G)ネット ワーク上の基地局IDを利用 同ゲームを使った実験を実施 9
  10. 10. 「Botfighters」 (2001) 10 出典: http://iasl.uni-muenchen.de/links/NAPGe.html
  11. 11. 「The Songs of North」(2003-2004) The Songs of North (2003-2004)  ゲーム研究ラボが開発したLBG。  Tekes、ノキア、テリアソネラが資金提供  プレイヤーは精霊世界と交流できる魔術師になり、 都市(タンペレ)を携帯電話を持って歩きながら、 アイテム等を集め、他のプレイヤーと争う 11 出典: Mäyrä and Lankoski (2009)
  12. 12. 「The Songs of North」(LBG) ゲーム研究ラボの貢献  LBGの多様なデザインを研究  デザインの指針、将来のLBGへの助言を作成  プレイヤーに端末をポケットに入れるように求める  歩いている時に端末から音が出るようにする  「事故に巻き込まれる恐れがあるので、歩行中にプレ イヤーが端末を見ないようにゲームをデザインしてくだ さい」など。 12
  13. 13. LARP(2004-2008) IPerG: Integrated Project on Pervasive Gaming (2004-2008)  LBG、LARPなど、非常に多くのゲームを研究 LAPR(Live Action Role Play Game)  若者のコミュニティが制作した、非商業的で、芸 術的なゲーム  SFやファンタジー、中世史、政治(国際危機や難民)  難民や兵士などの役割を演じることを通して、故郷を 離れた人の苦難や言語がわからない状況、国境管理、 警察の対応などを学ぶ Pervasive GameやLARPの研究は続いてお り、博士論文や著作が成果として蓄積 13
  14. 14. LARP (2004-2008) 14
  15. 15. 「ルディフィケーション」と「ポケモンGO」 Ludification of Culture and Society (2014- 2018)  ゲーミフィケーション: 単にゲームの要素を取り 出し、役に立つ目的のために社会に適用  ルディフィケーション: 社会や文化を「より楽しい ものに変える」ことを議論 「ポケモンGO」  「ルディフィケーション」の根拠の一つ  文化が楽しさや公共的な遊びに寛容になった  「Shadow Cities」(2010)→「ポケモンGO」(2016) 15
  16. 16. 「ルディフィケーション」と「プレイフルデザイン」 仕事をより創造的にする方法の研究  ロボット等が退屈な仕事を行うので、人間の仕事 が生き残るためには創造的でなければならない 職場環境に遊びを導入し、創造性を高める  遊んでいる時、心はよりリラックスし、多様な思考 方法を思いつく  楽しさは情報交換を促進し、人びとをより互いに オープンにする  遊びにおける民主的な関係は、新製品やイノ ベーションを支援 16
  17. 17. 「ルディフィケーション」と「プレイフルデザイン」 OASIS  ゲーム研究ラボの遊び部屋  学生やスタッフがリラックスしたり議論できる環境  椅子、机、ボールが入ったバスタブの他、ゲームやコ ミック、おもちゃなど 17
  18. 18. OASIS  出典: https://twitter.com/soralapio/status/639756144710393856 18
  19. 19. 今後の課題 マウラ教授やヤッコ・スオミネン教授(トゥルク 大学)のグループの研究  フィンランドの「ポケモンGO」プレイヤー約2,500 名の意識や行動に関する調査研究開始 日本でもLBGの活用可能性や課題に関する 研究をマウラ教授らと実施  FMMC「ゲーム・アニメ産業におけるイノベーショ ンと地域活性化に関する調査研究」  FOST「位置情報ゲームの外出行動に与える影 響に関する研究」(代表:小山友介(芝浦工大)) 19
  20. 20. 参考文献  [1] The University of Tampere Game Research Lab < http://gameresearchlab.uta.fi/>(2017年1月31日アクセス)  [2] Sotamaa, Olli. (2009). BotFighters. Montola, Markus, Stenros, Jaakko, Waern Annika. (ED.), Pervasive Games: Theory and Design. Morgan Kaufmann Publishers, pp.73-75.  [3] Mäyrä, Frans, Lankoski, Petri. (2009). Play in Hybrid Reality: Alternative approaches to Game Design. Silva, Adriana de Souza, Sutko, Daniel M.. (ED.), Digital Cityscapes: Merging Digital and Urban Playspaces. Peter Lang, pp.129-147.  [4] Montola, Markus, Stenros, Jaakko, Waern Annika. (ED.)(2009). Pervasive Games: Theory and Design. Morgan Kaufmann Publishers.  [5] OASIS < http://oasis.uta.fi/>(2017年1月31日アクセス)  [6] Mobile Meda & Communication Vol.5, Issue 1. Special section: Pokémon GO: Playful phoneurs and the politics of digital wayfarers. < http://journals.sagepub.com/toc/mmca/5/1>(2017年1月31日アクセス)  [7] Castells, Manuel, Himanen, Pekka (2002). The Information Society and the Welfare State: The Finnish Model. Oxford University Press. 20
  21. 21. 謝辞 本研究は、一般財団法人マルチメディア振興 センター(FMMC)の研究プロジェクト『ゲー ム・アニメ産業におけるイノベーションと地域 活性化に関する調査研究』の一部です。 マウラ先生へのインタビューにあたり、天野 圭二先生(星城大学)、ヤッコ・スオミネン先 生(トゥルク大学)、藍澤志津様(FMMC)に 様々なご支援を賜りました。記して感謝いたし ます。 21
  22. 22. ご静聴、ありがとうございました。 22 七邊信重(Hichibe, Nobushige)  natsunokumo2008@gmail.com  twitter: yakumo415, chimarisan

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