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情報化と社会_第4回 「情報とメディアの理論3」

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尚美学園大学の2016年度講義「情報化と社会」第4回の講義スライドです。

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情報化と社会_第4回 「情報とメディアの理論3」

  1. 1. http://www.***.net 情報化と社会 第4回 情報とメディアの 理論③ 七邊 信重
  2. 2. 前回の講義内容 メディアの世紀とメディアの理論 メディアの理論  群衆論からコミュニケーション論へ  複製芸術と文化産業  メディアとステレオタイプ  プロパガンダ研究  マス・コミュニケーションの「効果」研究 2
  3. 3. 今日の講義内容 メディアの理論②  マス・コミュニケーションの「効果」研究の問題点  「文化帝国主義」批判  メディア環境論  カルチュラル・スタディーズ(文化研究) 3
  4. 4. 講義スライドのアップ先 http://www.slideshare.net/ nobushigehichibe 講義前後にスライドをアップし ます。 4
  5. 5. 中間レポート テーマ「よく見ている/使っているインターネット のサイト・アプリ」  ジャンル(SNS、情報、ファッション、エンタメなど)  インスタグラム、Yahoo、ゲームアプリなど  いつから? どれくらい?(時期、一日の利用時間等)  利用端末(スマホ、タブレット、PCなど)  何が楽しいか? 役立つか? など A4 1枚 氏名、学年、学籍番号を忘れずに記入 提出日: 11月11日(金) 講義終了後  その後に提出した場合、減点します。 5
  6. 6. マスコミの効果研究の問題点 メッセージの背後にある、イデオロギー(物の 考え方)は分析しない。 メッセージを仲介する「メディア」は分析しない  送り手から受け手にメッセージを送る、中立的な 伝送路に過ぎない、と考えていたため、下記のよ うな問いは検討しなかった。  現代社会においてメディアとは何か?  メディアは日常生活のどこに配置されているか?  メディアが日常生活をどう組織化していくか? メディアの社会性・歴史性・政治性を研究する 理論が1960年代以降に登場 6
  7. 7. 効果研究を批判する新しいアプローチ ①「文化帝国主義」批判  米国のメディア産業の文化支配を告発  アドルノらの「文化産業論」を世界規模で展開 ②メディア環境論  メディアが人間の思考様式を根底から変えていく ③カルチュラル・スタディーズ(文化研究)  オーディエンスがメディアと交渉しながら意味世 界を構成していく過程を研究 7
  8. 8. 「文化帝国主義」批判 メディア支配論 ハーバート・シラー  米国の覇権は二つの支配力に支えられている  経済面での支配力  情報面での支配力  自由な情報ネットワーク(情報社会)を通して、米 国型ライフスタイルが第三世界に浸透・支配  米国への憧れが、米国への抵抗を弱める  「文化産業論」と同型  米国式の文化商品の大量生産が、西欧の伝統を侵食 していくことを批判 8
  9. 9. 文化帝国主義批判への批判と意義 批判  「メディア生産物に操作的効果がある」という仮定 を無批判に受容  文化産業の戦略と、受け手の解釈の間での意味構成 の複雑なダイナミズムを無視  送り手中心  グローバル多国籍企業の力を過大評価 意義  マスコミ研究:視点が国内。メディアは、周辺国家 の近代化・民主化・発展を「促進」  文化帝国主義批判: 視点が世界。メディアは、 周辺国家を世界的な政治経済構造に「従属」 9
  10. 10. メディア環境論 メディアが社会関係や人間の思考様式を根 底から変える  マーシャル・マクルーハン  ウォルター・オング  マーク・ポスター 10
  11. 11. マーシャル・マクルーハン カナダのコミュニケーション理論家 電子メディアが地理的空間を無化し、メディア に媒介された電子的空間が至るところに出現  メルロウィッツ: 電子メディアによる「場所感覚の 喪失」。人々は居場所を失い、社会が混ざりあう 電子メディアの普及は、人びとのコミュニケー ションを「線形的」で「視覚的」なものから、「包 括的」で「触覚的」なものにする。  活字メディアの普及は、「聴覚」中心の呪術的世 界を「視覚」中心の抽象的世界に移行させた  映像と電子メディアは、「視覚」の優位を再び逆転 11
  12. 12. ウォルター・オング 米国の哲学者、文化史家 メディア: 口承的、書記的、活字的、電子的 メディア変容は、表現手段だけでなく、思考や 記憶の様式、世界観を根底から変える  口承メディア(話し言葉): 常套句  書記メディア(書き言葉): 視覚的記号  言葉は語られる状況から離れ、分析的思考の道具に。  幾何学的図形の理解、範疇的分類、形式論理的推論、 事象の定義、自己分析等が「書く」技術により可能に  電子メディア  人間が再び聴覚的に出会う。文字文化の技術を強化 12
  13. 13. マーク・ポスター 米国の歴史学者 メディア変容の歴史  ①声に媒介されるシンボル交換  自己は対面関係に埋め込まれた発話地点  ②印刷物に媒介される書き言葉による交換  自己は中心化された理性的・自律的な行為者  ③電子的な交換  自己は脱中心化され、散乱し不確実性の中で多数化 13
  14. 14. カルチュラル・スタディーズ(CS) 英国で発達したメディア研究 日常生活の中でメディアと接し、番組や記事 を消費するオーディエンス(読者)に注目  オーディエンスの多様なテクスト消費  テクスト解釈をめぐる対立 14
  15. 15. レイモンド・ウィリアムズ ウェールズ出身の批評家、テレビ制作者 文学からメディアに関心が拡大 コミュニケーション(の効果)研究の批判  マスコミュニケーションを社会的文脈から切断  当事者の意図などを見ていない メディア環境論の批判  メディアを固有の特性を持ったものと見なす  その特性が感覚を一方的に変容させると見なす  社会変化はその特性でなく、力関係や実践の結 果として生まれる 15
  16. 16. スチュアート・ホール 英国の文化・メディア研究者 「エンコーディング/デコーディング」論  マスコミ論:送り手→受け手(両者がコード共有)  カルチュラル・スタディーズ  送り手: 多様な主体、資源、知識、枠組などに基づい たエンコーディング(情報生産)の複合  受け手: さまざまに状況づけられた主体  3つの読み: 支配的/折衝的/対抗的 16
  17. 17. オーディエンス研究 1970年代~: ホールの理論を使った、TV番 組や雑誌の受容の事例研究  モーレー『ネーションワイド・オーディエンス』(1980年)  アング『ウォッチング・ダラス』(1985年)  モーレー『ファミリー・テレビジョン』  テクスト(番組などの内容)  オーディエンスによるテクスト消費  社会的な実践(階級、ジェンダー、エスニシティなどに よる主体間の消費や解釈の交渉や対立)  技術がある空間でどう消費されていくか  主体のアイデンティティ生産 17
  18. 18. 理論の特徴 マスコミュニケーションの「効果」研究  メディア自体の生産や消費、意味づけ等は無視 「文化帝国主義」批判  メディアが「支配」 メディア環境論  メディアが思考に作用  話し言葉→書き言葉→電子メディア(テレビなど)  聴覚→視覚→全触覚 カルチュラル・スタディーズ(文化研究)  送り手や受け手はメディアと多様に結びつき、そ れを生産・消費し、意味世界を構成する。 18
  19. 19. 講義のまとめ メディアの理論②  マス・コミュニケーションの「効果」研究の問題点  「文化帝国主義」批判  メディア環境論  カルチュラル・スタディーズ(文化研究) 次回の講義  メディア・情報技術と社会(1) 活字メディア 19

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