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情報化と社会_第13回 「グローバル・メディア」

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尚美学園大学2016年度講義「情報化と社会」第13回の講義スライド。グローバル・メディアについて。

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情報化と社会_第13回 「グローバル・メディア」

  1. 1. http://www.***.net 情報化と社会 第13回 メディア・情報技術と社会(9) グローバル・メディア 七邊 信重
  2. 2. 前回の講義内容 コンピュータの歴史  コンピュータというメディア  コンピュータ前史  コンピュータの誕生(1940年代)  大型コンピュータの時代(1950~60年代)  カウンターカルチャーとパーソナル・コンピュータ (1970年代半ば~)  日本での動向  コンピュータと社会の課題 2
  3. 3. コンピュータとアルゴリズム コンピュータ(Computer)  数値計算を行う機械  「ノイマン型」という構成を取ることが多い  チューリング・マシン  アルゴリズムで記述できる全問題を計算できる機械 アルゴリズム  特定の問題を解く手段を、計算の組み合わせとし て定義したもの  数学の解法  コンピュータが実行できるよう定式化された処理手順 3
  4. 4. アルゴリズム 4
  5. 5. コンピュータからデジタル・メディアへ コンピュータの歴史  ノイマン型(40年代、政府・軍)  メインフレーム(50~60年代、大企業)  パーソナル・コンピュータ(70年代、対抗文化)  パーソナル・コンピュータ(80年代、一般人)  デスクトップ→ラップトップ→ノートブック  ソフトウェア(90年代)  ウインドウズ  リナックス(フィンランドの大学生を中心に協同作業)  ネットワーク(90年代後半)  モバイル・ケータイ(00年代) 5
  6. 6. メインフレーム  出典: http://japan.zdnet.com/article/20097760/3/ 6
  7. 7. アップルⅡ 7  出所: http://www.hp9845.net/9845/history/comparison/
  8. 8. 今日の講義内容 グローバル・メディア  グローバル化とその要因  グローバル化とメディア  グローバル・メディア企業(日本と米国)  メディア資本の巨大化の影響  2001年9月11日以降のグローバル・メディア  グローバル・メディアに対するアプローチ  吉見俊哉,『メディア文化論』,第14章  吉見俊哉・水越伸,『メディア論』,第10・14章  ギデンズ,『社会学(第5版)』,第15章 8
  9. 9. 授業で使う基本的な用語・概念 メディア  「情報」を「時間・空間」を超えて伝達・記録・保管 するために使われる物・技術  情報: 文字情報、視覚情報、聴覚情報 など  新聞、電話、映画、ラジオ、テレビ など 情報技術(IT)  情報を扱う技術の総称  コンピュータやネットワーク  情報通信技術(ICT) 9
  10. 10. 近代の欲望→メディア 近代の欲望→さまざまな「情報技術」  文字情報  電信: 「空間」を超えて送受信  視覚情報  写真: 「時間」を超えて記録  映画: 「時間」を超えて連続的に送受信  テレビ:「空間」を超えて連続的に送受信  ビデオ:「時間」を超えて記録  聴覚情報  電話: 「空間」を超えて送受信  蓄音機:「時間」を超えて記録  ラジオ:「空間」を超えて送受信(無線) 10
  11. 11. グローバル化とその要因 グローバル化  私たちが「ひとつの世界」を生きるようになること  個人、集団、国がより相互依存すること グローバル化の要因  情報技術: コンピュータ、ネットワーク  経済的要因: 多国籍企業、グローバル金融市場  政治的要因: 共産主義の失墜→世界市場 11
  12. 12. グローバル化とメディア 1970年代までのメディア  個別部門で活動  活字メディア、映画、ラジオ、テレビ  メディア企業は政府規制に応じ国内市場で活動 1980年代以降のメディア  情報技術により複数メディアが融合  国営メディア・通信企業が民営化  多国籍メディア企業のグローバル支配  メディアが国の境界を超えて普及  約20の多国籍メディア企業が世界市場を支配  国内市場は世界市場に従う 12
  13. 13. 日本のグローバル・メディア企業: ソニー 1970~1980年代  ラジオ、テレビ、オーディオ機器、放送機材  ウォークマン(1979年~)  生命保険(1979年~)、 1990年前後以降  ハリウッド「コロンビア映画」買収(1989年)  音楽、劇場、ケーブルテレビ、インターネット  PCシリーズ「VAIO」(1996~2014年)  ゲーム機「PlayStation」(1994年~)  損害保険(1998年~)、銀行(2001年~) 13
  14. 14. ソニーの事業の内訳 ソニー(2015年度連結業績)  売上高: 8兆1,057億円  営業利益: 2,942億円 ゲーム&ネットワークサービス分野(SIE)  売上高: 1兆5,519億円(ソニーの最大事業)  営業利益: 887億円 金融分野(ソニー生命・損保・銀行)  金融ビジネス収入: 1兆731億円  営業利益: 1,565億円(ソニー最大の営業利益) ×家電企業 ○情報・メディア企業 14
  15. 15. 2013・2014・2015年度における ソニーの分野別連結業績(単位:億円) 15 出典: ソニーの決算短信に基づいて作成。 -4,000 -2,000 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 売上高 営業利益 売上高 営業利益 売上高 営業利益 売上高 営業利益 売上高 営業利益 売上高 営業利益 売上高 営業利益 金融ビジネス収入 営業利益 売上高 営業利益 売上高 営業利益 モバイル・ コミュニ ケーション (MC) ゲーム& ネットワー クサービ ス(G&NS) イメージン グ・プロダ クツ&ソ リューショ ン(IP&S) ホームエ ンタテイン メント&サ ウンド (HE&S) デバイス 映画 音楽 金融 その他 全社(共 通)及び セグメント 間取引消 去
  16. 16. (参考)情報社会=管理社会の アレゴリーとしてのビデオゲーム(Galloway)  「ゲームを遊ぶことは、ゲームのコードと遊ぶことを意味する。 勝つことは、システムを知ることを意味している。それゆえ、 ゲームを解釈することは、そのアルゴリズムを理解する(そ の相同的な「アレゴリズム」を発見する)ことである。」  「それゆえ、現在、二つの変化がある。一つは、近代映画か ら現代ビデオゲームへの変化。もう一つは、伝統的アレゴ リーから私が水平的あるいは「管理」アレゴリーと呼ぶものへ の変化である。」  「ビデオゲームは、持続的情報管理のプロトコル・ネットワー クのもとにある現代生活のアレゴリーである。実際、ゲーム がメディアとしてより解放的であるように見え、受動性を能動 性に、線型的物語を分岐する物語に置き換えるほど、ここ数 十年世界に影響を与えてきたインフォマティクス[情報の管理等] への根底的な社会変容を、ゲームは見えなくさせてしまう。」 16 出所: Galloway, 2006, Gaming
  17. 17. 米国のグローバル・メディア企業 1980年代  ケーブルテレビ普及(CNN、MTV、ESPN、HPO)  Fox(1986年) 豪ルパート・マードック  1989年、ワーナーブラザーズが出版大手タイム と合併→タイム・ワーナー 1990~2000年代 商業局の買収  テレコミュニケーション法改正(1996年)  ABC→ディズニー(1996年)  CBS→バイアコム(2000年)→事業分割(2006)  NBC→コムキャスト(2009年)  コムキャストのタイムワーナー買収は失敗(2015年) 17
  18. 18. 河島伸子,2009,『コンテンツ産業論』 P.67 18
  19. 19. メディア資本の巨大化の影響 メディア企業の性格: 公共性→ビジネス  経営戦略に基づく、経済的利益の追求 情報内容の変化  政権批判・社会問題分析→娯楽  オンライン誌: IT企業の広告収入に依存  記事と広告の混合、批判減少、IT関連ニュース増加 消費者への影響  情報技術の更新→新製品への欲望  メディア環境を自律的に構築できない  ハードにソフトがプリインストールされる 19
  20. 20. 2001年9月11日以降に見る 多様なグローバル・メディア 米国同時多発テロ事件  イスラム過激派が主導した、航空機ハイジャック による史上最大規模の4つのテロ事件の総称  世界貿易センタービル(NY)、国防総省本庁舎(アーリントン)  カメラと世界中のテレビ画面を意識 グローバル・メディアの四局面  ①米国主流メディアの「愛国主義」  ②日本のマス・メディアによる米国メディアの受容  ③アルジャジーラなど非米欧型メディアの台頭  ④市民発信型メディア 20
  21. 21. 米国主流メディアの「愛国主義」 「悪」への戦争  世界貿易センタービル崩壊の映像  攻撃によって受けた精神的ダメージから立ち直る には、「悪」を殲滅するしかない、と説くテレビ 愛国的ニュース  FOXニュース: 娯楽色の強い番組。スタジオや 画面に星条旗を掲げ、イラク戦争報道では米英 軍を「われわれの部隊」と呼ぶ  FOXが視聴率を獲得→他局も愛国主義的報道に 21
  22. 22. 日本のマス・メディアによる 米国メディアの受容 米国の報道が、世界各地の言論を規定 欧州メディア  自前の取材班をバグダッドに派遣  米国のテレビ局と一線を画す取材体制を整備 日本メディア  取材班をバグダッドから撤退させる  契約した海外メディアの映像を用いる 22
  23. 23. 中東独自の非米欧型メディアの台頭 アルジャジーラ  1996年にカタールで設立。24時間衛星テレビ局  記者: BBCなどで経験を積んだ中東出身者  アフガニスタン空爆時に肉声ビデオ放映  イラク戦争でも徹底した現場主義で、米英軍、米 国メディアの報道を何度も覆す  米英軍「ウムカスル制圧」→「制圧されていない」 等  視聴者数  中東:3,500万人、欧州:800万人、米:15万人 他のメディア  アブダビテレビ、アラビーアテレビ 23
  24. 24. 市民発信型メディア インターネットによる反戦集会・デモへの結集  2003年1~3月 世界各地の数千か所での集会 →空前のグローバルな反戦運動  3つの特徴  情報の拡散の速さ、表現の多様性(裸の女性の人文 字、親ブッシュ企業に対する不買運動等)、反戦運動 情報の組織化 反イラク戦争からアラブの春へ  アラブの春(2010~2011年)  中東全域での大規模な民主化運動  ツイッターやFacebookが大きな役割を果たす 24
  25. 25. グローバル・メディアの分析① 「文化帝国主義」批判(ハーバート・シラー)  米国の覇権は二つの支配力に支えられている  経済面での支配力+情報面での支配力  「エコノミクスとエレクトロニクスの結婚」  自由な情報ネットワークを通して、米国型ライフス タイルが第三世界に浸透・支配  米国的ライフスタイルへの欲望  米国への憧れが、米国への抵抗を弱める  巨大メディア資本が、従属的地位に置かれた文 化に破壊的な影響を及ぼす  第三世界の自律的発展を困難にする元凶 25
  26. 26. グローバル・メディアの分析① 文化帝国主義批判の問題点  メディア産業の戦略と、受け手の解釈の間での意 味構成の複雑なダイナミズムを無視  グローバル多国籍企業の力を過大評価 意義  マスコミ研究  視点が国内  メディアは民主化や経済発展の「道具」  文化帝国主義批判  視点が世界  メディアは、世界の支配構造への従属をもたらす「罠」 26
  27. 27. グローバル・メディアの分析② カルチュラル・スタディーズ  巨大メディア資本の文化支配は、直接的なもので はなく、人々は国・地域の歴史的・文化的背景の 中でメディアに接し、その意味をずらして解釈し、 自らの文化の中に折り込んでいる。  世界の地域の多様性、能動的オーディエンス カルチュラル・スタディーズの問題点  問題を幅広い社会経済の動向の中で捉えたり、 国家や資本の権力を考慮に入れない研究もある  情報技術のイデオロギーや国家規制を受けつつ 発展するデジタル・メディアを分析できていない。 27
  28. 28. グローバル・メディアの分析③ 政治経済学  メディア産業を社会的構造、制度、文化、政治体 制などを含めた広い視野から分析 ニック・ダイヤ-・ウィザーフォード  デジタル・メディア産業の政治経済学  コンピュータやビデオゲーム産業などに見る権力・富・ 情報の関係、既存の経済・政治体制に対する公共部 門や社会運動のオルタナティブな動きを研究  『帝国のゲーム―グローバル資本主義とビデオゲーム』  軍事・資本主義とビデオゲームの関係、情報網を活用 して支配構造に対抗する無数のユーザーたち 28
  29. 29. 講義のまとめ、次回の講義内容 グローバル・メディア  グローバル化とその要因  グローバル化とメディア  グローバル・メディア企業(日本と米国)  メディア資本の巨大化の影響  2001年9月11日以降のグローバル・メディア  グローバル・メディアに対するアプローチ メディア・リテラシー 29
  30. 30. レポート課題 授業で取り上げたメディアや情報技術を一つ 取り上げ、講義で利用した「概念」「理論」に基 づいて、次のような点を説明すること。  そのメディアの特徴  情報の伝達・保存・記録などの面で  発明の経緯・背景  先行技術、人びとの欲望など  発明時の利用者・利用方法  普及後の利用者・利用方法  人びとの欲望がメディアの利用法をどう変えたか?  社会への影響(人びとの考え方や生活習慣)
  31. 31. レポート課題  授業で取り上げた(る)メディアの例  新聞  写真  電信  電話  映画・アニメーション  ラジオ  ビデオゲーム  テレビ  ケータイ  コンピュータ  ネットワーク
  32. 32. 注意事項 提出〆切: 1月20日(金) 最終講義 A4で2枚以上。名前、学籍番号を記載 Wikipediaや記事の丸写し(コピペ)は減点  ツールですぐにわかります 引用は可。その場合、脚注か文章内で、引用し たことを記すこと。  例1: ○○新聞△月×日の記事より引用。  例2: ○○メディアの記事(www.~co.jp)より引用。  例3: Wikipediaの記事(www.~)より引用。
  33. 33. 講義スライドのアップ先 http://www.slideshare.net/ nobushigehichibe 講義前後にスライドをアップし ます。 33

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