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夏プロ報告

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2017年夏のプロシンの幹事体験談です

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夏プロ報告

  1. 1. 夏のプロシン報告 (夏プロ幹事体験談) 2018-1-19 西尾泰和
  2. 2. このスライドの目的 夏プロの報告に意外と長い(15分もの) 発表時間枠を頂けるようなので、 運営経験を通じて学んだことを共有し、 来年以降の幹事の助けになる 2
  3. 3. Q: 幹事とは何か? 3
  4. 4. 最初の一歩 • 2017年冬のプロシンにて 「幹事をやらないか?」 4
  5. 5. その時の僕の状況 • 夏プロは直近5年で2回ぐらい参加 • 2015: 参加者12名ぐらい? ハッカソン形式 • 2014: 東京で宿泊なし200名規模の勉強会形式 5
  6. 6. 詳しく話を聞く • Q: 幹事って何? A: (よくわからない解答) • Q: 幹事の仕事って何? A: 過去の幹事に聞いてくれ • Q: 過去の運営の引き継ぎ資料などは? A: 存在しない 6
  7. 7. すごく 面白い! 7
  8. 8. 離職率の高まったブラック企業 • 離職率の高さによって 組織から知識が失われる • 知識がないため作業効率が下がる • 余裕がないので知識の固定化が進まない • 作業効率の低さが従業員満足度を下げて 離職率が高まる • どんどん悪化するサイクル 8
  9. 9. 離職サイクル このサイクルが回っているときに 新しい人の採用活動を頑張っても 穴の開いたバケツに水を入れるようなもの 問題の根元を叩かなければ意味がない →幹事タスクの不明瞭さの解決 9 参考文献: 「YRP 軍曹が携帯電話開発の現状を語る」
  10. 10. Q: これは誰でしょう? 10
  11. 11. ピーター・ドラッカー 「知識労働者」の概念の発明者。 成果が定量的に計測できないタイプの仕事が どうマネジメントされるべきかを提唱した。 11 https://en.wikipedia.org/wiki/Peter_Drucker
  12. 12. 倒産機能が企業の長所である “倒産するという機能は、 自由企業体制なる制度の 最も優れた点である。” 顧客に価値を提供できなくなった企業、 経営を維持できなくなった企業は、 倒産することが好ましい →倒産をポジティブにとらえる発想の転換 12
  13. 13. 知識獲得とリスクの関係 倒産をネガティブにとらえていると 倒産しそうなとき「倒産する確率を下げよう」 という行動を取りがち。 知識獲得の観点からはそうでもない。 13
  14. 14. なぜ面白い • 既にかなりヤバい状態になっている • 潰れないようにリスク回避をすることが 問題を温存して長期的に有害になりうる • 抜本的な改善のためにはリスクテイクして、 潰れるか潰れないかのギリギリラインを 攻めることが必要 • 楽しいリスクテイク! 14
  15. 15. 情報の蓄積システム • 最小限のコストで来年の幹事に 情報を引き継ぐにはどうすればよいか? • コミュニケーションをSlack上で行うことで ログを残す • 昨年度幹事?によってGithubが導入されてい たのでWikiを情報ストックの場として活用 →割と早い段階で心が折れた 15
  16. 16. 参加者もSlackへのinvite • イベント開催前からイベントの参加者同士が コミュニケーションを取ることができる • これは2015夏プロのハッカソンに参加した際 僕自身がとても欲しかったもの • 結果: • 参加者とチャットで議論して開始時刻を決定 • スマホから読み書きできることのメリット • 開催終了後に見かけた関連研究を共有 16
  17. 17. 来年の幹事に贈る言葉: YAGNI YAGNIの原則 “Always implement things when you actually need them, never when you just foresee that you need them.” --- XP co-founder Ron Jeffries 実際に必要になるまで実装してはいけない。 必要になりそうという予想だけで 実装してはいけない。 17
  18. 18. 情報不足とリスク回避の関係 やるべきことが明確でない、情報不足の状態で、 やった方が良さそうなことまでやろうとすると 作業量が膨れ上がる “将来コストが発生して時間に余裕がなく 何らかの問題につながるかもしれないから 前倒しで解決しておこう” はリスク回避的 リスクを即座に忘れて作業量削減! 18
  19. 19. 実話 1/10 • "ところで「集まって話すなら今日か明日の 夜」って話になってますけど、そもそも集 まって話す必要ってあります?“ • "運営コストを最小化することが重要“ Face to Faceのコミュニケーションを削ることで 問題が起こる可能性はあえて気にしない 19
  20. 20. 要件定義(成功の定義) 要件が明確でない時、 こっちの好きなように要件を定義してよい。 「会期中に事故死などの 重大な事件が起こらないこと」 例えば参加人数などの定量的KPIは 有害なことが多いので率先して無視する 20
  21. 21. 赤字化を狙う • 「黒字はよいこと、赤字は悪いこと」 という誤った考え方がある • キャッシュがショートしない程度の手元流動 性(short-term liquidity)がある条件なら、 黒字は「資本を有効活用できていない」状態 • 上場した株式会社では赤字を出すと株価が下 がって株主総会で文句を言われるかもしれん が、そういう条件のないビジネスにおいては 赤黒とんとんが最適解 21
  22. 22. 赤字化を狙う • 経済状況がどんな感じかの情報はちっとも 入ってこなかったので適当にする • 噂では、冬プロの黒字が内部留保の形で積み 上がっているようなので、夏冬通算でゼロに なるラインが適切、つまり夏単体では赤字を 出すことを目指すべき • 具体的な案はなかった。運営コスト最小化の 観点から雑にどんぶり勘定する計画だった • 三廻部さんから「自腹参加の若手は負担が大 きいので負担軽減のための料金プラインを追 加したい」との提案(続く) 22
  23. 23. 自腹参加者救済プラン • 学生が大学を卒業して社会人になった際 「社会人1年目」という会社のリソースを 使いづらい状況なのに、参加費は社会人価格 • 自腹で参加している人は救済されるべき • 自腹参加者が安くなる料金体系導入 • (主に三廻部さんが頑張ってプランを作った) (西尾が「ザルでよい」「赤字でよい」 と思ってることがあんまり伝わってなかった) 23
  24. 24. 参加者募集方法 • 過去の参加者に対するメール送信のみ • 新規顧客の開拓とかできる経営状態じゃない と判断してそのコストは全部捨てた • 結果: • 意外としばらく参加してなかった小崎さんが メールを見て参加された。(ポジティブな効果が 起こることは期待していなかった) 24
  25. 25. 今回の催行 • 参加者10名 • 最小催行人数はギリギリクリア? • これは「最小限の労力で開催する方法が見つ かった」と解釈すべきではない • なぜか? 25
  26. 26. 顧客満足度 一番大事な尺度は「顧客満足度」 今回、運営側の人的リソース欠乏が緊急の課題 だったので運営コストの最小化を最優先にした そのことによって今回は無事開催されたが、 顧客(=今回の参加者)の満足度が低ければ 来年以降のリピートはない 26
  27. 27. 倒産機能が企業の長所である “倒産するという機能は、 自由企業体制なる制度の 最も優れた点である。” 顧客に価値を提供できなくなった企業、 経営を維持できなくなった企業は、 倒産することが好ましい 27
  28. 28. 顧客を明確にせよ 顧客(=参加者)に満足を提供することが 夏プロが長期的に目指すべきことであり それができないなら潰れた方がいい 参加しない人は顧客ではない 参加している人の意見を重視すべき 28
  29. 29. 謝辞 三廻部さん、大日向さんのおかげで 会場がまともなところになったりとか 色々助かりました!ありがとうございます! 僕一人だったらもっと高い確率で失敗していた 29
  30. 30. まとめ 次回幹事をする人のためのまとめ • 運営リソースの不足は構造的な問題なので 個人の頑張りによって解決するのは 問題の先送りにしかならない • 収益や動員数、顧客以外の意見は無視し、 まずは運営コストを削減、YAGNIの原則 • 余裕が出来たら顧客満足度の向上に投資 30
  31. 31. 付録 31
  32. 32. 著作権譲渡 できなかったこと • 著作権譲渡の風習をなくしたかった • 情報処理学会の規定で明文化されてるので 争うコストがとても高いことが判明 • 今回は著作権譲渡について真っ向から争うの はやめて「提出しない」という選択肢を追加 32 “著作物の著作権を情報処理学会に譲渡してもらうことを原則とする” https://www.ipsj.or.jp/copyright/ronbun/copyright.html
  33. 33. 性別の扱い • 申し込み時に「男性・女性」の二択だったの を「男性・女性・その他」に変更 • 「その他」の応募が来た時にどうするかは未 定義だが、来てから考える(YAGNI) • 入力値として受け付けない態度は好ましくな いと思う 33

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