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サイネージ型自動販売機の商品選択におけるポップアウトの有用性に関する検証

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日常生活において,選択を必要とする場面は多い.また,人は多数の選択肢によって迷う傾向があり,迷うこ とによって自身の時間を無駄にするなどの問題が発生する.我々は過去の研究において,ポップアウトと呼ばれる視 覚特性を選択の際に提示することで,ポップアウトされたものへの選択確率が上がり,選択における時間を短縮する ことを明らかにしてきた.しかし,金銭の移動が伴わない環境で実験を行っていたことにより,選択への真剣度が十 分でなかった可能性や,実験の待機列の発生によって,他者からの影響が結果を左右してしまっていた可能性があっ た.そこで本研究では,実環境における提案手法の有用性を調査するために,実際に稼働している自動販売機を用い て長期的実験を行った.また,結果としてポップアウトされた商品を選択する場合の選択時間が短くなったことや, COLD のみ期間ではポップアウトされた商品が 1.51 倍選択されやすいことを明らかにした.一方で,HOT/COLD 混 在期間では効果があまりないことも明らかになった.

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サイネージ型自動販売機の商品選択におけるポップアウトの有用性に関する検証

  1. 1. サイネージ型自動販売機の 商品選択における ポップアウトの有用性に関する検証 細谷美月(明治大学 総合数理学部 3年) 山浦祐明 中村聡史(明治大学 総合数理学部) 中村誠 高松英治(富士電機株式会社)
  2. 2. 人生は 連続である 背景 選択 の
  3. 3. 些細な選択 背景 重要な選択 どの企業に 就職しよう… 誰と結婚 しよう… 何を 食べよう… どれを 飲もう… 選択における 迷いの例は様々
  4. 4. 些細な選択 背景:迷い 重要な選択 誰と結婚 しよう… 何を 食べよう… どれを 飲もう… どの企業に 就職しよう…
  5. 5. 些細な選択 背景:迷い 重要な選択 誰と結婚 しよう… 何を 食べよう… どの企業に 就職しよう… どれを 飲もう…
  6. 6. 些細な選択 背景:迷い 重要な選択 誰と結婚 しよう… 何を 食べよう… どの企業に 就職しよう… どれを 飲もう…
  7. 7. 些細な選択 背景:迷い 重要な選択 誰と結婚 しよう… 何を 食べよう… どの企業に 就職しよう… どれを 飲もう… グループでの食事 他の人を 待たせてしまう
  8. 8. 些細な選択 背景:迷い 重要な選択 誰と結婚 しよう… 何を 食べよう… どの企業に 就職しよう… どれを 飲もう…
  9. 9. 些細な選択 背景:迷い 重要な選択 誰と結婚 しよう… 何を 食べよう… どの企業に 就職しよう… どれを 飲もう… 選ぶのに 時間がかかって 電車に乗り遅れた
  10. 10. 背景:迷いの問題点 迷うことは •自身の時間を無駄にする •他者に迷惑をかける
  11. 11. を解決したい! そのために が必要 背景:迷いの問題点 選択にかかる時間を短縮 すること 迷いの問題
  12. 12. 背景:選択させる側の意見 選択させる側からすると… 行列ができると お客さんも不満 早く選んでほしい 偏ると売り切れて 買いたい人が買えない 幅広い商品を 選択してもらいたい
  13. 13. 選択における問題において •迷いの問題を解決する ー選択時間を短縮する •幅広い種類を選択させる 背景:選択における問題
  14. 14. 実店舗における 消費者の迷いを検出するシステム [荒木ら 2009] 迷いに関する研究 迷いの問題解決には至っていない!
  15. 15. 推薦 何か提示されることによって それを選ぶ可能性がある 背景:迷いの解決策 オススメだよ それに しようかな
  16. 16. この服 どうですか? 背景:推薦の例 直接的な推薦が 苦手な人も
  17. 17. 直接的な推薦→ 背景:迷いの解決策 なるべく意識させずに 選択させたい 嫌われる
  18. 18. • 視線の検出によって被験者の選択行動に おける満足度を推定[若井ら 2016] • 視線情報を用いてテレビ番組の選択行動 における興味を分析 [澤畠ら 2005] 選択行動に関する研究 視覚情報は選択行動の分析に重要!
  19. 19. 複数の同じ視覚刺激群の中に 一つだけ異なる視覚刺激が存在すると その刺激を即座に知覚することが可能に 背景:ポップアウト
  20. 20. 提案手法:ポップアウトによる解決策 背景色を変えることでポップアウト
  21. 21. ポップアウトが問題解決に 有用であるか調査 背景:過去の研究① ポップアウトを利用した際のユーザの選択行動の変化の分析[山浦 2018] (HCI177で発表)
  22. 22. 背景:過去の研究① • ポップアウトされた商品の選択率が高い • ポップアウトされた商品は ポップアウトされてない商品に比べ 選択にかかる時間が短い ポップアウトが存在しない場合との比較✖ ポップアウトの 実用性の検証には 不十分
  23. 23. 背景:過去の研究② ポップアウトが存在しない場合との比較を追加 ポップアウトが問題解決に 有用であるか調査 ポップアウトによるユーザの選択行動変容に関する分析[細谷 2018] (HCI179で発表)
  24. 24. 背景:過去の研究② iPad上で動作する アプリケーションで 選択を行い 選択にかかる時間 を計測
  25. 25. 背景:過去の研究② • ポップアウトが存在する場合と ポップアウトが存在しない場合の 選択にかかる時間に差がない • 後ろに人が並んでいる場合、 焦らされて選択時間が早くなる傾向があった 実験設計により 結果に人の影響が強く出てしまった ポップアウトの 実用性の検証には 不十分
  26. 26. 過去の研究での結果 • ポップアウトされた商品の選択率が高い • ポップアウトされた商品は ポップアウトされてない商品に比べ 選択にかかる時間が短い • ポップアウトが存在する場合と ポップアウトが存在しない場合の 選択にかかる時間に差がない
  27. 27. 研究の目的 商品選択の際に ポップアウトが 実環境でも有用であるか調査 • 自動販売機という実環境での実験 • 販売ログ・カメラログの取得
  28. 28. 実際に稼働する自動販売機で、 ポップアウトの有用性を調査 • 実験環境 明治大学中野キャンパス6階に 設置されている自動販売機 • 実験期間 2018年8月29日〜12月18日 • 実験協力者 自動販売機に飲み物を購入しに来た 不特定多数の人 実験:概要
  29. 29. 購入件数1881件のデータが得られた • COLDのみ期間(1090件) 2018年8月29日から2018年10月31日午後1時 • COLD/HOT混在期間(791件) 2018年10月31日午後1時から2018年12月18日 実験:データ
  30. 30. ポップアウトをランダムで提示 実験システム ポップアウトあり条件 (913件) ポップアウトなし条件 (968件) 気づきにくい色に 背景を変更
  31. 31. 結果:ポップアウトの選択率 期待値 =ランダムに商品が選択されると仮定した場合の数 =実際に選択された数÷33カ所(商品位置) 比率(ポップアウト商品選択数÷期待値)>1 なら 期待値を上回っている
  32. 32. 結果:ポップアウトの選択率 期間 販売数 ポップアウト 選択件数 期待値 (CL) 比率 全体 913 35 27.67 1.27 COLDのみ 526 24 15.94 1.51 HOT/COLD混在 387 11 11.73 0.94 HOT/COLD混在を除き、期待値を上回っている
  33. 33. 考察: ポップアウトを 提示した場合に 選択する人は 一定数いる
  34. 34. 結果:ポップアウトの選択率 期間 販売数 ポップアウト 選択件数 期待値 (CL) 比率 全体 913 35 27.67 1.27 COLDのみ 526 24 15.94 1.51 HOT/COLD混在 387 11 11.73 0.94 HOT/COLD混在のみ期待値を下回っている
  35. 35. 結果:ポップアウトした商品と購入商品の関連性 (HOT /COLD混在期間) COLDを購入 HOTを購入 COLDを ポップアウト 284(11) 42 HOTを ポップアウト 53 8(0) HOT商品をポップアウトした場合の ポップアウト商品の選択率が低い ()内はポップアウトされた商品の購入数 ポップアウト したもの 購入したもの
  36. 36. 考察: HOT商品の存在がポップアウトの効果を 消してしまう可能性 -ポップアウトする刺激は 1つのみ -COLD商品の水色の文字 提示したポップアウト +HOT商品の赤色の文字
  37. 37. 結果:ポップアウト選択者・非選択者 ポップアウトあり条件の場合に • ポップアウト選択者 • ポップアウト非選択者
  38. 38. 結果:ポップアウト選択者・非選択者 平均選択時間はポップアウト選択者が短い 35人 24人 11人 878人 502人 376人
  39. 39. 考察: ポップアウトは 全体の選択時間短縮に 効果がある可能性
  40. 40. 結果:ポップアウトあり・なし ポップアウトあり条件 ポップアウトなし条件
  41. 41. 結果:ポップアウトあり・なし 平均選択時間はポップアウトあり・なしで差がない
  42. 42. 結果:商品の購入分布 □COLD商品 ■HOT商品 商品の位置で調査 HOT/COLD混在期間の商品配置
  43. 43. 結果:商品の購入分布(COLDのみ期間) 購入分布はポップアウトあり・なしで差がない 29〜33番の 購入数が少ない 9番の 購入数が一番多い
  44. 44. 結果:商品の購入分布(COLDのみ期間) 購入分布はポップアウトあり・なしで差がない 29〜33番の 購入数が少ない 9番の 購入数が一番多い
  45. 45. 結果:商品の購入分布(HOT /COLD混在期間) 購入分布はポップアウトあり・なしで差がない 29〜33番の 購入数が少ない 9番の 購入数が一番多い
  46. 46. 結果:商品の購入分布(HOT /COLD混在期間) 購入分布はポップアウトあり・なしで差がない 29〜33番の 購入数が少ない 9番の 購入数が一番多い
  47. 47. 結果:ポップアウトされた商品の購入分布 購入されたものに偏りがあった 29〜33番が 購入されている 9番の 購入数が一番多い
  48. 48. 結果:ポップアウトされた商品の購入分布 購入されたものに偏りがあった 29〜33番が 購入されている 9番の 購入数が一番多い
  49. 49. □COLD商品 ■HOT商品 考察: HOT/COLD混在期間の商品配置 人気のない 商品 右下で 目につかない
  50. 50. □COLD商品 ■HOT商品 考察: HOT/COLD混在期間の商品配置 人気のある 商品 上の段で 目につく
  51. 51. 考察: 人気のある商品も 人気のない商品も、 位置による影響があっても ポップアウトによって 売り上げを伸ばせる?
  52. 52. 結果:まとめ • ポップアウトされた商品の選択率が高い • ポップアウトされた商品は ポップアウトされてない商品に比べ 選択にかかる時間が短い • ポップアウトが存在する場合と ポップアウトが存在しない場合の 選択にかかる時間に差がない 実環境においても 過去の研究と 同じ結果
  53. 53. • HOTとCOLD商品が混在すると ポップアウトの効果が薄れる可能性 • 人気・人気のない商品も 位置による影響があっても ポップアウトで売り上げを伸ばせる可能性 結果:まとめ
  54. 54. 実環境において • ポップアウトの推薦精度を上げることで 迷いの問題の解決につながる • ポップアウトの選択率は高い • 全体の選択時間の短縮に効果がある •幅広い種類を選択させられる 結果:まとめ
  55. 55. • デジタルサイネージ • 自動販売機 • 案内インタフェースの地図 • デジタルな場面 • ネットショッピングのWebサイト • 飛行機内の座席モニターでの映画チャンネル • アナログな場面 • ファストフード店のメニュー 応用先
  56. 56. HOT商品の存在による ポップアウトの影響を調査 ログデータで 人の行動・特徴に焦点を当て分析 • 先選択と後選択による選択時間の違い • 自動販売機に複数人で購入しに来た際の人数の差 • 性別や年齢の違い 今後の展望
  57. 57. 目的:迷い問題解決・幅広い種類の選択 提案手法:ポップアウトを提示 実験:ポップアウトの影響を実環境で調査 結果: • 選択率は高い • ポップアウト選択者の選択時間は短い まとめ

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