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SIHCI196_松山直人_実環境を想定したタスク並列提示による負荷軽減手法の検証

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SIHCI196_松山直人_実環境を想定したタスク並列提示による負荷軽減手法の検証

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第196回HCI研究会で発表したスライドです。

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SIHCI196_松山直人_実環境を想定したタスク並列提示による負荷軽減手法の検証

  1. 1. 実環境を想定した タスク並列提示による負荷軽減手法の検証 松山直人(明治大学大学院 先端数理科学研究科 2年) 中村聡史(明治大学) 第196回HCI研究会 | 2022.01.11
  2. 2. 1 通常 本研究の手法
  3. 3. 背景|タスク管理 ひとは日常生活で様々なタスクを抱えている 例)TOEICのために英単語を覚える、ダイエットのためにジョギングをするなど ツールやアプリケーションを使ってタスクを管理している • 日本では54%が少なくとも1つ以上のタスク管理ツールを使っている[Microsoft 2008] • Google Keepは、2022年1月現在Google Play上でのべ10億回以上ダウンロード 2
  4. 4. 背景|効率的なタスク管理 効率的なタスク管理に関する研究は多く行われている • 時間コストを考慮し、ユーザが目安時間を設定する手法 [佐藤ら 2014] • ライフログなどにもとづいて進捗状況を予測、提示する手法 [竹内ら 2014] 「興味の低さによる他事優先」や「課題困難性認知」によってタスクを 先延ばしにする[藤田 2015] 3 タスクをリマインドするだけでは ユーザのモチベーションを向上させられるとは言いがたい
  5. 5. 関連研究|タスクへのモチベーション向上 タスク遂行の意思を自分から選択することでモチベーション向上を図る 手法[神山ら 2019] • タスクにどれだけ取り組んだか(遂行率)を分析 • 2週間の実験を行った結果、提案手法によって遂行率が維持されることがわかった 4 遂行率は維持させられたが、向上させることはできていなかった
  6. 6. 目的 5 遂行すべきタスクの負荷を軽減しモチベーションを向上させることで タスクへの遂行率を向上させる
  7. 7. これまでの研究|提案手法[HCI192][HCI194] 遂行すべきタスクよりも負荷の大きいタスクを並列提示 6 確認 「風呂掃除」の時間です! このタスクは「筋トレ」より も負荷の小さいタスクです。 遂行すべきタスクの負荷を小さく感じさせ タスクへのモチベーションを向上させる!
  8. 8. これまでの研究|実験[HCI192][HCI194] 提案手法によってタスクを遂行した割合が向上するかを検証[HCI192] • 主観的負荷が遂行するタスク<並列提示タスクの時に遂行率が向上 • 同じ系統のタスクを提示した時に遂行率が向上 タスクの種類を増やし、タスクへの遂行意思が向上するかを検証[HCI194] • 主観的負荷が遂行するタスク<並列提示タスクの時に遂行意思が向上 7 遂行する タスク 並列提示 タスク <
  9. 9. これまでの研究|問題点[HCI192][HCI194] すべてのタスクを実験者側が用意していた 8 実験協力者にとって遂行するメリットがないタスクも含まれていた 実環境を想定し 実験協力者が実際に抱えているタスクで検証を行う
  10. 10. 実験|目的 9 実環境におけるタスクに対し負荷の大きいタスクを並列提示することで タスクを遂行する割合(遂行率)が向上するか ベースライン手法 提案手法
  11. 11. 実験|概要 • 提案手法とベースライン手法で比較検証 • 実験協力者内比較 • 実験用のプロトタイプシステムを実装 • 実験協力者は19〜24歳の12名 (男性3名/女性8名/回答しない1名) 10 実環境におけるタスクに対して提案手法を使うことで タスクを遂行する割合(遂行率)が向上するか
  12. 12. 実験|遂行タスクと並列タスク 11 遂行タスク 並列タスク =実験協力者が抱えているタスク =システムが並列提示するタスク
  13. 13. 実験|並列タスク設計 • 10〜30分程度でこなせるようなタスクを実験者側が選定 →日常生活で取り組みやすい時間であると考えたため • 生活系統、課題系統、運動系統を中心に選定 • 生活:家事など日常生活に密接に関わるもの • 課題:授業の課題など勉強に関するもの • 運動:筋トレなど体を動かすことを目的としているもの 12
  14. 14. 実験|並列タスク設計 • 馴染みのあるタスクを並列提示することが必要である • 実験協力者は 著者の所属する研究室の学生 と 情報系大学に所属する学生 →馴染みのあるタスクが異なると考えた 13 著者の所属する研究室の学生→グループA 情報系大学に所属する学生→グループB それぞれに対して並列タスクの選定を著者らが行った
  15. 15. 実験|並列タスク設計 20個のタスクを選定(共通タスク13個/各グループ向けタスク:7個) 14 共通タスク グループA向けタスク グループB向けタスク 腕立て伏せをする トイレ掃除をする 論文紹介の論文を探す 線形代数の勉強をする 腹筋の筋トレをする ジョギングをする 論文のはじめにを書く 英語の課題をする 英単語を覚える TOEICの問題集を解く ハッカソンのコード書く プログラミング演習の課題をする 散歩をする パソコンのフォルダ整理をする 卒論修論チェックをする 基本情報技術の勉強をする 食器洗いをする Yahooのニュース記事を読む 実験のシステムを制作する メディア基礎実験のレポートを書く お風呂掃除をする 部屋の片付けをする 論文紹介のスライドを作る 微積分の勉強をする 料理の一品を作る 英語の関連研究を集める 授業課題のスライドを作る 研究やゼミに 関するタスク 大学の講義に 関するタスク 実験協力者全員に 関連すると考えられるタスク
  16. 16. 実験|流れ 15 実験の事前準備 タスク遂行実験(10日間) 実験後アンケート
  17. 17. 実験|流れ 実験前アンケート・実験前説明 • iPhoneを所持しているか、現在抱えているタスク等 • 実験手順や提出方法の確認 プロトタイプシステムのインストール • iOS向けアプリケーションとして実装 • TestFlightを用いてインストールしてもらった 16 実験の事前準備 タスク遂行実験(10日間) 実験後アンケート
  18. 18. 実験|流れ タスクの登録 • 実験協力者が抱えているタスクと取り組む時刻を設定 • 10〜30分程度のタスクを登録するよう指示 17 実験の事前準備 タスク遂行実験(10日間) 実験後アンケート
  19. 19. 実験|流れ タスクの通知 • 2つの手法をランダムに提示 • 通知を長押しして確認をタップした後 タスクに取り組む • 通知内容をよく読むように指示 18 実験の事前準備 タスク遂行実験(10日間) 実験後アンケート
  20. 20. 実験|流れ タスク実施有無の調査 タスク確認の30分後に実施有無を確認する通知 神山ら[2019]の手法を参考 • すぐ取り組んだ • 少し経ってから取り組んだ • あとでやる • 今日はやらない 19 実験の事前準備 タスク遂行実験(10日間) 実験後アンケート
  21. 21. 実験|流れ • 登録したタスクと並列タスクの負荷 (-3:小さい〜+3:大きい) • 登録したタスクの緊急性 (0:締め切りがなかった/1:締め切りがあった) • モチベーションが上がったか (-3: かなり下がった〜+3:かなり上がった) • 負荷が軽減されたと感じたか (-3:かなり下がった〜+3:かなり上がった) • タスクに取り組まなかった理由 • 実験の感想等 20 実験の事前準備 タスク遂行実験(10日間) 実験後アンケート
  22. 22. 結果 →遂行タスクと並列タスクの主観的負荷の差ごとに遂行率をみる 21 実環境におけるタスクに対し負荷の大きいタスクを並列提示することで タスクを遂行する割合(遂行率)が向上するか
  23. 23. 結果|遂行率 タスク確認から30分後の実施有無通知 • すぐ取り組んだ • 少し経ってから取り組んだ • あとでやる • 今日はやらない 22 これらを選択した割合を 遂行率とする
  24. 24. 結果|主観的負荷の差 • 並列タスクの方が負荷が大きい→マイナス • 遂行タスクの方が負荷が大きい→プラス 23 遂行タスクの負荷 並列タスクの負荷 主観的負荷の差 − = -2 +3 -5 +3 -1 +4
  25. 25. 結果|主観的負荷の差ごとの遂行率 24 ベースライン手法の 遂行率の平均
  26. 26. 結果|主観的負荷の差ごとの遂行率 25 ベースライン手法より高くなる傾向はみられなかった ベースライン手法の 遂行率の平均
  27. 27. 結果|主観的負荷の差ごとの遂行率(緊急性あり) 26 ベースライン手法の 遂行率の平均
  28. 28. 結果|主観的負荷の差ごとの遂行率(緊急性あり) 27 件数は少ないものの 主観的負荷の差が-5、-3、-1のときに遂行率が向上する様子がみられた ベースライン手法の 遂行率の平均
  29. 29. 結果|主観的負荷の差ごとの遂行率(緊急性なし) 28 ベースライン手法の 遂行率の平均
  30. 30. 結果|主観的負荷の差ごとの遂行率(緊急性なし) 29 主観的負荷の差が+3のときのみ遂行率が向上したが 他の数値のときにはほぼ横ばいだった ベースライン手法の 遂行率の平均
  31. 31. 結果|実験協力者ごとの遂行率 30
  32. 32. 結果|実験協力者ごとの遂行率 31
  33. 33. 考察|主観的負荷の差ごとの遂行率 これまでの研究[HCI192][HCI194] 主観的負荷の差がマイナス方向に大きいほど タスクへのモチベーションが向上し、遂行率が向上した 32 [HCI192] [HCI194]
  34. 34. 考察|主観的負荷の差ごとの遂行率 これまでの研究[HCI192][HCI194] 主観的負荷の差がマイナス方向に大きいほど タスクへのモチベーションが向上し、遂行率が向上した 33 [HCI192] [HCI194] 今回の研究ではその傾向はみられなかった
  35. 35. 考察|主観的負荷の差ごとの遂行率 実験後アンケート • 「実現可能なレベルのタスク(本当に普段やっていること)しか 登録しなかったので,元々の敷居が低かった」(実験協力者a) 緊急性がない時 • 遂行率はほぼ横ばいで ベースライン手法とも変わらない 34
  36. 36. 考察|主観的負荷の差ごとの遂行率 実験後アンケート • 「実現可能なレベルのタスク(本当に普段やっていること)しか 登録しなかったので,元々の敷居が低かった」(実験協力者a) 緊急性がない時 • 遂行率はほぼ横ばいで ベースライン手法とも変わらない 35 実験協力者が普段から抱えている緊急性のないタスクは 手法によらずそもそも遂行する可能性が高い
  37. 37. 考察|主観的負荷の差 →件数が少ないため、今後調査していく必要がある 36 緊急性がある時において 提案手法の効果があらわれる可能性が示唆された
  38. 38. 考察|主観的負荷の差ごとの遂行率 実験協力者a、b、c(グループA)と、実験協力者e(グループB)において、 遂行タスクの負荷が小さい時に遂行率が向上した • 「実際に、自分が登録したタスクより小さいものが提示された場合は、 負荷が軽減された気がした」(実験協力者b) • 「楽だと言う気持ちが少し湧くから」(実験協力者e) 37
  39. 39. 考察|主観的負荷の差ごとの遂行率 実験協力者a、b、c(グループA)と、実験協力者e(グループB)において、 遂行タスクの負荷が小さい時に遂行率が向上した • 「実際に、自分が登録したタスクより小さいものが提示された場合は、 負荷が軽減された気がした」(実験協力者b) • 「楽だと言う気持ちが少し湧くから」(実験協力者e) 38 主観的負荷の軽減やモチベーション向上を実感したひとは 実際にタスクに取り組む様子が確認できた
  40. 40. 考察|並列タスクの馴染み度 • グループAはゼミや研究に関するタスク →実験協力者が現在進行形で取り組むようなタスクが多かったのでは • グループBは大学の講義に関するタスク →学年によらず選定したため、馴染みが薄いものもあったのでは 39 並列タスクの馴染み度合いについて追加でアンケートを行った (0:馴染みのない,1:少し馴染みのある,2:とても馴染みのある)
  41. 41. 考察|並列タスクの馴染み度 件数は少ないものの、実験協力者a、d、g、hにおいて、 馴染み度合いが高い時の方が遂行率が向上していた 40 実際に自分が抱えているタスクや馴染みの深いタスクを提示することで 提案手法による効果が得られる可能性が高い 平均 a b c d e f g h 0 56.1% 0.0% 60.0% 75.0% 50.0% 100.0% 85.7% 41.7% 0.0% 1 54.2% 45.4% 50.0% 50.0% 61.5% 60.0% 100.0% 0.0% 50.0% 2 55.2% 33.3% 0.0% 33.3% 100.0% 70.0% 75.0% 75.0% -
  42. 42. 考察|これまでの研究との差異 「緊急性のあるタスク」について効果がある可能性が示唆された →これまでの研究では「毎日継続するタスク」のみを対象としてきた 41 緊急性の有無について今後調査する必要がある 「馴染みのあるタスク」の並列提示が効果がある可能性が示唆された →これまでの研究でも、実験協力者の感想として得られている 馴染みのあるタスクの提示が重要である
  43. 43. 考察|今後の展望 馴染みの深いタスクが重要だと考えられる 過去の自分のタスクや他者の似たようなタスク等を長期的に集め 適切な並列タスクを提示できるような仕組みを実現する 42 提案手法の有効性を十分に活かしたシステムの構築ができる
  44. 44. まとめ 43 背景 タスクを後回しにしてしまうことは多い 目的 遂行すべきタスクの負荷を軽減し遂行へのモチベーションを向上させる 手法 遂行すべきタスクよりも負荷の大きいタスクを並列提示 実験 実際のタスクに対しても提案手法が有効にはたらくかを調査 結果 緊急性ありの時や、馴染みの深いタスクを提示した際に遂行率が向上 展望 ユーザに合わせた並列タスクを提示するシステムを実装し長期実験

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