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画面遷移直前におけるプログレスバーのアニメーションの終端が選択に及ぼす影響

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画面遷移直前におけるプログレスバーのアニメーションの終端が選択に及ぼす影響

  1. 1. 画面遷移直前におけるプログレスバーの アニメーションの終端が選択に及ぼす影響 横山幸大 中村聡史(明治大学) 山中祥太(ヤフー株式会社)
  2. 2. 背景 2
  3. 3. 背景 3
  4. 4. 背景 5
  5. 5. 背景:ダークパターン ユーザーに意図しない選択を誘導するUI/UXデザイン 7
  6. 6. 背景:プログレスバー  ユーザ体験を向上させるために使われる  タスクの進捗状況を視覚的に提示するもの 9
  7. 7. 関連研究:視線と選択行動 注視時間が長いものが選ばれやすくなる [下條ら 2003] 11 A B
  8. 8. 関連研究:視線と選択行動 適切な対象を見つけたら、探索をやめる傾向 [Simonson 1999] 12 A D C B
  9. 9. 関連研究:視線と選択行動  注視時間が長いものが選ばれやすくなる [下條ら 2003]  適切な対象を見つけたら、探索をやめる傾向 [Simonson 1999] 見る順番、時間が変わると、選択されやすさが変わる 13
  10. 10. 待機画面の視覚刺激が選択に及ぼす影響の調査 HCI191 アニメーションの 100%位置付近の選択肢が 選ばれやすい 14 仮 説
  11. 11. アニメーションの向きと表示位置の影響を調査 上(⇦) 上(⇨) 下(⇦) 下(⇨) 15 待機画面の視覚刺激が選択に及ぼす影響の調査 HCI191
  12. 12. 上(⇦) 条件以外で選択が中央に偏る傾向 16 上(⇦) 上(⇨) 下(⇦) 下(⇨) 待機画面の視覚刺激が選択に及ぼす影響の調査 HCI191
  13. 13. アニメーションの 100%位置付近の選択肢が 選ばれやすい 17 待機画面の視覚刺激が選択に及ぼす影響の調査 HCI191 仮 説
  14. 14. アニメーションの 100%位置付近の選択肢が 選ばれやすい 18 待機画面の視覚刺激が選択に及ぼす影響の調査 HCI191 仮 説 100%付近になったら視線を戻している可能性
  15. 15. 仮説 アニメーションの最終位置付近が 選ばれやすい 19
  16. 16. 研究目的 画面遷移直前 におけるプログレスバーの アニメーション位置 が選択に及ぼす影響を調査 20
  17. 17. 実験 クラウドソーシング環境  大規模に傾向を調査  様々な実験環境  40, 50代の実験協力者が主 21 対面環境  視線計測を行い詳細な分析  実験環境の統一  20代の実験協力者が主
  18. 18. 実験 クラウドソーシング環境  大規模に傾向を調査  様々な実験環境  40, 50代の実験協力者が主 22 対面環境  視線計測を行い詳細な分析  実験環境の統一  20代の実験協力者が主
  19. 19. 実験概要 (クラウドソーシング)  アニメーションの最終位置を変えたプログレスバーを 提示した後に気になる商品を選ばせる実験  Yahoo!クラウドソーシングを用いて実験実施  実験協力者1010名(男性500名、女性510名)  PCからの参加に限定して行った 23
  20. 20. 実験設計 (クラウドソーシング)  画面遷移時のアニメーション位置:5種類  アニメーション進行速度:2種類(50%/s,20%/s) 24 20% 40% 60% 80% 100%
  21. 21. 実験設計 (クラウドソーシング)  選択肢画像(10カテゴリ×8枚)  掃除機、ダンベル、デスクチェア、Webカメラ、箱ティッシュ、 マウス、ティーカップ、乾電池、水、PCケース 25
  22. 22. 実験設計 (クラウドソーシング)  選択肢画像(10カテゴリ×8枚)  掃除機、ダンベル、デスクチェア、Webカメラ、箱ティッシュ、 マウス、ティーカップ、乾電池、水、PCケース 26 選択肢の 配置はランダム
  23. 23. 実験手順 (クラウドソーシング) 実験説明画面 待機画面 商品選択画面 実験後アンケート 10回 繰り返す 27
  24. 24. 実験手順 (クラウドソーシング) ① 実験手順の説明、画面サイズを最大にするなどの指示 ② 性別年代を選択し、実験開始 28
  25. 25. 実験手順 (クラウドソーシング) ① 実験手順の説明、画面サイズを最大にするなどの指示 ② 性別年代を選択し、実験開始 29
  26. 26. 実験手順 (クラウドソーシング) ① 実験手順の説明、画面サイズを最大にするなどの指示 ② 性別年代を選択し、実験開始 30 条件に満たない 場合は開始しない
  27. 27. 実験手順 (クラウドソーシング) ① これから選択する商品カテゴリとシナリオの説明 ② いずれかの提示条件で待機した後、気になる商品を選択 31
  28. 28. 実験手順 (クラウドソーシング) ① これから選択する商品カテゴリとシナリオの説明 ② いずれかの提示条件で待機した後、気になる商品を選択 32
  29. 29. 実験手順 (クラウドソーシング) アンケートに回答 • 選択で悩んだ商品カテゴリ(複数選択可) • 画面からどれくらい目をそらしたか(5段階評価) • 気づいたことや感想(自由記述) 33
  30. 30. 実験結果 (クラウドソーシング) 各%で画面遷移した場合の各位置の選択率(全速度条件) 35 20% 40% 60% 80% 100% ー 選択が集中すると予想した列 ー 最も選択率が高い列
  31. 31. 実験結果 (クラウドソーシング) 各%で画面遷移した場合の各位置の選択率(50%/s) 36 20% 40% 60% 80% 100% ー 選択が集中すると予想した列 ー 最も選択率が高い列
  32. 32. 実験結果 (クラウドソーシング) 各%で画面遷移した場合の各位置の選択率(20%/s) 37 20% 40% 60% 80% 100% ー 選択が集中すると予想した列 ー 最も選択率が高い列
  33. 33. 実験結果 (クラウドソーシング) 各条件における列ごとの選択率と期待値のユークリッド距離 39 条件 期待値とのユークリッド距離 全速度 50%/s 20%/s 20% 4.63 3.76 6.15 40% 7.30 9.49 5.84 60% 6.43 8.36 5.23 80% 4.33 3.50 5.68 100% 7.53 7.30 7.82
  34. 34. 考察 (クラウドソーシング) アニメーションの最終位置から右にずれた位置から 選択肢を探索し始めている可能性 40 20% 40% 60% 80% 100% ー 選択が集中すると予想した列 ー 最も選択率が高い列
  35. 35. 考察 (クラウドソーシング) アニメーションが半分を超えたら アニメーションを目で追わなくなっている可能性 41 20% 40% 60% 80% 100% ー 選択が集中すると予想した列 ー 最も選択率が高い列
  36. 36. 考察 (クラウドソーシング) プログレスバー提示開始から約1秒間まで アニメーションを目で追っている 42 条件 期待値とのユークリッド距離 全速度 50%/s 20%/s 20% 4.63 3.76 6.15 40% 7.30 9.49 5.84 60% 6.43 8.36 5.23 80% 4.33 3.50 5.68 100% 7.53 7.30 7.82
  37. 37. 考察 (クラウドソーシング) アニメーションを目で追い始めるより前に 画面が遷移してしまっている 43 条件 期待値とのユークリッド距離 全速度 50%/s 20%/s 20% 4.63 3.76 6.15 40% 7.30 9.49 5.84 60% 6.43 8.36 5.23 80% 4.33 3.50 5.68 100% 7.53 7.30 7.82
  38. 38. 実験 クラウドソーシング環境  大規模に傾向を調査  様々な実験環境  40, 50代の実験協力者が主 44 対面環境  視線計測を行い詳細な分析  実験環境の統一  20代の実験協力者が主
  39. 39. 実験概要 (対面環境)  アニメーションの最終位置を変えたプログレスバーを 提示した後に気になる商品を選ばせる実験  マウス,ディスプレイを統一して実験実施  実験協力者22名(男性13名、女性9名)  Tobii Eye Trackerを用いて視線計測 45
  40. 40. 実験手順 (対面環境) 実験説明画面 待機画面 商品選択画面 実験後アンケート 10回 繰り返す 46 2セット 繰り返す
  41. 41. 実験設計 (対面環境)  選択肢画像(10カテゴリ×8枚×2セット)  掃除機、ダンベル、デスクチェア、Webカメラ、箱ティッシュ、 マウス、ティーカップ、乾電池、水、PCケース 47
  42. 42. 実験結果 (対面環境) 各%で画面遷移した場合の各位置の選択率(全速度条件) 48 20% 40% 60% 80% 100% ー 選択が集中すると予想した列 ー 最も選択率が高い列
  43. 43. 各条件におけるプログレスバーを 提示している最中の実験協力者の視線ヒートマップ 実験結果 (対面環境) 50 20% 40% 60% 80% 100%
  44. 44. 実験結果 (対面環境) 51 20% 40% 60% 80% 100% 各条件における選択開始から 12フレーム(約200ms)間の視線位置ヒートマップ
  45. 45. 実験結果 (対面環境) 52 20% 40% 60% 80% 100% 50%/s 20%/s
  46. 46. 考察 (対面環境) 54 20% 40% 60% 80% 100% 60%を超えたあたりから中央に視線を戻し始めている
  47. 47. 考察 (対面環境) 55 50%/s 20%/s アニメーションを目で追うのに約0.2~0.3秒かかる
  48. 48. 考察 (対面環境) 56 50%/s 20%/s アニメーション速度が遅いと目をそらし視線誘導が起きにくい
  49. 49. まとめ考察  待機開始から約1秒間までユーザはアニメーションを 目で追っている  半分を超えたあたりから中央に視線が集中し、100%で 遷移した場合には選択が中央に偏る 57
  50. 50. まとめ考察  待機開始から約1秒間までユーザはアニメーションを 目で追っている  スケルトンスクリーンやスロバーなどを採用する  半分を超えたあたりから中央に視線が集中し、100%で 遷移した場合には選択が中央に偏る  アニメーションの向きや表示位置などを変える 58
  51. 51. 課題・展望  アニメーションの進行速度を加減速させた場合の調査  他の種類、形状の視覚刺激について影響を調査 61
  52. 52. まとめ 62 背景:プログレスバーのアニメーションが選択を誘導している 目的:画面遷移直前のアニメーション位置が、その後の選択位置 に及ぼす影響を明らかにする 実験:アニメーション位置が半分を超えたら視線を中央に置く傾向 提示開始から約1秒間までアニメーションを目で追っている 課題:アニメーション進行速度を加減速した場合の調査 展望:他の種類、形状の視覚刺激について影響を調査

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