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特許利活用で地元を元気にする!(地方創生☆政策アイデアコンテスト2015)

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徳島県においては,これから深刻な労働力不足が予測されている。これに伴い,県経済が縮小していく中,現状の生活レベルを維持していくには,労働生産性の向上が不可欠である。
労働者の移住を増やすには,労働生産性の高い地域へ人口が集中する傾向があることから,労働生産性を高める必要がある。県経済を分析すると,企業が経済を牽引しているが,設備投資額は増加しておらず,より効果的な投資が求められている。
 そこで,効果・効率的に労働生産性を高める政策として,特許情報に着目した。都道府県レベルにおいて,特許件数と労働生産性との間には正の相関関係にある。特に徳島県において,大企業等の保有特許が多いが,知識のスピルオーバーが少ない傾向にある。また基盤産業は,農業,医療・福祉分野であり,製造業は雇用吸収力が弱く,成長の余地がある。
大企業等の特許の利活用を促進させる,また知識のスピルオーバーを促進させるような政策,例えば行政の補助金により技術開発を行ったものには,低料金で2次利用を可能とする,研究人材の活用など行い,労働生産性を向上させることで,労働者の移住を増加させ,地方創生へつなげ,地元を元気にする!

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特許利活用で地元を元気にする!(地方創生☆政策アイデアコンテスト2015)

  1. 1. 特許利活用で地元を元気にする! 平成27年11月11日 徳 島 県 地方創生☆政策アイデアコンテスト2015 【テーマ C】 地域の〇〇産業を〇〇で元気にする ~ vs東京で挑む!地域知財戦略 ~ 1 【対象地域】 徳島県 ( 注: 本稿に示された意見はすべて筆者個人に属し,その所属する組織,あるいは徳島県の公式見解を示すものではありません。)
  2. 2. (1) 人口減少・少子高齢化の影響 【課題】 人口,特に若年層が減少し, 労働力不足 2 【出典】 総務省「国勢調査」,「住民基本台帳人口移動報告」, 国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」 (人) (年) 【活用】 350000 400000 450000 500000 550000 600000 650000 700000 750000 800000 850000 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060 社人研(延長) 国の目標水準 (2060年に1億人) 徳島県の目標 (60~65万人超) (注) 国の目標水準とは,2060年に1億人を維持する推計値に,2010年における国と徳島県の人口(国勢調査)との比率をかけた値 徳島県の目標とは,とくしま人口ビジョンにおける目標数値 (2060年に「60~65万人超」) 1975年~2060年までの(推計)人口 -4500 -3500 -2500 -1500 -500 500 1500 0~4歳→5~9歳 5~9歳→10~14歳 10~14歳→15~19歳 15~19歳→20~24歳 20~24歳→25~29歳 25~29歳→30~34歳 30~34歳→35~39歳 35~39歳→40~44歳 40~44歳→45~49歳 45~49歳→50~54歳 50~54歳→55~59歳 55~59歳→60~64歳 60~64歳→65~69歳 65~69歳→70~74歳 70~74歳→75~79歳 75~79歳→80~84歳 80~84歳→85~89歳 85~89歳→90歳~ 年齢階級別人口移動の状況(徳島県) 2005年→2010年にかけて移動した人数 男性 女性 (人) 50000 30000 10000 10000 30000 50000 0~4歳 5~9歳 10~14歳 15~19歳 20~24歳 25~29歳 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳 75~79歳 80~84歳 85歳以上 男性 女性 (人) 年齢階級別人口 78.5万人 41.9万人 58.9万人 80.5万人 徳島県 (2040年,社人研推計) 大幅転出超過 0
  3. 3. 3. より効果的な投資が不可欠 (2) マクロ経済動向(徳島県) 【課題】 経済が縮小していく中で,労働生産性の向上が不可欠 3 【出典】日本政策投資銀行「地域別設備等市計画調査(実績)」, 内閣府「県民経済計算」,経済産業省 「工業統計調査」 1. 人口減少とともに,徳島県経済が縮小していく中,企業が徳島県経済を牽引 2.7 2.75 2.8 2.85 2.9 2.95 3 3.05 3.1 3.15 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 県内総生産 (実質,H17年基準)(兆円) (年度) 1 6 11 16 21 26 31 36 41 46 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 全国ランキング (年度) (位) 企業所得 (対県民所得) 民間最終消費 (対県民総生産) 政府最終支出 (対県民総生産) 自治体比較マップ (労働生産性(企業単位)) 徳島県 3699千円/人 (全国第 28位,全国平均5016千円/人) 【参考】 非製造業の設備投資 (除電力) 4 6 8 10 12 14 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 (100億円) (年) 2. 生産性の高い地域へ人口集積 (参考: H27年度版労働経済の分析) ① 大都市圏と地方圏の所得格差が拡大すると,大都市圏の転入超過数が増加する傾向 がみられる。 ② 人口密度の高い地域ほど,労働生産性が高い傾向にある。 県内総生産は増加しているもの の,設備投資額は増加していない 効果的な投資の実施 など 2013年実績 約115億円 2014年実績 約40億円 製造業の設備投資額 【活用】 低 高
  4. 4. (3) 産業構造 4 【出典】 総務省「国勢調査」,総務省・経済産業省「経済センサス」 情報通信業,製造業の労働生産性が 特に高く,建設業,第3次産業(除医 療・福祉)は特に低い (全国比) 農業,医療・福祉の就業者が 特に多い (全国比) 労働生産性(企業単位) 全国ランキング 1 11 21 31 41 A B C D E F G H I J K L M N O P Q R (位) 農 業 、 林 業 漁 業 鉱 業 、 採 石 業 、 砂 利 採 取 業 建 設 業 製 造 業 電 気 ・ガ ス ・熱 供 給 ・水 道 業 情 報 通 信 業 運 輸 業 、 郵 便 業 卸 売 業 、 小 売 業 金 融 業 、 保 険 業 不 動 産 業 、 物 品 賃 貸 業 学 術 研 究 、 専 門 ・技 術 サ ー ビ ス 業 宿 泊 業 、 飲 食 サ ー ビ ス 業 生 活 関 連 サ ー ビ ス 業 、 娯 楽 業 教 育 、 学 習 支 援 業 医 療 、 福 祉 複 合 サ ー ビ ス 事 業 サ ー ビ ス 業 (他 に 分 類 さ れ な い も の 28位 (全産業) 28位 赤字: 都道府県ランキング28位よりも上位の産業 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% A 農業,林業 B 漁業 C 鉱業,採石業,砂利採取業 D 建設業 E 製造業 F 電気・ガス・熱供給・水道業 G 情報通信業 H 運輸業,郵便業 I 卸売業,小売業 J 金融業,保険業 K 不動産業,物品賃貸業 L 学術研究,専門・技術サービス業 M 宿泊業,飲食サービス業 N 生活関連サービス業,娯楽業 O 教育,学習支援業 P 医療,福祉 Q 複合サービス事業 R サービス業(他に分類されないもの) 【特徴】 全国平均よりも大幅に就業者の割合多い産業(農業,医療・福祉)は生産性が高い。 3.8(4.1) 8.4(4.1) 0.8(0.3) 8.8(8.2) 16.6(17.8) 0.5(0.5) 1.2(3.0) 4.5(5.9) 16.8(18.1) 2.6(2.8) 1.3(2.1) 2.5(3.5) 5.4(6.3) 5.4(4.8) 15.0(11.3) 1.1(0.6) 5.2(6.3) 0.1(0.0) ( ) 内 全国平均 (%) 産業別就業人員 (318,718人,除く公務や分類不能の産業) A B C D E F G H I J K L M N O P Q R 【活用】 自治体比較マップ (労働生産性(企業単位),産業別) 低 高
  5. 5. 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14 0.16 0.18 0.2 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 化学 製品 パルプ 0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 パルプ 化学 製品 雇用力 修正対数特化係数 稼ぐ力 0 基盤産業 雇用吸収力 農林水産業は,基盤産 業で稼ぐ力・雇用吸収 力ともに高い。 (製造業では,パルプ・化学製 品が稼ぐ力が強いが,雇用吸 収力は高くない。) 0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 -9 -7 -5 -3 -1 1 3 5 H7 H17 自足率(74.4%)自足率(73.5%) 自足率(72.3%)S60 農業 建設 農林水産業 建設 医療・保健・社会保障・介護農業 建設 医療・保健・社会保障 14部門(修正対数特化係数: 正) 14部門(修正対数特化係数: 正) 9部門(修正対数特化係数: 正) 輸送機械 繊維製品 漁業 農業 その他の公共サービス 公務 医療・保健・社会保障 林業 事務用品 電力・ガス・熱供給 建設 教育・研究 化学製品 食料品 漁業 農業 林業 パルプ・紙・木製品 窯業・土石製品 その他の製造工業製品 医療・保健・社会保障 公務 化学製品 食料品 その他の公共サービス 教育・研究 建設 電力・ガス・熱供給 公務 パルプ・紙・木製品 医療・保健・社会保障・ 介護 農林水産業 建設 その他の公共サービス 電力・ガス・熱供給業 教育・研究 化学製品 化学 製品 パルプ 注: 特化係数とは,ある産業が 全国比と比べどの程度乖離 (特化)しているのかを数値化し たもの H22年度 医療・福祉関連 の就業者は増えているも のの,チャートは今までと 同様の結果 (国勢調査の み利用) (4) 産業構造 - 稼ぐ力分析 - 【出典】 産業連関表(国,徳島県34部門),総務省「国勢調査」 医療・保健・社会保障
  6. 6. (5) 特許件数と労働生産性との関係 【結果】 特許件数と労働生産性には高い正の相関関係がある。 6 【出典】 特許庁「特許情報」,総務省・経済産業省「経済センサス」 y = 0.8667x + 3.1785 R² = 0.7491 1 6 11 16 21 26 31 36 41 46 161116212631364146 【活用】 (位) 特許件数全国ランキング (都道府県別)(位) 岩手 秋田 徳島 東京 労 働 生 産 性 全 国 ラ ン キ ン グ ( 都 道 府 県 別 ) 北海道 青森 宮城 山形 福島 茨城 群馬 栃木 埼玉千葉 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山鳥取 島根 岡山 広島 山口 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀長崎 熊本 大分 宮崎鹿児島 沖縄
  7. 7. (6) 政策アイデア: 特許データの分析 【特徴】 ① 大企業・大学における特許が多い 7 【出典】 特許庁「特許情報」,中小企業白書2015 【活用】 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 全国平均 徳島県 生活必需品 処理操作・運輸 化学・治金 繊維,紙 固定構造物 機械工学,照明,加熱,武器,爆破 物理学 電気 43.89.65.62.60.510.61413.4 22.722.19.251.1101910.9 特許別分野比率(徳島県,全国平均との比較) 電気分野における特 許件数が多い。 (全国比) 大企業が多くの特許を出願・保有 1. 日亜化学工業株式会社 1408 2. 株式会社大塚製薬工場 236 3. 国立大学法人徳島大学 134 4. 四国化工機株式会社 122 5. 富田製薬株式会社 53 5. 光洋シーリングテクノ株式会社 53 7. 株式会社ジャストシステム 47 8. 坂東機工株式会社 46 9. ナノミストテクノロジーズ株式会社 25 10. ナイトライド・セミコンダクター株式会社 23 トップ10 集計・分析 特許保有トップ10企業・法人で89%の特許シェア (四国平均 76%,香川県62%, 愛媛県89%, 高知県65%) (徳島県2664件数) 徳島県は小規模企業が多く(89.3%, 全国5位), 知的財産戦略を行いづらい。 (中小企業白書2015)
  8. 8. 8 (7) 政策アイデア: 知識のスピルオーバー 【必要性】 技術知識のスピルオーバー効果を促進 【出典】特許庁「特許情報」, 経済産業研究所 「都 道府県別産業生産性(R-JIP)データベース 2014」 𝑦 = 𝐴𝐾 𝛼 𝐿 𝛽コブ=ダグラス型生産関数 全要素生産性 (TFP) 𝑇𝐹𝑃 ≔ ln(𝐴) = ln 𝑦 − 𝛼 ln 𝐾 − 𝛽ln(𝐿)【仮定】 ( y: 実質付加価値,A:技術水準, K: 実質資本ストック,L: 就業者数, 0 < α < 1, 0 < β < 1 ) 大企業・大学が保有している知識のスピルオーバー効果を促進させる必要性 特許件数は,全国ランキングで,31位(2014年)と下位 また大企業と大学がその大部分を占めている。 (注:全要素生産性はあくまで資本,労働 の投入量の増加で説明できない残差で あり,技術進歩を含む一つの指標) 知識のスピルオー バーが少ない 【活用】 【先行研究】 知識のスピルオーバーがあると, 企業における生産性が向上する (例, 中野・伊藤(2009, ESRI DP No.221)) 1. 全要素生産性 (全国ランキング,1970~2009年) 2. 特許件数 (全国ランキング) 1 6 11 16 21 26 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 徳島 香川 愛媛 高知 徳島県の全要素生産性 は全国ランキングの上位 にあることから, 技術進歩が高い! (位) (年) 低 高
  9. 9. • オープンイノベーショ ンの促進 地域のブランド化 推進 • 開放特許活用(ポータルサイト開設) • 研究人材の活用・発掘招聘 • クリエイティブな人材 の誘致 【まとめ】 地域のブランド化を図り,最先端産業創出と集約の促進による地方創生 (8) 政策アイデアの要旨 ~ ピンチをチャンスへ ~ (人口減少による活力低 下というピンチを知財戦 略活用で「労働生産性 向上」で補い,地域間競 争に打ち勝つ!) • 地域中小企業の 知財戦略強化 9 中長期展望 基本目標と基本的方向 具体的な施策 • 補助金による技術開発を県内企業に よる「2次利用」の促進 • 知財コーディネーターの活用(企業訪 問・無料相談所の開設・技術・人材の マッチング促進) を活用し,考えられる解決策 労働生産性向上人材を呼び込む 地方創生へ寄与 研究開発費の低下 開発スピード向上 企業間連携促進 • 参加者が主体のセミナー (フュー チャーセンター/ハッカソン等)開催 地域に 地域における 大企業・大学における 知識のスピルオーバー

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