1. 舟木将彦
アイエニウェア・ソリューションズ(株)
エンジニアリング統括部・部長
13-D-6
モバイル・クラウド・コンピューティング
―如何に格納し、組み合わせ、
情報として引き出すか

2.  独立系ベンダを経て2000年デジマ・ジャパンの
立ち上げに参加、同社の買収に伴いア
イエニ
ウェア・ソリューションズに。
この間、自然言語処理や多言語処理、音声(マル
チモーダル)、個人支援型知的ユーザインタ
フェー
ス、さらには位置情報活用までモビリ
ティという視点から提案、実装してきている。
自己紹介

3. クラウド(XasaService)と言って
真っ先に思い浮かべるものは？
 ソフトウェア(SaaS)
 Salesforce.com
 プラットフォーム(PaaS)
 OS
 Windows Azure
 ソフト・データインフラ
 Force.com (Salesforce.comのCRMデータインフラを利用可)
 ハードウェアインフラ(HaaS)
 ストレージ
 Amazon S3 ($0.150/GB)
 CPU

4. http://www.dri.co.jp/auto/report/roa/roa05055.htm より

5. 今回ご紹介するシステムの外観
ーDBMS+WebGIS+自然言語対話エンジン

6. システム全体構成図
地図ベクトル
データ
施設情報データ
Mapletテクノロジ
ローカルPCに未キャッシュ・
更新された地図ベクトルデー
タだけを軽量配信
必要な地域の施設情報データの
みをピンポイントで差分同期
赤坂のコンビニ 検索
パーソナライズされた
データの取得要求
Ultra Light MobileLinkテクノロジ
種類や場所、形式の
異なるデータへの
自然言語によるアクセス一元化
プロファイル、行動履歴、
位置情報データ＋時間

7. データの格納(キャッシング)①
「クラウド側にデータを置く」とは
 メリット
 データ提供側: データの追加・更新・削除は一カ所に対しての
み行えばよい。あとは欲しい人が欲しい頻度で。
 デメリット
 データ利用側: 特定サーバの可用性にシステム全体が依存して
しまう(Salesforce.comやS3、GMailであってもシステム停止
を経験してきている)。
 通信速度が遅いと使い物にならない。
 クラウドコンピューティングとはいいつつも、従来のC/S構成と
踏襲していては、これまでの問題は解決しない！
 まずはローカルのデータベースに必要なデータだけを格納！
 データへの高速アクセスとオンライン・オフラインを意識さ
せない「いつでも・どこでも」システムへ

8. データの格納(キャッシング)②
モバイルローカルストレージの有効活用
 SQL Anywhere: マルチインタフェースを提供するフル機能・軽量
DBMS
 サーバ・クラウド・クライアント・アプリケーション組込といった幅広い分野に
数多くの実績―ODBC, OLE DB, ADO/ADO.NET, JDBC, Web
Service(SQLX)
 Ultra Light/Ultra LightJ: 幅広いプラットフォームをカバーする料理ソー
スDB
 PCからPDA、スマートフォン、ハンディターミナルなどの組込機器までをサ
ポート―Windows, Windows Mobile, Palm OS, Symbian OS,
(Embedded Linux, BlackBerry, eT-Kernel)

9. ローカルストレージの有効活用例
地図ベクトル
データ
施設情報データ
Mapletテクノロジ
ローカルPCに未キャッシュ・
更新された地図ベクトルデー
タだけを軽量配信
必要な地域の施設情報データの
みをピンポイントで差分同期
赤坂のコンビニ 検索
パーソナライズされた
データの取得要求
Ultra Light MobileLinkテクノロジ
種類や場所、形式の
異なるデータへの
自然言語によるアクセス一元化
プロファイル、行動履歴、
位置情報データ＋時間

10. クラウド、使ってますか？
 恐らくは思い浮かぶのはLive Mesh Beta
(Microsoft)、それともMobile Me (Apple)?
 PC・端末間で情報を
共有可能(上下関係なし)。
 クラウドが親。

11. クラウド、困っていませんか?
 同期に伴うトラブルは?
 「差分データだけを効率的に矛盾なく
同期を取る」ことはそれほどたやすいこ
とではない！

12. データの同期
データ同期の４類型
 Ⅰ...クラウド→ローカル(片方向)
 a) 順次更新可能
 地図・施設情報の最新差分(更新部分)配信
 b) 一貫性要(重複を許さない)
 マスタデータの(一部)配信
 Ⅱ...ローカル→クラウド(片方向)
 a) 順次更新可能
 現在位置等の絶えず変わる情報の更新
 b) 一貫性要(重複を許さない)
 モバイル側で取得したデータの反映

13. データの同期②
ローカルデータの有効活用
 (高速化、いつでもどこでも化に加えて)
 データの多様化・モジュール性
 データ利用側: 天気予報・株価情報・最新ニュースなど
特定のサイトが利用できなくても、代わりは他にもある
―情報種別に差違はあってもベストエフォートで
→ローカルに持ってきた後は出自を気にしない
 データとデータを組み合わせた有効活用
 ２つのテーブルがJOINできることによりデータを情報に
変えられる！

14. パーソナライズされたデータ取得
地図ベクトル
データ
施設情報データ
Mapletテクノロジ
ローカルPCに未キャッシュ・
更新された地図ベクトルデー
タだけを軽量配信
必要な地域の施設情報データの
みをピンポイントで差分同期
赤坂のコンビニ 検索
パーソナライズされた
データの取得要求
Ultra Light MobileLinkテクノロジ
種類や場所、形式の
異なるデータへの
自然言語によるアクセス一元化
プロファイル、行動履歴、
位置情報データ＋時間

15. 情報として引き出す①
「見たい情報」だけを大量データの中から提示
 必要な情報への絞り込み・拡げ
 データ提供側: ヒット件数が多ければ絞り込み、少なけ
れば条件をゆるめる―過去の行動履歴を元に判断
 レストラン→時間帯や地域により行きたい店は(同一
個人であっても)異なる
 コンビニやガソリンスタンド→指定された店でなくても
代替可能
 見える情報の選別
 データ利用側: 表示対象情報を自由に切り替えることに
より、必要な情報だけを前面に
→表示内容・表示方法は個人毎にカスタマイズしたい

16. 情報の可視化・不可視化(左)
行動履歴による提示内容の優先付け(右)

17. 情報として引き出す②
アイエニウェアが用意するソリューション
 Answers Anywhere: 条件を変えながら必要な情報だけを
検索
 単に自然言語で入力されたクエリを解析し、SQLに変換してデータ
を検索するだけでなく、ヒット件数の多寡に応じて、これまでの履歴
や文脈を元に条件を変えながら情報を提示。Javaベースのランタ
イムと組込向けC++ランタイムをそれぞれ用意。
 Maplet: 高速・軽量なWebGISエンジン
 単に地図情報を絵としてクライアント側に配信するのではなく、図
形データ(ベクトルデータ)として配信、クライアントは必要なデータ
だけを取捨選択し、かつ到着データから順に描画可能。
 地図の回転・拡大・縮小でも画質の低下なし。
 図形単位で先読み、キャッシングが可能(データ更新時の差分を軽
量化)。
 施設情報のような外部データ、刻々と変化する渋滞データ、天気や
気温等をオーバーレイ表示可能。

18. モバイル・クラウド・コンピューティングの
キーワード
 パーソナライズされた最適情報の提供に必要な三要素
 固定情報: 個人の属性(性別)、趣味/嗜好...
 蓄積情報: 行動履歴...
 変化情報: 位置情報...
→画面の大小や回線速度に関わらず、エンタメ系サービスだけでな
く、ビジネス系ソリューションにも「必要な情報だけを通知」する必要
 量: 多・大・太
 CPUコア数はより多く、ストレージはより大きく(ただしローカルスト
レージはよりキャッシュ化の道へ)、バンド幅はWiMAXや3.5G、お
よびそれらに連動したWiFiサービスの広がりによりより太く
 質: 数値・テキスト・位置
 多種多様なデータの格納と、入出力デバイスとの間の不整合を如
何に減らすか→最終的に「快適」なシステムへ

19. 情報として引き出す③
アイエニウェアが用意するソリューション
 Answers Anywhere: パーソナライズ機能を備えた自然言
語解析+対話エンジン
 ユーザの行動履歴や文脈を元に、数あるデータソースの中から必
要なデータソースだけアクセスし、必要なデータだけを取得
 データソースとしてRDBMSのほかに各種ウェブサービスもRDBMS
と透過的に利用可能
 Mobile Link: 様々なデータベースサーバとの同期をサポー
トするミドルウェア
 SQL Anywhereとの同期にとどまらず、Microsoft SQL Serverや
Oracle、IBM DB2(, MySQL)を親に、子にSQL AnywhereやUltra
Light/Ultra LightJを持つ同期構成をサポート
 Ultra Light/Ultra LightJ: 省リソース組込向けデータベース
 非常に省リソースで動作し、しかも検索はローカルでハイパフォー
マンス。SDカードなど外部記憶媒体上の大容量データにも対応

20. 矛盾のない差分同期をセッション
ベースで実現するMobileLink
20
Mobile Link クライアント
Mobile Link
クライアント
統合ＤＢサーバ
リモート
ＤＢ
統合ＤＢ
iAnywhere/SYBASE/
Oracle/Microsoft/
IBM(DB2/UDB)/
(MySQL)
SQL Anywhere
Ultra Light/Ultra LightJ
Windows系
WindowsCE
Palm, BlackBerry,
(iPhone, Android)
Mobile Link 同期サーバ
ODBC
【手順１】ローのアップロード
リモートDBでは前回の同期以後に加えら
れた変更を自動的に記録。これを元に統
合DBへ変更内容をアップロードします。
【手順２】ローのダウンロード
統合DBから前回の同期以降に加えられた
変更を抽出。これを元にリモートDBへ変更
内容をダウンロードします。
セッションベースの同期により、
「意味ある一つの単位」で完了し
なければキャンセル(施設情報に
は一貫性がいらないが地図には
一貫性が必要！)
通信内容の圧縮や通信断の際
のリトライ等にも柔軟に対応！
セッション
サポートプロトコル
TCP/IP
HTTP,HTTPS
ActiveSync(WindowsCE)

21. デモ
さらに詳細な情報は…
 「アイエニウェア・ソリューションズ」ブース
 弊社ブースにて今回ご説明させていただきまし
たソリューションを含め、御社の製品やサービス
に適用可能なソリューションを提案できます。
 アイエニウェア http://www.ianywhere.jp
 今回ご紹介させていただきました各製品の紹介
や事例、試用版や無償Developer Editionのダ
ウンロードが可能です。